1. キラー・エリート(2011)
なんというか・・ 監督の力量の無さが目立った作品だったと思います。大物出演者を集めてもこんな惨劇になっちゃうんですよという、お手本のようなものでしょうか。実話に基づいて重厚にしたいのならもう少し落ち着いたカメラワーク&作風のほうが合っているし、アクションエンタメに振るならもうちょっと単純で爽快にしてほしいものです。(ヨーロッパ風の格調的な雰囲気は少しだけ評価したいが) もう開始5分で嫌な予感です。ダニーの「1年後」とかのシーンとか要る?ぶっちゃけデニーロパートは全カットで良かったと思います。極めつけは何ですか、あの、、何とかの会の爺さんの集いは?あの爺さんたちは出てくる必要性があったのかって話です。終盤の旅行会社関連の裏切りやちょくちょく入る族長の息子のシーンなども全体的に話が冗長でもたつくだけなので、これらも基本的に全カットでも良かったかもしれません。ドミニク・パーセル(プリズンブレイクの兄)はくどい役回りで雰囲気が良くてちょっと良い味が出来ていましたが、なんだか少し浮いてて微妙な感じに仕上がっているのが惜しいです。クライヴ・オーウェンも好きな俳優ですがちょっと軽いんですよね。個人的には彼にはもっと深くて渋い、哀愁ある役柄をやっていただきたかったところです。 地上波で見られる無料の映画に色々求めはしませんが、これは群を抜いてつまらん映画でした。俳優陣がやたら豪華な割に全く面白くない作品、ぶっちゃけジェイソンステイサムの映画は嫌いですよ、私しゃ。 [地上波(字幕)] 3点(2022-07-06 17:14:47)(良:1票) |
2. 透明人間(2020)
《ネタバレ》 よくできてはいますが前半はかなり退屈しました。1時間を過ぎたあたりから盛り上がってきますが、今度はご都合主義感や粗が気になって妙に落ち着きません。結局のところ、あまり乗れなかったというのが正直な感想ですが、まあしかし、よくできた映画ではあります。 見えないモノ(者)に陥れられる恐怖は上手に描かれています。何もない場面で何もない所へカメラがパンしたりズームするのはかなり怖いデス。映画のタイトルでネタバレしているハンデ(倒叙形式)をウマく利用したシーンの数々は素敵でした。ただ、前半部で主人公の内面を丁寧に描こうとするあまり、間延びしまくっていますので、それをどう考えるかでこの映画の評価は変わってきそうです。(私はダメ)そもそも、主人公のセシリア(エリザベス・モス)が鬱屈した雰囲気が強く、まるでストーキングしたいような魅力的な人間には感じられなかったのが根本的にダメだったように感じます。 また、他の方もおっしゃっていますが、レストランでの一件は明らかにオカシイと感じました。普通あの状況であればナイフを避けるのが人間の正常な反応なハズで、間違っても手に握るような真似はしないのではないかと思ってしまいました。病院でのドンパチも同じことで、普通なら異様な状況を監視カメラで見ているハズの警備員たちですが、モブキャラ宜しく無防備に突っ込んでいって見事に昇天してしまいます。 さらに、私が一番腑に落ちないのは兄が操られていたのか?それとも兄に操られていたのか?という点です。結末から考えればおそらく弟が全ての黒幕だったと思いますが、それを裏付ける決定的なシーンはありませんでした。それなのにあのようなラストではアッサリしすぎているし、むしろ兄に操られていた可哀そうな弟のようにも見えてしまっています。 暇~な時にもう一度見たらもっと奥深くまで理解できるかもしれませんが、再鑑賞は当分先になりそうです。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-02-10 16:40:33) |
3. ロミオ&ジュリエット
世間的にはすこぶる評判が悪い本作ですが、実は結構好きだったりします。あの古典ロミ&ジュリをあえて超下品な現代版に作り替えた監督には拍手を贈りたい。バズ・ラーマンがメガホンをとってくれたおかげで音楽が最高にクールでスタイリッシュになっています。 主演二人の美しさは誰もが認めるところですが、助演のジョン・レグイザモとハロルド・ペリノーが下品で最高、さらに助々演のジュリエットの乳母や神父さんなども素晴らしい雰囲気を醸し出しています。また、音楽もさることながらカメラワークや色の使い方、衣装もクールで素晴らしいです。 古典セリフそのままの演出が不評ですが、あえて”ダサカッコイイ”を狙ったものと思われます(まあハズしちゃっていますが)。この映画は名作には程遠いですし、皆に広く愛される映画でもありませんが、、でも実は結構好きっていう人も少なくないかと。1968年版と比較しなければコレはコレでクールだし一つの映画として成功していると思われます。悪くない映画ですが深みがあるとはいえないので、軽い気持ちで鑑賞するのが正解です。クールさに敬意を込めて少し甘めの点数です! [DVD(字幕)] 6点(2019-11-19 23:33:34) |
