1. 永遠のこどもたち
楳図かずおのマンガ「漂流教室」を思い出しました。 空想壁のある子供は見えない友だちと遊んでいます。あるとき友だちの部屋に行くと言って失踪してしまいます。 母親が、いなくなってしまった子供を探して見えないものを見て信じられないことを信じようと、まわりからは狂気とさえ思えるようになっていきます。 一歩間違えばうそっぽい気の狂った母親にあきれてしまうようなストーリーになってしまうのを、ぎりぎりの線で現実とのバランスをたもっているところリアリティがあります。 ラスト泣けました。 [インターネット(字幕)] 9点(2016-12-19 18:07:20) |
2. バベル
《ネタバレ》 決して好きなタイプの映画ではないのですが、とても楽しめました。微妙なタイミングで人生を狂わされてしまった人たちの悲劇です。子供を殺害された親の「あと数分ずれていたら、あと数メートル違う場所にいたら、子供は死なずにすんだ」という言葉を思い出しました。人生なんて数秒のタイミングで変わってしまうのだろうと思いながら見ていました。あと数㎝窓から離れていたらケイト・ブランシェットは怪我をしなかったかも、母親の自殺を見ずにすんだら菊地凛子の精神は別の方向に動いていたかも、ジャッカルがいなかったらモロッコの子供は何事もない人生を歩んでいたかも。そんな人たちが微妙につながっていきます。一番、印象的だったのはメキシコで預かった子供達を助けるために砂漠を歩く乳母のシーン。何故子供を置き去りにしたと問われ、不法労働が発覚して強制送還になってしまいます。みな悪意から他人を傷つけてしまったわけじゃないのに、結局、罪を犯してしまいました。悲しい人ばかり出てくる映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2007-05-04 22:33:26) |
3. イノセント・ボイス 12歳の戦場
《ネタバレ》 それほど昔のことではないのに、このエルサルバドルの内戦のことを何も知りませんでした。映画で初めて知った遠い国の争い、考えさせられてしまいました。いまも世の中では同じように子供達が争いに巻き込まれている国があることを思うと悲しくなりました。子供達が徴兵を逃れて、それぞれの屋根の上で横になっているシーン。緊迫感のある出来事なのに不思議な静寂を感じました。次々と人が死んでいくのを子供の目を通して見ているようでいて、その子どもをカメラの映像が客観的に描いているようで、うまいなあと感じました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-19 05:12:00) |
4. フリーダ
面白かった。芸術の秋に見るにはぴったりです。コラージュの面白さ、スケルトンアニメのかわいさ、映像の楽しさがたっぷり。背景の激動の時代がさらりと描かれていて、こちらも興味深かったです。音楽も◎。フリーダ・カーロの画を美術館で見たときには、あまり感銘を受けなかったけど、この映画を見てから見直したくなりました。映画の楽しみ方のひとつですね。死ぬ直前に恋愛を振り返るとき、どんな人がうれしいのかなと思ってしまいました。 7点(2004-10-30 00:58:57) |
5. アマロ神父の罪
いままでガエルの出てくる映画を見ていて、はじめてミスキャストかなと思った。ガエルの落ち着かない感じの演技がこの映画では生かされないし・・。映画の内容自体もありがちでした。 5点(2004-10-22 19:55:51) |
6. ウェルカム!ヘヴン
拾いものの映画でした。ペネロペ・クルスの蓮っ葉ぶりもさることながら、ファニー・アルダン(8人の女たち!)のしかめつらの天使、ビクトリア・アブリルの歌もなかなかです。 ハードボイルド系が好きなら楽しめます。 7点(2004-03-08 00:33:26) |
7. 天国の口、終りの楽園。
下品なH映画みたいだと思って見ていて、途中からフッとHでもいやらしくもない映画だって思ってしまいました。かなりビックリです。R指定だし、セックスのシーンや卑猥な言葉も多いのに、セックスなんて生きる上でたいしたものではないじゃないか、どうでもいいことじゃないか、と思わされてしまいます。何気ない会話や、シーンも印象的に後々まで残ってしまいます。・・・・・・・・・・・比べたくないんですが、これでもかっていうくらいに「死」をみせるくせに薄っぺらさしか残らない「命」や「HANA-BI」とかが恥ずかしく思えました。 7点(2003-10-02 02:07:59) |
8. アモーレス・ペロス
全編、血の臭いのする映画でした。こういうひとつの出来事が絡まって色々な人生が動くような映画は大好きなのですが、犬の傷や血が生なましすぎて、まさか本当に犬を傷つけたりしていないだろうなって気になってしまいました。もしそうなら0点です。2番目の話が好きです。 6点(2003-08-03 01:58:28) |
9. ロミオ&ジュリエット
内容はどうあれディカプリオの最盛期かもしれない。音楽が斬新でとても良かったです。 4点(2003-07-20 01:31:18) |