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 > Y-300 さん
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プロフィール
コメント数 87
性別 男性
年齢 31歳
自己紹介 採点は甘め。
でも、10点は特別に好きな映画にだけ。

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1.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分
車というのは人間と一心同体で、映像作品においては人間を象徴するものとなることが多い。 本作でも「自分が責任を取って行動する」という主人公の意志が、一人で真っ直ぐ目的地に向かって運転する様とシンクロしている。  大きなアクションが生まれない車の中で、ここまで観る者を惹き付けられるトム・ハーディーの一人芝居は圧巻。 劇中、彼は絶望的な状況に落ちていくのだが、彼の落ち着いたキャラクター設定とコントラストが効いていて飽きることなく引き込まれた。 仕事も家庭もぐちゃぐちゃになるのを分かったうえで、自分が正しいと思うことを全うする彼がカッコいい。  自分自身が夜のドライブが好きなこともあってか、観ていて落ち着く。DVDを手に入れてから頻繁に観てる。よって満点!   あと、「制限速度は守らないと」という台詞がコンプライアンスを意識しているようで面白かった。
[映画館(字幕)] 10点(2020-09-16 08:54:13)
2.  スリー・ビルボード 《ネタバレ》 
真っ昼間に無実な男をボコボコにして窓の外に放り投げた人間を逮捕せずに解雇するだけな時点で、この警察署が人気のない夜中に起きた殺人事件を解決することなんて到底出来ないでしょうな。  怒りと優しさみたいなのがこの映画のテーマなのかな。何かしらの理由で常に怒っていたり、すぐに感情的になってしまったりと、そんな人間が劇中に数多く出てくるが、優しい人も何人かいる。その最も象徴的な優しい人が、まさに窓から放り投げられたレッドくんだろう。自分を病院送りにした人間が目の前に―それも二人きりの部屋で相手は身動きの取れない状況で―現れたにも関わらず、復讐をしないどころか、オレンジジュースをストローまでつけて差し出す。包帯をグルグル巻きにされたディクソンも、我々観客全員も、レッドが怒り狂って仇を討つことを予期していたはずなので、このシーンにはあっけに取られる。この映画には怒りに身を任せて暴力を振るう人間が何度も出てくるので、この場面にはなおさら驚いた。この経験でディクソンも少し改心したのだろう。憎しみの連鎖を止めるには、誰かが赦さないといけないんだなー。 予想外すぎるタイミングで自殺を図った署長にしても、「どうせ末期ガンだし、あのババアを悪者扱いするために死んでやろう」みたいな動機なのかなと初めは考えたが、実は自分の家族に苦しい思いをさせたくないために下した決断で、ミルドレッドにもとても正直な手紙を書いている。町中の住民を自分の味方につけて良い思いをしている嫌なヤツだと思っていたが、根はやっぱり優しかった。自分ももっと優しくなろう。  本作はミステリー映画ではなく、犯人探しの面白さを描いたものではないのは分かっているけど、結局あのレイプ魔らしき(というか完全にレイプ魔)男は何だったんだろうというモヤモヤは残る。あんな喧嘩っ早いのが逮捕歴ないわけがないし。何らかの事情で権力からプロテクトされているのか?
