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1.  水で書かれた物語 《ネタバレ》 
美しい母親とそれを思慕する息子、近親相姦にも似た母と子の性の物語。銀行に勤める静雄は、実業家である橋本伝蔵の娘ゆみ子との結婚が決まる。だが静雄は乗り気ではない。奔放なゆみ子から婚前交渉を誘われても断る。性に潔癖なのではなく、伝蔵からあてがわれた芸者の女は抱く。そんなとき、伝蔵と静雄の母静香が出ているという封書が机の中に入っていた。同僚のいやがらせだが、思い当たる節があった。若くして病没した静雄の父が存命の頃、伝蔵の家に母が入るのを見たのだ。自分の父親は伝蔵かもしれないという疑念がふと湧いた。母を監視し、最近になって、また伝蔵と関係を持ち始めたことを知った。全てを伝蔵に支配されているような重苦しさに耐えきれなくなった静雄は、伝蔵に疑念をぶつけ、会社を辞め、ゆみ子とも別れ、母に心中を迫る。 物語のほとんどが性にまつわることばかりで戸惑いを覚える。息子にとっては母の「女」の部分は見たくないが、美し過ぎる母親の功罪で、近親相姦に近い感情を抱いてしまう。父親を早くに亡くして、母親の愛情一つで慈しみ育てられたことも影響している。母は、一児の母でありながらも「女」の部分を捨てられない。寡婦の寂しさと、一人息子が家を出た開放感もあり、伝蔵に強引に口説かれると抗うことができなかった。 「水で書かれた物語」とは、すぐに消えゆく儚い物語という意味だろう。これにちなんで水を素材にした演出が多く、効果を上げている。愛欲場面は、白黒の明暗の調子のはっきりとした美しい構図の連続で、女性の裸は見せず、静謐であり、どこか清潔ささえ感じる。逆さに映した構図、鏡に映した構図、女性らもて遊ばれるに幻想場面、水に反射する光の映像など婉美で佳麗だ。だが、主題と映像様式が合っていない。人間の性の感情や情念を描くのではなく、性の観念や感覚を描こうとしている。芸術主義、哲学的なのだ。斬新さは認めるが、際立ってはいない。静雄役の俳優に色気がないことが大きいだろう。美形で無い上に、情念の象徴の髪も短髪だ。この物語は傾城の母と童顔美形の子が演じなければ成立しないと思う。禁忌に触れる甘美さが出せないからだ。むさくるしい男が性に悩んでも絵にならない。性と死が結び付いた最終場面もさほど衝撃的ではない。音楽も退屈だった。商業的に成功するはずもない難しい主題に挑んだ意欲は尊敬できる。
[DVD(邦画)] 6点(2014-09-08 11:00:50)
2.  みんなのいえ 《ネタバレ》 
西洋趣味の若手デザイナー柳沢と昔堅気の老棟梁長一郎の対決が見どころ。これに風水にこだわる母親が参戦。トイレが三つに、和室が6畳から20畳に変更されるなど初期段階から設計が支離滅裂な様相を呈し始める。これは楽しめると思ったが、どうしたことか急にトーンダウン。棟梁には味方が多く常に優勢にすすみ、柳沢は孤軍で妥協の連続。母親は早々に撤退状態。あれれと思っていたら中盤で和解の方向性が明示される。そのままだらだらとエンディングまで。これでは失望を禁じ得ない。コメディパートはもっとしっちゃかめっちゃにエスカレートさせて、子供じみたやり方で応酬を繰り返し、家の建設はますます混迷を深め、最後の最後で感動の和解というどんでん返しにすべきではなかったか。やりあっている両者が深刻な顔になってしまってはダメ。笑えないのだ。それに大工仲間がみんなまともなのが失敗の元。妙に正義感ぶった大工の息子などがその最たるもの。周囲の人物がおかしな連中ばかりなのだから、彼らも当然そうあるべきなのだ。それでこそ映画のトーンが出来あがり、安心して観れるというもの。本筋以外の小ネタは楽しめたので残念である。とことんバカを尽くしてこそ、最後の和解が感動になるのだ。チャップリンを見習ってほしい。【気になった点】家を建てる映画だが、職人が働いている場面が少ない。夫のだめっぷり、優柔不断ぷりは良かったが、二人の職人が仲良くなるのに嫉妬するのはよくわからない。ペンキをぶちまけた壁の色はどうなったのか?元のアイボリーでなくなっているように見えるが。柳沢の言い分が通ったのだろうか。柳沢のこだわった「竹割タイル」だが、それが使用された完成形が紹介されていない。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-30 22:34:41)
3.  ミッドナイトイーグル 《ネタバレ》 
スケールが大きな邦画で、好感が持てました。脚本の人脈の構成が巧みと思いました。戦場カメラマン西崎にあこがれて記者になった後輩の落合(山仲間でもある)、西崎の義理の妹で記者の有沢(姉の病死に関して西崎を許せない)、西崎の写真に感銘を受け自衛官になった佐伯。それぞれが事件に深くからみ、重要な役割を果たします。米軍機が某国工作員により墜落させられ、機載の特殊爆弾の起爆装置が作動し、百万人規模の生命が危機にさらされる、それを三人で防ぐという大まかなプロットは佳いと思いました。戦場カメラマンとしての自信を失った西崎が、最後に誇りを取り戻すというサイド・ストーリーもいいです。しかし映画の出来としては芳しいものではありません。まず某国はどうして核兵器を日本で爆発させたかったのでしょうか?動機が不明瞭です。アクションの撮り方がヘタですね。工作員は遠くから小銃を撃って来るだけで工夫がない。リアリティがないんですね。最初にテントを遠くから撃ちますが、本当ならば近づいてテントの中を撃つでしょう。それにいくら撃っても、撃っても西沢たちには当たりませんね。西沢たちも何の工夫もなくただ逃げまわるだけです。知恵を絞って立ち向かう工夫が欲しいところ。重武装した外国工作員が雪山にうようよ出てくるのも不思議。そもそも彼らはどうやって墜落現場を自衛隊より早く特定できたんでしょうか?またステルスを落すのが目的ではなく、核爆発させるのが目的ならば横田基地で行えばよかったですね。起動の暗号チップまでどうやって奪ったんでしょうか?時限タイマー装置付き核爆弾というのも変ですね。その解除パスコードを自衛隊が知っているのはもっと変。それに米軍が天候を理由に動かないのはなぜ?日本より必死になるはずですが。裏切った工作員もどうして裏切ったのか、よくわからないまま。あの女なぜ何もしゃべらないの?有沢らが工作員を奪還するシーンで、ガソリンに火をつけますが、最低一人は見張りをつけるでしょ?有沢と息子はなぜ首相のいる絶対機密である対策室につれて来られたの?総理はどうして最初から無精ひげなの?総理がトマホーク発射命令だせるの?そしてナパーム弾爆発シーンがないのは大きな欠点。悲劇を盛り上げる絶好の材料だったのに。最後に有沢に「許せない」といわせた脚本が「許せない」。
[DVD(邦画)] 5点(2009-02-06 05:12:21)
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