Menu
 > レビュワー
 > miki さん
mikiさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 116
性別 男性
自己紹介


表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
前作『プロメテウス』のラスト、生き残ったショウ博士は「エンジニアは人間を造り、何故滅ぼそうとしたのか?」というその理由を次回作(これ)に残してエンジニアの故郷へアンドロイドのデヴィッドと共に旅立っていきました・・・。『コヴェナント』はその10年後のお話。タイトルについに『ALIEN』の文字が!!そう、やっとこさあの見慣れたエイリアンが拝める映画なんです。監督のリドリーさんも、もー早くエイリアン撮りたくて撮りたくて仕方なかったらしく、前作の「その理由」をものの1、2分でスッ飛ばす潔さ!そしてエイリアンの登場も胸とは逆から飛び出すわ、口から飛び出すわ、床の血ですっ転ぶわ(2人)、グロシーンもそこそこ見応えあります。中でもデヴィッドが見守る中、飛び出したチェストバスターがデヴィッドの真似をしてバンザイするシーンのキモ可愛いことと言ったらww。全体的なビジュアルにスケールはまさに現代の大作映画で見応えは十分ですが、シリーズがここまで来ると流石に演出の限界を感じざるを得ない、と言ったところか。仕方のないことかもしれませんが、『ハンニバル』でレクター博士がシャバに出てしまい、そのカリスマ性や神秘性が薄れてしまったのと同様に、野外で縦横無尽に走り回るエイリアンを見て1作目にあったその孤高のカリスマ性や神秘性が感じられなかったのが残念です。が、自分は全然満足ですけど。あと、キャサリン・ウォーターストンのライトグレーのタンクトップ姿はお約束なのか、リドリーさんの粋な計らいにはニヤリとしました笑。お話的には従来の「エイリアンに襲われる人間の恐怖」を描いていると思いますが、人間が創造した代替機によって人類が危機に陥るという、結局は自らが招いた過ちであり、自業自得、という皮肉が込められているのかな?さて、今回もデヴィッドは生き残りますが、次回、『プロメテウス』で首をもがれた理由が分かると良いですけど。それともエンジニアはもう関係ないのかな笑。ま、最新のゼノモーフが見れただけで十分ですけどね。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-08-27 21:26:20)(良:1票)
2.  007/スペクター 《ネタバレ》 
ローマでの葬儀の場面、喪主であるモニカ・べルッチから画面左手前の男の後ろ姿へとカメラがフォーカスする。続くスキアラ邸では前を歩くモニカ・べルッチの背後に銃を構えた男のシルエットとサイレンサーの発射音。秘密会議でのシルエットを活かした照明とBGMを一切排した無音の緊張感。こういう基本的な演出がサスペンスを非常に盛り上げる。一方で「CGに頼らないリアルな重み」を重視したアクションは文字通りの単発で、前作同様監督の描く007の「らしさ」は伝わるがそれ以上のものを感じない。かたや移動する列車内で襲い来る刺客がテーブルを蹴り上げる迫力、続く周囲の物を破壊しながらの肉弾戦による痛みを伴うアクションは見応えがある。力の差が歴然で苦戦するボンドの焦り、窮地に陥る緊迫感が観客に伝わる。そこで助っ人に入るマドレーヌのタイミングもサスペンス演出として盛り上がる。しかし砂漠の本拠地を脱出する際の呆気無さと言ったらサスペンスなど皆無。見ている誰もが予定調和を想像する展開には少し脱力してしまう。これ以降はまさにその「予定調和」であるが、まぁそれが『007』という映画なのだと思うしかないのかもしれないが。リアル路線にシフトした『007』もこの『スペクター』でかなり柔らかく、ユーモアを交える程になったが、総じて、速く細かなカット割りが主流になりつつあるアクション映画に対して丁寧に撮るメンデス監督のこの『007』は、良くも悪くも「らしさ」が溢れる『007』であったと言えると思います。
