1. 若妻物語
クラシック映画にも駄作は数多くあるのだろうが、それらはソフト化されていないので、お目にかかれる機会はまずない。 この作品も、オードリーが出演していなければ、生涯観られなかっただろう作品。 冒頭からドリフのようなコント、子供の黄色い声に泣き声、登場人物たちのとりとめのないつまらない会話が延々と続く、ちょっとスクリューボールコメディの雰囲気。 お話がようやく動きはじめ、面白さを感じたのが、開始50分後ではちょっとつらい。 ちなみにオードリーは完全な端役で、出演シーンは全部合わせても10分に満たないです。 [DVD(字幕)] 2点(2015-04-01 09:15:10) |
2. 愛人/ラマン
絵がとにかくきれいな映画。 舞台設定が1920年代の仏領インドネシアということで、ちょっとピンとこない部分もあったけど、一風変わった愛の描き方が新鮮だった。 人種差別を背景に、許されぬ関係という点だけはお約束のストーリー展開だったが、情感たっぷりの映像が心を打つ。 大人びたヒロイン、相手役の男優さんと、キャスティングも悪くない。 絡みのシーンもそこそこあるけど、内容や作りはやっぱり女性向けなのかな。 情緒に溢れた耽美な作品が鑑賞したい人に……。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-05-16 00:57:04) |
3. ロミオとジュリエット(1968)
ストーリーはもう誰もが知っている、シェークスピア原作の悲恋もの。 古典戯曲として映画化や舞台化も幾度かされているようだけど、「ロミオとジュリエット」と言われて思い出すのはやはりこの作品。 衣装、美術背景など、当時の雰囲気がよく伝わってきて、映像や音楽もきれいだったという記憶もあるが、何と言ってもヒロインのオリビアが愛くるしい。 凝った演出を排除したクラシックな作りが、名画という印象を与えてくれます。 [地上波(字幕)] 5点(2013-03-17 05:50:13) |
4. ホテル・ルワンダ
人種差別と争いごとの醜さ愚かさとともに、人間の本来あるべき姿を問うドラマ。 どこらあたりに脚色が施されているのかはよくわからないけど、実話ものはやはり安定感がある。複雑なストーリーではないので、物語にも入っていきやすい。 主役男優さんのヒューマニズム溢れた顔つきが、一番印象的な作品だった。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-15 03:59:33) |
5. バイオハザードIV アフターライフ
シリーズの四作目も、以前のストーリーは記憶から飛んでいるので、全然物語に入っていけない。と言っても、たぶん同じことを繰り返しているだけなので、あまり気にはならない。 ゲーム感覚の展開と、ヒロインのカッコいいアクションをたっぷりと楽しむ。それだけでいい映画。 [地上波(吹替)] 2点(2013-03-11 04:20:38) |
6. 小さな恋のメロディ
主演の二人がとにかくかわいくて、初公開時から何度かリバイバル上映され、長いあいだ人気を博していた映画だった。 男子はもちろん、女子からのウケもよく、トレーシー・ハイドのファンがあちこちにいたっけ。 ほのぼのとした淡い恋心を表現した映像がよかったが、ビージーズの音楽が内容にベストマッチしていた。 特に大人たちに対して強烈なメッセージを残したラストシーンは、とても印象に残っているし、秀逸な絵だったかと思う。 さすがにこの歳になると、再鑑賞するのは恥ずかしいけど……。 [映画館(字幕)] 7点(2013-02-17 06:42:04) |
7. ロリータ(1962)
キューブリックらしい演出は、ピーター・セラーズが絡んでくるシーンで顕著に見られるが、物語の核である中年男がロリータに惹かれていく経緯や心理描写が薄くて粗い。 古い映画で、しかもテーマがテーマだけに、ロリータの魅力を表現するにも限界はあるんだろうけど、主人公がトンマなおっさんに見えてしまうことも……。 女の子はかわいいし、中年男の悲哀さと情けなさは十分に伝わりました。 [DVD(字幕)] 5点(2013-01-19 08:29:23) |
8. 野生のエルザ
実話ベースの映画化作品。原作がヒットして、かなり話題になっていた覚えが。 人間とライオンとの交流を描いたストレートな感動もので、もちろんテーマはよく伝わってくる。 でも結局は人間のエゴのほうが遙かに目立っていて、ライオン側にとってはいい迷惑だとしか思えない。 自然の中で生きている野生動物に、わざわざ人間のほうから近づいていく必要もないと思うんだけど……。 オーソドックスな作りのファミリー向け映画。 [DVD(字幕)] 3点(2013-01-15 09:33:04) |
9. バルカン超特急(1938)
列車から忽然と消えた老婆。彼女は一体どこに? ヒロインの心理描写を中心に、推理的な要素も含んだサスペンスドラマ。 鑑賞者を物語に引き込ませる作りは、ヒッチコックならでは。面白さはもちろんのこと、ハラハラ感たっぷりのストーリー展開は手に汗握らせてくれます。 終盤からラストにかけて、妙に安っぽくなってしまったのが残念。こういう完璧さに欠けるところもヒッチコックらしい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-10 02:11:30) |
10. ガリバーの大冒険
四部作のうちの二部までが描かれており、イギリス映画らしく、NHK教育テレビで放映されそうな良質な作り。 お話は誰もが知っての通りで、ドラマとしての盛りあがりはないが、ハウゼンの特撮はあまり違和感を感じさせず、なかなか見応えがある。 小学生ぐらいのお子さんにはお薦め。 [DVD(字幕)] 4点(2012-10-30 02:28:59)(良:1票) |
11. アラビアのロレンス 完全版
