121. HERO(2007)
《ネタバレ》 ドラマ版の延長線上のものはさして出来がよろしくない、といったジンクスがあります。初めて見たときの衝撃が緩和されますから。この作品ももちろん漏れることはないのですが、しかし大スクリーンで見る価値はあるんじゃないでしょうか。 もちろん、↓数名の方も仰っているように、話はちょっと弱いし、決定的な証拠が挙がっていないという部分があるので、法廷ものとしては1ランク落ちると思いますが、人を殺すという行為を最大の罪として、純粋に追い求める久利生検事の姿ははやり(陳腐といえども)心が動かされる行為ではないでしょうか。 ですから余計に、アベちゃんの「違う」のセリフが、より一層響き渡るのだと思います。 ということで、適度な緊張感とコメディのエッセンスを求めている方にはお勧め作品だと思います。 [映画館(邦画)] 7点(2007-09-17 00:52:05) |
122. DEATH NOTE デスノート the Last name
《ネタバレ》 漫画の映画化という、邦画ではイタイ映画に分類されて(しまって)いるにも拘わらず、現時点で平均点7.11点とかなり高め、自分も全編を見てなかなか面白いと感じたので、後編を(かなり時間はたったけど)淡い期待を寄せてようやく鑑賞。 いや~良かった。 まあ、確かに、リュークやレムのCGは相変わらず少し違和感がある(処理は奇麗ですよ)し、少々詰め込んだ感があって、もう少し深く掘り下げることもできたんじゃないか?とも思いますが、それでも充分に合格点。 特に最後の仕掛けは、よく考えられていて、そう来るか、と思いました。 しかしよく作りこまれてますよねぇ(トリックとか)。 確かに、平均点に恥じない内容でした。 [DVD(邦画)] 7点(2007-04-27 11:39:44) |
123. かもめ食堂
《ネタバレ》 なんともいえないこの感覚。特にこれといって派手な展開があるわけでもなし、流行の音楽が流れるでもなし、斬新なカメラアングルでひたすら楽しませるでもなし…。 一見、普通の映画。下手したらそこらのドラマよりもつまらないと思われるかもしれない。 しかしどこか違う。 登場人物は謎が多い。しかし日常でも、「そう云えばあいつって、どういう奴なんだろう?」という人はざら。そんな人が集まって織り成す一つの物語。 最初は客がいなかったかもめ食堂。しかし、次第に、ふらリふらりと客が寄ってくる。なんだか知らないけど寄って来る。そう云う店ってあるよね、入るとどこか落ち着く店、思わず入りたくなっちゃう店。正にここはそんな感じ。 落ち着いた映画だから、カメラも全然動かない。結構長回しの場面もある。登場人物が立体的に配置されている場面とかもあって奥行きがある。なんだか舞台劇を見ているみたいな感覚。すぐに次の場面に切り替わって他の人写したり、ぶち切られるのではなく、人と人とのつながり、会話している、そんなものを感じさせる。 そして、食べ物が物凄く美味しそうに見える。 ここまで日本の食べ物が美味しそうに見える映画って、なかなかないと思う。 流行に乗らず、判る人だけ判ってくれればいい、そんな感じの作品。お好きな人は是非。 [DVD(邦画)] 8点(2007-03-21 15:09:50) |
124. NANA
《ネタバレ》 なんか聞くところによると、NANAの影響でブラックトップのレスポールが売れてるとかで(軽音の人も使ってた。ちなみにカスタムの方じゃないよ)、もしそれが本当ならNANAってマンガはジミー・ペイジやスラッシュのように偉大な存在なのかな…と一瞬考えてしまいました。 で、まあ流行ってるので見たわけですが…正直ロックを求めてる僕には合いませんでした。 登場人物の言ってる事もわかりますが、なんつーんすかね、こう、恋愛パートのほうはやっぱり主人公が女の子のせいか野郎にはついていけませんでしたし、ヤスでしたっけ?僕の理解が間違ってるなら申し訳ないんですが、弁護士事務所に勤めてるのにあの強面…というかサングラス…?と思ってしまいました。 役者の演技もイマイチでしたしね。 というわけで、色々といいましたが、結局、僕みたいなのはおとなしくBECKを読んでろって事ですね。 あ、あと、僕も↓【たいがー】さんと同じ事考えてました。夜中にギターって…。 [DVD(邦画)] 5点(2007-02-13 04:01:41) |
125. THE 有頂天ホテル