[映画館(字幕)] 7点(2018-02-04 19:03:35)(良:1票)
3.  ダンケルク(2017) 《ネタバレ》 
ノーランの最新作で当然気にはなっていたけど、あまり期待せずに観に行きました。それもあってか、かなり楽しめた。開始早々に文字で状況が簡潔に説明された後、いきなり銃声が轟き、そこから僕はずーっと画面に釘付け。  登場人物、とりわけダンケルクから身動きが取れなくなっている兵士たちがどういう人物なのか紹介はほとんどされない。戦争映画でありがちな、夜に兵士たちが輪になって座って故郷を想うシーンなんてものもない。この映画では、いつ死ぬか分からないような状況の中、母国に戻るためにもがいているので、戦地で友情を育む暇はなく、兵士同士で他愛のない会話など交わされない。その部分はリアリティを意識していて、他の映画では意外と(?)見られないものだったので面白かった。 ダンケルクからの脱出劇(現地の兵士にとって)であり、救出劇(英国の空軍や民間人にとって)であるので、ストーリー性はあまりない。映画というよりは、一つのアクションシーンを100分くらいまで延ばした感じ。そういう意味では緊張感が途切れることがなかった。 アクション自体もなかなか素晴らしかったと思う。兵士が銃撃や爆撃に倒れるシーンよりも、例えば船と防波堤に挟まれる場面や、海に溺れて苦しむ映像の方が印象に残る。実際にはこういう状況で命が危機になるんだろうな。本作では海、水の怖さがよく伝わる演出が多く、生々しい表現をあまり用いていないのも評価したい。  しかし、気になる点もあった。ケネス・ブラナー演じる海軍中佐のあの顔面どアップの連続はベタすぎて芸がないし、あれだけ空襲とか受けてるのにずーっと防波堤の上に軍服も乱さずに立っているのがなんか不自然。実際に居た人物をモチーフにしているのかもしれないけど、あのキャラクターの描き方がなんか粗雑に感じた。ラストのややハッピーなエンディングもちょっとどうかと思った。中佐は「負傷兵をこれ以上船には乗せられない」と恐ろしいことを言っていたり(仕方ないけど)、目の前で転覆する船から兵士たちが海に飛び降りる光景をその目で見ているのに、民間の船がずらーっと並んだシーンでニターっと誇らしげに笑っているのには違和感。なんか、ブラナーの悪口ばかり言っているようだけど、そんなつもりではないです、あの中佐にこの映画の良くない部分が詰まっているような気がして。 「ギブソン」が亡くなった後、彼を追悼するシーンがないのも寂しい。それはそれでリアリティはあるけど、序盤に船に乗れなかったり、のけ者扱いされたり、仏兵の扱いが全体的に可哀想だった。最後の中佐の「俺は仏兵のために残る」という取って付けたようにフランスをフォローする台詞には苦笑い(また中佐の悪口)。同盟国とは言えど国は違うので、ああいうことはよく起きたのだろうけど、ラストはハリウッド的なハッピーエンドにしてるんだから、もう少しフランス人が観てもモヤモヤしない作りにしても良かったんじゃないかな?  それと、「ここで音楽は必要か?」となることも多かった。不安感を煽る音楽が映像とマッチしていなくて気が散ることも・・・。ノーラン、ハンス・ジマーに心酔しすぎじゃない?ハンス本人が彼に言ってほしい、「あんまり俺に頼らないでよ」って。  最後にこれは自分自身の話なんだけど、この映画を観て楽しい気持ちになってしまっている自分がどうかなと思いましたね。この映画は戦争ものというよりは『脱出もの・サバイバルもの』に近いけど、それでも空中戦などを観て興奮しちゃってたりするので、自分は平和ボケしているなと嘆いてしまった・・・。  でも、実際、この映画ってあんまり政治色はないですよね。思想がないというか。戦争を題材にした映画って結局は戦地の惨さ冷酷さだったり、母国に帰ってからの苦悩を描くイメージがあるけど、これにはそういうのもあまり感じられない。このダンケルクの物語を映画化して何かを伝えたいというよりは、「この話、映像にしたら面白い画が撮れそう」ってノーランが思って製作されたような気がして、そこはちょっと引っかかった。自己満足で撮ってない?って。  なんかいっぱい書いてしまった。またトンチンカンなこと書いてないといいが・・・。
[映画館(字幕)] 8点(2017-09-21 10:59:05)
4.  バーン・アフター・リーディング 《ネタバレ》 
