1. スチームボーイ STEAM BOY
エディの動く城 5点(2004-12-21 03:23:51) |
2. ゴジラ FINAL WARS
この監督がゴジラを撮ると知った時に嘘だろうと思った。そしてその時から完成形が頭の中でしっかりと浮かんだ。マトリックスやリベリオンを模しただけのアクション、刀を振り回す地球防衛軍兵士、擬人化された怪獣アクション、ドラマ不要でただアクションだけを見せたいだけの進行、そしてうすら寒いギャグ…。果たして公開されてそれら予想はすべて的中していた。この監督は自身のVERSUSがすべてであり、以降の作品でその範疇から抜け出るものは皆無だ。なんという致命的な引き出しのなさだろう。そして今作も、これまで同様延々と続く彼の作品のセルフパロディと、既視感たっぷりの映像を見せられ、挙句、過去東宝特撮すべてのパロディと、ハリウッドの亜流コピーで綴られた稚拙すぎる文法によって、我が国最大最強のコンテンツは見事に轟沈した。嗚呼、昔のチャンピオンまつりには夢があったなあ、オイ(遠い目)。大人が一所懸命に作った子供のための映画だったよなあ。そしてその姿勢こそが大人の鑑賞にも耐えうる作品になっていたはずだ。だが今作は知も智も感じられない北村某という人間が監督し、結果的にガキ向け映画になっただけである。その差はあまりに大きい。 1点(2004-12-10 21:09:40)(笑:1票) (良:2票) |
3. デビルマン
この作品を見て、監督ってなんだろう?脚本ってなんだろう?役者ってなんだろう?演出ってなんだろう?CGの役割ってなんだろう?製作費ってなんだろう?この国の映画料金ってなんだろう?そもそも映画ってなんだろう?つーかコレ見てる俺ってなんだろう?と、いろいろ考えさせられた。たぶんこれは神の啓示なのだと思う、いや、思うことにした。まさに神の大間違いか、きっついシャレで選ばれし者達によって、かような作品が世に産み落とされてしまうこともあるんだにょ~ということを報せてくれたのだ。そして我々は新たな智を得た。この新たな智を皆で祝おう!ハッピーバースディ、デビルマン!じゃねえだろ!!!!!!!!!! 0点(2004-12-04 19:07:19)(笑:1票) (良:1票) |
4. 極道恐怖大劇場 牛頭(ごず)<OV>
《ネタバレ》 この文はヤクザだけに読めるヤクザ文です……いやもう、参りました、ごめんなさい。とりあえず謝っておきます。アンタ名古屋の人間ちゃうやろ!ハイそのとおりです、すいません。ごめんなさい。恐いよ恐いよ~茶わん蒸しとカンペを読み上げる外国人妻があんなに恐いものだとは思わなかったよ~。過剰なサービスが恐いよ~。オタマが恐いよ~。赤飯と牛乳が恐いよ~。ジバンシーの穴開きパンティーが恐いよ~。誰を処分したいんだ、ああ、もうB定食でいいですよBで。能勢っち誰にやられたの?そして俺の頭の中では今でも牛頭のテーマが鳴り響く。南さん、恐いよ、恐いよ~(コーヒーカップをカチャカチャ)…・・・ 10点(2004-03-13 05:04:39) |
5. 木更津キャッツアイ 日本シリーズ
こんなに映画としての奥行きのない、ペラッペラで薄皮のような作品は初めて見たかも(笑)。ちなみに僕はTVのキャッツの大ファンだ。だからこそ観に行ったわけで。だが、やはりせっかくの映画なのに、まんまTVのあのダラダラ感(←もちろん褒め言葉)をそのまま劇場に持ってきても、その語り口がまったく活きていなかった。TVスタッフは、モニターの前の「視聴者」と「金を払って見に来る観客」の違いをもっと認識して作るべきではなかったかと。すいませんが、キャッツのファンとして愛情を込め「映画作品」としてはこの点数。 2点(2004-03-13 04:49:26) |
6. ゼブラーマン
《ネタバレ》 ●猥雑さと洗練とゴージャスとチープさを渾然一体で描ける監督三池崇史。彼のこの独自の映画的文法はまた、ここ近年ますますエッジに磨きがかかってきたように思う。のっけからこの映画(作り物)の世界にグイグイ引きずり込まれました。●「やっばいぃ~…浅野さんに見せたい」このセリフがこの映画のすべてだ。このセリフには心の底から笑った。気持ちが痛いほどにわかった。その思いが本当に伝わってきた。主人公のこのピュアな気持ちに100%の同意で好感を持てた。●そうこのセリフを言わせたピュアな精神「真っ白な心」が作品中最後まで貫かれる。●最初はほんの眼と鼻の先にある“自販機”まで、屋根づたいでの大冒険。●そして最後は人々の願いとともに自らの姿を変え、空だって飛ばせる真っ白な心。そりゃ見てて泣くよ。感極まるよ。●たしかにあざとすぎるストーリーに、うがった気持ちが沸いて来ない訳ではない。そのあざとさがハナにつく人には苦痛以外の何物でもない展開をします。だが、この作品世界のまさしく真っ白すぎるその精神に乗ってしまったほうが心地イイ。●予想できる感想として「説明不足」という人達もいっぱいいそう。なぜ最後、真のゼブラーマンに変身できたのか?とか、人を助ける前に自分の家族だろうと言う人もいそうだし、家庭が守れなくてなんの正義だと言う人もいそう。●「信じれば夢は叶う」●信じるということは努力することと同義だ。●「ちょっとイイ男じゃない。おとーさんに似てるわね」と言った、それまで夫の存在を無視するかのような女房の言葉、息子のうなづきと笑顔に対しマスク越しで返す父親の熱い視線。●このシーンだけでこの家族が以後、本来の家族たらんとする姿が想像できまいか。Anything Goes! 9点(2004-03-13 04:28:53) |
