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プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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1.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 
全力疾走、即効感染、大量生産、の三大迷惑要素を兼ね備えたゾンビが世界中に蔓延。ブラピお父さんが世のため家族のためにあちこち飛び回って対策方法を探すドタバタホラーアクション。  あちこち別の国に舞台が移るのは少し新鮮ながらも、ストーリー展開上の必然性は皆無。ゾンビも大量にいる場所と、たいしていない場所の両極端。あれだけ大量のゾンビが一体となって襲ってくると、もはや津波や土石流と同じにしか見えず(笑)、私の理想とするゾンビの恐怖感とはまったく違うもの。あまりに感染力が高いので、家族や友人がゾンビに噛まれて発症するまでの悲壮感などは皆無。ジェリーの妻役のミレイユ・イーノスもドラマ「THE KILLING」でファンになったのに、夫の足を引っ張ること以外に活躍の場が無いのが残念(笑)。  色々と突っ込み所もありますが、とりあえずラストはゾンビものとしては珍しく未来への希望が感じられる終わり方だったので、後味は悪くなかった。ただ、あくまで暇つぶしレベルのエンタメゾンビで、何度も見られる深い作品ではないかな。
[インターネット(字幕)] 4点(2017-12-30 22:33:51)
2.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
宇宙の真空状態や無重力の演出は本当にスゴい。見ていて自分も何も無い世界に翻弄される恐怖感や息苦しさを感じるほど。視界に入る地球の美しさがより孤独感を引き立てる。  ただ肝心のシナリオ展開は陳腐。起こり得るトラブルもだいたい予想通りのものばかりだし、良くも悪くも映画的なご都合主義によってどうにかなるシーンが多い。登場人物ふたりの背景描写がほとんど無いので感情移入もいまいち。  ラストも地球に帰ってこれたのは良いけど、蛙や昆虫、鳥といった「進化」のプロセスを象徴する生物を見せた後、二本足で立ち上がり、地球の重力を感じるというシーンは、いかにも「深いテーマ性を盛り込みました」と言わんばかりの演出でちょっと鼻に付いた。ああいう演出は語り過ぎない方が素直に感動できる。
[インターネット(字幕)] 5点(2017-12-30 01:32:13)(良:1票)
3.  エラゴン/遺志を継ぐ者 《ネタバレ》 
エルフやドワーフがいる世界で、魔法があって、悪い王様が世界征服しようと企んでいて、平凡な少年が実は選ばれた勇者で、結果的に悪者を倒して世界を救う、みたいな。別に王道が悪いとは言わないけど、ここまで「ファンタジーの基本設定」だけで、他に何の工夫も無い作品を堂々と世に出せる図太い神経には感心。  今どきゲームのRPGでもストーリーや世界観にはもっと工夫があるぞ。  ストーリー展開のテンポが速いのは良いけど、その分、ドラゴンや他の登場人物との交流も少ないから、エラゴンの成長にまったく説得力が無い(エラゴンって名前もドラゴンと被ってる意味が分からないし)。まさに「主人公特権」というご都合主義的成長。特に「エルフ語」を覚えるだけで魔法が使えるという展開は適当すぎ(まあ主人公が伝説のドラゴンライダーの生まれ変わりだからとか、そういう後付け設定はいくらでも考えられるけどw)。  映像も今さら驚かされるようなものは無いし、何よりドラゴンや敵キャラに魅力が無い。ドラゴンは「空飛ぶ火炎放射器」という程度の扱いだし、あれだけ頭が良くて念話が出来るなら地上から指示した方がいいだろ。伝説の生物という威厳や迫力に欠けている。敵キャラの描き方もヘタ。「下っ端には横柄で上司にはビビりまくってる」ところを見せてしまっている地点で、その後どんなにエラそうにされても無駄。実際、未熟な主人公にすら「期待ハズレ」と言われてしまうヘタれキャラにしかなってない。  そのくせラスボスとの戦いは無く、次回作がありそうな幕引き。シリーズ化するなら、もっと今作では主人公とドラゴンの成長をしっかり描いて欲しかった。   まあこれで次回以降は、各地に出現したドラゴンライダーたちが敵味方に分かれて死闘を繰り広げる、みたいな少年漫画的な展開を期待する(笑)。