[映画館(字幕)] 4点(2015-12-10 22:12:55)
3.  アンダー・ザ・スキン 種の捕食 《ネタバレ》 
オープニングからして何やら難解だ。恐らく、いや、明確な製作者の意図があるのだろうが、一般人な映画好きの自分にはその解釈すら思い浮かばない。いや、例えその解釈を説明されても理解(納得)出来るか、分からない。それが『アート=芸術』なのだろう。画面一杯に映し出される『蟻』もそう。意図や解釈は分からなくても、そのアート的な画のセンスは感じる。異星人がニンゲンを捕食する一連のビジュアルもB級SFホラーとは一線を画するハイセンスで独創的な映像で、監督の求めるこだわりが感じられる。一方で、正反対な海や山といった壮大な自然を広角で撮って見せたり、スカーレット・ヨハンソン演じる異星人『彼女』の前半のただ淡々と流れる逆ナンパシーン等、何の説明も無く、素っ気ない程アナログチックなんですが、自分は不思議と退屈しなかった。特に前半の物色シーンはあのスカヨハに声を掛けられる、という妄想に自分を置き換えて見れたせいか?(笑) 何にせよ、恐らく鑑賞した人は少なからずスカヨハ演じる『彼女』に感情移入してしまっているんじゃないでしょうか?ニンゲンの方が酷い事を平気でするじゃないか、と。自分はそうでした。ニンゲンに触れ、徐々に『彼女』の内にあるものに変化が現れるのは見ていて分かります。ついには無抵抗なのに殺されてしまう。それは自分も『人間』だから。人間の残酷さをよく知っているから。人間だって他の生き物を捕食してるじゃないか。でもそれは例えそう感じていても何も態度を改めない偽善的な鑑賞者に対するアンチテーゼに他ならないんじゃないかと。顔に障害のある男性に対する『彼女』の同情も何のためらいも無いピュアな態度。何不自由ない五体満足な鑑賞者に少しでも嫌悪感を抱かずにそれが出来るでしょうか?彼に「冗談か?」や「からかってるのか?」といった台詞を言わせなかった監督の意図は正にそこにあるんじゃないでしょうか。そして個人的にはあれ位の肉付きの方がそそられる(爆)スカーレット・ヨハンソンの魅力に尽きる一本だと思います。何かいっぺんに好きになりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-22 20:58:18)(良:1票)
4.  007/ゴールデンアイ 《ネタバレ》 
ここからかなり今時の映画らしくなりましたね。アクションの質、カメラワーク等、初っ端のバンジーダイブから引き込まれます。お馴染みのテーマ曲に乗せて戦車で街中を走り回るブっ飛んだヤリ過ぎアクションは007ならでは!そりゃ酒でも呑んで酔わなきゃついてけねーよ!(by ウルモフ将軍)ピアース・ブロスナンの007と、マーティン・キャンベルのアクションとユーモアの絶妙のバランスの演出が冴え渡り、1本の映画としての完成度は中々。とまぁ、さらっ、と書いてみましたけど、いやいや、影の主役はこの人でしょー!ファムケ・ヤンセン嬢!!モデル出身の美貌と色っぽさ、そしてあのイカれ具合(銃ぶっ放してる時のあの恍惚の表情堪らん!)がサイコー!サウナでの飛び蹴り、すげーよアンタ!女優魂、まさに炸裂!!残念なところを挙げるとしたら死に様位か。もう少し派手に散ってほしかったなぁ。ラストバトルのシークエンス、アンテナの巨大さ、高さを存分に感じさせ、生かした演出は手に汗握る興奮。新シリーズに相応しいスタートを切る、007ならではの贅沢な仕上がりだったと思います。はい。点数は大体ファムケ・ヤンセン嬢に差し上げたいと思います。はい。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2015-08-07 21:55:28)(良:1票)
5.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
