1. 縞模様のパジャマの少年
久しぶりに、生理的嫌悪感を感じる映画に出会った…。 この作品から漂うのは、「偽善」 アメリカ・イギリスが制作だからって、ドイツ人なのに英語で会話してていいの? 日本人を中国人が演じたり、アメリカ人をイギリス人が演じたり…と人種の違いはまだ許容できても 言語の不自然さは許容できない。 ロケ地はハンガリーだそう…この映画のどこに、ドイツ的な要素があるのか。題材のみではないのか 配給がディズニーということもあり、ただただ、ナチスドイツを商業的に利用して「感動物語」にしたかったとしか思えない 日本を舞台にした作品で、日本人以外のアジア人が演じて、言語も日本語ではない…という作品があれば、 日本人は酷評するだろうが、他の国のことなら気にならないのか。 この作品をドイツ人が見たら、納得できないだろう。 この作品で「感動した」などと言っている人とは、多分一生分かり合えないんだと思う… 評価の高さが気持ち悪い。作品も気持ち悪く、その作品を信奉する人も気持ち悪い、そんな作品。 [DVD(字幕)] 4点(2015-08-14 19:45:50)(良:2票) |
2. ザ・イースト
《ネタバレ》 日本も他人事ではない、「金のために倫理観を捨てる」行き過ぎた資本主義社会についての問題提起。 原発、薬害、公害…環境や人体に被害があるとわかっていても、儲かるからという理由だけで見逃される現実。 資本主義が行き過ぎたアメリカやそれに追随する日本には、現実的な問題としてこのような事態がある。 ただ単にドキュメンタリーで被害を訴えるより、こういったサスペンス調のエンターテイメントにして 問題提起をしようと考えた、主演も脚本も努めるブリット・マーリングは凄い。 というか、あれだけ美人なのに脚本を考える頭まであるなんて、ずるい(笑 中盤、彼女が金の眉と青い目で映っている箇所があり、それが素で、潜入中は眉を暗めに書いて、カラコン入れてるのかな… とか気になった。 ラストは少しぶつ切りというか、もう少し本編内で決着をつけて欲しかったかも。 エンドロールと共に流れる映像は、少し安直な結末かな…と。 [DVD(字幕)] 8点(2015-08-13 16:36:32) |
3. あなたを抱きしめる日まで
《ネタバレ》 久しぶりに良い作品に出会い、思い入れが強いせいでなかなかレビューを書けず、放置していたらメモが消えてしまった(笑 印象的だった部分を箇条書きで。 ・「幸せな人生に宗教は要らない」というような台詞。恵まれた人生を送ってきた主人公(男)だから言えるのか、知性があるから言えるのか… 恵まれない人や、知性の無い人々にとって宗教が拠り所になっているのは事実だと思うが、それすらも否定するのか…? ・主人公(老婆)は下流出身のおばあちゃん。低俗な本を読み、低俗なテレビ番組を見、宗教を盲信している…そんな下層で生きてきた主人公(老婆)と上層に属する主人公(男)との絡みは、面白くもあり問題提起でもある ・そんな下層のおばあちゃんであっても、ゲイ(や同性愛)に対する偏見はない。すんなりと、受け入れてしまう。日本という国がいかに遅れているのか、実感させられた ・おばあちゃんが何度も言う、「私の元に生まれていたらここまで上り詰められなかった」というような台詞。 実際、同じ才能(能力)を持っていても、どこに生まれるかによってその才能を活かしきれるか(伸ばせるか)は違ってくる… 実の親の元で育つのが一番だったと思いたいが、その場合、息子は高い地位に就くことはなかった(才能を活かしきれなかった)であろうことを考えると、何が幸せなのかはわからない(高い地位に就くことが幸せだとも限らないが…) ・宗教というすべてを許されるような権力を持ってして、子供をとりあげて働かせるのは、客観的に見れば「人身売買」で「奴隷労働」であるが、当事者が宗教を盲信しているとそれは罪にならない… 宗教という存在の絶対的な力とそれ故の怖さを感じた 宗教、同性愛、下層と上層(生まれによる違い)など、短い中に様々な問題提議が詰め込まれた、良作の社会派ドラマであった。 [DVD(字幕)] 8点(2015-08-03 20:48:04) |
4. インターステラー
《ネタバレ》 期待値がなかったら7点はつけられたと思う。 良いところに比べて欠点が目立つ作品。 良いところ→映像美、従来の作品と一線を画した主張(「彼ら」ではなく「俺たち」) 気になった点→キャスティング(マン博士や主人公のキャスティングに違和感)、無駄に長い、 ご都合主義な展開(主人公が選ばれた理由、仲間は次々犠牲になるのに主人公とヒロインは無事、特異点内で本棚に干渉できる等々) ハードSFな設定で進んでおきながら、結局「愛」とかで片付けられてしまうところ、あと高得点(10点とか)のレビューが気持ち悪いところ(笑) ちょっと、これに10点とかつける人とは仲良くなれないなぁ…そんなことを感じた作品。 [DVD(字幕)] 6点(2015-05-11 19:41:01) |
5. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
スナッチよりわかりやすくて、こっちの方が好き。邦題は思いつかなかったのかな(笑) [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-07 20:20:06) |
6. シーズンチケット