4時間近い大作ということもあり、スケールの大きさもさることながら、演出映像などは今観ても古さを感じさせず、音楽も素晴らしい。 映画を観たという満足感は十分与えてくれるものの、主人公の人間像がよくわからなかった。 どうやら実際のロレンスも謎の多い人物らしく、感情移入しづらい要素があるという点では不満といえば不満。 あくまで戦争ドラマとして鑑賞するのがベストかと。 [DVD(字幕)] 7点(2012-10-27 12:57:40) |
12. サブウェイ123 激突
パニック・サスペンスというよりは、ほぼアクション映画に近いノリの作品で、 近年のハリウッドお得意の、迫力あるスピード感たっぷりの映像と展開を楽しむ作り。 ネット社会という状況が邪魔をしているのか、地下鉄職員と犯人側の心理戦という妙味は薄く、 人質にされた乗客たちの緊迫感もあまり伝わってこない。主役二人のキャラばかりが、 変に浮きあがって見えてしまった。設定の甘さやシナリオの粗さがやたら目立つ映画だけど、 あくまで娯楽作品として鑑賞すればそこそこ楽しめる・・・と思う。 [DVD(字幕)] 4点(2012-08-24 02:57:37)(良:1票) |
13. スラムドッグ$ミリオネア
誰もが知っているクイズ番組を小道具にしたアイデアが抜群。 四択問題の答えから、フラッシュバックでストーリーを展開させていく手法も新鮮だった。 内容は波瀾万丈でドラマチック、やや作り過ぎの感は否めないけど、洗練された映像や演出、 画面から溢れ出てくるようなパワーは感じる。役者さんに関してはほとんど記憶にないが、 エンディングがやたら面白くて笑えた。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-23 03:58:34) |
14. 父の祈りを
実話が基になっているようで、一応社会派ドラマのジャンルなんだろうけど、 父と子の絆を核にしたシナリオ作りで、ドラマとしてのストーリーに厚みを持たせてます。 しょーもない息子のキャラあってこそのラストの流れが、思わずう~んと唸らせてくれる。 父親役の俳優さんがとても優しそうな顔をしてて、本作ではハマリ役だったかと。 実話ベースでなければもう少し高い評価をつけたいところだが、総体的には良作な映画だった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-08-14 03:59:37) |
15. 宇宙人ポール
内容や大まかなストーリーの流れは、まんま「E.T」。友情テーマだけは基本路線に、 宇宙人や登場人物たちの設定を変え、コメディーとロードムービー色を付加して、 まったく毛色の違う作品に仕上げている。娯楽映画としては素直に面白い。 宇宙人のキャラが愉快だったけど、「未知との遭遇」のパロディには思わずにやり。 子供からお年寄りまで、家族揃って安心して鑑賞できる映画。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-08-08 18:46:12) |
16. 2001年宇宙の旅
壮大なスペースオペラという表現がぴたりの作品だが、入るべきナレーションをカットし、 絵だけを見せた本作の作りでは、難解なストーリーを把握するのはとても無理。 演出、映像、美術、音楽については、ほぼ満点といっても文句の出ないところだと思うが、 特に映像と美術に関しては出色の出来映えで、宇宙船内部の細かいディテールなどは、 何度観ても飽きない。映画としてどうなの?と聞かれると、う~んと首を捻るしかないけど、 映画を鑑賞しているというよりは、素晴らしい絵画や美術品を眺めているような感じ。 そういった感覚で鑑賞するのがベストな作品なのかな、と。 [DVD(字幕)] 8点(2012-07-15 03:13:31) |
17. ライアンの娘
妻の不貞、夫の苦悩をテーマにした作品なれど、アイルランドの封建的な田舎町や 独立運動を背景に、格調高い文芸作に仕上がってます。ストーリーもなかなか面白いけど、 とにかく映像がきれいで、音楽や演出もA級レベル。心に残るシーンやカットが多い。 ただ195分はちょっと長いかな。序盤のシーンは削っても、お話だけなら十分通るかと。 夫婦役の主演二人はいいし、村の変わり者を演じた役者さんも印象的。 映画を観たなぁという満足感を、十分与えてくれる作品だった。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-08 04:11:56) |
18. タイタンの戦い(2010)
ギリシャ神話のことはよくわからないけど、いろいろなクリーチャーが出てきて、とりあえずアドベンチャーものとして気楽に楽しめる。 ストーリーのほうは、まあしょうがない。 CGだらけの映像は見応えはあるも、動きの速いシーンになるとちょっと観づらいかな。 やはり大きなスクリーンで鑑賞すべき作品。 [地上波(吹替)] 3点(2012-05-14 04:14:34) |
19. 時計じかけのオレンジ
管理社会の近未来を舞台に、暴力とセックスをキューブリック独自の手法で描いた作品。 シュールでポップな演出映像、斬新な表現力と、今観ても古さを感じさせない仕上がりに、 改めてキューブリックの非凡な才能に脱帽せざるを得ない。後半はややドラマ色が濃くなるが、 ラストのカットが監督のメッセージを明確に伝えており、何度観ても唸ってしまう。 暴力とセックスを完全テーマにした作品なので、生理的に受けつけない人は要注意。 [ビデオ(字幕)] 8点(2012-05-06 01:54:40) |
20. 欲望(1966)
人間の欲に対する執着時における盲点を、スタイリッシュな感覚で表現した作品。 序盤は主人公の性格描写を中心に、中盤はサスペンス調へと展開、 終盤は抽象的な映像演出でテーマをまとめてます。とても変わった構成で想像力も使うけど、 すべて一本の線で繋がっているので、そこを見失わなければ、理解はできるかと。 TVドラマなどでは、まずお目にかかれない作りの映画。面白い。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-07 07:58:17) |