4. バイオハザード: ザ・ファイナル
やっとラスト。ついに完結。そういう意味で楽勝で5点は献上できます。ストーリー的にはとても分かり易く、今までの伏線も一応回収してくれましたので総合的には良かったと思います。ただしアクションシーン全般にCG・編集・カメラワークが最悪で、戦闘シーンでは何をやっているのか訳が判らない&目が疲れました。個人的には派手なシーンやアクションより、映画としてきちんと内容メインで落ち着いて作って欲しかったと思います。 ローラさんは非常に美しく映っていましたね!でも無意味な役柄でしたので、、なぜ彼女がキャスティングされたのか謎でした。きっと日本の観客を増やすためなんでしょうねぇ。。いろいろ文句は書きましたがビッグタイトルの完結編としてはとても満足できるものでした。Very Good!(映画的には4点ですが、ラストだし綺麗にまとまっていたという意味でも少しオマケしてこの点数です) [インターネット(字幕)] 5点(2018-08-10 11:18:48) |
5. ハクソー・リッジ
《ネタバレ》 良心的兵役拒否者のことは聞いたことがありましたが、具体的にどんなものなのかは今回初めて知るに至りました。言ってることは至極真っ当なのですが、聞いているほう(軍隊の仲間)からすると「俺たち全員のことを真顔でバカにしているのか?全否定か?」そんなレベルです。そういった意味ではリアリティに欠けていて「a true story」と前書きが無かったら真面目に見ることができなかったかもしれません。(真実とはこういうものなのでしょうが、軍隊内部で「戦争したくありませんでありますっ!(ビシ)」は、頭湧いてんのかコイツ?としか思えませんでした・・) そもそも実際問題、主人公のような人物は一定数存在するものと思われますが、ほとんどの場合が戦争弱者のごとく早い段階で死亡してしまっているように感じます。バッターボックスにバットを持たずに立つようなもので、ほとんどの場合が秒殺で終わるものと思われます。今回のデズモンドに関してはたまたまラッキーだっただけですよね。 全体のプロットは手堅くまとまっていましたが、映画としては見た後に高得点が出にくい感じを受けました。全体が駆け足過ぎてご都合主義な感じに見えてしまったのかもしれません。ただ細かな部分は非常によく表現されていて、子供時代から偉業を成すまでの半生を2時間で過不足なく描いています。これは本当に上手いと思いました。やはりメル・ギブソンは監督に向いています。もちろん役者としても一流でしたが監督をやらせると格別です。古典的になりすぎず、かつ先鋭的なこともやり過ぎない。映画制作のことがよく判ってるなぁと感心します。メルギブには監督分野でもう少し活躍していただきたいです。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-08-07 10:26:29) |
6. 華麗なるギャツビー(2013)
1974年版未見、初ギャツビーでしたがとても良かったです。あっという間の2時間半。Jギャツビー(プリオ氏)の成り上がり感(何となく育ちが良さそうな感じ + たまに見せる下品な感じ + 得体の知れない感じ + 純な感じ etc)などさすがの演技力。マリガン嬢に対してマイナス意見が多いですが、嬢のフワキラ感、意志の弱さなどはなかなか魅力的で、ギャツビーが人生を賭けるに足る可愛さだったと思います。そもそも女という生き物はいつの時代でも現実的なものです。脇のトビー・マグワイヤ、エドガートン、エリザベス・デビッキ(Elizabeth Debicki)、アイラ・フィッシャーらも濃い容姿の割にはあっさりした立ち回りで、映画をより見やすいものにしていると思います。 内容を指して”三流”と切り捨てているレビュアーもいらっしゃいますが、このドラマは主人公の純愛と悲劇にスポットが当たっているものでしょうから、”ストーカー的で幼稚で純粋”これで正解だったと思います。