[DVD(吹替)] 4点(2007-06-13 17:22:08)(良:1票)
4.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
書籍でもインターネットでもテレビニュースでも、いくらでも情報を得る事が出来る、あの前代未聞の歴史的テロ事件に関して、今さら中途半端に脚色された「ドキュメンタリー風味」の映画を見させられなければならないほど、我々はあの事件から何も学んでいないのだろうか?国家と民族のあり方やテロついて何も考えたりしていないのだろうか?  英雄的側面を強調する事で反論を封殺しつつ、何気に政治的プロパガンダに利用する事の方が、亡くなった被害者や遺族の方たちに対して失礼だと思う。 
[DVD(字幕)] 3点(2007-02-27 22:31:31)(良:3票)
5.  マインドハンター 《ネタバレ》 
惜しい。  閉ざされた孤島でFBI心理分析官の演習中に本当の殺人事件が起こるという設定は魅力的。ミステリーで言うところのクローズドサークルの典型だけど、やっぱり「誰が犯人なのか?」という疑心暗鬼と緊張感はこういう舞台設定でないと出ない。  ただ問題は最初の液体窒素(?)の段階で、明らかに「これは演習ではなく本当の殺人」という事が、実習生だけでなく、観客である我々にもはっきりしてしまうという点(あれではさすがに、お約束の「死んだフリ」の可能性も完全に否定されてしまう)。「犯人は誰か?」と言う謎以外にも、「どこまでが実習なのか?」という部分での謎も途中までは残しておいて欲しかった。  他にも心理分析官になろうって連中が揃いも揃って無能すぎるところもマイナス。ちょっと怪しいだけですぐ「お前が犯人に決まっている!」と感情的に騒ぎ立てるばかりでイライラさせられた。サラを疑う時もあんな状況では爪の血痕が犯人の証拠にはなり得ない事ぐらい素人でも分かるじゃん!ラストの時計の指紋以外、論理的に謎や手掛かりを突き詰めていく過程が少ないのが残念。もっと心理分析官と殺人鬼の知的な駆け引きが見たかった(ジャンルは違うが、こういうのを見てしまうと、漫画「デスノート」の犯人と探偵の駆け引きのレベルの高さがよく分かる)。  島に着いてからすべての罠を設置したというのもかなり無理があるし、その真犯人もイマイチ意外性や魅力に欠ける。もう一回くらいドンデン返しが欲しかった。  全体的にテンポも良いし、現実的ではないけどインパクトのある殺し方など、恐怖演出に関してもなかなかセンスがあるだけに、シナリオ面での作り込みが甘いところが悔やまれる。
[DVD(吹替)] 7点(2006-12-24 02:42:41)(良:1票)
6.  ルパン 《ネタバレ》 
まあ客観的な視点で評価すれば、3点以下をつける程の駄作ではないが、原作云々以前の問題として、娯楽映画としてかなり「中途半端」な作品である事は間違い無い。  もともと原作自体をほとんど読んだ事が無く、個人的にルパンと言えば、もはや「ルパン三世」にしか馴染みが無い事もあるが、リメイクとは言え、このミステリーとしても、冒険アクションとしても、伝奇ロマンとしても中途半端な脚本構成には失望させられた。  まず飄々とした顔立ちのルパン本人に魅力が無いのが致命的。外見的にはむしろ「ルパン三世」に影響を受けている感じだが、やってる事が大雑把で知性を感じず、とても稀代の天才大泥棒には見えない。  父ルパンも最終的に何をやりたかったのか分からないし、カリオストロ伯爵夫人も悪くはないが、「魔性キャラ」と言うには、「ちょっと怪しいオバさん」程度で、やはり中途半端。どうせ娯楽作品なんだから、「本当に魔術を使っている魔女」というキャラで押した方が良い。  原作が古典という事もあるが、こうした中途半端さは、やはり実写としてあまり突拍子も無い事をさせられないという制約があるからだと思われる。  あのいかにも「売れたら続編を作りますよ」的なラストもすっきりせず、消化不良感を残されただけ。  二時間以上もかけてやっている割には、全体的にダラダラし過ぎで、色々と詰め込みすぎた弊害が出ている。結局、脚本構成がヘタという事。もっとテンポの良さで飽きさせないように気を使わないと。「ルパン」の魅力の何を見せたいのかというテーマを決めて徹底した方が良かった。
[DVD(字幕)] 4点(2006-11-24 23:09:14)