《ネタバレ》 劇中でもチラッと言っているように、グランドホテル形式の作品です…ってやっぱり意図的にホテルにしてるんでしょうね。だって「グランドホテル」知ってる人は見る前から気付くと思いますもん。その粋な計らいにプラス1(笑)。 一つ一つのエピソードは別にどーって事ありません。それで良いんです。これはそれぞれの絡みを楽しむ作品ですから。不思議な縁で知り合った人々が、誰かの起こした何かによってちょっとずつ自分の中の何かが変わっていく。人にあげたものがめぐりめぐって自分のもとに戻ってきたり、誰かを勇気付けようとした歌が全然違う人の励みになったり、人違いをされた事がきっかけで、見ず知らずの人の人生観を変えたり…と、そう云うのを楽しむ作品なんです。 役者によって、演技力にばらつきが出ていたりと色々と難はありますが、それなりの長尺を飽きさせずに見させるのはさすが。 それに、見た限り結構長回しも多かったと思いますし、それぞれの登場人物が映ってるシーンでは“後ろの人々”を見たりして楽しんでました(笑)。 まあ、もう少し、ストーリー以外にも、画面上での登場人物の絡み(ある登場人物が映っている場面で後ろに違う登場人物が平然と映っている)ももう少し多くして欲しいとも思いましたが、ラストの役所さんの「お帰りなさいませ」がとてもイイ味を出していたので、点数は大マケで8点。 [DVD(邦画)] 8点(2007-02-13 03:31:44) |
126. ぼくらの七日間戦争(1988)
《ネタバレ》 学校の対応だとか、先生に威厳がなくなったとか親の育て方だとかよく言われるようにになってしまった昨今ですので、そう云うことを余計に考えされられる内奥だと思いました。 確かに自分も先生に威厳がなくなったのでは?と思ったりしますし(すぐ体罰だとか言って問題にされますから)、親の育て方も「本当にこんなんで良いのかいな?」っていう人も時々見かけますが、威厳にしても、あまり押し付ければかえって反発も強くなりますし、そう云った対応の微妙な頃合がとても難しいと思いました。 そうした意味では、確かにあの対応だと(子どもたちにも多少なりとも非はあるとはいえ)反発も起きるなぁと思ったり。子どもたちはそれに対して反旗を翻すわけですが、学校の束縛から解放された彼らはとても生き生きと描かれてしましたし、後半の展開もなかなか面白かったです。 ただ、せっかく「大人なんて僕らの事なんて何にもわかっちゃいないんだッ!」と言うような主張があったにも拘らず、最後は憎い先生に仕返しして打ち上げ花火でド~ン!「次は国会だ~」で終了って、結局ただのドタバタコメディになっているようなのがちょっと惜しい(そう云うのりで作られてるのでしょうが…)。せめて、先生に自分たちの意見を主張したり、自分たちの起こした行動に対する“責任”というのも学んで欲しかったと思ったりしました。 …しかし、「学校の対応が悪い!」「いや、あんた等の育て方だ!」「一体何が不満なんだ!?」と言ってるようでは、こういう問題はなくなることはないでしょうね。 [DVD(邦画)] 6点(2006-11-27 03:57:05) |
127. ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状
《ネタバレ》 いくらドラマがそうなってるからって、映画にするのであればある程度の質は必要だと思うのです。 まあ、そのせいでドラマ版の良さが失われるって事態も起こりうるわけですが…。 設定だとか、殺害方法が「そらありえねぇだろ」的な、それも非常にありえねぇだろ的なものを使われるとやっぱりのれない人は徹底的にのれないと思います。 と言う事で、普通に見たら1~2点とつけたいところですが、三姉妹が非常に可愛い上にラストの笑顔(?)にやられてしまったので大マケで5点。結局そっちの感想しか浮かんでこないでした…。 [DVD(邦画)] 5点(2006-10-28 01:34:41) |
128. DEATH NOTE デスノート(2006)
《ネタバレ》 設定勝ちですね。 しかしこれだけの内容を良くここまで表現したなと思いました。 自分なりの正義を貫くあまり暴走し、次第に狂気に陥っていくライトや、彼を追い詰める警察&Lとの駆け引きなど、見ていて非常に引き込まれるものがありました。 期待していなかった分、楽しませてもらいましたが、死神リュークの造形があまりにもアレなので7点のところを6点で。 [地上波(邦画)] 6点(2006-10-28 01:18:27) |