ストーリーが複雑では恋愛ドラマでなくサスペンスドラマになってしまいます。シンプルな流れですがそれでも十分にサスペンスしていますし、終盤の悲しい展開へシフトしていく流れも非常にスマートです。ギャツビーがついに爆発した直後から事故の流れは泣かせますが意外とあっさりしています。何となく全体的に浅めに描いて軽快な仕上がりを意識したような気もします。 音楽に関しても賛否ありますが私はアリだったと思います。ヒップホップなど若干鼻につく演出もありますが、これのおかげでダウントン・アビーのような古典にならずクールに仕上がっています。”バカバカしいほどのパーティ”=これくらい過剰な表現で正解だったと思いますし、原題も邦題も最高にCoolで素晴らしいです。これほどカッコいいタイトルって意外とないです! ただ・・ これほど持ち上げておいてアレなんですが、内容的には「だからどうした?」の典型で、さして深い映画ではないとは思います。実際問題、世の中に掃いて捨てるほどある普通の浮気話な訳ですが、これを特別なものにしているのはやはりJギャツビーの成金感でしょうか。このお金持ち感と派手目の監督のセンスがベストマッチした奇跡の作品といえます。 【追伸・・】 1974年版映画と、原作本(野崎訳、村上訳ともに)読みました。2013年版映画(本作)は原作と比べると少々ケバ過ぎる向きもありますが、それでも本作のキャスティングはパーフェクトでしょう。対する1974年版映画は原作の古典感は感じられるものの、やはりキャスティングがあまり合っていないように感じられる点、全体的に冗長でドラマチックさに欠ける感じが退屈さを助長してしまっているようでした(もう45年も前の映画ですし)。 総括すると2013年版の映画を見て、ハマったなら村上訳の原作本を読むのがベストではないかと思います。 【さらに・・】 2001年TV映画版も見ました。こちらは原作本に非常に忠実なセリフや映像が多いのですが、2013年版のキャスティングがあまりにも素晴らし過ぎる点と2013年版の音楽とドラマチックな映像を比較するとやはり霞んでしまいます(なんだかんだ言ってもバズ・ラーマン監督は一流ですし)。また、あまりにも本に忠実なセリフ回しは時には滑稽でおかしな感じになるところも多数ありました。最初のシーン、デイジーが突然小指がどうとか言い出して笑ってしまいました。(本の中では情緒的なシーンなのですが) やはり2013年版を見てから村上訳の本を読むのが正解です。。(確信) [インターネット(字幕)] 8点(2018-06-19 10:21:54)(良:1票) |
7. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 エイリアンとしてはイマイチ面白くないのですが、普通のSFとして見れば結構面白かったです。そもそも、リドリー・スコットのエイリアンというだけで期待値が最大まで上がってしまうのが、ある意味最高に不運な映画な訳ですが、でもまあ・・ リドリーご本人さんが自ら進んでやっていることなので擁護はできませんよねぇ。。 79年エイリアンの時はクルーの行動にもある一定の共感がありましたが、プロメテウスと本作はとにかくクルーの行動にイライラしっぱなしです。「君たち、バカなの?死ぬの?」のオンパレード。監督さんボケちゃってるんじゃねーの?というレベルです。前作・今作を見て思うのは、もう完全なスピンオフ扱いに徹して、「アンドロイドの物語」として作ってもらったほうがよっぽど面白かったと思います。 文句タラタラですが見て損したというほどでもなく、まあ、、「金が掛かってるSF見たよねー(白目)」という程度の満足感はありました。エイリアンの続編として腰を据えて鑑賞するのではなく、あくまでライトな感覚でお祭りネタとして楽しむSF作品の超大作。 [インターネット(字幕)] 6点(2017-12-29 11:53:08)(良:1票) |
8. プリデスティネーション