豪華キャストが売りの映画は数多く存在するが、本作のキャスティングにはしっかりとした意図が感じられた。様々な大作に出演した俳優たちが勢揃いしているので、「何か凄い展開が始まりそう」という期待を観客に与えてくれるのだ。そして、見事に何も起こらない。エンドクレジットが始まる頃にはズッコケたくなる。観ている側の期待を裏切るためのキャスティングなのだと思う。  この映画に出てくる人たちは皆、自分たちが特別な人間だと思っていたり、国際社会を揺るがす情報を握っていると考えていたりする。しかし、結局はその全員が特別でも何でもない人々だったことが露わになる。ジョージ・クルーニー演じる不倫男も人目の届かないところで何やらヤバそうなマシンを製造しているように見えたが、結局ただただ壮大なオモチャを作ってるだけだった。本当にただの不倫男だった。  実際は人間なんてこんなもんだよと、ちっぽけな存在なんだよと、そういうことを再確認させてくれるそんな映画だと思う。  世界中から絶賛された“ノーカントリー”のすぐ後にこれを制作したのがコーエンらしくて好きだ。常に観客の一歩先に行って遊んでいる。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-22 15:59:21)
5.  イタリアは呼んでいる
“ごぶごぶ”っていう関西ローカルのテレビ番組があるんです。ダウンタウンの浜田雅功と東野幸治が町をぶらぶら歩くだけのロケ番組なんですが、ほとんど編集せずに撮って出しで放送しているような内容です。でも、あのダラーっとした感じが心地良くて観ていて楽しいんですよね。 しかし、この番組を例えば外国人が観ても面白くないと思うんですよ。浜ちゃんとか東野のことを知らない人間からしたら、おっさん二人がコロッケ食べて「まぁ美味しいな」くらいの感想を言い合う番組を観てもすぐにチャンネルを変えられるでしょう。あの二人のことをある程度知っていて、尚且つ二人の関係性を知っている人ほど楽しめる番組だと思うのです。  この映画がまさにそんな感じでした。 スティーヴ・クーガンはホット・ファズくらいでしか観たことなかったなぁ、そういえば。
[映画館(字幕)] 4点(2016-05-12 10:38:05)
6.  ファーゴ
笑える怖い映画。というより、怖いコメディ映画か?とにかく不思議な空気が常に画面の中に漂っているようだった。笑いと狂気がここまで共存している映画はあまり観たことがない。しかも、笑いと狂気のどちらにも偏っていない。それどころか、笑いが怖さを増幅させ、その恐怖がまた滑稽に見えてくる。でも、めちゃくちゃ笑えるとは言えないし、スゲー怖いわけでもない。個性溢れる登場人物たちは皆、愛らしくもあり憎たらしい。一面に広がる白い雪景色は冷たく厳しい印象を与えるが、愚かな人々を優しく見守る寛容さも仄かに感じられた。  そんな中、フランシス・マクドーマンド演じる婦人警官だけが唯一、明るくて優しくて強い。癖のあるキャラクターが次々に出てくる中、映画の中盤から登場する彼女の存在感が際立つのは、このコントラストによるものなのだろう。  「コーエンで一番好きなのは?」と訊かれたら“バートン・フィンク”や“バーバー”と答えるが、「最高傑作は?」と訊かれたら、やはり“ファーゴ”なのかもしれない。  役者たちのハマりっぷりも本作の大きな魅力だ。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-05-09 16:21:44)
7.  ロブスター
上映中、何回も目を背けてしまった。自分のヘタレさを再認識することになって、少し凹んだ。この監督さんはオーディエンスが観たくないものを敢えて映像にしていて、なかなか歪んではりますなーと・・・良い意味で。ソフト化したら、またチャレンジしようかな。  「僕なら○○(動物)が良いなー」というコメントをどうしても書きたかったけど、○○に入れる動物がとうとう見つかりませんでした。強いて言うなら鷲だけど、ベタの極みだよね・・・。
[映画館(字幕)] 6点(2016-05-06 18:26:03)
8.  キャロル(2015)
女性同士の恋愛を描いた作品。この手の映画はどうしても「同性愛者として生きていくことの難しさ」というテーマのもとに制作されて、最終的に社会派ドラマになりがちな印象があるのですが、本作は最後まで純粋なラブストーリーでした。そこが良かった。「同性愛者」という単語も変ですよね、よくよく考えると。まるで同性しか好きにならない生き物、同性しか好きになってはいけない存在だと勝手に決めつけられているみたいで。キャロルには夫がいたし、テレーズにもボーイフレンドがいた。「相手が女だったから好きになった」とか「男だったから好きなった」とかそういうことじゃないですもんね、恋愛って。  本作は衣装やヘアメイクも含めてプロダクション・デザインがたいへん良かった!1950年代のニューヨークが舞台らしいですが、平成生まれのジャパニーズな自分にとって何の縁もない時代と場所なはずなのに、観ていてノスタルジックな良い気分になれた。
