381. 純愛物語
《ネタバレ》 何というか、リアリズムに彩られた社会派純愛映画という感じですかね(ラストも非常に物悲しいです・・・・・)。 とにかく、江原・中原コンビの甘ったるい恋愛劇という糖衣に包まれた厳しい現実描写が非常に印象に残ってしまいます。住む家すら無く犯罪で生計を立てている戦争孤児たち、ドヤ街の木賃宿、そして戦後10年たっても原爆の影響に怯える人々・・・・・・。特に病院での診察が淡々としたタッチで流されるシーンは恐ろしさを感じました。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-04-15 19:27:01) |
382. 赤い文化住宅の初子
《ネタバレ》 ストーリーは非常に過酷で痛々しいのですが、希望と絶望の間を絶えず行き来している主人公役の東亜優の演技に惹き込まれてしまいました。 それにしても、やるせない話でしたね・・・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 21:28:08) |
383. 橋のない川 第二部
《ネタバレ》 米騒動までの展開は面白かったんですが、その後から水平社設立のラストまでが急にとってつけたような雑な感じになってしまい、全体としては残念ながら出来が良いとは言えない作品となってしまっています。 ただ、前作に引続きどのような差別があったのかということと、教科書の数行の説明程度の理解しかなかった「米騒動」がどのようなものであったのかを知ることができ、非常に勉強にはなりました。 しかしまあ、北林谷栄と伊藤雄之助の圧倒的な存在感は本当に凄いとしか言いようがありませんね・・・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2008-02-29 18:17:40) |
384. 東京オリンピック
《ネタバレ》 「人類は4年に1度、夢を見る。しかし、これを夢のまま終わらせていいのだろうか」というメッセージが非常にグッと来ましたね・・・・。 まだ、商業主義に毒されておらず、純粋にスポーツの、そして平和の祭典であったオリンピックを芸術的に記録しています・・・。 開会式の入場行進、東洋の魔女、マラソンの円谷等々、当時まだ生まれていない私でも、胸に熱いものがこみ上げてきましたね。 [DVD(邦画)] 7点(2008-02-25 21:20:55) |
385. ビルマの竪琴(1956)
《ネタバレ》 戦争がいかに虚しいものであるかが、美しい竪琴の音色や歌声と共に伝わってくるような映画でした。 ビルマの風景がとても印象的でした。ただ、白黒なんですよね・・・・。「ビルマの赤い土をどうしてもカラースクリーンに描きたかった」と30年近く後にリメイク作品を撮った市川監督の気持ちが良くわかります。 北林谷栄が、この切ない物語の中で一服の清涼剤の役割を果たしています。 [映画館(邦画)] 7点(2008-02-24 22:25:20) |
386. 台風クラブ
《ネタバレ》 誰が言ったのかは忘れましたが「考えるな!感じろ!」という台詞がピタリと合う映画ですね。まあ、内容を言葉で説明するのが非常に難しいです。 急激な成長期を迎えている中学生なら誰しも持っているであろう激しい衝動のようなものを、台風とともにアヴァンギャルドに描いています。(しかし、「オカリナは朝吹くもののなんです」のシーンは何だったんでしょう?) ハチャメチャなんだけれども、不思議な魅力を持っている作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2008-02-18 19:25:30) |
387. 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け
《ネタバレ》 宇野重吉・太地喜和子・岡田嘉子といった名優たちの演技を堪能できる作品です。特に岡田嘉子は自身の「恋の逃避行」を思わせるような意味深な台詞があったりして面白かったですね。 ただ、ストーリーに金銭の絡むシリアスな詐欺話がからんでいるのが個人的にはちょっとダメですね・・・。やはり、「男はつらいよ」にシビアな金銭や法律の話は合わないですよ。 [DVD(邦画)] 7点(2008-01-31 18:36:28) |
388. オリヲン座からの招待状
《ネタバレ》 ストーリーを追うというよりは、時代の雰囲気を味わう映画という感じですね。その中で、宮沢りえの不思議な存在感が非常に光っていました。 しかしまあ、原田芳雄も普通に老け役を演じる年になってしまったんですね・・・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2008-01-29 18:18:25) |
389. 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ
《ネタバレ》 まあ、『柴又慕情』の続編ということもあって、ややインパクトは弱いです。宮口精二の存在感・演技が見事なので1点プラスです。 [地上波(邦画)] 7点(2008-01-28 12:59:11) |
390. 大阪物語(1999)
《ネタバレ》 大阪と池脇千鶴のイメージビデオとして見れば良く出来ていると思います。特に大阪の街の描写は、良くテレビドラマ等で見られるような変なデフォルメも無く、実際の大阪の雰囲気を上手く伝えていると感じました。 ただ、観終わった後印象に残ったのが大阪の街の風景と池脇千鶴とミヤコ蝶々だけでしたから、ストーリー自体はちょっとインパクトが弱いですね。 [地上波(邦画)] 7点(2008-01-28 12:38:03) |
391. モレク神
《ネタバレ》 現在でもある種神格化された存在であるヒトラーを等身大の人間として描いていて面白かったです。等身大に描いているからこそ、取巻き連中が必死にご機嫌取りをしているのが非常に滑稽に映っています(まあ命がかかっているので仕方ないとは思いますが・・・・)。映像も非常に美しく芸術的です。ちょっと眠気を誘うところもありましたが・・・・。 まあ、独裁者といえども一人で全てを為すなんてことは出来ないのに、それが出来るかのように思わせて「独裁者」という実体の無い存在を作り出してしまう連中が一番性質が悪いということなんでしょうね。結局この映画でもヒトラーに普通に接しているのは愛人のエヴァ・ブラウンだけですから。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-21 12:20:33) |