ネタバレしますので内容には触れませんが、皆さんおっしゃるようにイーサン・ホークとサラ・スヌークの演技が素晴らしいです。また、導入部・引き込み部も非常にスムーズ、そしてタイムトラベルの方法、山高帽、キャンパスでの驚き、同じライターを使っていたことなど小道具も含めて素晴らしいシーンてんこ盛りになっています。「お前の人生を壊した男を目の前に差し出してやると言ったらお前はどうする?」この文句は超絶に素晴らしく、、ワクワク度もMAXに。しかし日本で流行らなかった理由も何となく判るような気もしますので、悩みぬいてこの点数といたしました。 まず全体像がつかみづらい。後々考えてもパラドックスばかり気になって、映画の筋書き通りに話が収まる気がしません。冷静に考えれば辻褄が合うような気もしますが、やっぱり合わないような気もしてくる(笑) 原作は読んでいませんが、こういった物語は活字だからこそ良い場合も多いですねやはり。(とはいえ、よくぞここまで映像化したもんだと感心しますが) あと、爆弾魔の一件がちと消化不良をおこしている点も少し気になりましたし、自分で気づいたなら意思の力で何とかなりそうな気もしないでもなく・・ やっぱり話の屋台骨自体が少々不安定な感じになってしまっているように感じます。 文句は書きましたが、この雰囲気と甘美な映像と見終わった後のインナーSF特有の余韻は非常に心地よいです。繰り返しになりますが、もう少し観客にわかりやすい仕上がりでしたらもっと売れたような気がします。総合的に考えて名作にあと一歩及ばない、非常に惜しい作品でした。 ※ちなみに公式サイトのほぼ全文がネタバレしていますので、映画をまだ見ていない方は絶対にアクセスしないことをお勧めします。。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-05-05 10:38:56)(良:1票) |
9. マッドマックス 怒りのデス・ロード
見た直後は5点かな?と感じましたが、他の映画を複数見た後に再考すると意外と良かったかもなぁ、と7点にレベルアップするような不思議な映画です(間をとって6点で)。。個人的にはマッド・マックスはメル・ギブソンの物語だと考えている古い世代なので、どうしても評価的に低めになってしまいます。ただジョージ・ミラー監督はやはり大天才だということは改めて感じました。できれば今作はフュリオサの物語としてマックス不在の「外伝」としたほうが無理がなくて良かったような気がしました。 しかしマックス(トム・ハーディ)、ジョー様(ヒュー・キース=バーン)、ウォーボーイズ(ニコラス・ホルト=ニュークス)、フェリオサ(シャーリーズ・セロン)、その他全ての役柄が立っていて非常に素晴らしい!一見して中身がなさそうなストーリー展開も、後に考えると意外と奥深く、複数の鑑賞に耐える作品に仕上がっています。アカデミー6部門には違和感を感じますが、皆さんが評価している一定の理由はあると感じました。 ジョー様の頭の悪さ加減なども含め、手放しで素晴らしかったとはいいにくいですが、、まったくもって悪くない映画です!個人シアター2D100インチ鑑賞ですが、映画館で3D鑑賞していたらもう少し評価が上がったかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-05-05 10:01:51) |
10. デイブレイカー
《ネタバレ》 予想外に良かった。とにかく世界観と着眼点が素晴らしい映画です。バンパイアは死なないので人類との人口比率がこのような状態になるのは必然的で、そして血液不足になるのも当然の結果です。血液不足のことをTVニュースでさも食料危機や戦争危機のように報じているのも監督のセンスが感じられて素晴らしかったです。 太陽が上がっている時のバンパイアの生活の仕方がとても良かった、いいアイデアです。そして人間への戻し方(副作用も合わせて)も素晴らしいアイデアです。それらを含めての、、終盤に主要人物が発する「人類は逃げなくてイイ・・」というセリフは感動的ですらありました。 名作になれなかった原因としては、、やはりラスト付近に押さえきれずにやりたい放題になったからでしょうね。ラストのウィリアム・デフォーの再登場の仕方もあまりにも低俗すぎて興ざめするほど(今の時代に じゃじゃーん! 的な登場はどうかと 笑) そして終わり方がもっとヒドイ、火の鳥の描かれた車(トランザムか?)は映画の内容と合っていて素晴らしいが、まるで安っぽいヒーロー物のようにその車で去っていくのはダサい、ダサすぎる。(今後のこととか他にもっと大切な話あるだろ?) ラスト15分、社長の娘の一件をきちんと絡ませた上でシックに仕上げてくれていたら9点くらい行きそうな映画です。辛口でしたが多少幼稚な部分も含めても見て損のない映画と思います!興味がある方はぜひ一度お試しください。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-01-31 16:28:15)(良:1票) |