7.  オリバー・ツイスト(2005) 《ネタバレ》 
孤児を通して現実の厳しさや人と人との繋がりを描きたかったのかも知れないが、子供を出して苦労させれば感動が生まれると勘違いしているのか、感動させようという気ばかりが先走っていて、肝心の人間が描けていないという本末転倒な作品。  登場人物の心理描写は大雑把で魅力が無く、ストーリー展開は不自然で必然性に欠け、ご都合主義以前。  特にオリバーはいくら子供とは言え、物語の最初から最後まで状況に流されているだけで、自分で何かしようという意思が感じられない。そのあまりの主体性の無さゆえに主人公でありながらストーリー展開にほとんど関与していないという有様(何のためのタイトルなのか?)。そのくせ序盤では親切にしてくれたお婆さんの家を出てまでロンドンに行こうとしたり、どういう性格で、どう演技させたいのか分からないキャラ。  また、昨日今日会ったばかりのオリバーに対して、何の根拠も無く「善意の光が宿っている」などと言う金持ちのジジイ、盗品売買をやっている割には覚悟の無いフェイギン、ひたすら暴力的でトラブルメーカーでしかないビル、なぜ仲間を裏切ってまでオリバーを助けたい心境になったのか分からないナンシーなど、とにかく人物の心理が描けていない。そのため物語展開に説得力が無く、感情移入もしにくい。  終盤の展開など、ほとんどオリバーは無関係。屋根の上でも逃げようと思えば逃げられそうなのに、これまた主体性無くダラダラと着いて行くオリバーにウンザリし、おまけにビルは足を滑らせて首を吊って死ぬという、アホな決着。  結局、自主的には何もやっていないオリバーだけが幸せになってハッピーエンドで、関係者はほとんど不幸になり、他の少年たちがどうなったかも語られずじまい。人生の皮肉を描いたのならある意味で秀逸とも言えるが、もちろん監督本人は大真面目に感動ドラマをやっているらしい。  二時間以上もかけてやるには無駄なシーンも多いし、あまりにも人間が描けていない。  PS.ナンシーがビルに毒(?)を飲ませるシーンは何だったんだ?ただの薬ならやけに思わせぶりだし意味不明。 
[DVD(吹替)] 3点(2006-11-24 22:17:27)(良:1票)
8.  フラッド 《ネタバレ》 
「面白いか」「つまらないか」で言えば、間違い無くつまらない作品。  単にボートに乗ってドンパチやってるだけで、せっかくの「洪水」という設定をほとんど活かせていないのが致命的。中盤、保安官が悪役に転職すること以外、ストーリー展開にも意外性や起伏が無い。撮影するのは大変だったろうけど、二時間近くもやるには、これではさすがに内容が薄すぎる。  また、アクション演出にしても、よくあるご都合主義の連続で途中で飽き飽きしてくる(ギリギリで助かるに決まっている牢や手摺での時間稼ぎシーンや、殺せる時に殺さないせいで何度も窮地に立たされる主人公たちにウンザリし、そして当たり前のように主人公たちには弾丸が当たらない緊張感ゼロの銃撃戦にウンザリetc.etc)。  案の定、悪役に徹しきれないモーガンフリーマンのキャラも中途半端だし、そもそもミスキャスト。肝心の主人公とヒロインに至っては、見終わった後に彼らがどんな顔だったすら思い出せないくらい印象が無い。おまけに敵キャラもチンケな小物揃いで、悪役としての魅力が無いから、作品として引っ張っているものが「洪水」以外に何も無いという有様。  洪水という舞台設定の手間の割りに、作品の面白さとして還元されていないのが痛い。その手間に免じて+1点しときましょか。
[地上波(吹替)] 4点(2006-11-02 23:06:09)
9.  トラウマ(2004) 《ネタバレ》 
確かに中盤あたりまでは「ジェイコブズラダー」そっくりの演出をマネる事で、意図的に「死者の見た夢オチ」に誤誘導している感じ(こんなマイナーな作品まで見るような人は、大抵、有名どころのサスペンスやミステリーは見ているだろうし、実際、自分も最初は「また例のパターンか」と思ったw)。  基本的によくある「妄想系サスペンス」の亜流でしかないけど、その辺はさすがに多少は考えたみたいw。  んで、自分なりの解釈は、この主人公は「自分の望んだ現実以外は受け入れられない」人間で、結局、別れたエリッサをストーキングしていただけの男。自分が事故った事で、エリッサと自分が「事故で死に別れた」という妄想に改変してしまった(エリッサはローレンのマネージャーと付き合っていた)。  