1. 男はつらいよ
《ネタバレ》 日本を代表する国民的映画、少し前までは釣りバカ日誌と並んでのお正月映画の顔的存在でした。 製作当初はここまで長く続く作品とは思っていなかったでしょう。 ストーリー展開は、後続のシリーズで展開されるテンプレートがほぼ確立されており、今更目新しいものはないですが、逆に何度見ても落ち着く展開。 寅さんのキャラクターは今で言えば時代錯誤、男としてというか人としてテンでダメなのだけれど、自分でもそれをわかりつつ、真っ当に生きられない不器用さ、そして物差しでは測れない人情、今の時代死滅してしまったかつての日本というか江戸っ子の姿を投影していて、どことなくノスタルジーというか、憧れのようなものも感じます。 そしてなんといっても冒頭の口上をはじめ、セリフの一つ一つがなんて聴き心地の良いリズム。それだけで聞き入ってしまう不思議な魅力満載の作品でした。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-08-22 15:53:11)(良:1票) |
2. おばあちゃんの思い出
《ネタバレ》 有名なエピソードなので、以前テレビアニメ版でも観た事があるのですが、劇場版ということでいくつかのエピソードが追加されている感じです。ジャイアンやスネ夫の立ち位置もただのいじめっ子、というものではないので、これも劇場版ならでは。こういうちょっとした部分でも、のび太たちの友情の深さがわかる気がします。 そして、おばあちゃんのくだりでは、展開がわかっているにもかかわらず涙が出てきてしまいました。 小さい頃よりも大人になってからの方が、より自分のこととして感じるものが大きい作品です。 [DVD(邦画)] 8点(2021-06-03 16:52:17) |
3. ALWAYS 三丁目の夕日
《ネタバレ》 話にあまり一貫性がなく、ぶつ切り感がちょっと漂ったのがマイナス。それと、いくらなんでも一目でわかるVFXを使用するのも(決して使用するなという意味ではないが)マイナス。 しかし、なんだかんだ言ってますが、結構この作品、好きだったりします。 テレビが来た、冷蔵庫が来たというだけで大騒ぎしてた時代。何もないけど、人情でつながってた時代。それは誰もが持つ“昔の街並み”を具現化したものなので、もちろんリアリティはないでしょうが、だからこそ誰もが懐かしく感じる。そして、やはりこの作品、世代的にこの時代を生きた方なら懐かしいというもの以上のものを感じるのではないでしょうか。 懐古主義的であるとも思いますが、しかし、あの頃の想いを糧に、これからも生きていこうというニュアンスが含まれていると感じました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-09-17 08:09:28) |
4. 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌
《ネタバレ》 冒頭、やっと手に入れた妹夫婦のマイホームを、いつもなら粗暴な寅さんが必死に言葉を選びながら褒めるシーンはちょっと感動すらあります。 自分も辛いのに、あえて弟分に借金してまで祝い金を渡そうとする寅さん、それは受け取れないと拒むさくら夫婦双方の気持ちがわかるだけにここのシーンはなかなか辛いです。 今回のマドンナは自分の娘代わりの娘。だからこそ、父親が娘を取られた気分になって、幸せを案じるがあまり「俺がいたんじゃ何するか解らねえ」と去っていく不器用な愛情はちょっと感動しました。いつもの感じではなかったですが、それでも面白い作品でした。 [映画館(邦画)] 7点(2024-01-10 23:22:03) |
5. 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
《ネタバレ》 とにかく松坂慶子のマドンナが美しいです。育ての親である祖母が死んで、たった1人の肉親の弟も実は死んでいたとわかって寅さんの膝下で泣き崩れるのはもう反則。 あそこで寅さんがもうひと押しできれば、という感じですが、そこは昔気質の不器用な寅さん、なぜかその不器用なのが心地よいと感じました。 今の時代でいうと点でダメ男の典型なのですが、それでも不器用ながら自分の美学を突き通す姿に「格好いい」とさえ思える作品でした。 ただ、確かに、時には追い縋るのも、いいのかもしれませんね。 [映画館(邦画)] 7点(2024-01-10 23:16:07) |
