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1.  北京原人 Who are you? 《ネタバレ》 
去りゆく北京原人とマンモスに向かって「走れ、もっと走れ。自由になれ」と佐倉が叫んで終ることから推考すれば、脚本の意図は、北京原人を野生に戻すことが良心に叶った行為であると結論づけ、生命を弄ぶ行き過ぎた科学に警鐘を鳴らすものだろう。 だがその意図は脚本の致命的な過誤により破綻しているので全く伝わらない。 原人は化石DNAより復活されたものである。それも動物の子宮や人工子宮も使わず、時間と粒子を操って短期間にカプセルの中で成育させたものだ。なので彼等は生まれたてで、当然過去の記憶はないし、野生については現代人以上に何も知らない。脚本家は原人をタイムマシンで連れて来た場合と混同しているようだ。そんな原人とマンモスを野生に放つのは愚挙以外何物でもない。 ところで原人などよりずっと重要なものがある。それはDNAから原人を短時間で成人にまで復元できる科学技術だ。これを使えば、人間や動物のクローンがいくらでもできる。世紀の大発明である。蒸気機関車が発明されて産業革命が起きたのと同様のパラダイムシフトが起こるだろう。なのにそのことについての言及が一切無い。この技術を用いる試験に何故北京原人のDNAを選んだのか疑問だ。脳内を映像化する発明も凄いものだ。 陸上競技での活躍、原人と車の追跡劇、マジックショーでの消失、復活マンモスの暴走など、随所に楽しませる事項を盛り込んでいるのは評価できる。しかし、いろんな場面で周到さが足りない。例えばセスナで北京に行く場面でも、免許、航続距離、パスポート、中国の研究所と連絡する周波数をどう知るかなど、何の説明もない。他にも、原人にシャトルのハッチは開けられないだろうとか、北京原人の骨から生まれたから中国人と主張するとか、原人を隔離しないで観光させるとか、原人を復活させてから発表をどうするか考えるとか、疑問の嵐だ。それに現代人と北京原人との恋愛はありえないだろう。まあ、そんなことは忘れてもいいが、気になることがただ一つある。原人が出した百m8秒9の驚異的世界新記録は正式に認定されるのだろうか?原人は人間かどうかの問題を含んでいて深い。と、余計なことを考えされられる迷惑な映画だ。制作費20億円かけて配給収入4.5億円と大コケ。Uu-pa! 原作者、Who are you?
[インターネット(字幕)] 3点(2014-06-10 00:57:07)
2.  ペコロスの母に会いに行く 《ネタバレ》 
「認知症と介護」という重い主題を努めて明るく、諧謔的に表現した人間喜劇である。 前半はハゲを中心としたネタで笑いを誘い、後半は母みつえの若かりし頃の辛苦に満ちた人生に焦点を当て、感動へと導く。 軽過ぎず、重すぎず、喜劇と悲劇の要点を押えての匙かげんが絶妙で、均斉の取れた手堅い脚本だ。 「ペコロス」とは小玉葱のことで、ツルツル頭の陰語、原作者の自らつけた愛称だ。だからハゲネタも嫌味にならない。それどころか、息子をつなぐ重要な品目となっている。 みつえの人生に暗い影を落とすのが夫と幼馴染みのちえ子だ。夫は根は優しいが、神経症の持ち主であり、酒乱で暴力も振るう。給料を一日で浪費してしまうこともあるのだから、妻の苦労は並大抵ではなかったろう。息子雄一は、そんな父のことが大好きだったという。人情の機微が垣間見れて興味深い。みつえが認知症の兆候を見せ始めたのが夫を亡くしてからというのも有り得べきことである。 みつえは十人兄弟の長子なので、少女時代を通じて弟妹達の面倒を見なければならず、畑仕事も手伝わなければならず、学校にもろくに行けなかった。そんな彼女の心の支えが友達のちえ子だった。だが、ちえ子は口減らしの為、奉公に出ることになり、別れが訪れる。お互いに手紙を書こうねと約束するが、みつえが何度書いても返事は来なかった。 雄一には母と一緒に暗い海をずっと眺めていた記憶がある。どうやら母は入水自殺を考えていたようだ。だが不思議なことに、そこへ手紙が届いた。ちえ子からの始めての手紙で、「生きねば」と認められていた。みつえは感涙し、自殺を留まる。後日ちえ子の元を訪ねたみつえは、ちえ子が苦界に身を沈め他界したことを知る。ちえ子を救った手紙は、皮肉なことにちえ子の死後に出されたものだった。感情が堰を切ったように落涙するみつえ。二人の思い出の曲、早春譜の旋律が流れ、いやが上にも感動が高める。複数の悲劇を一つの手紙に集約する技法は脚本家の取り柄だ。 幻の死人と嬉しそうに会話するようになった母を見て、認知症も悪い事ばかりではないと思い直す雄一。 苛酷な現実に押しつぶされるのではなく、時にはそれを笑い飛ばす事が出来るのが強い人間だ。老監督による人間賛歌として受けとった。
