1. アバウト・タイム 愛おしい時間について
《ネタバレ》 自分の生き方を変えさせてくれるような、圧倒的傑作です。タイムスリップものは、その奇抜な設定を存分に使い切るか、サスペンス方向に転がっていくか、どちらかの展開になるケースが多い。でも本作はそれらとは一線を画す、希望に満ちた素晴らしい落としどころを用意しています。悪人がいない登場人物、みんなそれぞれに短所と長所がある、そんな世界観が最高です。映画館を出たときに、きっと見える景色が少し変わっている。とても素敵な作品。 [映画館(字幕)] 9点(2014-10-24 16:01:32)(良:3票) |
2. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 やたらスケールのデカい舞台設定とカメラワークでありながら、物語は結局売店のおじさんが偉い人でした、という所に完結してしまい、どうもちぐはぐな作品。実のところ、大した事件も起きないしなぁ、と言いつつも初期の映画を皆で一生懸命作る姿には、映画好きとしては涙を誘われます。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-17 14:59:25) |
3. ブラジルから来た少年
名優老人対決、というコンセプトをしっかりとやり通してくれた傑作サスペンス映画。魅力的な謎を解いてゆくなかで、G・ペックもR・オリヴィエも演技の見せ場だらけ。それでいて最後はアクションまでやってくれるんだから言う事なし。しかし、フランクリン・J・シャフナー監督は疲れていたのか、切れ味鋭い演出があったと思いきや、全くやる気のない部分までが共存している。それがまたスリリング。 [DVD(字幕)] 8点(2012-09-24 21:25:14) |
4. ダークナイト ライジング
編集が突飛すぎて笑えてしまった。明らかに繋がっていないシーン同士を“観客の想像におまかせ”とばかりに無理やり繋げまくる。諸々の問題もなんのその、派手なアクションと豪華俳優陣、最強の劇伴をぶっこみまくって成立させてやる! というノーランなりの美学を感じる。凡作というわけではないが、どうしてもダークナイトの遺産のおかげでもっている感は否めない。それだけ自分にとって前作は偉大だった。アンハサウェイの役どころとは何だったのか?ほぼ説明が皆無なので訳がわかりません。とはいえ、ラスト15分はさすがに圧巻。興奮した。 [映画館(字幕)] 6点(2012-08-05 20:55:37) |
5. キック・アス
《ネタバレ》 これは評価の難しい映画。思い描いていたヒーローになれず、半殺しに遭う主人公。画面中を縦横無尽に駆け巡るヒットガール。彼女を育てたニコラスケイジ。敵役のボスと、レッドミスト。この濃すぎる登場人物をもって、ハイスピードに様々な展開が入り乱れる!! すんげーとボーッとしているうちにエンドロールにたどり着くわけだが、結局「ヒーローは自らの弱さを克服して本当のヒーローになる」ってこと? 個人的には、よりテーマを絞って描いてくれた「スーパー!」あたりの方が好み。凄い映画だが。 [映画館(字幕)] 7点(2012-07-26 02:09:32) |
6. 127時間
凄まじかったです。大自然の壮大なカット、ハンディカム、ドキュメンタリータッチ、コマーシャリズム……ダニーボイルはあらゆる映像表現を用いて主人公の葛藤を描きだしてゆく。オープニングのシークエンスが完璧にエンディングに繋がるというカタルシスも抜群。劇場を出たとき、自分の吸い込む空気の味が少しだけ変わっていた。こんな経験は年間何度もできるものではない。9点。 [映画館(字幕)] 9点(2012-07-21 03:10:21)(良:2票) |
7. アンノウン(2011)
《ネタバレ》 オチはしっかりしているが、サスペンスファンには予定調和の域。そこそこスピーディーな演出も評価できるが、なにせ監督は00年代のホラー史に残る傑作「エスター」を撮った人。過剰な期待をせざるをえなかったためマイナス1点 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-21 02:41:44) |
8. 縞模様のパジャマの少年
何が凄いって、この映画、終盤に入るまで徹底して子供の目線で描いていること。ゆえに我らは、収容所の中で起こっていることが頭では理解できていても、最悪の想像まで至らない状態で観賞し続けるのである。これが、ラスト15分になってこれ以上無いくらいに効いてくる。ブランコ、パジャマ、パンといった小道具の使い方も完璧。「子供の視点から観たホロコースト」というテーマを、信じられないほど見事に、かつ衝撃的に描き切った紛れもない傑作である。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-16 00:59:39) |