そんな主人公にとって最も受け入れがたい真実は何かと言えば、「エリッサと自分が無関係になった」という現実で、その次は「自分の運転でエリッサが死んだ」という事だろう。  つまり主人公にとって最も都合の良い妄想は、「エリッサと自分は別れておらず、彼女は事故で死んでいなかった」というもの。  シャーロットが妄想じゃなかったのは、主人公以外の視点で死体が発見されている事から明白(それすら疑うと推理の仕様がない)。  では何故シャーロットを殺したかと言えば、彼女が「心の空白を埋めるための存在」として主人公が作り出した妄想上の存在なら、エリッサが事故で死んだ事を補強してしまう存在になるからだろう。しかしエリッサ本人が目の前に現れた事で、「エリッサは事故では死んでいないし、やはり自分とは夫婦だった」となり、どちらにしてもシャーロットを妄想だと思い込まざるを得なくなる---。  この辺が妥当な解釈かな。違うかも?  他にも突っ込みどころや異論はあるだろうけど、これ以外にも色々と解釈(妄想?)をして楽しめる余地はある作品。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-11-01 18:40:56)
10.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  映像以外の完成度はシリーズ最低。作品として深く描くべき部分を省略し、どうでもいい部分に時間をかけているので、突っ込み所や説明不足な箇所が山積したままストーリーが展開する。  相変わらずハリーは状況に流されているだけで、魔法を上手くなろうとしたり、過去の謎を探ろうという意欲が感じられない。そのくせボス戦は「主人公特権」で何とかなるため、いつまで経っても主人公としての成長が見られない。  ドラゴンとの戦いも他の選手がどう対処するのかと期待してたら、なんと三人の戦いはカット。学園対抗戦の見せ場である戦闘シーンを省略する感覚が分からん。攻撃魔法で倒したり、精神操作でドラゴンを手なずけるとか思ってたのに拍子抜け。選ばれた連中の能力も分からず仕舞いだし、おまけにハリーはホウキで逃げ回ってるだけ。おかげで「相対的に描けたはずのハリーの能力や強さ」も曖昧なまま。勿体無い…。  またハリーを卑怯者呼ばわりしてボロクソ言ってた連中も、金の卵を取ってきた途端に祝福し始め、同じくロンとも仲直り。その間、ハーマイオニーやロンがどこで何を思っていたかの心理描写も無し。  あげく、その後はどうでもいいダンスパーティを長々と始める始末。学園青春ドラマも良いけど、思春期特有の複雑な心理などは、まったく描写されていない。彼らの心情をきちんと描かないから、ハリーとロンたちの仲違いも彼らの精神的な糧になっているように見えない。こんな事に時間を使ってる暇があるなら、もっと他にやらなきゃならない重要なイベントや説明しておく伏線がいくらでもあるはず。  ヴォルデモートもえらく簡単に復活するし、ラスボスとしての凄みや魅力が圧倒的に不足。またヴォルデモートが「対抗試合」を利用して復活するというのが意味不明。迷宮の優勝カップに触れると墓場に飛ばす呪文をかけておくというのも意味不明。ハリーを誘き寄せたいだけなら何でこんな回りくどい事をする必要がある?  「お前には友がいる」という綺麗事を言われても、そもそも友人たちの活躍や成長なんてほとんど描かれていないし、だいたいあのヴォルデモートにハリー以外の友人がいても何の役にも立たないでしょ。シリーズ通して「友人との友情と成長」を描いてこないからこうなる。
[DVD(字幕)] 3点(2006-09-27 22:58:40)(良:1票)
11.  フォロウィング 《ネタバレ》 
まさに「メメント」の原型。  低予算サスペンスとして初見ならそこそこ楽しめるけど、このやり方は微妙。ルール違反とまでは言わないけど、あまり褒められたやり方とは言えない。  最大のネックは時間軸をバラしてある事が、「観客に対する目くらまし」にしかなっておらず、ストーリー展開上の必然性や関連性が無い点。その場さえ謎めかせれば良いというものでもないと思う。  「メメント」は記憶を維持できない事と、時間が混交している事が、ストーリーやテーマとも有機的に関連していたが、今作の場合は単に脚本の弱さを誤魔化すためにしか見えない。  基本となるストーリーはミステリーやサスペンスとしてはよくある「裏切りパターン」で、特に目新しさは無いし、時間軸上に沿って見たら、謎やどんでん返しは何も機能しなくなるはず。また白黒映像でなくてはならない積極的な理由も見当たらなかった。  やはりミステリーやサスペンスは小手先の誤魔化しではなく、純粋に脚本で勝負して欲しいところ。  この作品から「メメント」というオリジナリティのある作品に昇華させた点は評価。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-27 01:37:52)(良:1票)