129. 痴漢男
《ネタバレ》 ビアンキさんと同じく、題名を見た瞬間は「電車男の二番煎じ?」と思ってしまいました。 男にとって都合の良いような話の運びで、ちょっとその辺どーなの?みたいな印象を受けなくはないですし、「電車男」に比べ知名度も予算も劣っているので、正直期待はしていませんでした。 しかし、意外や意外、ドラマとして見た場合、それぞれの女の子との関係が複雑に絡み合ったり、拗れたりと色々見所があり、「電車男」よりも数段面白い作りをしていました。 また、2ちゃんの面々が実際の役者ではなくAAで表現されているってのも結果として良い効果をもたらしていたと思います。 もう少し大々的に宣伝していれば、もっとヒットしたのではないか、と思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2006-10-28 01:11:26) |
130. 親指さがし
《ネタバレ》 げ!結構人気ない!? 原作と比べるってのはあんまり好きじゃないんですけど、敢えてすると、コレは本当に別物ですね。 まあ、原作も面白いんだか面白くないんだかで結構ビミョー感じですけど、映画版は更にビミョーになってました。 設定の変更もそれなりにあって、原作よりもいいんじゃね?と思う部分もあるんですが、作品中盤辺りで「呪いなんてのは人間の心の闇の部分なんだ」なんて事を言い出すので、まさかひょっとして?と思っていたら、本当にそのまんま。 またこのパターンかよ~!と思わず言いたくなりました。 おまけに、やっぱり辻褄が合わない場面あり(一応、そうなった原因を仄めかす台詞は出てきますが)。 別に原作を大いに脚色して全く別物にしてもいいですけど、こういうオチにするならせめて辻褄あわせだけはしてもらいたいものです。 [映画館(邦画)] 4点(2006-08-28 21:11:14) |
131. ハチミツとクローバー
《ネタバレ》 (この会話はフィクションです) 竹本「皆さ~ん、ハチクロが映画になったみたいですよ!」 森田「何!?本当かっ!よし、今からみんなで見よう!!」 竹本「あーちょっと森田さん!」 (映画見る) 真山「うわぁ~なんか竹本微妙に張り切ってない?」 竹本「えっへへ~、映画なんでちょっと張り切って見ようかな~なんて(笑)」 森田「そう云う真山はちっとも変わってないな。こうストーカーっぷりとか」 真山「なっ!?し、失礼な!!俺はあそこまで陰気な事はしてませんっ!!」 森田「ふ~ん、じゃあストーカーってのは認めるんだな?」 真山「ぐっっそ、それは…」 山田「真山、最っ低!」 森田「そう云う鉄人もなんか違うな~」 山田「え?」 森田「自慢の踵落としも炸裂してないし」 山田「そ、そんなことしません!!」 真山「あれ?お前デジカメなんて持ってたっけ?」 森田「わかった!それで真山を盗撮しようっていう気なんだ!」 山田「ち、違います!」 はぐ「あ、あゆ携帯買ったんだ~」 山田「え、あぁあれ?お父さんが持てってうるさくって」 竹本「でも映画になっても森田さんはやっぱり森田さんですね」 真山「確かに。自己チューなところとか特にな(笑)」 森田「し、失礼な!オレはあんな奴じゃないぞ!?こうもっとみんなに愛されてるキャラっつーか…」 森田「自己チューには変わりないっすよ」 森田「ガビーン!!」 はぐ「あ、そういえば修ちゃんあんまり見てない気がする」 真山「あ、言われて見れば確かに」 竹本「はぐちゃんのことも結構放任?してたみたいだし、なんか調子狂っちゃいますよね(笑)」 花本先生「みんあぁ………」 竹本「うわっ!?せ、先生いつの間に!?」 花本先生「ヒドイやみんな、オレの事誰も構ってくれないし、みんなだけで海にも行っちゃうし…」 真山「せ、先生何もいじけなくても…」 竹本「でも考えて見ると、今回の映画って一番変わってないのはぐちゃんな気がする」 山田「そうね。はぐちゃんはやっぱりはぐちゃんだったわよね」 森田「う~ん、映画は殆ど別物って感じだったけどな」 竹本「でもそれもなかなか面白いじゃないですか。新鮮で」 真山「そうだな。竹本の言う通りかもな(笑)」 竹本「あ、映画もちょうど終わった事だし、これからみんなでどっか行きましょうよ」 はぐ「さんせ~!!」 真山「ホラホラ、先生もいつまでもいじけてないで」…。 [映画館(邦画)] 6点(2006-08-28 20:28:35) |