392. 餌食(1979)
《ネタバレ》 最高にイカれた映画ですね(褒め言葉です)。ロケンロールな内田裕也の姿はヤバ過ぎてまさに「Fuckin' cool!」って感じでとてもカッコいいです。 それと、全体的にちょっと古臭いんですが、バックに鳴り響くレゲエは今聞いてもぜんぜん時代を感じさせないし、良いですね。 まあ、ラストシーンの表現は非常に過激ですけど、気持ちは理解できますね。実行しようとは思いませんが・・・。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-17 18:58:11) |
393. 十階のモスキート
《ネタバレ》 いろんな意味で「ヤバい」映画ですね。テーマや描写の過激さがヤバいし、冴えない中年男には他人事には思えないヤバさを秘めているし・・・・とにかくヤバい! 内田裕也が普通っぽい人(やってることは滅茶苦茶ですが)を演じていて、それがまるで高倉健のような感じなので非常に新鮮な感じで面白かったですね(まあ健さんはこういう作品には出ることはないでしょうが・・・)。その他のキャストも、ビートたけしや横山やすし、吉行和子に小泉今日子まで出演していて非常に豪華です。 25年前のパソコン(今見ると逆に凄いです・・・)や、原宿のホコ天の様子など昭和後期の懐かしい雰囲気も満載ですので、そういう面でも楽しめるかもしれません。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-13 18:20:47)(良:2票) |
394. ミスター・ミセス・ミス・ロンリー
《ネタバレ》 とにかくキャスティングが非常に素晴らしい作品です。ストーリーを楽しむというよりも、出演者一人一人の演技を楽しむという感じで鑑賞していました。特に、原田芳雄と宇崎竜童の軽妙なやり取りは良かったですね。 しかし、原田美枝子は当時22歳ですか・・・・凄いですね(いろんな意味で)。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-07 12:27:51) |
395. 時代屋の女房
《ネタバレ》 夏目雅子の美しさのインパクトが強烈ですね。まあ、二役目のあのパーマはちょっとやり過ぎのような気もしますが・・・・。 個人的には、馴染みのある大井町が舞台なので見覚えのある場所が出てきたりしてちょっと親しみが沸きました。 [地上波(邦画)] 7点(2008-01-05 22:40:11) |
396. しゃべれども しゃべれども
《ネタバレ》 下町風情に溢れた、派手さはないけれども非常に爽やかな気分にさせてくれる作品でした。 しかし、故・桂枝雀の芸のインパクトは非常に大きかったですね。本人の姿自体はビデオでほんのちょっと出てくるだけですけど、それを真似る子役の演技が凄かった。ところどころで、枝雀が乗り移ったかのような表情になるんで、ちょっとドキっとしてしまいました。 ちょっと、恋愛話の部分が拙稚な感じでしたが良い作品だと思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-16 18:07:08) |
397. ALWAYS 続・三丁目の夕日
《ネタバレ》 何というか、砂糖がたっぷり入った苺ショートケーキのようなひたすら甘い映画でしたね。ちょっと胸焼けしそうになりました。まあ、前作同様昭和を舞台にした時代劇といった感じです。 しかしながら、この作品の凄いのは昭和30年代風映像の作りこみ方が半端なく凝っているところですね。もう最初のゴジラから圧倒されてしまいました・・・・。それ以外にも、当時の日本橋や羽田空港などが映し出されていて、今の姿と比較しながら見てしまいました。 まあ、ストーリーが前作の続きなので、まずは1作目をみてからこの作品を見た方が良いかと思います。 [映画館(邦画)] 7点(2007-12-16 17:18:10) |
398. 地雷を踏んだらサヨウナラ
《ネタバレ》 兵士でもないのに戦場に赴き、戦争というものの姿をシャッターに捉える。非常に無謀な行動であることはいうまでもありません、ただその無謀な行動をする人間がいるからこそ、戦争の真実の姿がどのようなものであるか戦地以外の人間も知ることができるんですよね・・・。 しかし、知り合いの子供が戦災に遭う姿をシャッターに収めようとする泰造の姿などをみると因果な商売であるとつくづく感じました。 泰造が惹かれ目指していたアンコールワットの美しさが非常に印象に残りました。 [地上波(邦画)] 7点(2007-11-18 21:44:36) |
399. となり町戦争
《ネタバレ》 非常に地味な作品ではありますが、その事が逆に議会制民主主義の限界や、戦争というものの実態を浮き上がらせていて恐ろしさを感じさせましたね。 隣町との戦争という題材にしているので「こんなのあり得ない」と感じてしまいますが、良く考えると実際起こっている戦争にしてもそう大差がないことに気づかされるはずです・・・・。 しかし、岩松了の胡散臭さ全開のキャラクターは素晴らしかったですね(いろんな意味で)。 [DVD(邦画)] 7点(2007-11-09 18:17:12) |
400. われに撃つ用意あり
とにかく、原田芳雄が格好良すぎます!まだ「浄化」される前の、危険でいかがわしいバブル期の歌舞伎町を舞台に、豪華なキャスト陣がその魅力を存分に発揮しています。 もう、このキャスティングと設定だけで十分満足できる作品でした(まあ、全共闘世代の方だとまた違った思いがあるのでしょうけど・・・) [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-01 18:29:25) |