12.  ブラック・ドッグ 《ネタバレ》 
いかにもアメリカ映画っぽい大味な脚本で、突っ込みどころやご都合主義は多いけど、あまり気にならないのは不思議。  悪役以外、登場キャラも全員憎めないし、基本的にハッピーエンドだから気持ち良く見終われる。  ただ、ラストでレッドが早速脱走してくるというプチどんでん返しは完全に蛇足。どうやって逃げてきたんだ。と言うか逃がすなよw。  それとタイトルの「ブラックドッグ」が内容とほとんど無関係というのもお粗末。ストーリーの重要なポイントに絡ませる事は出来たはずだから、その辺に拘らない(拘れない?)監督のセンスの無さが、この作品全体を安っぽくしている要因かと思う。  まあ、さすがに二度は見れないけど、何とか暇つぶし程度にはなるレベル。
[地上波(吹替)] 4点(2006-08-29 16:59:07)
13.  スーパーマン(1978) 《ネタバレ》 
ド派手なコスチュームに身を包み、顔は丸出し。スーパーマンとしての特殊能力を活かして彼女を口説いたり、人助けをした後も「もう大丈夫だよ」とわざわざ顔を見せて一言付け加える事が多い。クリプトン星人はかなり自己顕示欲が強いと見た(笑)。  そして、正義のために力を使う自分と、その正義そのものの価値観をまったく疑う事なく絶対化している点など、良くも悪くもアメリカを象徴するヒーローでもある。  それはともかく、スーパーヒーロー映画の元祖的作品という事で見れば、全体的には丁寧な作りで、特撮も手が込んでいて、今でも充分に見られるレベル。今さらリメイクしなくても良いくらい。変に小難しくしたりするよりは、コレくらい単純明快な方が良い。  ただ賛否ある「地球を逆回転させて時間を戻す」っていうのは、さすがにちょっとやり過ぎ。多分、実際やっても時間は戻らず、未曾有の大災害が起こると思う(笑)。  それと個人的には一作目なんだから、少年期や青年期のエピソードがもっと欲しかった。   
[地上波(吹替)] 6点(2006-08-21 23:41:50)
14.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 
高評価が多いけど、個人的には子供にこそ見せたくない作品。申し訳ないけど酷評です。  どうも、この監督さんとは「シザーハンズ」以来、イマイチ相性が合わないなあ~。この作品も「オレって、夢のある世界も作れるけど、それだけじゃなくて、ちょいと現実の厳しさや皮肉なんかも盛り込めるんだゼ」と言わんばかりの斜に構えた露骨な狙いがヒシヒシと伝わってきて、見ていて鼻白む。  現代のおとぎ話を気取っているのかも知れないけど、もともと昔話や童話は毒を含んでいるものだし、幻想的な世界観とコメディタッチなノリとのギャップによる「寓意の強調」という演出もよくあるものでしょ。  だいたい主人公の少年が拾った金をネコババし、それでチョコを買うという「外し方」が露骨すぎ。「現実世界では必ずしも正直者じゃなくても幸せになっちゃうよ」ってか。原作ではお金を拾う事の葛藤があるそうだが、ネコババした事には変わりない。  そのくせラストはお定まりの家族愛でハッピーエンド。実に偽善的。たかが一日、一緒に工場見学して、親父と再会しましたってだけで、お互いの何が分かるの?ましてジジイたちとは直接会ってもないじゃん。そんな事で家族のように振舞える事自体が自己欺瞞で気色悪い。おまけに歯医者の親父は最後の食事会の場にいないという中途半端さ。  現代社会において理想的な家族像が崩壊しつつある根本原因の追究や代案も無いままに、「家族は大事」などと締めくくられてもねえ…。
[DVD(字幕)] 3点(2006-08-09 19:21:52)(良:1票)
15.  フリーズ・フレーム 《ネタバレ》 
