1. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 毎年のように、国内・海外問わず映画だったりアニメだったりと何らかの新作が作られているIPで、実際これだけいじくり倒されてるIPって他にないんじゃないかって思うほど、ありとあらゆる人にいじくり倒されてるゴジラ。 それだけに、ゴジラのあるべき論とか、これは違うとかあれは違うとか言い出したら、じゃああの作品はどうなのさ?とキリがないし、意味がないと思うので、もう純粋にその作品が楽しめれたらラッキーだし、楽しめなかったらその作品・監督の趣向に合わなかっただけ、という風に割り切るしかないと思わざるを得ないぐらい、いじくり倒されてるゴジラ。 そういう視点で、ここ20年ぐらいのゴジラ作品で視聴を完走したのはシン・ゴジラぐらいで、昨今の海外発ゴジラもアニメゴジラも一応見始めるけど、どれも完走できなかった。 安売りしすぎだし、作りすぎだし、怪獣・モンスター同士がわちゃわちゃやってるのも正直面白いと思えなかった。 その中で、ゴジラマイナスワンは、いろいろ言いたいことはあるけれど、映画館で見るのに十分に値する作品になってると思う。 ゴジラが出ているシーンのゴジラは、自分が見た関連作品の中では最もカッコよく、少し怖くもあった。 浜辺美波の電車のシーンも、実際にああいう事態になったらあれぐらい抗って生き残るぐらいの精神力があってもいいよねのお手本で有りだと思う。 所詮和製CGだよね?ってことは無く、VFXは優秀で臨場感・迫力があり良かった。船のCG好き。 惜しむらくは、脚本があらゆるものをストレートに表現・セリフで発言しているが故に、作品の深みや登場人物の機微、考察ポイント等が限りなく薄まってしまったんじゃないかと感じることかな。 ここら辺がリピート視聴、何度見ても楽しめる作品、語り継がれる作品として重要になってくると思うんだけど、ちょっと弱いかなと思う。 ゴジラ、昔は見てたけどなーとか、最近見なくなったなーって人には是非見てみてもらいたい。 初めてゴジラ作品を見るひとであれば、可能なら1954ゴジラだけでも見てから視聴するとよいかも。 2023.11.12 7点→9点に変更。 初回IMAXで鑑賞してからどうしても我慢できずに2回目を4DXで鑑賞。 空や海が舞台で船や戦闘機といった乗り物が4DXとの相性抜群で、映画の臨場感爆上がりで非常に楽しめました。 ゴジラの足音や街を破壊する映像との相乗効果は言わずもがなで、今年1番楽しめたという意味で9点に変更。 2023.11.21 俳優さんの過度すぎる感情の吐露や、ちょっとオーバー気味な演技も、 もしかしたら海外展開を見据えて、日本人の感情を字幕で正確に伝えるため、 だとしたら納得かも。 [映画館(邦画)] 9点(2023-11-06 00:22:31)(良:2票) |
2. 桐島、部活やめるってよ
《ネタバレ》 高校時代を懐かしむ映画かな?懐かしく、切ないなぁ。 当時はカーストなんて言葉なかったような気がするけど、こうしてみると昔も今もあんまり変わんない感じとか、一生懸命やるのが何かかっこ悪い雰囲気とか、自分なりに頑張ってたつもりだったけど、こういうの見ると全然頑張っちゃいなかったなぁ。 おっさんが見る映画じゃないかなと思いつつも、大後寿々花さんが高校時代のクラスの女の子になんとなく似てたから、ついつい見ちゃった。 [インターネット(邦画)] 6点(2018-07-16 10:43:22) |
3. 重力ピエロ
《ネタバレ》 原作未読。不快極まりない映画。 レイプ犯の父が垂れる講釈が、作家の意見のように聞こえて、小説と言えど良くもそういう発想が思いつくなと、腹立たしい。 レイプシーンが足だけ映すというカット割も、どういう意図があるのか知りたくもないが、生理的に不快でしようがない。 私の思い込みも甚だしいが、作家も監督も、どこかでこういう行為を正当化しあわよくば望んでいるのではないかと感じてしまった。 重力ピエロと言うタイトルに興味を惹かれて見始めたが、後悔と不快さと怒りしか残らない映画だった。見た記憶消したい。 [インターネット(邦画)] 2点(2018-07-13 21:09:36) |
4. short cut<TVM>
《ネタバレ》 京香様信者の三谷幸喜(うそ)が、京香様信者の為に作った(うそ)、京香様の生足とちらりと見えるレースを存分に拝むために作ったドラマです(ホント) 鈴木京香様のキャスティングがちょうどいい。あと1ミリ清楚側にもエロス側にもイメージがぶれたら成立しない。お見事です。 信じられないけれど、オールワンカット長回しでの撮影。 川に落ちたりとか、崖から滑ったり、肩に糞がかかったりとか、余程緻密な計画が無いと、ちょっとしたミスや気が抜けたら破綻する企画。 そんな緊張感の中で、あの軽妙な会話のやり取りと、おそらく多くのアドリブをこなせる役者さんはそういないかなと思います。 役者さん、監督さん、撮影スタッフさんの気合の入った渾身の一作。楽しませていただきました。 脚本が先かワンカットが先かわからないけれど、映画未満、たけど舞台では脚本が生きないゆえの、ワンカット舞台映画かなと素人ながらに感じました。 [インターネット(邦画)] 7点(2018-07-09 15:42:46)(良:1票) |
5. 容疑者Xの献身
《ネタバレ》 TVシリーズ→TV版X→小説版Xを経てのレビューです。 偽富樫を警察が富樫と誤断した背景・裏付けの描写が弱く、言いたいことは分かるけど、どうも釈然としない。 石神の緻密な計画には、いくつかの偶然があって、初めて成立したトリックという感が否めない。 偽富樫が扇屋に入ったときはフロントに「外出中」の張り紙がしてあり、顔を見ておらず富樫と偽富樫の区別がつかなかったとか・・・ とはいえ素直に見れば非常に良くできたストーリー。 堤真一、松雪泰子の演技が素晴らしかった。 ダンカンはちょっとイメージが違った。私の中では板尾創路に決定。 万が一に備え、ストーカーを演じ、自分だけ捕まる計画までしていた石神の気持ちがやりきれない。 石神がこの計画を成立させるためには、靖子に対してもストーカー的恐怖心を与えたまま、捕まれば良かった。 けど、石神は茶封筒の形で自分の気持・愛情と言う要素を組み込んでしまった、人生で最初で最後のラブレターのつもりだったのかもしれない、伝えられずにはいられなかったのだろう。 おそらくこの茶封筒が無ければ、たとえ湯川に真実を知らされようとも、靖子が自首することはなかったのではないだろうか。 結局、花岡親子の幸せな生活を想像しながら、刑務所で好きな数学と向き合って後世を過ごす、最悪だけど石神が望んでいた結末にはならなかった。 原作では、靖子の子供の自殺未遂まで描かれている。献身的愛の代償は、あまりにも悲しく切ない。 [地上波(邦画)] 8点(2010-01-06 12:40:53) |