9. オリエント急行殺人事件(1974)
何とこれもS・ルメット。ポワロはあんなに変なオッサンで良いのだろうか…。一発どんでん返しトリックのため、人間ドラマとかにあまり魅力が感じられない。個人的には原作があまり好きではないのでなんとも。 [DVD(字幕)] 5点(2010-09-21 21:24:25) |
10. オペラ座の怪人(2004)
《ネタバレ》 歌を歌いっぱなしというイメージは大抵のミュージカル映画に付きまとうが、これは最たるもの。もうやめてくれ、歌わないでくれと思わせるまでひたすらに歌いまくる。しかし、如何せんメインテーマが素晴らしく、またツボにハマるほど格好いいシーンもあるために嫌々ながら最後まで見せられてしまう。困った映画。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-21 21:22:27) |
11. オーメン(1976)
《ネタバレ》 オカルトホラーの名作。ここまでやるかという殺人方法に煽りまくる演出は、「サスペリア2」と双璧を成すデキ。しかしながら、暗いトーンで一貫しすぎるあまり相当に疲弊させられる作品ではある。J・ゴールドスミスの音楽は素晴らしすぎる。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-21 21:11:27) |
12. エレファント・マン
“奇形”に生まれてしまった男の苦悩と栄光とをしっかりと描ききった名作。D・リンチが頭のおかしい作品を量産できるのは、この作品のようにしっかりとした演出もできる圧倒的な監督能力に裏打ちされているのだろう。 [DVD(字幕)] 8点(2010-09-21 21:06:08) |
13. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 プレデターが勝ったら人類に未来ありまくり。プレデターと一緒に人間がダッシュして爆発から逃げるという、シュールな光景が見れるだけで6点あげる。 [DVD(字幕)] 6点(2010-09-21 20:45:09) |
14. エイリアン2
J・キャメロンは1の面白い部分を抽出して、更に何倍にも面白くするという人間離れした芸当をやってのけた。うって変わってアクションものだが、これまたとんでもない面白さ。濃いキャラクターに人間ドラマ、2度に渡るクライマックス……ハリウッド娯楽作のマスターピースの一つである。 [ビデオ(字幕)] 9点(2010-09-21 20:43:34) |
15. ウォッチメン
《ネタバレ》 ヒーローの存在自体を全否定するような信じられないラスト。これほどフラストレーションがたまるヒーロー物もそうはないだろうが、脚本・キャラの書き分け等それなりによくできてはいる。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-20 14:54:42) |
16. インセプション
なんという入り組んだ映画だろう。他人の夢に侵入できるという設定が、既に前提に過ぎないというすさまじさ。インセプションというアイディアを人間ドラマと絡ませたC・ノーランの手腕に脱帽。但し、それでもまだアイディアが先にいきすぎて物語が追いつききれてないという印象も否めない。しかし、個人的にはまさにあれしかないという終わり方だった。 [DVD(邦画)] 7点(2010-08-17 23:17:32)(良:1票) |
17. イグジステンズ
突拍子も無い設定から、徐々に物語が輪郭から外れ出し、途方もない結末を迎えるというのはいつものクローネンバーグ節。今回は中盤ではやくも置いてかれてしまった。 [DVD(字幕)] 5点(2010-08-17 22:00:23) |
18. イースタン・プロミス
《ネタバレ》 マフィアの抗争における人種・国籍を超えた絆と友情。それをソリッドに描き出した快作。全編を通して「黒」を強調した演出で、そこにひとつの光が差し込むかのようなクライマックスが印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-17 21:59:57) |
19. アラビアのロレンス
砂漠の持つピュアさと、人間の醜いエゴとの対比。そして主人公の数奇な運命。一度観ただけではとても呑み込みきれないような、そんな荘厳さを感じる歴史的名作。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-17 21:49:45) |
20. 穴(2001)
「密室で疑心暗鬼に陥る人間たち」という鉄板ネタなのだが、それにしては亜流の範疇を出ない残念な出来。ただし、K・ナイトレイのヌードが見れる貴重な作品ではある。 [DVD(字幕)] 4点(2010-08-17 20:54:14) |