1. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 なぜミュージカルにする必要があったのか? と首をひねりながら観ていたが、終盤でその意義を見出した。死刑執行のシーンというのは、「デッド・マン・ウォーキング」の例を引くまでもなく、陰鬱なものになりがちであるのだが、本作品では監房から死刑台に至るまでの経過が明るくミュージカル化されているため、(監督がそれを意図したかどうかはともかく)陰鬱さが緩和されているのだ。これならば新しい発想といえる。この部分をメインにした45分くらいの映画であったならば、高得点を付けられた(かもしれない)。しかし、そんな短編映画では目に触れる機会もなかっただろう。全体的に評価しようとすると、ミュージカル部分が「面白い」「画期的」と思えるほど突き抜けたものではないし、まったく救いようの無いラストというわけでもないなど、中途半端な印象が残る。 6点(2004-08-27 11:14:04) |