1. ロープ 戦場の生命線
《ネタバレ》 予想を超える秀作。映画としての面白さと、戦争・紛争に対する皮肉がうまく合わさっている。ストーリーがうまく運び過ぎるきらいがあるものの、ベル・トロとティム・ロビンスの相性のいい掛け合い(最高!!)を中心に、キャラクター造形の巧さで突き進む。ラストの映画的な終わり方も秀逸。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-09-27 23:13:20)(良:1票) |
2. ペイン・アンド・グローリー
《ネタバレ》 アルモドバルの感性の目覚めを描く。母親への想い、同性に対する性への目覚め、器用した俳優(だれ??)への贖罪。淡々としていながら、ドラマとしての見応えは十分あるものの、アルモドバルらしい奇をてらう表現はない。バンデラスの枯れた様相が適役。80年代以降のアルモドバル映画が好きな人は、見て損のない作品。 [映画館(字幕)] 7点(2020-09-27 23:08:40) |
3. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 ボーンの目的が父親殺しの真相探しで、いまいちピンとこない。一方、CIAがボーンを追う目的は完全に見失っている。追わなきゃ、ボーンも現れないのに。アクションは前3作と大差なく、カーアクションがやたらに長くて間延びする。それでも、マット・デイモンとトミー・リー・ジョーンズの気迫に飽きることはない。ヴィキャンテルは2人に比べると小粒感がある。もっと大物女優でよかったのかもしれない。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-11-21 11:57:15)(良:1票) |
4. ザ・ガンマン
《ネタバレ》 ハビエル・バルデムやレイ・ウィンストンという渋い役者が出ているのに、見せ場なく呆気なく死んでしまうのは残念。ショーン・ペンが頻繁に眩暈を起こして倒れこむ設定が効いていなくてムダ。とはいえ、そこまで酷い作品ではない。CGを多用したアクションとは異なる、体張ったアクションで緊張感がある。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-04 20:39:51) |
5. インポッシブル
《ネタバレ》 生きること、家族、助け合い。津波という題材は我々には重いですが、天災に遭ったとき、家族のためにどう行動するのか。ナオミ・ワッツの熱演もあり、とてもよい映画でした。 [DVD(字幕)] 9点(2014-06-15 22:12:01) |
6. BIUTIFUL ビューティフル(2010)
《ネタバレ》 イニャリトゥ監督が、ギジェルモ・アリアガの脚本から離れて撮った映画。そのためか、「アモーレス・ペロス」「21グラム」「バベル」と徐々に加速していった時間錯誤がなく、主人公を中心とした物語に素直に感情移入しやすい。主人公は余命を宣告され、残る子供たちのためにお金を貯めようと奔走する。その過程で見えてくる主人公を取り巻く世界は過酷で、なによりも狭い。この狭い世界をより窮屈に感じさせるイニャリトゥァの演出と、バルデムの圧倒的な演技に圧倒させられました。 [映画館(字幕)] 8点(2011-07-03 22:09:50) |
7. 宮廷画家ゴヤは見た
《ネタバレ》 サンペンス性の高いおもしろさがあった。少女は助かるのか?神父は罪に問われるのか? その一方で、主題は異端審問を中心とした激動の時代に翻弄された人々の姿にある。観客の目はあくまでゴヤであり、彼は傍観者で記録者だ。セットや衣装も豪華で、ファアマンの演出の力強さを堪能できた。 [映画館(字幕)] 8点(2008-11-09 19:17:33) |
8. あなたになら言える秘密のこと
《ネタバレ》 とても温かな気持ちになれる映画。辛い過去を背負っている女性と、石油掘削施設に住む男性たちとのふれあいがとても自然で物語に惹きこまれる。看病した火傷患者に秘密を打ち明ける場面は、静かながら深い感動を残す。戦争が生んだ悲劇の爪痕が物語の核となっているのが印象的だ。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-05 10:08:38) |
9. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 映像と音楽に酔いしれる映画ですね。主人公の少年が、パフュームを残すという狂気に一貫して取りつかれているのも物語の異常な美しさを助長します。ダスティン・ホフマン演じる変わった香水店店主がすぐにいなくなってしまうのは残念でしたが、アラン・リックマンの登場が後半の物語をひきしめます。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-10 18:56:01) |
10. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 アイルランド独立戦争を庶民の視点から語られます。理不尽な抑圧に反抗して戦争に未を投じ、内戦でかつての仲間と戦わざる得なくなるというストーリーの中に救いがなく、見ていて辛いですね。前半は淡々としていて、とっつきにくかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2007-12-15 11:24:09) |
11. ボーン・アルティメイタム
ドキュメンタリー風のアクション作りがこの映画の魅力ですね。迫力と緊迫感があって、最後まで楽しめます。今回は配役も豪華でした。 [映画館(字幕)] 7点(2007-12-06 10:00:19) |
12. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 美術がすばらしいです。物語に沿って必要最小限のに描かれるイマジネーション豊かな造形が、おとぎの国に出遭う少女のドキドキ感、そして現実か妄想か分からない興味を盛り上げてくれます。物語は暗く単純ですが、悪役として描かれる軍人の義父と少女との対比が、現実からおとぎの国に逃げ出そうとする少女への共感をもたらし、映画にのめり込ませてくれます。 [映画館(字幕)] 7点(2007-10-08 15:37:44) |
13. ボルベール/帰郷
「トーク・トゥ・ハー」「バッド・エデュケーション」とシリアスドラマの続いたアルモドバル映画ですが、今作はかつてのユーモアが戻ってきた感じです。殺人、近親相姦、死とテーマは重いですが、その中で生きる女性たちが笑いを忘れないところに強さを感じ、元気をもらいますね。ペルロペの美しさも光っています。 [映画館(字幕)] 9点(2007-07-25 09:54:53) |