6. 男はつらいよ 噂の寅次郎
《ネタバレ》 今回もストーリーは安定というか変わり映えはしませんが、なんといても大原麗子さんが可愛らしくもあり淑やかで良いです。 今回も寅さんは身を引く、というか振られていない、むしろ好かれていたはずなのに、自分ではカタギの幸せをあげられない、長年思い続けていた従兄弟の想いを知り、彼ならばと身を引く。現代的な観点で言えば「なんで行かないの?」と思ってしまいましが、そこが昔の男の美徳というか人情というものではないでしょうか。 この作品は前時代的な要素が多くありますが、僕は好きです。 [映画館(邦画)] 7点(2023-01-03 02:37:17) |
7. オカルト
《ネタバレ》 「霊体ミミズ」でお馴染み「ノロイ」の白石監督お得意のモキュメンタリー。しかして今回はノロイの時のような純度の高い民間伝承者ではなく結構ざっくりとした感じ。というより出自を日本神話に求めているが、海洋生物や飛行物体、空に浮かぶ得体の知れないもやなどは完全にクトゥルフ神話を意識している(というか九頭呂岩とかど直球すぎ笑) とはいえ、演出方法とかは変なリアリティが漂っていて、本当にヤバそうな雰囲気や得体の知れなさなどはなかなか。 劇伴もなかなかノイジーで雰囲気を盛り上げているしとても良かった。 ラストに関しては「あちらの世界」の描写はちょっとコメディというかサイケ調に振りすぎ?とは思えど、結局人間の考えてることなんて神からしたら道端に転がっている石ころ程度にしかすぎないというような感じが出ていたので個人的に好みであった。 しかしいきなり話が未来に飛ぶのは笑った(あまり未来感は感じられないが) [インターネット(邦画)] 7点(2021-12-11 15:01:00) |
8. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
《ネタバレ》 うはぁ~~~皆様辛口ぃ~♪(爆)でも、実際貶されても仕方ないんですよねぇ~。「日本実写映画界の歴史を変えた!」とかって宣伝の割には話はお粗末ですし、どうでもいいようなことが2時間延々と続きますから。しかし、天邪鬼な私としてはここは敢えて褒めてみようかな~と思います(いや、実際結構面白かったんですが)。やっぱりなんと言っても、レインボーブリッジの封鎖がこの映画の主な目的“でない”にも関わらず「レインボーブリッジを封鎖せよ!」というサブタイトルにしてしまうセンスと、このなんともいえない馬鹿な展開が良いんですよ。冒頭の「すいませ~ん、勝っちゃいましたぁ…」を筆頭に、他の事件そっちのけで所長の不倫疑惑の情報にたむろす湾岸所一同とか、寿司屋を捕まえるのやけに本格的な捜査みたいなことしたりとか、ただ中盤の青島達の葛藤を描くためだけに挿入された2つの事件とか、死にそうって時に「蹴りくれてやる」とか言ったりとか、不倫で本庁に連行されていく所長とか、このなんともいえないB級バカ映画のノリが個人的にはかなりツボでしたよ。織田裕二(実は嫌い)とか長さんとか有名どころの俳優を起用してでっかい予算かけてB級映画撮るその根性と情熱に乾杯です。点数は、かなり個人の趣味が入るけど7点。追伸:長さん、今までありがとう。 7点(2004-08-15 09:57:42) |
9. 男はつらいよ 寅次郎紅の花
日本人にとって、もう寅さんってのはただの映画の主人公じゃないですよね。ここまでシリーズが進んで、それでも最初から付いてきてくれる人が居て…ヤクザな兄貴でも、普通の道を歩もうとしない人間でも、それだからこそ人の心というものを理解し、また捕らえる…監督も渥美さんも、これが最後になるかもしれないという覚悟からか、一つ一つの演技が凄く印象深いし、また、ストーリー展開も、いつもとは少し違うけど、それが功を奏したのか、引っかかるものがなくすっきりとしていて、やはりこれが最後なんだな、ということを思い起こさせる。30年以上我々を笑わせてくれた寅さんに、心から冥福をお祈りします。 7点(2004-06-13 14:59:12) |
10. 男はつらいよ ぼくの伯父さん
