1. ブラックブック
《ネタバレ》 今年一番心に残った作品。外国作品でなければ普通に「アカデミー賞」を獲っていただろう。第二次大戦中、戦争に翻弄されたある女性の生き様が実に力強く描かれている。戦時中、唯でさえ女性が生きていくのは厳しいのに、ナチスから民族そのものを標的にされるという恐怖は想像だにし難い。女性二人の対比が実に上手く、どちらも女を武器にしながら生きていくのである。戦後も、今度はナチスとして処罰されようとし、また裏切りに次ぐ裏切りで何を信用していいか分からない有様。主役の女優がまた凄い、一番印象に残ったのはやはり半裸で糞をひっかぶるシーン。日本人として何時も思うのは、ユダヤ人には白人系もアラブ系もいて区別がよく分からないという点。特に今回のような白人同士ならなおさらである。 [DVD(字幕)] 9点(2007-12-24 03:23:54) |