オープニングから酒を煽る主人公。フォーカスの定まらない彼の視点も、実は虚実だというオチの為の伏線ではないのか?とハナっから疑ってしまう演出。空港でNY市警のライリーがアラブ系医師の方を見ていたカットとか、探せば気付いたであろう何気無いけど怪しいシーンがとにかく観客を惑わせ、余計な考えを生ませる。配役的に怪しいキャストやその立場、上空の飛行機内という完璧な密室設定、一昔前では無かったであろう、無言のメールでの脅迫者とのやり取りとそのメール文字の画面演出が主人公、リーアム・ニーソンの表情演技と相まって非常に良い緊迫感を生む。正直、犯人が分かってからの展開やその動機なんかより、それまでの機内での疑心暗鬼ミステリーに、自分も乗客の1人として参加しているかの様な錯覚に陥れる前・中盤が最高に良く出来てます。同僚の航空保安官は多分、運び屋程度でそんなに悪い人ではなかった筈なのに、全くの無駄死にであまりにも哀れで仕方がありませんでしたが、後半は彼の事なんてこれっぽっちも覚えてない位の怒涛の展開運びの手腕は流石です。ジョディの『フライトプラン』同様、薄暗い密室機内のシーンが続く映画は、映画館内の暗さと同化して雰囲気は最高にマッチして良いですね。これは2度目の鑑賞がまた楽しみな作品です。
[映画館(字幕)] 8点(2014-09-30 16:32:28)
6.  悪の法則 《ネタバレ》 
チーターに狩られる野うさぎを見て、「可哀想」と思う人は少なからずいると思う。ただ、チーターは生きる為に獲物を捕食するのであって、それは自然の摂理だ。キャメロン・ディアス演じるマルキナはどうだろう?生きる為に『彼ら』を捕食したのだろうか?一切の素性が分からず、『悪女』だと言える程に描かれていない彼女には全く感情移入など出来ない作りになっているので(映画自体そうだけど)、これは観た人それぞれが解釈するんだろうが、これはチーターとはまた違う、マルキナの生き様の本質なんだと思う。損も得も、欲も無い(ただ得や欲が付いて来る)、『マルキナ』という女の本質。欲に駆られた男たちは苦悩し、欲を支配した女は笑みを浮かべる。この役を演じるにあたり、良い意味で良い年齢になったなぁ、と思わせるキャメロン・ディアスは凄みを効かせた貫禄ある女性像がとても良かった。ドラゴンタトゥーのリスベット同様、強い女が輝く映画は面白いなぁ、と感じた次第。映画自体はそれほど悪い出来とは思いませんが、相当に陰惨なお話の割りには映像が明るく綺麗で、後味の悪さなどは思いの外小さい。酷評のストーリーテリングもそれ程悪いとは思わなかったし、この脚本の会話劇でこれだけ魅了出来れば中々じゃないですか。ただ、あからさまな台詞の伏線が後半にキッチリ回収される辺り、ローラのスナッフDVDが届いたシーンは崩れ落ちるカウンセラーのカットで締めとけば良かったのに。何もご丁寧に廃棄場に遺体を捨てるシーンを見せなくても…。印象的な台詞も多々。「真実に温度などない。」うーん、言葉の意味はよく分からんが、とにかく凄いcoolだ。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-15 14:35:03)
7.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
『宇宙』を知らない人がほとんどだと思います。そして『死』、映画の様な「死ぬ」という事を感じ取り、死を受け入れる、受け入れざるを得ない状況になった人も少ないと思います。この映画はその2つを見事に疑似体験させてくれます。3Dは必然です。『映画』を超えた究極の映像体験が味わえ、「その場」を提供して、共有させてくれます。ライアン博士が地球へ還ってくるラスト5分。彼女(と観客)が目にするもの、揺れる穏やかな水面、木々の緑、青い空、そして火の玉となって地上へ降り注ぐ破片…。地上で見れるその美しい自然の景色を目にしたその瞬間、宇宙を知らない筈なのに(宇宙にいたと錯覚していたから)、こんなにも感じる安堵感。