[映画館(字幕)] 8点(2016-02-22 00:09:13)
9.  ギリシャに消えた嘘
作品登録ありがとうございます!さて、本作ですが、とにかく主演3人が引っ張っていく映画だと思います。特にオスカー・アイザックが魅力的。あの訛りとオールバックが実に良い。監督は脚本家として有名なホセイン・アミニ氏。監督デビュー作なので仕方ないとは思いますが、演出が今一つパッとしなかったなーと。緊張感があまり持続されずに物語が進んだ印象です。登場人物の身に何が起きて、彼らが次にどんな行動を取るのか、あまり関心が持てなかった。それに加え、地中海の風景が大変美しいので、「世界の車窓から」を見ている感覚になりました。いや、本当にすっごく綺麗な場所を舞台にしているので、それそれで良かったのですが。ドラマ仕立てとはいえど一応はサスペンスなので、ある程度のアクションは必要かと。アクションと言っても格闘シーンとかそういうことではなく、何かこう、ドキドキするような場面のことです。とは言うものの、役者たちの演技力のおかげで飽きることはありませんでした。
[映画館(字幕)] 6点(2015-05-17 08:42:11)
10.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 
自分の身にも起こりかねない物語は数多くありますが、これほど身に迫るものは初めて観ました。ハンクたちは当初、外部にバレることを警戒していたはずなのに、結局は内輪のトラブルでピンチに陥ったのが面白い。普通の逃走劇になるような設定を逆手に取っていますね。典型的な『優しい隣人さん』だったハンクが何回も引き金を引くことになったのは怖い。「あの人がこんなことを!?」と驚くことはよくありますが、僕も貴方も誰でもいつだって彼のようになりえる。人殺しをする自分はすぐ隣にいる。説得力のある映画でした。前半、顔面パンチしたくなるほど観ていてイライラするジェイコブでしたが、映画終盤の彼には泣かされました。
[DVD(字幕)] 7点(2015-05-13 21:53:37)
11.  暴走特急 シベリアン・エクスプレス
ここまでロシアに関わりたくなくなるような話をされ続けるとは思いませんでしたね。後半は少し茶番な気がしましたが、全体的には好きな雰囲気でした。暗い画が良い感じ。登場人物の描き方も好きですね。コイツは何を考えているんだろうって思いながら見られて楽しかった。主人公のエミリー・モーティマー、初めて拝見しましたが、カッコいい美人さんですねえ。ベン・キンズレーのロシア訛りも楽しい!そして、ウディ・ハレルソンがやたら良い人だったのがひたすら面白かったです。しかし、「何をする!俺たちはアメリカ人だぞ!」ってそこ強調するところなのか?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-13 21:34:23)
12.  エイリアン
ずっとドキドキしていました。本作のポイントは、異星人との戦いを地球から遠く離れた場所で描きながら、その怖さのスケールが伝統的なホラー映画と同じであることだと思います。恐怖が身近に感じられたんですよ。まるで大きなゴキブリと戦う感じです。殺虫剤を手に取り“ヤツ”を捜し回るものの、動きがすばしっこくてどこに行ったか分からない。そういう日常的な恐怖ととても似ていたので、この映画は怖かった。宇宙船内の近未来的な音を効果的に使って怖さを煽っていますが、これも家の中のどこかで何かが軋む音が聞こえてくる感覚に近かった。シガーニー・ウィーバーの絶妙な半ケツも怖さのあまりにどうでも良くなりましたね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-02 13:36:08)
13.  FRANK -フランク-(2014)
芸術は競うものじゃなくて、自分の中にあるものを外に出すコミュニケーションの一環である。当然のことだと思うけど、この競争原理に基づく社会に生きているとどうしてもそれを忘れてしまう。誰が一番なのか、どうすれば有名になれるのか、そういうことを考えてしまう人間はその時点でアーティストではないんだなと思いましたね。フランクを本当に理解している人も、そうでない人も、皆が彼に何かしら魅力を抱いているのは、彼が真のアーティストだからなのでしょう・・・。砂漠のシーンは今年で一番笑いました。可愛くて切ない、良い映画でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-12-14 22:33:35)