《ネタバレ》 よくある感動モノかと思ったら、社会風刺要素満載だったという…さすがイギリス映画。このテーマのアメリカ映画なら感動だけで終わってる(笑) DV夫に、病気なのにタバコは止めない母、家出してジャンキーの姉(父から性的虐待を受けていた?)に、若くして子持ち(恐らくシングルマザー)の姉に囲まれた主人公。 主人公の親友が付き合う相手も痛々しい。15歳で妊娠&中絶、底辺の生活から這い上がるために、(恐らく)あまり好きではない相手と結婚すると言う。 アメリカ映画なら、貧しい人が一発逆転で大金持ちに…ということもありえるが、イギリス映画ではありえない。この作品でも、結局、当初の目的であるシーズンチケットは手に入らなかったわけだし。 貧しい層の人たちが、「その人たちなりにどう幸せになるか」を描いているのだと思う。 実際、下層・中流・上流…と生まれた時の階層から移動するのは、イギリス社会では難しいことなのだろう。 この映画の良いところは、そういった風刺要素を入れながらも堅苦しくならずに、最後までエンタメとして描いているところ。 風刺要素を気にせずにエンタメとして楽しんでもよし、社会派として見てもよし、見る人によって受け取るメッセージが違う、良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-30 19:03:45)(良:1票) |
7. スナッチ
最初、色々な人物が出てきて混乱するが、徐々に関係が判明していくのが面白い(自分は最初から理解したいので、wikiで登場人物の設定を確認してから見たが) 混乱→整理というのがよく描かれた作品。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-29 22:34:49) |
8. バンク・ジョブ
開始数分で、「あれ、これ前にも見たぞ」と(笑) すぐに気付くことができた分、良くできた作品なんだと思う。あらすじ読み返して、場面が浮かんできたし。 つまんない作品だと、終盤になるまで1回見たことに気付かなかったり(爆)たまーにある…。 ということで、見た作品にはレビューを書くべきだな、と改めて思いました(笑) レビュー書いた方が記憶に残るのは間違いない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-26 00:15:03) |
9. エリックを探して
《ネタバレ》 やり方が正しいとは思わないが、家族の問題が解決したのは良かった。 ただ、この監督の作品はイマイチしっくりこないなーと。 麦の穂~、カルラ~、今作しか見ていないが、どれも印象に残っていないので合わない模様。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-16 22:13:07) |
10. カルラの歌
《ネタバレ》 5点だと思っていたけど、結ばれないという結末が意外だったので上方修正。 全体的に薄っぺらく、主人公に魅力を感じない。 主人公が先進国の人間で、詳細を知らないまま現地に行って逃げてくるというような「無知」を象徴しての薄っぺらさなのかもしれないが… 人間としては、婚約者を簡単に振って、カルラに対しても祖国の大変さを知ると逃げ出して、芯がないというか優柔不断な男。 全て、先進国の人間の無知や身勝手さを象徴しているのなら、よく考えられていると思うが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-12 21:20:24) |
11. ウディ・アレンの夢と犯罪
良かった点→イギリスも日本ほどではないが、家族主義なのか?と新たな視点ができたこと。 …あとは特になし。ウディアレンが合わないのか、この人の作品は2時間が3時間ぐらいに感じられる。少なくとも、イギリス3部作といわれる「マッチポイント」と今作は合わなかった。 評価の高い過去作も印象に残っていないので、恐らく合わないんだろうな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-11-22 00:10:22) |
12. マイ・ビューティフル・ランドレット
移民「なのに」稼いでいる層を、イギリス人「なのに」貧困層である若者は嫌う… どこの国でも、国内の失業率が高まる(=不景気になる)と移民排斥主義が起こる理由がよくわかる。 移民は不利であるはずなのに、俺たちより稼いでいる、なにかズルをしているのではないか…こういった考えを利用して、ナチスのユダヤ人迫害が行われたのも有名な話。 移民の高所得者に貢いでもらうしかないイギリス人女性の生き方は、現実的であったと思う。 移民の成功・不成功はやってみないとわからないが、イギリス人は階級毎にどこまでゆけるのかがある程度決まっているのだな、と。本人の努力次第ではどうにもならない部分として。 20年近く前の映画なので、現状と違う部分もあるだろうが、どこの国でも見られる移民への偏見・軽視とイギリスの根強い階級社会を見る上では、今でも十分見るに堪える作品である。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-06 00:13:21) |
13. シャロウ・グレイブ
《ネタバレ》 疾走感がウリのダニー・ボイル監督のサスペンスということで期待したが、思ったほどでは…というのが正直なところ。 語り手として登場するデイヴィッドを観客に「生き残るんだな」と思わせておいて実は…というのは意外性があったが、他は意外だと思える展開もなく…。 突然手に入った大金で、人間関係が壊れるというのは「シンプルプラン」を思い出した。 ダニー・ボイル作品で見たいと思った作品は見てきたが、一番好きなのはやはりスラムドッグミリオネアと28日後だなー。 28日後は見たのが10年程前なので、また見てみたいかも。この10年でホラーが苦手になってしまったので勇気がいるが… [DVD(字幕)] 6点(2013-10-24 22:37:30) |