11. バイオハザードIII
《ネタバレ》 意外と面白いんですけどね、でも、超能力とかはやりすぎです。せっかくクローンで面白い方向に行きそうなのに勿体無い感じの仕上がりです。あとやはりシエンナ・ギロリー嬢が出てないのは結構イタイし、博士の娘が出ていないのも地味にイタイ。それでいてやたら登場人物だけは増えているので訳ワカメ。 ただし、全体的に見所は結構多くて案外面白い。特に研究所に群がる無数のゾンビとかカラスの大群とか結構凄い映像です。あと、ミラ・ジョの水槽クローン(裸体)も結構美しい。全体的に悪くはないといった印象ですが、やはり高得点もつけにくい感じの微妙な映画です。 [インターネット(字幕)] 4点(2015-04-08 18:47:08)(良:1票) |
12. 英国王のスピーチ
吃音障害に馴染みがないので心配でしたが緊張感が上手に表現されていました。オープニングの演説シーンは凄い緊張感でした。全体的にチト地味な映画ではありますが、主軸がブレず最後まで一気に見せきる仕上がりには制作陣のレベルの高さを感じます。 ある意味、現状の人生にプレッシャーを感じている人にはそれなりに共感できる内容です。例えば次期社長さん、有名な人の子供さんなどなど、否応なしに人生が進んでゆく方々には結構共感できるんじゃないでしょうか。私にも多少あります。 派手なエンターティメントが好きな方にはお勧めしにくいですが、真面目な映画が好きな方にはお勧めです。主人公のコリン・ファースの吃音は演技に見えませんでした。その点は必見でしょう。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-03-26 18:40:45)(良:1票) |
13. ソウ6
《ネタバレ》 マラソン鑑賞中、パート5でV字回復を遂げたと思ったのに6はちょいと停滞気味。まあでも箱の中身も判明したし、「続き物」としたら結構面白いほうなのかもしれません。(SAWシリーズは続けて鑑賞すると断然イケます!) まずは、保険屋を懲らしめるのが遺言に残すほどの仕事だったのか?という大問題は置いておいて、ラストのホフマン刑事のゲームが渋かったです。アマンダと同じ器具なので絶体絶命!と思いきや、シブイ逃げ方をしたと思います。 5同様にストーリー的にはかなり無理がありますが、ホフマンの正体がバレそうになる所などハラハラしました。ただ今回もかなりの人数を拉致してきていますが、全く持ってリアリティに欠けると思います。そもそも最初も書いたように、保険屋を懲らしめることが遺言に残すほどのものだったとは思えないので、どうしてもモチベーションが下がってしまいました。(さあ今夜はファイナル!) [DVD(字幕)] 4点(2015-01-17 16:40:48)(笑:1票) |
14. イエスマン "YES"は人生のパスワード
《ネタバレ》 YESといい続けたらどうなるのか?プロットも良くて中盤まではかなり興味深い流れになっています。この映画は自己啓発系や宗教系とは異なるベクトルで話が進みます。説教臭いところもなくどこまでも単純明快。私には、、YESということで人生の「可能性」が開かれるかもしれないよ!という、「もしも」を判りやすく提示してくれていたように感じました。難しく考えずに「人生はポジティブに行動したほうがいいんだよ!」と受け止めてあげると映画の本質が分かり易いように思いました。 人間は何を基準にYESとNOを決めているのか?本作では休日出勤にYESと言ったから昇進しましたが、もしかしたら休日出勤の途中で交通事故に遭っていたかもしれません。人間は「もしも」を考え出すとカオスに陥りますので、そういう難しい判断はひとまず置いておいて、何はともあれ「YES」と言ってみようと。人はYESと言われて嫌な気持ちになることはありませんので、これに尽きると思います。 ゾーイ・デシャネルの可愛さもあって、終盤付近まで面白さを維持しますが結末のつけ方があまりにも雑でした。銀行マンでこれほど利発な男が「YES=契約」という馬鹿な勘違い(思い込み)をするかね?せっかく「単純なのに深い」風味で進んできた哲学も、浅はかなラストのおかげで一気にB級映画に成り下がってしまったように思います。あまりにも雑すぎるので点数を下げざるを得ませんが、まあ・・ 最も可愛い時代のゾーイの映像が残ったという世界遺産的観点から1点加点しておきます。 もう少し深みのある哲学的なラストに収まってくれていたら名作になったような気もしますが、じゃあどんな結末が良かったのか?と問われても難しいですね。結構面白い映画でしたが微妙に惜しい作品でもありました。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-09-25 15:14:40) |