14.  グランド・ブダペスト・ホテル
ユーモラスなキャラクター、色鮮やかなセット、おとぎ話のような世界観・・・他の映画にはないユニークなモノがぎっしり詰まった作品でした。が!ペースがず~っと「一定」だった気がしました。緩急がないんです。しかもそのペースが速いから追いかけるのが大変。例えるなら、ステーキを永遠に出される感じ。とっても美味しいんだけど、野菜とかデザートも欲しいし、料理と料理の間を空けてくれないとすぐお腹いっぱいになって食べ切れなくなる。「これじゃあ、まるでお前の故郷だ」など好きな台詞やシーンは沢山ありますが、似通ったジョークが続いてしまうと飽きてくる。全体的にもう少しバリエーションが欲しかったかなと。
[映画館(字幕)] 5点(2014-12-04 18:19:15)
15.  誰よりも狙われた男
そりゃ酒とタバコに溺れるわな・・・。ホフマン氏の演技は相変わらず凄まじかったです。最初は「ん?」となったドイツ訛り(かな?)にもほんの数分後には違和感がなくなり、「世界の平和のため」に己の存在を消して格闘する男の姿だけがそこにありました。熱っぽさがないのに熱っぽい。抑えた演技なのにパワフル。名演です。他の役者たちも素晴らしかったし、冷たい印象を与える演出も良かった。綺麗にまとまった渋い作品でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-11-30 23:33:49)
16.  ゼロ・グラビティ
他の方々が既に仰っていますが、これは映画館で観ないと無意味です。真っ暗な映画館は本作にピッタリな環境だし、大きなスクリーンで観ないと立体的な迫力を味わえないし、本作の絶妙なSEの使い方は映画館の大音響で初めてその効果が存分に発揮されます。これはもう、ブルーレイとかDVDを発売しないで、月に一回くらいのペースで劇場で上映し続けた方が良いんじゃないかと思います。映画というよりはアトラクションですね。それでいて映画的な美しいショットも楽しめます。ただ、繰り返し観たくなるストーリーではないのが弱点。
[映画館(字幕)] 9点(2014-11-30 23:29:49)
17.  フォーリング・ダウン
とにかくキレまくる『 D-フェンス』という中年男の人物像と過去、そして目的を小出しにして見せていく演出にグッと引き込まれましたね。何をされてもどんなことを言われても怒りを抑えるロバート・デュヴァルとの対比もナイス。笑えるシーンが沢山あるのですが、そこには「怖さ」も含有されています。「笑いと恐怖は紙一重」という言葉がありますが、まさにそれです。後がなくなり、文字通りフォーリング・ダウンしていく人間をこれほどまでにおかしく、そして恐ろしく描いた作品はあまりないのでは?人種間の対立や思想の対立も描いており、これらが排他的な「怒り」に繋がることも指摘していると考えられる。かなりの秀作だと思います。
[DVD(字幕)] 10点(2014-11-30 23:24:44)
18.  ファーナス/訣別の朝
ストーリーは極めてシンプルな上に王道です。悪く言えば目新しさが全くありません。でも、面白かったんですよね。一番気に入ったのは、登場人物の生い立ちを必要以上に説明しないところ。「今」だけにフォーカスしているんです。でも、彼らの言動を見るとその人の過去とか人生観がなんとなく見えてくるんですよ。出てくる人は皆、何かしらの傷を持っています。問題も抱えています。そして、それぞれが大切にしている物も異なります。そんな人たちの人生が絡み合うのを見るだけでハラハラしました。俳優陣の演技の凄まじさもこの作品をワンランク上げていました。結構好きです。
[映画館(字幕)] 8点(2014-11-30 23:19:09)(良:1票)
19.  インターステラー
まさにジェットコースターのような映画でした。正直、プロットはあまり理解できませんでした。宇宙船内で繰り広げられる会話に関しては10%くらいしか理解できなかった。これは自分の頭の鈍さが最大の原因なんですけれども、そんなことがどうでも良くなるくらいに「面白かった」んですよね。興奮しっ放しだったんです。前半はそれこそ高波のように迫りくる科学的情報の量に圧倒されてノレなかったのですが、後半のあの疾走感!爽快感!そして不覚にも涙腺が緩む展開!絶頂でした。完全に我を忘れてしまって映画の世界に入り込んじゃうと、他の点はどうだって良くなるんですよね。映画鑑賞って、結局は「体験」ですから。
[映画館(字幕)] 9点(2014-11-30 23:08:45)(良:1票)
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