132. サイレントヒル
《ネタバレ》 ここまでゲームを映像化した作品は初めてかもしれませんね。 クリーチャーの初登場シーンや造形、裏世界の情景とかは本当にゲームの雰囲気をそのまま伝えてますし。特にレッド・ピラミッド・シングの造形&迫力は素晴らしいです。 ただ、あっちに行ってヒント回収、こっちに行ってヒント回収というのはやっぱりゲームだから面白いわけで、それを映画でやってもなんか回りくどいだけのような気がしました。 もう少しアレンジを加えても良かったと思います。 しかし、さっきも言ったとおり、クリーチャーの造形やサイレントヒル(表・裏世界)の情景、キャラ設定などは素晴らしいので(シビルの死は残念でしたが)本当の意味での“ゲームの映画化”は成功してると思います。 映画とレッド・ピラミッド・シングに7点。 [映画館(字幕)] 7点(2006-08-14 13:55:30) |
133. TRICK トリック 劇場版2
《ネタバレ》 わ~一番乗りぃ~…ってか誰もいなッ!!ちょっと寂しいですねぇ。 と言う事で、さっそく初日に見てきました。 テレビシリーズの第一期から数えて何作目でしょうか、既にあの新鮮味も薄れて、殆ど同じ事の繰り返しだったりとか、ギャグもすべり気味のものがあったりとか、ストーリーだけ見ると面白い、とはいえないかもしれません。 殆ど小ネタで引っ張ってるような感じです。 ようは、そこにのれるかどうか、という問題になってきます。 で、今回ですが、今までで一番遊んでます。本当の意味で。 今までの普通のパロディに加え、今回は人気アニメや人気漫画のネタ、某アクション映画の(やりすぎな)パロディなんかも出てきます。なので、なんか今までとは違うものになってますが、この下らなさが面白かったです。 続編は、作ろうとすれば作れると思いますが、まあ、この様子ではなさそうです。何しろ恒例のアレがアレになってましたから(笑)。 と言う事で、今回もわざわざ映画にするようなもんじゃないとも思いましたが、色々な意味で楽しませてもらいましたので7点と言う事で。 ちなみに、トリックのファンじゃないと言う人(または初期のファンの人)、初めて見るという人はこの点数から3~4点ほど引いて下さいね…。 [映画館(邦画)] 7点(2006-06-11 00:22:27) |
134. 死に花
《ネタバレ》 冒頭の老人ホームの生活から一変、他界した仲間のノートを見たことが発端で金庫破りをするために穴をせっせと掘るお爺様達の姿がとにかく格好いい。 流石にビルを横になぎ倒すのは唖然としたけと、まあそれも映画だからこそ。それよりも↓Ronnyさんの仰るとおり、僕も穴掘ってるシーンは「大脱走」を思い浮かべましたし、007のパロディもなんか無意味に面白いです。 全編的にコメディタッチだけれども、喪失体験だとか、過去の思い出だとか老いによって起こる諸問題も描かれていて、なかなか見ごたえがあり最後まで飽きません。 ラストはとても切ないです。ただそれは周りの人からの視点であって、確かに本人にとっては幸せな事なのかもしれません。 色々な意味で、心に残った一本です。 [DVD(邦画)] 8点(2006-03-17 03:33:46)(良:1票) |
135. リンダ リンダ リンダ
《ネタバレ》 「スクール・オブ・ロック」よりもスクール・オブ・ロックらしくて、「パッチギ」よりも不快感が少ない映画、といった感じでしょうか。 まあ、前者はある意味でロック魂の塊のような映画ですし、後者は男の友情の証のような喧嘩と、イムジン河にあらわされるような民族問題等の問題が含まれてますので、どれがどうというわけではありませんが。 この作品は、そうした強烈な主張もなければ、魂のようなものもあまりありませんが、現代的な高校時代というある一定の期間を描き出すというこについては、よく描けてるのではないでしょうか。 些細な事から起こる喧嘩や、恋愛模様、別に文化祭で演奏したからってどうということはないけど、そう云うある意味で“無意味”なことに情熱を傾ける。 ま、自分が近い年齢だから余計にそう感じるのでしょうけど、彼女たちには妙に共感しました。 あ、あとはロケ地が知ってる場所だったからってのもあるかも(笑)。 余談ですが、楽曲でTRAIN TRSINが入ってれば1点プラスしたかもしれません。 [DVD(邦画)] 8点(2006-03-17 03:20:17) |
