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プロフィール
コメント数 1016
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/gepper26/
年齢 37歳
自己紹介 いつまでもこどもでいたいから映画は感情で観る。その一方で、もうこどもではいられないから観終わったら映画を考える。その二分化された人間らしさがちゃんと伝わってくる映画が好き。

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1.  ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 
全てが人生の比喩。信じる心と成長のメタファー。つまり、我々が体験した事は物的には非現実のメタ構造内(映画)の虚像だが、心的には事実。そして、これを信じたいと祈る心こそが、究極的に真実。
[映画館(字幕)] 10点(2013-02-16 16:58:44)(良:1票)
2.  希望の国
園監督の作品をぼくは手放しで賞賛してしまう。客観性を若干欠如した無意識的な同調心が強烈にぼくの中に育成されている。発端は「自殺サークル」であの作品はカルト的に「やっている事」、つまり表層的な面を評価、あるいは揶揄する声が多い中でぼくは監督の"誠実さ故の強烈さ"に打ちのめされた。表層的に描かれている事が非常に直接的に強烈な意思を表現しているのにも関わらず、結果的に強烈さに目を奪われ、見過ごされている"内面"という構造そのものもまた現代的だったりするのだが「監督の祈り」を受け取り、己の気付こうとしなかった世界の側面に気付かされ、当時のぼくは感謝の思いで一杯だった。それ以降、監督が描き出す世界は、いつもぼくが見過ごしている世界の実情を間違いなく教えて下さってきた。それらにいつも驚かされ、感動させられ、勉強させられてきた。今回は、表層的なテーマと内面的なテーマが同一線状にある為、明確であると同時にある種の「押し付け」が感じられる。というのもこれまでは気付いていないことを能動的に感じ取ろうとする事で「観客が自発的に気付く」というのが園監督作品のある種の醍醐味だったが、今回のは見ていればわかる具体的な台詞等もある。つまり意図的にアピールしているとしか思えない。要するに「祈る」レベルではなく、それを「共有(もしかすると強要)」したいレベルで今回の作品は作られたのだと思う。園監督の焦りや憤りがあまりにも強過ぎる、もはやデモ行為と等しい作品だった。だから全体的に演出のあざとさに違和感があったのだと個人的には納得。空白(内面的テーマ)があるとすればお母さんの「帰ろうよ」という台詞が監督の真の願望、思想だったのではないだろうか。「自殺サークル」で言えば「あなたはあなたの関係者ですか?」に匹敵するほど能動的に自分自身を内省させてくれる。余白は圧倒的に少ないが、現代日本の著名な監督で唯一作品で意思表示をなさった監督に敬意を持たずにいられない。その誠実さ故の強烈さにやはりぼくは強烈に感動させれらてしまった。
[映画館(邦画)] 9点(2012-11-05 18:36:51)(良:1票)
3.  西瓜 《ネタバレ》 
水不足の台湾。パリから帰国したばかりなのに、水を集めまくる不可思議な魅力を持つ女、シャンチーと、そんな彼女を抱きたいと強く思っているAV男優のシャオカン。同じマンションで、シャンチーに自分がAV男優であることを気付かれないために必死になるシャオカンの姿が、なんとも素朴で健気で、嫌われたくないと思うその繊細な感情が素敵だった。シャンチーもシャンチーで妙にピュアで、どっかちょっとネジが外れているみたいで可愛らしく、とにかくもう無茶苦茶魅力的だった。シャンチーもシャオカンも純粋で、近づきそうなのに中々近づけない姿に胸がキュンキュンした。そんな二人がラストシーンで繋がる。心も身体も一瞬にして。互いに求めていて、それでも純粋すぎて近づけなかった二人が、AVの撮影という状況の中で、本能的に近付いていく。爆睡しているAV女優に挿入したまま、小窓から顔を覗かせているシャンチーを見つめるシャオカン。シャンチーの喘ぐ声とその表情を見て、シャオカンは燃える。まるで二人が繋がっているように見える。そこにいるのは二人だけのように思えてくる。どうとも取れるラスト。ブワッと広がった想像の可能性の渦に僕は酔い痴れました。素晴らしい。
[DVD(字幕)] 9点(2008-08-23 13:59:16)
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