14. トレインスポッティング
《ネタバレ》 ダニー・ボイル監督特有の疾走感のある映像はさすがだと思うが、内容に共感できなかった。 掴み所のない主人公の他に、頭が悪い男、暴力癖のある男、女を道具としか思っていない男…と友人にも恋人にもしたくない男達が勢揃い。 一番マシだと思っていたトミーは死んでしまうし。男性なら内容に共感できるのかなー… 主人公が底辺から這い上がろうと足掻くタイプの話が好きな人なら楽しめそう。 最近のイギリス映画だと「フィッシュタンク」もこの系統、こちらは女性主人公だったが、やはり楽しめず。 追記、当時日本でヒットした(らしい)というのは、バブル崩壊後の日本社会の閉塞感とイギリス映画でよく見られる「這い上がりたいがどうしようもない」閉塞感がシンクロしたからなんだろうなー。 イギリスは根強い階級再生産社会だけあって、「這い上がりたいが無理」という現実を描いた作品が印象に残る。 アメリカはまだ、一発逆転のチャンスがあるので(格差はイギリスより酷いが)映画において「どん底からのハッピーエンド」も見かけることができるのだが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-10-23 20:14:12) |
15. ツォツィ
《ネタバレ》 何が起こっても不思議ではない感じ(多分に、途上国への偏見が含まれる)は最後まで緊張感を持続させてくれるが、主人公の行動原理が説明不足だと感じた。 なぜ赤ん坊を育てようとしたのか(自らが愛されなかったからだとは想像できるが、説明不足)、育てようとした割には簡単に人に預けてしまうのか、なぜ罪を犯すのか(父への復讐?と思ったり)…等々。 もう少し主人公に心情を語らせていれば、共感・理解しやすい作品になったと思う。 (先進国目線からの)途上国の悲惨な現実(っぽいもの)を見るにはいい作品であり、そこがアカデミー賞などでも評価されているのだと思うが、映画としての印象はそれほどでも…。 見て時間を損したとは思わないが、絶対見ておいた方がいいよ!と人にオススメしようとも思わない、そんな作品。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-10-08 20:51:44) |
16. ブラックブック
戦争映画としては特に…だけど、サスペンスとしては楽しめた。 意外な人物が黒幕で、映画といえど人に裏切られるのは辛いなぁ…と。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-04 22:42:29) |
17. クライング・ゲーム
不思議な魅力のある作品。予想できない展開+全体に漂う幻想的な雰囲気に楽しませてもらった。 登場するキャラクターが皆強烈で、始まりからは想像できないラブストーリーとして終幕。 正統派ではない変わった作品が好きな人なら、間違いなく楽しめると思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-16 20:39:00) |
18. シンプル・プラン
浅はかな一般人が策を巡らせても、専門家には勝てないということか。主人公の兄のキャラが底辺に生きる人をリアリティーをもって表現されていて、本題とは違うところで色々と考えさせられた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-24 15:09:26) |
19. マッチポイント
《ネタバレ》 1回見たことあるような…と思いつつ、見始めても既視感が無かったので鑑賞。 結局、見たことあったのだが(笑)(ここのレビューで判明) うーん、6点台後半なのが理解できませぬ。最後に主人公が捕まるならまだしも(その後、捕まったかもしれないが)作中では主人公に罰が下らず、自分勝手に浮気して殺人して…と全く共感できない。 ここのレビューで、宗教的観点から考察しているものがあり、それ自体は興味深かったが、「背景を探るとよく考えられている」と「映画として面白いかどうか」は全くの別物だと感じた。 この作品は、映画としてはあまり面白くありません(苦笑)前回4点だったのを今回の鑑賞では5点に修正。(客観的に見て4点は低いと思ったので) 前回のレビュー「延々と発情した男女を見せられている感じ。どんだけやるんだよ、とつっこみたくなった。主人公が人間としてダメすぎた。浮気相手を殺した上に罪に問われないというダメなまま終わるのにあんぐり。 」 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-13 13:48:47) |
20. リバティーン
ジョニーデップの演技はやはり好きだ。 導入と、ラストはよかったが、それ以外は脚本として魅力的な部分は無かったかも。 映画にするほど、ドラマ性のある話では無いと思った。 他は劇中劇が皮肉たっぷりでおもしろかった。ヨーロッパ映画らしく、美術に凝っていて、セットや衣装がとても綺麗だった。 ジョニーデップの演技と美術セットの美しさでこの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2011-01-27 17:39:53) |