寅さんというより満男がメインの話になっているような気がするけど、それでもこれは面白かった。同世代というのが惹かれる理由なんだろうな。なんとなく満男が家出したくなるのもわかる気がするし、学がないといってもそれが必ず良い人間ではないというわけでもないと思うから、その分、寅さんの言葉一つ一つに深みが感じられる。 7点(2004-01-10 02:42:00) |
11. おもひでぽろぽろ
確かに1回目は「何じゃコリャ?」と思ってしまった。でも何度か見ているうちに、よく表現できないけど、この作品のよさが解ってきた。ただ、いくらいい作品といっても、人それぞれに感じ方が違うから、映画に自分にないものを求めている人や、血沸き肉踊る展開を求めている人は止めておいたほうが良い。どちらかといえばこの作品は、昔の思い出に耽りたい人や、今の日常を穏やかに過ごしたい人向けだろうから。 7点(2003-06-01 03:01:21) |
12. 男はつらいよ 寅次郎恋歌
《ネタバレ》 葬式のシーンなどはいつもの空回りなのだけどちょっと観ていて痛々しくなってしまう。 それから久しぶりにとらやに帰省した際のやり取りもなんだかちょっと、という感じに思ってしまいました。 しかし、今回は振られていないのに寅さんが勝手に身を引いてしまう。恋を追い求めては見るものの、いざ向こうから来られると肝心な時にひよってしまう。というより、自分には真っ当な人生やカタギの女性と結ばれることはないとわかっているからこその寂しさというか、不器用さが出ています。 今でこそ時代錯誤なのでしょうが、たまにはこういうのも良いと思いました。 [映画館(邦画)] 6点(2023-01-03 02:31:21) |
13. 男はつらいよ 寅次郎の縁談
《ネタバレ》 前半、というか冒頭の満男の就職のエピソードはとにかく重い、というかやっぱり劇とはいえ他人が試験に落ちた事を知るのもかなり辛いものがありますね。その後はまたいつものように恋し恋されまた振られ~なパターンなんで五男の調子で見ていけます。それにしても満男は泉ちゃんがいるのに良いんでしょうかねぇ(笑)ストーリー中盤にちゃっかり登場する浜ちゃん(?)もまた良い味出してますよ。 6点(2004-04-02 13:55:01) |
14. 男はつらいよ 寅次郎の青春
満男は何回講義をサボってるんでしょうか?(笑)せっかく東京で暮らす事になったのに、またしても離れ離れになってしまう2人、そしていつもの如く失恋してしまう寅さん。満男、早く男になれ(笑)人の事言えないが… 6点(2004-03-31 16:32:21) |
15. 男はつらいよ 寅次郎の告白
ま、前回同様に満男&泉ちゃん主体の作品ですけどこれもまた面白いですね。それにしても、あの落とした豆腐はどうなったんだ…? 6点(2004-03-31 16:28:33) |
16. 男はつらいよ 寅次郎の休日
まあ、寅さんが満男&泉ちゃんに完全に食われてるのは良しとしましょう(笑)おばちゃんが「三代続いたこの家が…」と嘆く場面で暖簾がガクッと傾く演出がなんともいえない(笑) 6点(2004-03-31 16:26:33) |
17. 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日
このシリーズって凄まじい数がありますね。全部は見てないのでどうかは解りませんが、寅さんの破天荒な行動や周りを引き込む喋りの上手さなど、これだけでも結構面白いと思う。 6点(2003-11-26 01:43:18) |
18. 踊る大捜査線 THE MOVIE
ドラマの方は結構好きで放映されてた時はいつも見てました。なのこれも見てみました。とりあえずは、ドラマの延長としては一定のレベルには到達してるとは思うし。映画としてもそれ程外れでもないと思うので。 6点(2003-07-20 14:52:18) |
19. 弟切草
ゲームをやってなかったことが良かったのか、結構楽しめて見れた。それなりに恐怖演出もあるし、雰囲気も良かった。が、この映画、何回も見てると絶対に目が悪くなる! 6点(2003-04-27 01:15:06) |
20. 男はつらいよ 寅次郎心の旅路
芸術の都でも、寅さんはやっぱり寅さんでした。 5点(2003-11-28 00:06:56) |