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1.  ざわざわ下北沢
 何が印象深かったかというと、フジ子・ヘミングと広末のやりとりとか、原田芳雄と豊川悦司の会話とか、下北沢住民たちの日常を切り取ったかのような部分.監督はこの街の雰囲気(と、下北沢文化!)を半記録映画として残したかったのでは?“愛”が感じられます.  
5点(2003-10-19 17:16:17)
2.  ガーゴイル(2001)
 ストーリイがきちんと落ちていかないのと、主人公のキャラが掴みにくく苦悩そのものが伝わってこないのとで、非常に曖昧な印象のまま今に至っています.ただならぬ緊張感と閉塞感が醸し出す空気は十分感じたのですが・・・.
4点(2003-10-13 00:46:44)
3.  
 柳美里の著書は「家族ゲーム」以来ほとんど敬遠していて、この映画も豊川悦司が出演しなければ観なかったと思う.柳ならではの強引さに引っ張られるのだろう、と思っていたのだが、江角マキコの真摯でしかも弱さを自然に引き出す演技と、豊川の凄みのある役作りとで救われた気がした.生まれたての丈陽くんを抱き上げたときに豊川悦司の見せた染み入るような顔が印象的だ.
7点(2003-10-05 20:31:15)
4.  12人の優しい日本人
 これ何回も観たんです.「っもう、日本の笑い、日本のおじさん、日本のおばさん、」って連呼しながら.林美智子さん、二瓶鮫一さん、塩見三省さん、怖いくらい巧いですね.豊川悦司はすごい芸達者たちに囲まれて、科白廻しなどしごかれたらしいです.この映画は三谷氏らしい緻密な脚本と人物描写が抜きん出ているので、“怒れる~”とは別物としたいです.でも「ジンジャーエール」って・・・.
8点(2003-09-29 21:47:27)
5.  ツィゴイネルワイゼン
 自由無限な姿勢と厳しい美意識とを併せ持つ、清順翁だけが作り出せる映像と空気.この映画を観る直前にサラサーテの音声が入っている CD を聴いたのがあまりにも偶然で忘れられない.太谷直子の綺麗さと大楠道代の大きさが印象深い.
9点(2003-09-10 22:00:27)
6.  天空の城ラピュタ
私も何回も観ました.日本が世界に誇れるアニメ映画のひとつですよね.宮崎さんの映画作りの心根が、とてもきれいで懸命で、ディズニーも見習って貰いたい.自分がパズーやシータの年齢の頃に観たとしたら、地に足が着かないくらい夢中になるんじゃないかと想像します.
10点(2002-11-03 22:15:27)
7.  櫻の園(1990)
 “12人の優しい~”の中原俊監督の映画なので観ました.女子校出身者としてはなかなか頷けるものがあるし、中島ひろ子の存在にリアリティがあってよかった.全体にきめ細やかな演出ながら小粒かな?と・・・.
7点(2001-11-08 16:27:30)
8.  千と千尋の神隠し
 まっくろくろさんのコメントとても好きです.旧き日本と中国四千年と時代不明のヨーロッパをかき混ぜたような豪華絢爛な背景.目眩く色彩や空間の、のしかかり方がまず印象的.その中で小さくて細っこい千尋が、得体の知れない魑魅魍魎とクロスしながら生き抜いていく様が描かれる.背景の重量感が観ている者の身体にずしりと感じられるほどの迫力なのが、さすがだ.そしていやがおうにも観客は千尋になる.豆粒が主張し始めて、だんだん大きくなっていく心地よさを味わう.力作です.そして木村弓さんの唄も清冽.
9点(2001-11-07 22:15:02)
9.  愚か者 傷だらけの天使
 真木蔵人、いいですね.阪本監督の遊び心が感じられる箇所もあります(いやに色っぽい大家さんとか).私は坂上サンがあまり演技の冴えがなかったのが残念.最後の豊川悦司の存在感はさすがです.
7点(2001-11-02 12:36:50)
10.  運命の逆転
 グレン・クローズって不思議な存在感がありますね.この映画では被害者なのですが、複雑で、奥行きのあるな演技でした.閉塞感のある世界の住人の役を演ったら、ほんとに巧い.
8点(2001-11-02 09:50:38)
11.  ホーホケキョ となりの山田くん
 封切り前から、大丈夫かなあ?という感じはあったんですが、画期的だと聞いていてもバックが白なのはどうも居心地が悪く.違和感がありました.観終わった後、全体の印象のバラバラ感があって、頭の中でまとまらない感じでした.入院したおばあさんの友人の話で、“山頭火”を出してきたところが一番印象的だったかな.
5点(2001-10-21 00:19:43)
12.  おもひでぽろぽろ
 時々挟まれるエピソードがいいんですね.例えば農村の風景を見ながら、一見自然にみえる風景には全て人の手が入っているんだとか、分数の掛け算にまともにぶつかっちゃうとか. ただ、宮崎作品と比べてわくわくするような華がないのですね.
6点(2001-10-21 00:07:34)
13.  耳をすませば(1995)
 宮崎作品の中でも、特に好きな作品.雫の家庭の雰囲気に惹かれた.父親の静かな愛情(立花隆氏の声、私は好み)や母親のつかず離れずの理性的な愛情、しっかり者の姉の妹へのせっかちな愛情などリアルで共感を感じた.それらの愛情で雫をはぐくむ家庭がしっかり描かれていたと思う. セイジ君のキャラクターがとても清潔でかっこよい.最後の“結婚”は、若い二人がお互いを見極めて、これからの人生を共に進みたい、という意志の示し方としてすんなりと受け止めた.
9点(2001-10-21 00:00:06)
14.  顔(1999)
久しぶりに観た邦画でした.そして藤山直美を目の当たりにして、圧倒されました.この映画に出てくる女達は手探りしながらも、皆しっかりと地に足をつけて生きている.対して、男達のぺらぺらとひしゃげたような影の薄さ.その対比に阪本監督の息遣いも感じられて、嬉しかったです.
8点(2001-10-01 23:19:24)
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