[映画館(邦画)] 8点(2014-04-26 00:47:25)(良:1票)
3.  兵隊やくざ 《ネタバレ》 
◆軍隊では道理が通らず、不条理が幅を利かす処。大宮はやくざ出身。体は人並み外れて頑丈、殴られても平気で、滅法喧嘩が強い。上官を上官とも思わない不遜な態度は常に事件を巻き起こす。大変な問題児だが、その行動は、彼なりの義侠心に基づき、情に厚い。軍隊という窮屈な場所が嫌いでただひたすら自由になりたいと願っている。それは徴兵されて軍隊に入った兵隊たちのあこがれの具現である。観客が彼の型破りの活躍を見てすっきりするのはそのせい。だが土台、軍隊という巨大組織に対して一人で立ち向かうのは無謀である。そこで有田という知恵者の上官の登場となる。二人でコンビを組んだことで、軍隊に立ち向えるようになった。有田の活躍は時に大宮以上。大宮も最後に思わぬ知恵を発揮する。二人の友情が見もの。「俺があいつを見捨てても、あいつは俺を見捨てない」◆もう一人の味方は女郎屋の音丸。あれこれ世話を焼いてくれる。炊事班の横流し情報もくれたし、逃走用の拳銃や服も用意してくれた。女郎の悲哀とが軍人の悲哀がリンクする。自分の意思に関係なく女郎屋に売られ、あちこち流れ、いつ果てるとも知れない命。音丸が自殺した新兵の話を聞いてさほど同情しなかったことからも、その苛酷さが分かる。同じ境遇同士、意気投合したのだ。◆野木二等兵が脱走して自殺する事件。大宮は自分が声をかけたことで自殺したと自分を責め、男気を発揮し、野木をいじめた上官に殴りこみをかける。だがそれ以前に大宮と野木の友情を描いていないので話が浮いてしまっている。◆有田はひたすら除隊を願っていたが、それが叶わないとわかり失望する。大宮は有田を助けるため脱走を持ちかける。見事な脱走劇だが、大陸で生き延びらえるが疑問である。また家族に大変な迷惑をかけるので、痛快事には感じられない。【得られた知識】①軍隊では、星の数(階級)よりメンコ(飯)の数。同期の絆は大きい。②女郎屋に将校専門がある。③明けても暮れてもビンダという内務班の殺伐とした生活ぶり。④大学出が、わざと幹部候補生の試験にすべると、ずぼらを決め込むことができる。⑤ビンタ、拳骨以外の制裁は禁止。⑥軍隊では一つ隊が違えば敵同士。砲兵と歩兵は赤の他人。⑦演習の強行軍は30キロの荷物を背負って三日間で300キロ移動。⑧脱走して自殺→演習中事故死扱い。⑨他の部隊に転属されるときはクズの兵隊を出す。⑩ヘソ酒。
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-10-25 01:57:00)
4.  変身(2005) 《ネタバレ》 
終わってみれば「純愛の悲劇」でした。二度ほど挿入される「ガラスが割れる赤いシーン」につられて犯罪もののミステリーと思って観てました。全体としてそこそこのレベルには達していると思いました。蒼井優の演技力が光りますね。しかし首をかしげたくなるようなことが多いのも事実です。1.移植された京極の脳が純一の脳を支配するようになっていく恐怖ですが、京極はピアニスト志望で母親思いのやさしい人物として描かれているので、どうして暴力と殺意に支配される人格に変化していくのかが疑問です。京極になっているときに鳴らすのが童謡「靴が鳴る」ですから、違和感が大です。京極=悪という図式にしないと成立しない映画でしょう。2.純一の家族がまったくでないのはどうして?犯人から少女をかばい銃で撃たれて入院している有名人です。真っ先に駆けつけるでしょう。天涯孤独であったという設定がほしかったです。マスコミも取材にくると思いますよ。3.橘女医(研究生?)を殺す必要があったでしょうか?信頼していない彼女に日記を託すのも不自然ですし、彼女が日記を教授に送っていたのがばれる場面はもっと不自然です。彼女の行方不明のニュースが流れますが、そのわりには警察が動いていないですね。教授もまったく疑っていない。真っ先に純一が調べられる筈ですが。死体をどう処理したのか?4.若生はどうやって純一の居場所を知ったのか?結局殺されちゃったんでしょうね(不明)。またなんで拳銃を持っているの。5.京極の意志で動いているのなら父親(不動産屋の社長)に復讐すればいいのに。助けた幼児を殺そうとするから視点がずれてしまうんですね。6.撃たれる場面では犯人に顔の左側を向けているのに、撃たれたのは右脳。7.京極の行動、拳銃をもち父親の不動産に押入ってお金を奪って、それを屋上からばらまいて自殺という不自然さ。母親が病死しただけでそんなに自暴自棄になるだろうか?最後に、めぐがいう「死ぬなら、わたしの前で死んでよ」は意表をついてよかったです。ここから純愛路線へ。
[DVD(邦画)] 5点(2009-03-21 19:17:26)
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