1. 人生は二度とない
《ネタバレ》 かの名作『きっと、うまくいく』を大いに彷彿とさせる様な、非常に爽やかな青春ものドラマだったかとは思うのですが、これも実は似てる?と思うのが(内容に比すれば)主役三名の年齢にはちと違和感が在る…(調べると十年前とは言え全員四十絡みなのですよね…青春映画とゆーには少~し…) しかし、その『きっと、うまくいく』よりは本作の方がまた少~しお気楽でリラクサブルなトコロとして、全編が明確な旅行映画として仕上がって居るコトなのでして(⇒所謂バチェラーパーティならぬバチェラー旅行、的な三人旅なのですよね)単純に風光明媚なスペインをノンビリ旅しながらナニしてゆくってダケでもかなり快適で映画としての面白みも十分だったと思うのですよね。加えて、インド映画らしく直接的な踊りは、無い…ケドも替りに思いっ切り「歌で半分語らせる」みたいなシーンがそれこそ5、6回は思いっ切り入ってたかな~という感じでもありまして、その辺もごく快適にノリノリで観てゆけたと思うのですよね。異論はまた有るかと思いますが、多分これも「長尺な方が=ダラダラしてる方がむしろ良い」ってちょっと珍しい方の映画だったかとも思いますよね。 とは言え、前半は少し(いやかなり)ダラダラと+結構しょーもないイタズラやイザコザもやらかしながら進行してゆくので、いくらナンでもチョイ冗長…なんて思ったりもしました、がソコでやっぱレイラが登場した辺りからはフツーに俄然面白くなっていったと思いますし、その辺からは同時に主役三人にしっかりと人生における軽からぬ悩みが在るってのも見えてきて⇒でオーラスに向けてはナンだカンだソイツ等が統一的なテーマとしてチャンと収束してカタが付いてゆく…みたいなトコロにも、個人的には十分に共感するコトが出来ましたよね。重ねて、少し長い映画ではあるのですが、諸々と決して悪くない出来だったと思いますので是非々々。こーいうシンプルにポジティブな人生観をひたすらに語る…なんてのって、今今の邦画だと中々やるにやれないよね…とも…… [DVD(字幕)] 8点(2024-06-23 22:45:19) |
2. RRR
《ネタバレ》 ちょうど『君の名は。』に対する『天気の子』みたいな感じとゆーか、正に『バーフバリ』ファンの為にもっかい一肌脱いでやったぜ!てな作品なので、該当の方はも~必見だと思います。ストーリーは今作の方が比較的シンプルかとも思いますが(非常に分かり易い勧善懲悪なのに加え、そもそもコッチは前後編でもないのですし)今作でもソコに描かれるのは友情や使命・大義、そして抵抗と勝利…といった非常に根源的な価値観ではあるのですし、映像のクオリティの高さ(特にアクション)も相変わらず素晴らしかったな…と(+今作は最初から完全にIMAX対応みたいだったので、迫力自体は更に増しているモノかと思います⇒池袋のIMAXレーザーGTテクノロジーで観たので尚更でした)。またマル3時間という長尺ですが、個人的には全くダレずに観切るコトも出来ましたね。是非是非。 細かい点について補足しておくと、まず一番肝心な純然たるダンスのシーンは本編中には1回しか入りません(ただしエンドロールで一発思いっ切りやってくれてはいます)。でも、コレも『バーフバリ』準拠かと思いますがアクションがまたどれも「踊るかの様な」という舞踏の要素を含むヤツなので、全体としては多分にミュージカル的だったとも思いますね。加えて、文字通りの歌(歌唱)がBGMになってるシーンが比較的多かったと思えて、んで中盤にはその歌でメッチャ盛り上がる(=血沸き肉躍る)シーンがあったりするので尚更ミュージカルぽかったかな…とも。アクション個別としてもコレはまた非常に力強く、かつやっぱ何かしら(インド風に)かなり独創的で面白みとゆーのが多々ありました。大河アクションらしく全体のテンポもゆったりなトコロ、アクション場面では「今どきま~だココまでやる?」てな具合にスローモーションが超・多用されるのも(最早)ちょっと質感としてユニークだったかな、とも。 [映画館(字幕)] 8点(2022-10-23 16:04:57) |
3. スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!
《ネタバレ》 インドの学園ものラブコメ(その意味ではティーン向けかも)。見た目は東出昌大、中身は剣桃太郎みたいな奴が主役。前半、この手のではよく出てくる親が金持ちなエリート野郎と、身の上の差異を乗り越えて友情を育むが、恋愛絡みのハプニングで仲が拗れてメインのNo.1対決へと突入していく。ただ、仲が拗れる場面では、どいつもこいつも「それを言っちゃあ終いだろ」な心にも無い酷い事を言いまくっており、これがインドの風情?とも思う(まあ若気の至りと言えばそーなのだが)。No.1対決の意表を突く終着ののち、ラストは少ーし捻りを効かせてごく爽やかな青春友情物語に仕上げており、抜群とまでは言わないが決して悪くもないかと。 恒例のダンスは全体的にかなり高水準で(若くてガンガン踊れる俳優が揃ってるからかも)、『マサラ・ディスコ』のシーンはYouTubeで偶にそこだけ観てたりしますね。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-07-25 18:55:42) |
4. 河(1951)
《ネタバレ》 テーマとなっているインドの人生観は深遠なもので、この優れた作品でさえ、我々に明らかに出来るのはそのほんの僅かな一部分であろうことは想像に難くない。あくまで本作は、その価値観の一端に触れることを可能にしてくれる、という作品だと理解すべきだ。 最初、それを西洋人たる登場人物を通して描く、という建付けにやや違和感を覚えたのだが、最後まで観ると、むしろ西洋人がそれに感化される様子を描くことで、その高い精神性を顕彰しようという試みである様にも思える(まあ、単に西洋人を使わずに映画自体が撮れる状況では無かった、というだけのことかも知れないが)。 ストーリーの軸となっているのは、どれもありふれた人の生き様である。恋と愛、生と死、出会いと別れ、そのどれもが大いなる繰り返し(=流れ)の一部分であることを理解し、逆らわずにその流れに身を委ねるべきだ、と本作は説いている。と言いつつも、説いているという程に明示的である訳ではなく、あくまでそのように生きるインドの人々(と、そういう風に生きるのもイイかもね、と思いつつある西洋人)が描かれている、ということである。奥ゆかしい映画だと思う。 メインのストーリーと交互に描き込まれるインドの情景・風習も、カラーの美しい映像を通して非常に興味深く眼に映る。単純に、インドを見てみたい!という興味で観るのも全然アリだと思う(70年前だけど)。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-06-15 23:59:43) |
5. インド・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 明るくトロピカルなインド産初ゾンビ。インドとは言え踊ったらいくら何でもホラーではなくなると思うが、流石にそれはなし(それはそれで)。ただ、9割がたコメディに振れておりかなりモタモタしたテンポ(なんか普通に二晩くらい経ってるし)、かつコメディとしてもゾンビとしても相当に月並な内容で、設定もユルい(薬物が原因でゾンビ化したのに、なぜ咬まれると感染するのか)。まあ映画としての質自体はそこそこだし、させそでさせない破れ傘ヒロインはルックスもスタイルも抜群(脱ぎはしないが、基本的にかなり薄着でグッドだし)。 [DVD(字幕)] 5点(2020-04-25 02:19:55) |
6. ガリーボーイ
《ネタバレ》 未だ、人間の可能性を根源から否定する社会通念が残り続けるインドにこそ、アメリカでも失われた真の「反逆的」ヒップホップの萌芽が残されていると言えるのかも知れない。そんなラップスターの「インディアン・ドリーム」を描いた本作だが、結局のところ夢を掴み取るためには、悪弊を脱し、自分自身に絶大な価値があることを自分自身がどれ程のレベルで信じ抜けるかが最も重要なのだ、というメッセージが本作の主題である。 青春サクセスストーリーとして(表面的には)やや月並な展開運びに加え、テンポも若干冗長であったりもするのだが(特に前半は少し酷い)、鬱屈した絶望的な人生観から脱して自らの可能性を確信するに至る過程の描写は非常に丹念かつ感動的で、長尺も相まってかなり見応えが有った。ありがちな内容だとは言え、ヒンディー語ラップや、ITと貧困の同居する現代インドの情景は物珍しくて非常に興味深く観れたし、あと、メチャ可愛いのに(インドのクロエ・グレース・モレッツ的な)信じ難い程に血の気の多い狂犬なヒロインも衝撃的で面白かった。ラップシーンがふんだんに盛り込まれているため、歌と踊りのインド映画の面目も果たしていると言える。そこそこオススメ。 [映画館(字幕)] 7点(2020-01-12 18:07:47) |
7. ガンジー
《ネタバレ》 「偉大なる魂」ガンジーの奇跡の生涯の映画化にして、人類史上最も崇高な勝利の物語。全人類が観るべき映画。 [DVD(字幕)] 9点(2019-11-30 01:25:56) |