4. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
《ネタバレ》 タイトルから予想するちょっと悲惨な展開とは大違い。チャプリンを彷彿させるコメディの傑作でした。正義感強く賢そうなお兄ちゃんと、ちょっとトボけて可愛らしい弟のコンビが織りなす日常でのちょっとした出来事(彼らにとってみればちょっとではないのかもしれませんが)を温かく丁寧に描く前半だけでもかなり面白いのですが、尊敬する父親が実はあまり偉くなく友達の父親である上司にゴマ擦りするのにショックを受けるくだりは見事なストーリーの転回、そして最終的に子供は父親の気持ちを理解したうえでもやっぱりわが道をいくオチが好きでたまりません。日本にもこんな素晴らしい才能をもった映画人が居たということに驚き、誇りに思います。 [地上波(邦画)] 9点(2007-02-24 09:51:33) |