たったの5分ほどです。OPからラストのここまで、完全に『宇宙』へ誘ってくれる、究極の映像です。比率では9(宇宙):1(地上)。9割は映画らしくその贅沢な映像美、映像技術を堪能し、まだ見ぬ宇宙の神秘と、生物が生きれない冷酷なまでの静寂の空間で魅了する。そして、残るたったの1割で、監督はほとんどの人間が目にする事の出来る地上の自然の美しさと有り難みを再確認させたのだ。そして原題の通り、サンドラ・ブロックの熱演通りに観客に伝え、感じさせたのだ、『GRAVITY』を。 …2014.4/26、ブルーレイ2Dにて再鑑賞。視聴環境、完全暗室のプロジェクター、スクリーン110インチ、5.1ch。感想は…あの日、映画館で味わえた全ての感情には程遠いものでした。2.4:1、シネスコサイズのせいか、宇宙の広さを全くと言っていい程感じられませんでした。これは僕自身も感じた事ですが、一部レビュアーの方が仰っている様に、自宅環境ではやはり評価は変わってしまいそうな気がしました。正に『観る』より『 体感』する映画ではないでしょうか。
[映画館(字幕)] 9点(2013-12-17 22:22:03)(良:4票)
8.  フッテージ 《ネタバレ》 
怖い、恐い。怖がりな自分にはトラウマ級に怖かった。兎に角真似っこのモキュメンタリー全盛で、ホラー飽和状態のこの時代にまだこれだけ演出出来る事を示し、記憶に残る1本となる事間違いなしの恐い怖い傑作ホラー。ただ、ザラついた8mmのアナログフィルムの映像質感は不気味な不協和音と共に見せられちゃそりゃ怖いわ!と反則に近いですけど、ドラマ部分の演出もかなり秀逸。基本に帰った様に、兎に角最小限の光源に絞り、何時何が起こるのか?という不安を煽り続ける暗ーいシーンが非常に堪える。そして暗い書斎で一人殺人フィルムを鑑賞するイーサン。そのアナログの質感と暗さがボディブローの様に後半へ響いてくる。そしてここ、暫くフィルム映像が出てこず、忘れかけてた頃に間を開けてあの『芝刈り』のフィルムが登場する。家族の団欒を家の外から撮影、そして…。これは完璧に計算されてた編集の賜物ではないでしょうか?この予測出来なかった唐突さが強烈で、正直トラウマ級で、ちょっともう一回見る勇気が…。イーサン・ホークの過剰一歩手前の演技も良く非常に映画に入り込めました。これから鑑賞する方々へ。必ず部屋を暗くして見て下さい。可能ならホームシアター、サラウンド環境が整っていれば直良です。僕は恥ずかしながら、ラストまで暗いままで見てられなかったです。(笑)
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2013-10-04 19:39:14)
9.  バイオレンス・レイク 《ネタバレ》 
『フライト』のケリー・ライリーと、『プロメテウス』のマイケル・ファスベンダー。今をときめく(?)お二人がメジャー昇格の前にしっかりと経験値を稼いでいた作品。何を隠そう自分はこちらのレビューを拝見するまでは全く知らなかった作品ですが、皆様のレビューを読んで一気に観たくなりました。見応えはありましたが、うーん、こういうの、見慣れているせいか、そこまで不快には感じなかった…。やはり『映画の枠』まで外してしまった『ファニーゲーム』のイライラムカつき不快感には及ばない、かなぁ?ラストの展開は中々良。エラい所へ救いを求めてしまった主人公。警察沙汰にならない為に身内で『処理』してしまう親。「シャワーを浴びせろ。」と男3人がバスルームへ。場面は変わり、ジェニーの悲痛な叫び声だけが響き渡る。多分レイプされ、殺されるであろう事が容易に想像出来る。湖へ出掛ける途中の車のラジオで流れていた「子供の管理をしない親に罰金を課す」という討論。あんなに凶暴にリーダーぶってた少年をひっぱたいて黙らせる親父。「この親にして、この子あり」「この子にして、この親あり」だわ。『証拠』を消去してしまう少年のラストカットですが、『ファニーゲーム』同様、ニヤついてくれれば不快点はもうちょっと上がったかな。それにしても、ケリー・ライリーの声、かわいい…。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-24 11:20:26)(良:2票)