一見、複雑な「妄想系サスペンス」かと思わせて、実際はかなり単純な内容。  中盤まではまだ事件が主人公の妄想なのか、それとも真犯人が別にいるのかという部分が判然としないので興味を維持して見ていられるが、ラスト20分辺りの展開から急激に失速し始める。  結局、「カメラで撮影してたから何とか冤罪が晴れた」というだけの内容にしかなっておらず、終わって始めて「謎」や「伏線」と呼べるものがほとんど何も出て来なかった作品だと分かるw。  この手の作品にしては珍しく、「主人公が本当に何もやっていなかった」というオチだが、問題はそれでサスペンスとして面白くなっていないコト。要するにカメラで撮影している以外に、主人公に謎を解かせたりするような知的な展開がまったく無いからだろう。  それにメインの謎の真相もショボすぎ。  あれだけ重要視しているビデオカメラの保管庫にあっさり侵入されていたりするというのは、ちょっとご都合主義的すぎるでしょ。  「冤罪防止のためにカメラで自分を撮影し続ける」というアイデアは良かったのに、話の持って行き方や演出の仕方を間違えている感じ。所謂サスペンスミステリーとしての「謎解き」を中心軸に据え、「いったい何が真実なのか」というテーマを描くために上手く伏線を構築する事が出来ていれば断然面白くなったはずなのに残念。   前半8点、後半2点で、平均5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-24 23:37:46)
16.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
他の映画や小説で、それぞれ主役を張れるようなキャラの夢の競演な訳だから、よっぽど脚本や演出がひどくない限り、ある程度の面白さが獲得できるのは、ある意味当然。  そして、この手の競演モノにおいて大事なのは、話のつじつま合わせより、「どのキャラを出演させるか」であり、さらに大事なのは「いかにキャラの持ち味を生かせるか」という点である。すべてはそこに掛かっていると言っても過言ではない。  その点で見ると、残念ながら今作は「可もなく不可も無し」といった印象しかない。  各キャラの見せ場はバランス良く用意してあるが、ストーリーのスケール感や荒唐無稽さ(良い意味での)に比べると、アクションを始め、演出全般が負けてしまっているのが惜しい。どうせ突っ込みどころ満載の娯楽映画なんだから、もっとメチャクチャにハジけたものが欲しかった。  こういう「夢の競演モノ」は、製作者が思っている以上に気合を入れ、「これ以上、作り込むのは無理!」というくらいの覚悟で作らないと中途半端なものになってしまいがち。8点以上つけられるような傑作では無いが、3点以下の駄作でもない中途半端さ。まさにここの平均点が妥当なところ。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-29 00:09:43)
17.  エントラップメント
まあ、ドロボーエンターティメント(?)映画としてはギリギリ及第点はあるんじゃないかなと。近年のルパン三世のテレビ映画シリーズのショボさに比べたら、こっちの方がまだマシ。  この手のドロボー映画に付き物の荒唐無稽さやご都合主義は許容範囲だし、展開のテンポの良さと、盗み出す際の適度なドキドキ感で何とかカバー出来ている。  レーザーをエロいケツで避けるというのもアリ。同じ避けるにしても、某「オーシャンズ12」みたいに、むさ苦しいオッサンのカポエラを見せられるよりは女のケツを見せられた方が良い。   ラストもちょっとしたドンデン返しに加え、変にシリアスにせず、単純にハッピーエンドで終わるというのも良し。ケツに+1点。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-23 16:24:09)
18.  ディープ・ブルー(2003)
これは映画じゃなくて、環境ビデオ。作品の方向性は「WATARIDORI」と同じ。要するに「自然を大事に!」。そんな事は言われなくても分かってます。  ビジュアル的にも無難なだけの映像の羅列で、まったく見せ方に工夫がない。NHKスペシャルの特集番組のように、海洋生物の知られざる生態や謎を追ったものではなく、ただ単に海の生物の姿を撮影しているだけなので、ひたすら退屈。特に驚かされるような生物も出てこないし、目新しいシーンも無し。今更、普通にペンギンやカニやクジラの映像を見せられてもなあ。しかも一部CGとか使ってるみたいだし…。  ラッセンなんかが好きな人が環境ビデオとして流しっぱなしにするという目的ならお奨め出来るけど、知られざる海洋生物の生態についての考察なんかを期待すると肩透かしを食う。大仰なオーケストラをBGMとして使うのもセンスが無い。  おまけに最終的に捕鯨反対という結論で締めくくる、予想通りのネイチャーバカっぷりに呆れた。  
