1. スウィングガールズ
私も20年前、部活に燃える山形の女子高校生だった。所属する演劇部はとても貧乏で、蔵王のホテルで合宿するリッチな合唱部に比べ、教室に自宅から持ってきた布団を敷いて合宿した。学校の周りを歌いながら走り、腹筋背筋で肺活量をつけた。 その経験から思うに、燃えはじめるまでの過程より、燃えてからつくりあげる(この映画では演奏が上達する)過程のほうに苦労があり、それがドラマなのである。ちょっと、薄くないか?簡単に上達しすぎだべした~。イノシシより、それを撮るべき。 だいたい、高校生ってあんなに単純じゃあない。複雑で鋭利だ。きゃーきゃー笑うが、そのぶん世の中を呪って泣くことも多いのである。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-06-07 12:22:18)(良:2票) |
2. 誰も知らない(2004)
痩せた上半身と鋭い目。あの年代の男の子にしかない入り組んでいる純真な心。主役の男の子の存在感は圧倒的で、彼が画面にうつるだけで心をえぐられる感じがした。 すばらしい映画に会ってしまった。 監督のうまいところは、母親を鬼と描いていないところだ。 母親を一方的に悪と決めていないからこそ、兄弟姉妹のつらさ苦しさが強調されていた。 私は映画の中にすーっと入ってしまい、心の中で自分の感情を確認しないまま泣き、エンドロール後もしばらく呆然となり、その日の夜は眠れなくなって、脇で寝ている7才の娘の顔をわけもなく眺め、うちの電気ガス水道は止まっていないな、と確認した。 [ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-18 12:26:12)(良:1票) |
3. 二十才の微熱
客の優しさがいい。泣ける。 8点(2005-02-28 12:24:00) |
4. ハッシュ!
三人、暖かく仲が良くて、いいな。ちゃんと、どんな本音を言うからだな。良い映画でした。 7点(2004-10-14 12:58:29) |
5. OUT(2002)
わかる。わかるよ。倍賞美津子の演技力がすごいのは。でも、原作のヨシエはああじゃないし、映画化でヨシエがああなっちゃいけないよ。確かに10円貯金には泣いたけど、ダメなのダメダメ。ヨシエは太った中年のおばさんで、老人介護に疲れてなくちゃだめなのよ。ばあさん死んで、悲しんじゃダメ。あそこでニヤと笑わなくちゃダメ。 原作は、中年女の生活感あるれる狂気を描いている。ほんの少し踏み出すだけで届く非日常の狂気。それがおそろしいわけよ。老人介護に疲れ、大家に出て行けと言われ、借金を理由に死体の解体をする。それをユーモラスに演じられる賠償美津子はすばらしいが、彼女はかっこよすぎて、とても生活感がないわけよ。彼女の中にすみつく「悪人魂」を描いてほしかった。善人から悪人へと、生活の疲れが後押しするのを。 原作とは別物と考えるのは、原作好きだから、残念だ。ヨシエ以外の三人は良かっただけにね。 4点(2004-08-30 12:47:50) |
6. ラスト サムライ
これは、日本国を参考にに仮の国を想像し、ストーリーをつくりあげた作品と判断できます。だから、サムライが町人髷を結っていたり、サムライの長がなぜかみすぼらしい集落に住んで家族がちゃぶ台囲んで食事していたり、突然忍者が出てきたりすることにけちをつけてはいけないと思います。 いろいろな違和感を超えるほど、渡辺謙は凄みがあったし、トムのタチマワリはドキドキしたし、合戦シーンは迫力あった。 8点(2004-07-07 08:50:14) |
7. ワンダー・ボーイズ
いい味だしてるのはわかるんだけど、じーんとも来るけど、ちょっと退屈。 4点(2003-11-10 08:58:21) |
8. たそがれ清兵衛
真田の木訥とした庄内弁、りえの抑えた表情や仕草、田中泯の脛、良かった。しかし難点多数アリ。真田の家、中はあんなにボロボロなのに、どうして外見はきれいに手入れされてて立派なの?鶏がいるわりに糞も見かけられない。真田、「たそがれ」と呼ばれるわりに、どうしてよく喋るの?あんなに意見をきっちり言えるって、キャラ的におかしいのでは?なんだかなあ。ま、りえちゃんの着物姿は美しく美しく完璧で、いいもの見せてもらったから、いいっか。 5点(2003-10-21 10:06:46) |