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1.  キサラギ 《ネタバレ》 
映画の出来には脚本の占める割合が大部分、ということを具現化した作品。メッセージ性は感じられず、謎解きや展開のおもしろさのみを追求したという印象がある。キサラギの素顔と踊りは不要と思う。極端な明暗の表現はグッド。しかしそんなことは重箱の隅をつつくようなつっこみかもしれない。面白さは最高レベルであり、ハラハラドキドキの時間を約束してくれます。
[DVD(邦画)] 8点(2008-11-12 03:23:50)
2.  ルパン三世 カリオストロの城 《ネタバレ》 
とにかく、おもしろい。 小学生のころ、テレビで放送されているのをビデオに撮って何回もみました。回数はもう覚えてないですが20回は見たでしょうか、よく姉に「また見ている」といって呆れられていました。 テレビでも、定期的に何回も再放送されていますし、テレビ局の人もこの映画のエンターテイメント性を高評価しているのでしょう。 躍動感とスピード感あるれるアクションシーンの数々。カーチェイスと屋根を飛ぶシーンで腹筋が壊れるくらい笑いました。 明暗使い分けた静のシーンも良い。塔のてっぺんでクラリスと再開するシーンは何度見ても心が温まります。 奥行きというか、空間がよく表現されているというか、遠近感を感じるアニメだと思います。 また、五右衛門に甲冑を切られたときに現れた暗殺のプロ集団の顔が、どこにでもいる普通のおじさん顔だったことに妙にリアリティを感じました。 脚本がよくできていて、よくこんな風に話が作れるものだと見るたびに唸ってしまいます。 観終わったときこんなに寂しい気分になる映画も他にないですね。冒険が、映画の世界がもう終ってしまうのかという寂しさ。 不二子と銭型がカッコイイところも意外性があってよかったです。 エンターテイメントとしてはこれ以上のものを見つけるのは難しいのではないでしょうか。おもしろさだけを言えば、ハリウッド映画に負けていないだけでなく、古今東西のあらゆる映画の中でも超トップクラスだと思います。 楽しめることだけが映画を評価する唯一の尺度であった幼いころに評価していれば、100点を上げたい。楽しい時間を得られるということは映画の最大の醍醐味と思うので、この映画を限りなく高く評価したい。しかし大人になって鑑賞したとき、映画の中に意味やメッセージ性は私は見つけられなかった。そこだけが減点になりうるかな。だから差し引きで10点。 庭師のおジイさんがハイジのおジイさんに似ていた(声は同じ?)ので、ハイジを作った人が監督なのかとなんとなく思っていました。宮崎駿さんには是非、エンターテイメント性をとことんまで追求したルパンの映画をもう一度つくってもらいたいです。
[地上波(邦画)] 10点(2008-10-31 17:12:39)
3.  椿三十郎(1962)
中学生のとき、ふとテレビをつけると、映像の汚いモノクロの映画が始まるところでした。暇だったので見ることにしました。それが椿三十郎という映画だったことも知らず、何の期待もしていなかったのですが、気がついたら、映画にのめり込んでいる自分がいました。完全に映画の中の世界に入り込んでしまったのか、周囲の部屋の景色が目に入ってこなかったくらい集中して見たのを記憶しています。白黒で何を言っているのか聞き取りにくいのになんておもしろい映画なんだ、こんなおもしろい映画が世の中にあったのかと思いました。明日は学校でこの映画の話題でもちきろだろうなと思いましたが、次の日学校に行ってみると見た人は自分以外に誰一人いませんでした。椿三十郎というおもしろい映画があるんだとあちこちで言いましたが、誰も取り合ってくれませんでした。あれから数十年後、インターネットが普及した世の中で、このようなレビューサイトを見ると、どこでもかなりの高評価であり、やっぱり自分の目は間違ってなかったんだとうれしくなります。あのころの中学校の友達、シネマレビューでこの映画のことを知って、観てくれていたらいいなと思います。あいつの言ってたことはほんとだったんだと、きっと思ってくれることでしょう。
[地上波(吹替)] 10点(2007-01-01 21:40:32)(良:5票)
4.  下妻物語 《ネタバレ》 
自分らしさを貫くがために友達のいない桃子。友達など必要ないという考えだったのですが、生まれ変わり、友情に目覚めます。自分らしさを貫くことは間違いだったのでしょうか?そうではありません。自分らしさを失わず、かつ誰かのために生きるということが必要だったのです。「依存」よりも「自立」、「自立」よりも「自立したもどうしの協力」が大事だということを語っているようにも思います。イチゴの世話をしているうちに友情が芽生え、最初は変態的なまでに孤独でいようとしていたモモコが、最後には何もかも捨て友人を助けようと必死になります。人は誰かに何かをしてもらうよりも、何かをしてあげたときに相手に愛情を抱くようになると言われていますが、心の変化が急なのにもかかわらず、自然に桃子に感情移入できるのは、自己犠牲こそ愛情の源だということを証明しているような気がしてなりません。おちゃらけた仮面をかぶってはいますがテーマ性と脚本のレベルは相当高く、邦画の歴史に残る映画であると思います。映像と音楽のレベルも高い。フカキョンがかわいいです。ロリータファッションが似合いすぎです。とあるレビューサイトの評価が高く、期待して観たのですが、期待以上の出来でした。
[DVD(字幕)] 10点(2006-12-31 00:56:48)(良:2票)
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