1. めぐり逢わせのお弁当
《ネタバレ》 今時スマートフォンやパソコンを使わない連絡方法なんて映画では使えないのだけど、弁当配達のシステムを使うという手がインドにはあったか。 手紙が届くのを次の日まで待つ、なんていうドキドキは今は昔になったけど、やっぱりそれに勝る恋愛ツールは無いということを改めて考えさせられた。 少しずつ心の距離が埋まっていくのを、焦らず、じっくりと描いているのも上手い。 そして恋愛マスターであり、料理マスターでもある「おばさん」が最後まで姿を見せないのも憎い演出。 インドの因習を考えると、イラが娘を連れて駆け落ちするところまで描くことは難しかったのかもしれないし、それがかえってこの映画を上質で現実的なものにしている気もするのだが、女性が自分自身の人生を自ら選択して生きる、ということを肯定している映画ではないかという気がしている。 踊らないインド映画、いいと思うんだけどなあ。 インド本国での評判が気になるところ。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-07-31 21:15:36) |
2. ロボット
《ネタバレ》 長い。 でも、全然嫌いじゃない。 要所で挟まれる踊りと歌にいつのまにか陶酔している自分に気づいた。 キスシーンは許さない厳格さがあるのに、歌の歌詞は映倫ギリギリな所がアンバランスで癖になる。 アシモフのロボット三原則なんか気にしないぜ!的な潔さとラストの怒涛の展開にやられた。 そして引きずらないあっさり目のラストシーンはインド映画の真骨頂。 いや、インド映画って面白い。 でもまあ、ちょっと長いかもね(笑) [インターネット(字幕)] 8点(2020-07-12 22:42:31) |
3. バーフバリ 王の凱旋
《ネタバレ》 前編ではその判断に狂いのなかったシヴァ神様だったが、後編では一変して過ちを犯す。 母でありつつも、国母として国の規律も守らねばならぬ苦悩が…とかなんとか書きたいところなのだが、後編のシヴァ神様はとにかく愚か。 感情的に間違った判断を下す場面が多いのだが、おかげでそのことを素直に認めて悔いるシーンが際立ったように思う。 そして前編冒頭の、自らの命に代えて孫を助けるシーンが生きてくるのだ。 それにしても、バーフバリがカッコいい。カッコよ過ぎる。 盗賊に襲われた小国を守る場面なんて、ジョン・ウーばりのスローモーション多用で痺れた。 二丁拳銃ならぬサンフレッチェ弓道で王女の心鷲掴み。 顔は二枚目じゃないのに、決めポーズがいちいちカッコいい。 カッタッパもコミカルな表情からシリアスな表情まで、とにかく脇役ぶりが素晴らしく、劇中最も愛される役なのではないか。 残念なのは、アヴァンティカの出る幕がほとんどなかったこと。ま、回想シーンが多いから仕方ないんだけど。 政治が絡んで、前編の勢いは少し削がれたものの、充分過ぎるエンターテーメント。 スペクタクル、ではなく、叙事詩。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-25 00:09:40) |
4. バーフバリ 伝説誕生
《ネタバレ》 素晴らしいエンターテーメント。 筋立ても瑕疵がなく、ラストまで息もつかせぬ展開。 民衆がバーフバリ!と叫び始めるシーンには鳥肌が立った。 そしてカッタッパ(発音が難しい…)の見事な忠臣ぶり。彼が雨の中でシヴドゥに跪くシーンには涙しそうになってしまった。 待て、そのカッタッパがバーフバリを裏切っただって? やられた! 面白い! このスペクタクル感は、ベン・ハーに並ぶのでないか。 すごいぜ、インド映画! [インターネット(字幕)] 9点(2020-05-24 20:32:52) |
5. きっと、うまくいく
やられたなあ。 こんなに長いと思ってなかったけど、そんなことほとんど気にならなかったなあ。 こんな仲間がいたら、きっとうまくいくんだろーなー。 しかし、詰め込み方が凄まじい。 これだけやられると、映画館で観ても元取ったなあって思えるに違いない。 いや、いい映画。 [インターネット(字幕)] 9点(2019-11-24 01:50:22) |
6. LION/ライオン 〜25年目のただいま〜
《ネタバレ》 事実の持つ力は大きい。 主人公の記憶を呼び覚まし、結果的に彼を故郷に呼び戻した兄が、彼が迷子になったその晩に亡くなっていたことがエンドロール時にテロップで語られる。 優しい兄は、きっと弟を探し回ったことだろう。 列車に轢かれたのは事故だと信じたい。 ラストシーンの兄の笑顔が、とてもまぶしい。 いい映画だった。 [DVD(字幕)] 8点(2018-06-10 00:06:36) |