10.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》 
実車カーアクションの緊迫感、爽快感は相変わらず流石の一言。(空撮を上手く挟んでメリハリのあるシーンに仕上がっている)今回目玉であると思っていた高架ハイウェイでの戦車シークエンスがラストチェイスかと思っていたんですが、終盤に登場しこちらもエラく大興奮でした。が、前作ラストの金庫引きずりチェイスに比べるとちと大人しめかなぁ、とも感じました。そしてもう一つ感じたのはリアリティライン。それしたら普通死ぬだろっ!?っていうか、以前にできねーだろっ!?ってアクションがちょっと悪い意味で「映画っぽさ」を感じさせた点が少しマイナス、っていうか残念な気もする。でも「6」まで来るとこうでもしないとネタ不足なのかもしれないですが。ラストのジャンボ機チェイスは舞台が夜で、画面はほとんど暗く、見てて凄いんだけど、正直ナニやってんのか分かり辛く、これならカラッと明るい日の下の高架戦車シークエンスがラストの方が盛り上がったんでは?とも思うんですケド。肉弾戦も相変わらず。でもディーゼルとロック様の『ハゲマッチョ・友情ラリアット』には「おっ!」と思っちゃいました。あとレティですが、記憶の無い設定よりは記憶があり、葛藤する演出、ドラマの方が良かったんではないか、とも思いましたが、コレ、ドラマメインではないし、ま、いいか。クレジットへ続くラストシーン、『J・S』氏の登場にウハー!(まさかハンの乗るVeilside7に突っ込んだ車に彼が乗っていたなんて!ショウの仇?イギリス繋がり?)リン監督は降りるみたいですが、次回作も超期待!ちなみに「3」が無性に観たくなったのは僕だけかなぁ?   
[映画館(字幕)] 7点(2013-07-16 15:56:24)(良:1票)
11.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
はっきり言って話の内容など、子供に聞かせる程度のレベルである。人類を裏切ってナヴィになったジェイク。村の娘に惚れたから?パンドラの美しさに魅了されたから?不自由だった両脚で再び自由に走れる様になったから?浅はかである。彼のおかげで、作中の言葉を借りれば「瀕死の地球」へ帰らざるを得なくなった人間たち。中には職を失うものもいるかもしれない。そしてその帰りを待つ家族…。自己中もいいところである。ジェイク(監督)はそういう事を考えたのだろうか?ま、映画に対してここで一人吠えても仕方が無いか。映像クオリティには目を見張るものがあるが、相も変わらぬご都合主義ハリウッド大作をまぁここまでストレートに描かれてはいい加減嫌気がさし、アホらしい。僕はどうしても『ナヴィ』には感情移入出来ず、大佐に「人類を裏切った気分はどうだ?」と言われ、ネコみたいに「しゃーっ!」って威嚇したナヴィ・ジェイクを見て、本気で「大佐、あの睡眠ポッドぶっ潰してやれっ!」って思ったよ。さて、この年アカデミー作品賞をこの『アバター』をおさえて『ハート・ロッカー』が受賞しましたね。「偽善」など描かず、ありのままのリアルな世界を表した演出が票を集めたんでしょうか。『アバター』が作品賞を獲らなかった事に関しては、まだまだアカデミーも捨てたものではない、という事でしょうかね。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-11-28 16:50:27)(笑:1票) (良:2票)
12.  プレステージ(2006) 《ネタバレ》 