[DVD(字幕)] 0点(2006-02-26 17:04:35)(良:1票)
19.  0:34 レイジ 34 フン 《ネタバレ》 
私の中での「期待ハズレ」部門と「中途半端」部門の両方で見事に殿堂入り。  怪談や都市伝説を元にした妄想系サスペンスホラーを期待していたのに、最初のOPで殺人鬼っぽいヤツがチラチラ出てくるので、「あれ?まさかそっち系?」と訝しんだら案の定。  作品として、せっかくの設定を生かしきれずに中途半端になっている駄作の典型。前半はストーリー展開が読めない分、まだ見ていられるが、後半、あの下水男が姿を現してからがヒドすぎ。結局、中途半端なモンスター映画にしかなっていない。  おまけに突っ込み所の宝庫。相変わらずこの手のホラーにありがちな、「怪物を仕留められる千載一遇のチャンスを手にしたのに、ちょっとダメージを与えたら怪物を放置して逃亡→復活した怪物に襲われる」というパターンの繰り返し。何でその場で止めを刺さない?現代の目の肥えた観客を納得させる程度の「必然性」くらいは考えようよ、監督さん。特に下水処理場でのシーンには呆れ果てた。槍で背後から首筋辺りを突き刺せば終わりじゃん。あの有利な状況で、凶器ともども放置して逃げるなんて、いくらパニくってたとしてもあり得ないでしょ。そういう所を突っ込みたくないんだよ!いくらホラーとは言え、そんな前時代的な「お約束」をいつまでも踏襲しないで欲しい。ホラー以前に、映画製作において思考停止している証拠。  また、主人公であるケイトを始め、登場人物の性格描写にも一貫性が無く、どういう人間なのかほとんど描けていない。下水男も怪力だったり非力だったりと、状況でコロコロ変わるし、キャラ的な特徴も薄いので、モンスターとしての魅力にも欠けている。  ラストも思いっきり中途半端。もう一回復活してくるなと思っていたらそのまま終わりかい!「夜の地下鉄」という舞台設定だけに頼ったであろう安易な製作姿勢が、そのまま作品の質に現れているのがよく分かる駄作。 
[DVD(字幕)] 1点(2006-02-26 15:41:45)(良:1票)
20.  運命を分けたザイル 《ネタバレ》 
あの絶望的な状況からの生還劇が実話と言うのは凄いと思うし、極限状態での選択や諦めずに運命を切り開く姿に、人生の教訓を見出すことも出来ましょう。舞台となった雪山の人を寄せ付けない峻厳で荘厳な威容も恐ろしくも美しい。ただ申し訳ないけど、私も心情的には【斜藥】さんと同じ感想を持っちゃいました。  まず生還した登場人物が「いや~、アレは大変でしたよ」とか「もうダメかと思いました」と語る構成ってどうなんでしょ?もう助かってるワケだから、作中でどんなに絶望的な状況に陥っても、「でも助かるんでしょ?」と妙に冷めた目(というと言い過ぎだけど)で見てしまう。  そのため、劇的に変化する天候の無情さや、迫り来る暗闇と雪の圧迫感はヒシヒシと伝わってくるものの、肝心の取り残された孤独感や絶望感、恐怖感がイマイチ伝わってこない。もし自分が雪山で遭難した時に役に立ちそうなマル特情報も無し(w。  そもそも前人未到・難攻不落の雪山に挑戦するわけだから、命の危険があるのは当然だし、それを覚悟の上で挑んでるんでしょ?そりゃ、どんな状況になっても、それは自らの意思で選び取ってきた必然的な結果に他ならない。それを後から「いや~、アレは大変だったな~」とか、「そんな状況から生還したんっすよ、スゲーでしょ」みたいな事を語られてもなあ、と言うのが本音。いや、凄いとは思うけど、ほとんど自慢話と変わらないじゃんと思ってしまう。誰に頼まれたワケでもない、自分が選んだ道なんでしょ?なら、失敗談を自慢げに披露すべきじゃない。  ラストで再び登山に出掛けるようになってからも、この二人からはまさに作品のテーマであるべき「運命を選び取る覚悟」が感じられなかった。   
[DVD(字幕)] 4点(2006-02-13 01:22:45)
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