15. マトリックス レボリューションズ
《ネタバレ》 ここまでくると最後を見届けるのがもやは義務になっていた方も多かったのでは。。最も違和感を感じたのはリアル世界でネオが超能力を使えるようになったこと。スミスは現実世界にやってくるのにとても努力したのに、ネオは突然力が使えるようになって納得がゆきませんでしたね(笑) (もう何が何やら・・ やれやれ) ザイオンもツッコミどころが多すぎて・・ 清潔な司令室と劣悪な船、白い制服の司令官とボロ雑巾を着た船員などなど監督のその場しのぎ感が全開に開花しております。死に物狂いで帰ってきた船一台のEMPで大量の敵を退治できるのならば、もっともっといかようにもやり方があったように思いますしおすし。。 個人的にはパート2の後半、アーキテクトのおじさんの後にそのままソースへ戻って終わってくれたほうがスッキリして良かったと思います。まあしかし三作目終盤の雰囲気に関してはマトリックスという映画のラストとして悪くはなかったと思います。。やはりマトリックスは3品ワンセットで一つの映画と考えたい作品です。(預言者以外のキャストが続投してくれたことも良かったです) [DVD(字幕)] 5点(2014-09-03 14:30:41) |
16. マトリックス
《ネタバレ》 流行り物に反発する性格でロードショー未鑑賞でしたが、空前の大ヒットで猫も杓子もイナバウアー状態。本当にレンタルを心待ちにした映画です。借りたその夜、、心底感動して2度続けて鑑賞しました(深夜27時)。。こんな映画初めてで興奮しまくりました。 当時から難解な映画だといわれていましたが、私は割と簡単に理解できました。要するに養殖豚と同じで電池要員として人間が機械に飼われている図式ですが、人間が食物連鎖の頂点から転落したならば、これは十分に考え得る構図だと思われます。 その他、ファミコンゲーム世代なので架空世界でルールを無視する感覚も難なく理解できましたし、脳の電気信号で現実と夢を区別するならば私の住んでいるこの世界もマトリックスなのかもしれんな、と、真剣に考えたほどです(汗) この作品はマトリックスが何なのかよく判っていない所からスタートしますので話が回りくどくて難解になりがちですが、人間自身が飼われている状況に気付かないよう工夫されている点などが素晴らしくも恐ろしかったりします。ただ、ここまでの状態に持ってゆくまでにはかなり長い年月と莫大な設備投資、人間の反発などがあったハズで、それらの複雑な部分がサクッと端折られている点はやはりご都合主義だなと感じてしまいました。 続編を熱望した映画でもありましたが、続編の出来栄えは「迷走」の一言でした(汗) とにかく、この一作目は名作として語り継がれるべき本物の哲学&SF映画の最高傑作です! [ビデオ(字幕)] 9点(2014-09-03 13:59:38)(良:2票) |
17. マッドマックス サンダードーム
当時、パート3が公開されて狂喜乱舞したことを覚えています。しかし同時に鑑賞して愕然とした記憶も鮮明に残っています。いつになったらマックスがマッドになるのかハラハラしながらロードショーを観た記憶がありますが、結局マックスがマッドに達する事はなく・・ と、酷評しましたが、いま改めて見返してみると全然悪くないんですよね。結局1985年には早すぎた映画、先見の明がある大天才ミラー監督がお客を置いてけぼりにして、先取りしすぎた不運な作品なのだということが理解できます。確かに間延び感やパート2の焼き増し感は若干感じますがストーリー自体はとてもよくできています。マックスも大人になっていてちゃんと分別を持つに至っていますし、ジャイロキャプテンの時間軸はパート2とは明らかに矛盾するものの、ある意味きちんと子供を儲けて大人な対応を見せてくれます。 以前は「なぜ作った?なぜパート3を作る必要があったのだ?」そんな無情な感想を持ちましたが、2022年じっくり腰をすえて見返してみると全然悪くない、いやいや結構深くて素晴らしい映画だぞ!アウンティ・エンティティ(ティナ・ターナー)も実にハマっていて、彼女以外に誰が居るんだ?といえるほど完璧な役なのです!(「あんたもなかなかやるじゃないか!」は最高) シリーズものの整合性という意味では少々無理な部分もありますが、大きな視点で一つの作品としてこのシリーズを考えると全く悪くない。いやかなり良いシリーズです。結局はジョージ・ミラーという大天才な監督が先取りし過ぎて観客がついてこれなかっただけの話です。アカデミー6部門受賞の怒りのデスロードを見ればそれは間違いないんだと確信するに至ります! [映画館(字幕)] 8点(2014-09-03 13:49:52) |
18. マッドマックス2
前作からたった2年での続編公開ですが、本作は凄まじいまでの進化を遂げています。”バイオレンスの金字塔” ”真の暴力” ”北斗の拳の元ネタ”と名高い本作ですが、ストーリーの組み立ても非常に上手く、バイオレンス以外の部分も完璧にまで洗練された本物の映画に仕上がっています。オープニングではパート1の後、文明世界が崩壊しヒャッハーな世界になってしまったことが端的に語られます。マックスが伝説になったり時間軸がちぐはぐな点は華麗にスルーが必要ですが、ジョージ・ミラー監督の豹変ぶりには驚きしかありません。 オープニングから引き続き、導入部のウェズ・ジョーンズ(ヴァーノン・ウェルズ)とのチェイスシーンも完璧な仕上がりです。ここで出るマックスの愛犬(Dog)に関しては裏話があり、実は捨て犬を出演させたという話は非常に有名です。このドッグ、演技が上手いのか撮り方が上手いのか、今も語り継がれる主人公+犬という黄金図式が最高にハマっていて印象的なシーンです。 挙げればきりがありませんが、ジャイロキャプテン(ブルース・スペンス)との出会いも文句のつけようがないし、フェラル・キッド(ブーメランの子)とトーディー(マックス・フィップス)の指チョンパの一件、パッパガーロ(マイケル・プレストン)、女戦士(バージニア・ヘイ)、ヒューマンガス(ケル・ニルソン)ら、魅力的でキャラ立ちのシッカリしたキャラクターてんこ盛りです。 良い映画の特徴として、キャラ立ちした愛すべきキャラクターが多数出ているのにストーリーが渋滞しないというセオリーが挙げられます。徐々に退場してしまいますが暴走族側にも魅力的なキャラが多く見どころに尽きません。 パート2だけで綺麗に完結しているストーリー展開も本当に素晴らしく個人的には文句無しの10点満点といいたいところですが、上流階級の方には死んでもお勧めできない映画だったりもしますので、自制心をもってあえて9点にしました。 [DVD(字幕)] 9点(2014-09-03 13:44:45) |
19. マッドマックス
この映画を語る時に絶対外せないのがジョージ・ミラー監督だと思います。今振り返ると明らかにジョージ・ミラーの生き様こそがマッド・マックスであり、マッド・マックスの全てがミラー監督の分身であるという前提で映画を見る必要がありそうです。 1作目の印象としてはやはり少々作りが粗く、ストーリーの流れが散漫で観客を退屈させるような嫌な長さを感じさせる作品に仕上がっています。初監督のジョージ・ミラー自身も1作目は失敗だったと語っていたりします。 しかし各シーンの描写自体は極めて完成度が高く、監督が見せたかったシーンは正しく記録されており、そういった意味では極めてセンセーショナルな映画だったと評価できると思います。例えば子供を挟んでの猛スピードでのチェイスシーン、目玉が飛び出るシーン、グース(カワサキZ1000)の爆走シーン、道路を舐めるような低いカメラ位置から生まれるスピード感や派手なクラッシュシーンの連続、黒いV8インターセプター、トッカータ―を筆頭に暴走族の気味悪さ・・ マックス(メル・ギブソン)を世に知らしめたという意味でも、ミラー監督のデビュー作としては驚異的な作品だったと認めざるを得ない完成度です。しかし世の中の評価はキッパリと二分されていて、いわゆる”カルト映画”という意味では非常に人気が高かったものの、バイク・ファッション・バイオレンス等に興味がない人々には全く響かない作品だったのもまた事実です。 少し辛口でしたが「マッド・マックスは三部作で1つ」と考えると1作目もかなりの高得点ではないかと思われます。多少は制作された年代を考慮する必要はありますが、歴史的な意味でもアイコンとしてきちんと機能しており、やはり総合的に考えるとかなり素敵な映画だと思います! [DVD(字幕)] 8点(2014-09-03 13:40:02) |