100%トリックのある純粋なマジック(ボーデン)と、トリックもなくマジックでもない100%科学の神秘(アンジャー)。ライバルだった2人、いつしか「あいつだけには負けたくない。」という気持ちがアンジャーを突き動かし、手段も選ばなくなる。ファロンを生き埋めにして得たボーデンの「秘密」を手にした時は、アンジャーはボーデンにほぼ負けていた。そして神をも恐れぬ「魔法の箱」でトリックもマジックも超越してしまったアンジャー。これには流石のボーデンも降参したのだが、アンジャー殺しで刑務所にいるボーデンにコールドロウ卿として会いにきたアンジャーはこの時、ボーデンに完璧に負けたのだ。ボーデンの「プレステージ」を見もしないで破り捨て立ち去ったアンジャーは既にマジシャンではなかったからだ。妻を死に追いやったかもしれない疑惑、トリックで敵わなかったライバルが今、目の前で死を待っている。アンジャーは「勝った」と悟っただろう。ボーデンの唯一の誤算はマジシャンとしてアンジャーの瞬間移動のトリックを諦め切れずに舞台下に降りた事。しかしその誤算でさえトリックにしてしまった。死の直前、魔法の呪文を唱え、己の死すら「プレステージ」に変えてしまったボーデンは、最期の瞬間まで正真正銘のマジシャンだった。アンジャーがした事と言えばせいぜい大金をはたいて「箱」を作らせただけ。それに対しボーデンは人生も、愛する人さえも犠牲にし、「秘密」を貫き通したのだ。そんな彼にアンジャーが勝てる筈がないのだ。ボーデンが得たかったもの。富?名声?観客の喝采?マジックの真髄?彼が犠牲にしてきたものを考えれば答えは自ずと見えてきそうである。2度3度と観て相槌を打つ緻密に作り上げられた構成と演出。アカデミー賞ノミネートも納得の 細部まで洗練された美術と映像美により、派手な演出に頼る事のない知的で繊細な作品に仕上がっています。これもまた、自分の中の完璧な作品の一つです。
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2012-06-23 17:25:10)
13.  スノーホワイト(2012) 《ネタバレ》 
話は「つまらない」というよりも、至って「シンプル」で、展開と登場キャラが極めて淡白(女王様以外)で、どうにも盛り上がらないんですね。タイトルロールを演じるクリステン・スチュワートは「戦う白雪姫」というコンセプトの下、気丈な顔立ちと姿を優先したのか、そこは見事なハマり具合で良かったですが、感情表現はこれまた至ってシンプル。メイン男子キャラ2人もハンターは平均並みだし、ウィリアムに至っては存在感無さ過ぎ!小人達も同様で、特別「美味しい」キャラがいない。(女王の弟はまだマシ)話がシンプルな上、女王が特に民に苦行を強いる訳でも、無惨に扱う訳でもないので、スノーホワイトへの感情移入が全く起こらないんですね。なので決起するシーンでも、女王の城に攻め入る時も盛り上がらないし、高揚感が無い。ここが残念。これが長編映画デビューとなる監督サンは、まぁ映画は良く観ているな、と感じる構成の手堅さと上手さは感じられました。(小人達が出てくる辺りは中だるみし、テンポ悪し)スノーホワイトの光を浴びた凛とした美しさ、サンクチュアリでの明るくて優しい雰囲気に対して、女王の冷たく無機質な美貌、光の差し込まない城内の暗さとの対比が一層際立つ。ですが話はホント表面的描写だけなので、っていう位の面白さです。と、ここまで一切触れませんでしたが、兎にも角にもセロン女王様の為の映画でした。永遠の美と生命に執着する余りに取り乱す姿に、カラスをモチーフにした黒衣のドレスから様々な女王様コスが観ていて飽きません。終始セロン女王様の圧倒的存在感がこの映画を支えており、それだけで十分と言える映画。なのでもっと派手な演出のセロン女王様のシーンが見たかった、という心残りがあります。「ナルニア」然り、やはり女優さんにはこういう役の方が断然「美味しい」ですね。と書きつつ、ホントにまたセロン女王様が見たくなってきましたよ。(笑)
[映画館(字幕)] 7点(2012-06-18 09:07:39)
14.  ファニーゲーム U.S.A.