7. イノセンス
《ネタバレ》 ★ジブリ鈴木氏推奨の「イノセンス」ってタイトルにして正解というか。●抜け殻のバトー、生身のトグサ、そして犬。生命の定義としてのコントラストが活きていたかな。そういう意味では前作よりもSACチック。●前作から3年後、広大なネットにその身(つーかゴースト)をダイヴした素子。友(最愛なる相棒)と呼べる唯一の存在を失い、犬のように素子を待ち続けるバトー。●すべての押井作品は、夕闇(夜)から始まって朝に終わるのですが、前作のみ唯一夜で終わります。さてこの作品は「朝」で終わるか「夜」で終わるか、確かめに行って下さい。★で、あー、あれだよ、ハッキリ言って「イノセンス」つーか「攻殻機動隊」は「未来あぶない刑事」だと思えば全然むずかしい話しじゃない(笑)。●バトー(舘ひろし/タカ)は、トグサ(中村トオル/トオル)と新コンビを組んで事件にあたるものの、失踪した元相棒の少佐(柴田恭平/ユージ)にずっと思いを馳せているっつー、実に単純な友情と愛の物語。で、ユージとの日々を忘れられず、寂しくて犬とか飼っちゃう訳よ、あのハードボイルドで刑事マシーンの鷹山がさ。それがまたかわいい訳よ。●公安9課なんか、横浜港暑捜査刑事課だし荒巻は中条静夫(近藤)だろ(笑)。イシカワやサイトーはベンガルだったり、秋山武史じゃん。そんなもんだよ。で、未来の話しだから、ネットが発達していて「外付け機器」も発達していて、そうすっと生身の人間(器)なんかいらなくなっちゃって、じゃ、自己や人としての器って何?生命って何?魂の住処ってどこ?みたいな堂々巡りをしちゃうから、その迷える魂がさ、それに絡んだ犯罪を起こしちまったり、事件にあたった刑事がつべこべ考え込んじゃったりするのさGET UP!(めぐる) GET ON!(いつも~)★この作品では、ほんと、犬の存在が上手く使われているなあと感心します。●犬って愛玩物としてこれまでに各種交配を繰り返し、それこそ人間が人工的に作った生物でもある訳じゃん。しかしまごうことなき「生命(魂)」のある存在な訳ですよね(当たり前ですけれど)。●脳の一部以外すべて機械であるバトーが、最愛の相棒を失い“自分以外の何か”つまり、新しい相棒、生身のトグサでなく「生命(魂)ある外付け機器」の“犬”にアクセスし、自己を確認したくなる気持ちってなんか自然に理解できるぜTAKE ON! 8点(2004-03-13 04:08:49)(笑:2票) (良:3票) |
8. キル・ビル Vol.1(日本版)
たぶん見たら失笑、苦笑しかしないだろうなあと覚悟して見たものの、それを想像以上に上回るトホホっぷり。これ、日本人以外の人々はどう見るんだろう?タラ氏に関してはジャッキーブラウンで、どっぷりと自分の世界に閉じこもってしまった感があり、この作品ではその後なにやら変化があったかを確認しに行ったようなもんですが、なんかさらに遠いところに行ってしまったような。Vol.2を見る人ってどんだけいるのかな。 3点(2003-10-31 00:45:01) |
9. 殺し屋1
ラストシーンで思わず「やられた!」と頭を抱え込んだ。久々にショックを受けたラストだった。原作も大好きだが、よくここまで原作のエッセンスを取り込めたことに拍手。テーマとしては原作よりもわかりやすくそして尊い。絶望の中の希望、希望の中に垣間見える絶望のしっぽ。これほどハードな恋愛映画を見たことがない。通り一遍の愛情表現しか頭にない人には理解不能だろうなあ。 9点(2003-09-17 08:00:55) |
10. あずみ
「日本映画の歴史が変わる」と豪語する監督に漢気を感じ観に行きましたが、口だけの作品でした。アクションを得意としているらしいけれど、そのアクションもテンポ悪く、当然のことながらドラマ部分も役者もおざなり。時おり入る意味不明なギャグ。いったい何を見せたかったのでしょう?原作は割と好きなんですが、どうしてこんなデキの映画になっちゃったんでしょ。上戸彩も金八の時ほどの輝きを見れず。残念です。 1点(2003-09-15 08:11:12)(良:1票) |
11. 戦場のメリークリスマス
《ネタバレ》 とても美しい日本映画だと思う。また実に映画音楽らしい音楽を邦画で初めて意識できた作品だった。初見は18歳の頃だった。思い出の一本。世界中が狂気の最中、さらに捕虜収容所という特殊な環境下で出会った人々たち。戦争が終り立場も変わる。ハラが処刑されるまでの間、彼がしたことは英語の習得だった。処刑前夜、訪ねてきたローレンスと彼の母国語で語るハラ。涙が止まらなくなった。そしてラストシーン。この上ない笑顔は一瞬の輝き。このラストシーンでこの映画のすべてがひっくり返った。 9点(2003-09-15 08:02:13)(良:1票) |
12. ピンポン
自分の中に確固たる「ヒーロー像」がある人は、恐らく後半泣きながら見たはずだ。自分はペコの復活を意味する変身ポーズを見てどっと涙腺が緩んだ。原作と比べて終り方もあれでいいんじゃないのかな。「月にタッチするなんか簡単なことさ!」そしてそれ以上のことをやってのけたペコ。スマイル、アクマ、ドラゴン、チャイナ、この5人のキャラのうち、誰にも自分を投影できなかったり感情移入できないと実に凡庸でつまらない作品になってしまうワナ。 10点(2003-09-15 05:58:30) |