1. トロイ(2004)
これほど深いバトル映画が過去あっただろうか?序盤のナンセンスさはさておき、物語り全体を通しての人物の描き具合にわたしは参ってしまった。王と家来、上司と部下、それを描ききっている作品ではないだろうか。ブラッド・ピットの力にも拠るんだろうけど、アキレスの人生のあり方に深い感慨を覚えたのはわたしだけではないはず。戦略なき戦闘は駄目だよ。それは真実だし、いつの時代も、いつの映画も、それを繰り返しているわけだ。──この映画は深い。それがわたしの結論です。なんか一般受けしそうなエピソードを諸所にちりばめているんだけど、それでも、アキレスの心情や軍隊の様態などの話が、とても洗練されているようにわたしには思われる。 9点(2004-11-07 02:58:22) |