「不快極まる映画」そりゃそうでしょう。それが狙いなんでしょうから。「暴力をもって暴力を非難する」救われないこの家族に同情しろと?何を今更。他の類似作やホラー、サスペンス映画で今までどれだけの罪の無い人間が映画の中で殺されてきたか?麻薬、セックスに明け暮れるティーンが殺人鬼に殺されるシーンを見て同情するか?この映画の家族とどう違うのか?犯人である若者2人は他の映画の快楽殺人者と何が違うのか?何も違わないと思う。見ている我々を如何に不快にさせるか、その演出だけだろう。その点がこの映画は非常に優れている。それだけ。僕も含めて他の観客もきっと映画の中で人が余りにも残虐に殺されるのを安易に見過ぎて、見慣れていると思う。命の重さを気にしていないと思う。いや、イイんですよ、映画なんだから。映画だから楽しめばイイじゃないか。僕はそれで良いと思います。それが現実と虚構。虚構なんだからトコトン!不快に不愉快に。現実への警鐘よりも、この虚構はそのコンセプトを100%満たしている。「不快極まる映画」そう思われて100点満点でしょう、この映画は。なのでその道である「不快道」を極めているこの映画には10点以外付けようがないでしょう。「見て後悔した。」なんて言うのは人それぞれの感想ですからね。注・ナオミファンの方々は覚悟の上でご鑑賞下さいね。天国?or地獄?どっちだろうな?僕は五分五分でした。(笑) 
[DVD(字幕)] 10点(2012-06-03 18:58:42)(良:1票)
15.  アイズ ワイド シャット 《ネタバレ》 
以前この映画を観た時は、自分なりに解釈し、何とか良いレビューを書いてやろうと思い、繰り返し観たもんですが、今回、ようやく気が付きました。(自分なりに) この映画、例え監督の意図するメッセージや解釈があったとしても、そんな事はっきり言ってもうどうでもイイんです。この映画の監督、脚本は男。すなわち、少なからず「男性目線」に偏って描かれていると思います。OP一発目のカットがドレスを脱いでお尻丸出しのニコール・キッドマンの後ろ姿ですよ!次いでパンツ下ろしてオシッコするニコール。ちゃんとティッシュで拭くとこまで撮ってる!これに何の意味が?こんなの、他では決して見れない、って事です。クスリでラリった全裸の美女に、診察台の上で上半身裸のブロンド美女。医者にとっての役得満載。夜の街で声をかけてくるヴィネッサ・ショウ扮する娼婦(これまた美女!)。トムが彼女の部屋に入ると否応なしに期待が高まるでしょ?(でもここではヌードナシなのが残念!) 仮装パーティも結局のところ、こんなのあったらイイなぁ、っていう男が描く妄想であり、夢の映像化。まだあどけない可愛らしさのリーリー・ソビエスキーが下着姿でおっさん2人を相手にナニしてたんだ!?って想像掻き立てて仕方ないじゃないか!つまり「エロ」なんですよ、コレ。男前で医者、ニコールみたいな美しい奥さんがいるトムは何不自由ない暮らしだが、ニコール曰く、「男はアナがあれば入れたがる」いきもの、なんでしょうね。自分をトムに置き換えてラストのニコールの台詞を言われた日にゃ、そりゃ堪らんでしょうが、もしニコールが自分の奥さん、あるいは恋人だったら・・・。やっぱり男は・・・。って事ですよね?ただラストに女性であるニコールに主導権を握らせたのは、そういう事を考えるのは何も男だけじゃない、と言いたかったんでしょうかね?鑑賞後、「面白かったー。」という余韻には正直、浸れなかったですが、ニコール・キッドマンの美し過ぎる肢体(透けキャミソールで自分のちくび摘まんじゃった画が忘れられない(笑))は永遠の記憶なので、10点満点差し上げさせて下さい!