136. サイレン FORBIDDEN SIREN
《ネタバレ》 ゲームってものが元々映画化しにくいので、こんなもんでしょう。まあ、できねぇならするなって言えばそれでお終いなんすけどね。 夜の場面とか屍人の場面とかは迫力ありましたし、時折挿入される屍人の視点もなかなか良かったと思います。 まあ、島に伝わる伝承云々がそれほど深く関わってこなかったのはちょっとマイナスですが、あの“実は…”ってオチも、元々サイコ・スリラーと謳っているので納得できました。 でもやっぱり、演技はお世辞にも上手いとは言えませんね。まあ、アベちゃんの迫真の演技と市川由衣の可愛さに免じて目を瞑りましょうか。 それと、嶋田久作はいつ見ても恐いっすね…加藤万歳。 [映画館(邦画)] 6点(2006-02-28 04:48:01) |
137. ノロイ
《ネタバレ》 予告編を見たときは「モンド映画のそれだな」と思いました。ドキュメンタリータッチで進み、次第に事件の真相に迫る部分などはテレビの怪奇特集のようでなかなか面白く出来ていましたし、最後にはちゃんと観客に何が起こったかを見せてくれるので、エンターテイメントとしても良く出来ていると思います。 [DVD(字幕)] 7点(2006-02-06 01:56:43) |
138. 帝都物語
まず2作目よりもスケールがでかい事に驚かされる。そして話が唐突に展開していくのにも驚かされる。いきなり「加藤が来るぞ~!」といわれても唐突過ぎてよう判らん。ギーガーまでがちゃっかり参加してたりと、SFXのほうは、凄いわけではないけど、なかなか味があってよろし。ただやっぱ話が唐突というかなんと言うか、殆ど島田久作が強引に引っ張って行ってる感じ。もう、この人ってばはまり過ぎ。西洋の悪の権化がダミアンなら日本における悪の権化?というか悪のヒーロー(ヒールか)は加藤で決まり。というか普通に恐いよ。間違いなくこの人の勝ちですな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-01-30 01:52:27) |
139. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 日本が世界に誇る怪獣王ゴジラ。今でこそ何も考えていないような作品になってしまっているけど(決して嫌いではない)、オリジナルはそれらとは一線を駕した、別格の存在であった。特撮の部分でみてみると、戦争終結後9年足らずだというのに、ここまでの臨場感を出しているという事にまず驚かされる。東京が火の海と化す場面などは実に見事であり、娯楽映画を見たいと思っている者にとってこの崩壊場面は充分満足のいくものだと思う。殆どが戦争体験者であろう、エキストラの人々の逃げ惑う姿、これはもう、ただの演技だとは思えない部分がある。きっと、苦い思い出がフラッシュバックした人も居るのではないかと思ってしまう。しかし、本来の娯楽映画のような晴れやかな気持ちになれるかといったら、そうではない。それはラスト、日本中を破壊したゴジラが死ぬ場面。本来ならここで憎い化け物が死んで大団円となってもおかしくないところであるが、本作はそうではなかった。自らが核の被害を受け、出すぎた人間に対し警告の意を込めてやってきたにも拘らず、原因を作った張本人である人間によって滅ぼされるゴジラ。そして、自らの発明品が悪用され、人類を滅ぼす手段の一つとして加えられる事を良しとしなかった芹沢博士の選択。これらは、人間の愚かさ、そして倫理観のあり方を痛烈に語っていると思う。娯楽映画として、特撮映画として語られる事の多いゴジラであるが、初代の作品は、それだけで語るには、余にも重過ぎる内容であった。 [DVD(字幕)] 9点(2006-01-30 01:38:19)(良:2票) |
140. ゴジラ FINAL WARS
どんなにオリジナルが偉大だろうが一度シリーズが終わってるという時点で俺の中ではもうこの作品はゴジラにしてゴジラにあらずというか、全く別物と捉えています。そもそもゴジラにそれほど思い入れがあるわけでもありませんし、例えばKOFのようなお祭り騒ぎモノとして見れば、なかなか面白かったと思います。しかも、本作のトリビュート・アルバムのジャケットはまんま“あれ”ですし、音楽担当が世界的なキーボード奏者のキース・エマーソンって時点で俺の中では合格ラインです。 [地上波(吹替)] 6点(2006-01-22 03:39:22) |