[CS・衛星(字幕)] 10点(2012-05-21 18:46:41)
16.  ムカデ人間2 《ネタバレ》 
前作の芸術的で洗練された映像美が嘘の様に、アングラな雰囲気、インモラルな描写、汚くて卑猥な言葉と映像のオンパレード。前作を観てて、今作の出来には中々満足です。監督、良くやってくれたよ!まず、どこで見つけてきたのか知らないが、今回の主役のマーティン、悪いけどキモ過ぎ!(顔も体も) そして何気に演技上手いし(笑) すんげぇ逸材発掘です。で、その彼が自分の妄想の実現の為、片っ端から活きの良い「材料」を躊躇する事なく集め、まるでガキがプラモでも組み立てるみたいに楽しそうに作業する生々しい工程は、モノクロながら強烈に痛々しく、おぞましい限り。監督、ホント良くやったよ!内容はほんとマーティンの妄想の実現化、っていうだけでそれ以上も以下もない様なストーリーですが、倉庫での作業までの構成に演出は手堅く、上手い。「材料」が素っ裸で横たわっていて、彼女の後ろなら連結されてもまだイイなぁ、なんてアホな事考えながら観てましたが、どうせ18禁になるんだったらもう少しエロ要素があっても良かったとは思いました。本国イギリスでは上映禁止、DVD販売禁止の憂き目にあった本作ですが、僕は実際「何で?」って感じでした。なので想像以上に期待するのは禁物かもしれないですよ。でもこの調子なら3作目も何を見せてくれるのか、非常に期待出来ます。そして勝手ながらアシュリン・イェニーも続投の可能性大じゃないですかね?良く見ると中々キレイな女優さんじゃないですか。彼女がトム・シックス以外の監督、プロデューサーの目に留まり、このシリーズ以外で日の目を浴びる日が来る事を切に願うまでです。(じゃないと彼女も、あぁ、「ムカデ人間」のあの女優ね?で終わっちゃうよー。)  
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-04-30 17:22:30)(良:1票)
17.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 
役者それぞれの魅力がとても発揮されてたんじゃないでしょうか。バーティーとローグの掛け合いは楽しく、時に心の友の様にバーティーの子供時代の話を聞くしっとりとした場面もとても良かった。ヘレナ・ボナム・カーターのお茶目で可愛らしい雰囲気もすごく良かったし、こういう伝記映画は敬遠しがちだけど退屈せずに見れましたよ。吃音でろくにスピーチも出来ないという、普通に喋れる人達からすればそう大した問題ではなさそうだが、ラストのあのスピーチは散々訓練して、困難を乗り越えた後に訪れた最大の山場だったのでとてもドラマティックでしたね。見応えありました。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2012-03-27 22:11:30)(良:2票)
18.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
もうこれ、ダイハードの名を借りたアクション映画です。1・2作にあったダイハードの雰囲気、古き良き映画の雰囲気まで醸し出していたのに、それはもう皆無ですね。ただアクションのレベルで、大画面で見るには面白かった。トンネル内で飛んでくる車の迫力、CGはちょっと粗かったが後半の崩れるハイウェイや戦闘機飛び乗りなど、少々やり過ぎ感も感じたけどまぁ許せる。ただ雰囲気を台無しにしたと思われる箇所が多い。まずあんなピョンピョン飛び回る、今風な敵キャラは要らない。全然ダイハードじゃない。相棒。3で使った手だがこれはシリーズ維持の為のアイデアだと思えば仕方ないし、まぁ許せる。なのに本作でもまた採用し、しかも今時の小僧キャラにした。前作までいた魅力あるサブが本作ではほぼいない。敵役のティモシー・オリファントは日本ではその知名度はブルース・ウィリス程無いだろうが、演技力は確かでこの大作で素晴らしい印象を残した。(戦闘機の名前を聞こうとする仕草がナイス!)マイはサブとしては最下位ですね。髪むしられた時と車落ちた時は最高でしたが。でも最大の要因はやはりアレしかありません。そう、主演のブルース・ウィリスが頭を剃った事です。そのせいで?あの魅力あるキャラ、マクレーン刑事に見えないんです。(自分だけかな?)ブルース・ウィリスの勇気ある決断(周知の事実)が仇となってしまうとは残念です。(自分にだけ?)映像美は今時の作品らしく、内容も悪くないですが、次回、5もあるみたいなんでベテラン監督にお願いしたいものです。(まさか同じ?)
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-03-21 21:02:00)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS