1. ザ・レイク
《ネタバレ》 冒頭から謎の怪獣が出現するスピーディな展開は好感が持てました。奪われた卵を追い求めて暴れまわる怪獣というのは当然の如く既視感十分ですし、演出的にも特に目新しさは感じませんが、出演者たちの行動や言動に若干の違和感を感じつつも、ハリウッド映画や日本の怪獣映画とは一味違う味付けと思えばそれも本作の魅力なのかも知れません。 怪物のデザインは「AVP エイリアンVS.プレデター」「クローバーフィールド / HAKAISHA」「アバター」等々のクリーチャー・デザインを手掛けたハリウッドのデザイナーということですが、なるほど本邦の怪獣デザインとは異なるテイストですね。タイの風景の中に現れたハリウッドテイストの怪物、新鮮でした。 タイ発怪獣映画ということでモノ珍しさで鑑賞した作品ですが、シンプルに怪獣映画として楽しめたこともあり6点献上します。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-09-29 12:03:35) |
2. 真実の穴
《ネタバレ》 東南アジア発のホラーには、邦画ホラーや洋画ホラーとは異なる独特の雰囲気(=魅力)がありますね。本作もどことなく邦画ホラーの湿気に通じるものを感じるものの、邦画とは少々異なる味わいが楽しめます。素朴、と言うとちょっと違うかも知れませんが、作り物ではない自然な恐さとでも言いましょうか、生活感は近代的でありながら語られる恐怖は少し時代を遡るような感じがします。 少し前に洋画ホラーで同じような壁の穴を扱った作品を観ましたが、そちらはもっとグロテスクかつエロティックな描かれ方でした。それはそれで面白かったのですが、本作の穴はそれと比べれば相当に控え目。直接的(攻撃的)な恐さというより心理的な恐さです。洋画ホラーとアジアンホラーの違いがよく解ります。 壁の向こうに見える世界。それは現実とは時間も空間も異なる異世界。穴は過去の悲劇を語りかけて来る。じわじわと家族の秘密が垣間見えて来ます。祖父母が、そしてマイが隠し続けて来た秘密。マイが実家を飛び出して以来、過去の怨念は出口を失っていたのでしょう。そこにやってきた姉弟。恨みを訴えるには最適な二人です。祖父母には見えなかった(見ようとしていなかった)壁の穴は二人に真実を見せようとし始めます。 願わくば、もう少し尺を短く出来なかったものか。ピムをものにしようとしているパットの悪友のエピソード。ピムの部活のエピソード。物語全体を見たときに、これって必要なエピソード?と思えてなりませんでした。二つのエピソードを絡めてまで描く必要があったのかどうか?本筋だけで十分楽しめたのでサイドストーリーが余分に思えてしまいました。 とは言え、じわっと来る恐さが光るタイ発ホラーに7点献上します。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-09-05 16:40:22) |
3. カミングスーン(2008)
《ネタバレ》 冒頭から中盤過ぎまで、言葉は悪いのですが「ありきたりな」幽霊話と思えてしまい、主人公にも全く魅力が感じられず(役柄的にクズ男ですし俳優さんの演技も一本調子な感じだし)鑑賞完了断念かなと諦めかけました。 しかし、何とかヒロインの可愛らしさを救いに観続けていたら、なんと終盤にドンデン返し。「驚愕の」というほどではないにせよ、この展開は意外でした。と言うか、この展開がなければあまりにベタな幽霊話、都市伝説。アイディア一発で逆転と言った感じでしょうか。 タイ・ホラーらしいグロ描写もありますし、万人にお勧めは出来ない作品ではありますが、観終わってみれば決して後味の悪くないホラーでした。 [インターネット(字幕)] 4点(2024-04-16 13:49:17) |
4. 沈黙の達人
《ネタバレ》 超シンプルなストーリーに全く相手を寄せ付けない完全なる無敵っぷり。セガール作品はこうじゃなきゃいけませんね。パンチ貰ったり縛り上げられたりしてはいけません。 贖罪の念から出家したのかと思ったら、退役して僅かの年月で無敵の医師に変貌してるところもご愛敬。達人は何をやらしても達人なのです。 娘の救出を願い出た父親がそれを断られ、「自分が行く。生きては帰れないからこの子を頼む。」と言い放ち医院を飛び出したものの、ちゃんと扉の陰で引き留められるのを待っててもいいのです。セガールさんは決して断らないと分かっているのですから。 予め敵のアジトに武器を隠すチャンスがあるのなら、そのついでに攻撃しちゃえばいいのに改めて出直して結局は正面突破でもいいのです。無敵なんですから。 前半の雰囲気から独りで乗り込んで悪党を全滅させてくれるのかと思ったら、ヒーロー全員集合映画的に仲間を集めてひとりひとりデカイ文字で紹介されたりしたので、なんだかそこからテイスト変わっちゃうのかと思いきや、やっぱり最後は独りで乗り込む。いいですね。しかもラスボス全く寄せ付けず。シビレます。 オープニングとラストに何やら教訓めいたナレーションが入りますが、セガールさんの脚本ですからここは必須ですね。そしてエンドロールは歌にギターにまさにセガールショー。 しばらく欲求不満気味の作品が続いていただけに、ひさびさにセガールさん尽くしを堪能出来て、観終わった後は物語中の悲劇に反して爽快感に包まれました。 ちなみに、原題の「消耗」とは特殊部隊時代の「精神的消耗」のことなのでしょうか?イマイチ理解出来ていません。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-04-05 11:26:31) |
5. バンコック・アドレナリン!!!
マーシャルアーツ、ってかカンフーてか、肉弾アクションは爽快!ちょっと痛々し過ぎるけど。でもって、意外とストーリー的にも面白いんですよ、これが。 何も考えたくない夜に、一服の清涼剤として御覧ください。コテコテのタイ風アクション・コメディに癒されますよ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-02-19 21:50:01) |
6. チョコレート・ファイター
《ネタバレ》 タイ映画、好きだなぁ。今回は特にヒロインが可憐で良いです。 タイのアクション映画では、どちらかと言うとヒーローのカッコよさが際立っていることが多いけれど、この作品では徹底的にヒロイン(お母さんもいいけどね)のカッコよさと可憐さが群を抜いて素晴らしい。 ストーリー的には、ひと時代もふた時代も前の香港カンフー映画みたいな暗さが気になるところだけれど、とは言えヒロインのキャラを考えれば、選択肢としては「陽」より「陰」で正解かも。どんよりした薄汚れた世界に燦然と輝く一粒の宝石。いいじゃないですか。 ジージャーさん(ちゃん?)には、是非次は純愛モノを演じて欲しいな。「初恋のきた道」のチャン・ツィイーの再来か?!みたいに。 あ、満点じゃないのは、あまりにイタイ映像が多くって…始めのうちは歓声をあげてたんだけどね。脇役、スタントマン、かわいそ。ギャラ安いだろうに…(貰泣) [DVD(字幕)] 9点(2011-01-10 15:08:49)(良:1票) |
7. レベル・サーティーン
《ネタバレ》 予告編を見て気になりながらも、生理的にダメだろうと避けていた作品。ついに観てしまった、うぅ… 正直、タイ映画と知らずに観始めてしまいましたが、オープニングで「バーラムユー」と来たから期待度アップ。タイ映画、好きなんです。 でも、やっぱり生理的にキツイ部分が多かった。ただ、それが監督の狙いなんだろうから仕方ないですよね。このテーマにはここまでやらなきゃイカン!という意図は理解出来ました。 主人公の生い立ち。父との確執。母と生きた半生… 次第次第に明かされていく背景。このあたりの展開は好きです。タイ映画ならではのブラックコメディ的要素もしっかり詰め込まれ、嫌なんだけど惹き込まれる不思議な作品です。 冒頭の老婆を助けバスに轢かれる青年。彼もゲームに参加していたのですね。彼の場合は汚れネタじゃなかったのかな? でもって、あの婆様、このゲームのレギュラー? なかなかどうして大した役者です(笑) [DVD(字幕)] 6点(2010-06-30 02:54:54)(良:1票) |
8. バンコック・デンジャラス
《ネタバレ》 素直に面白かったと思えた作品。パン兄弟の創り出すこの雰囲気には、ニコラス・ケイジのヒットマンは「あり」だと思う。金の為なら何でもやる極悪非道のヒットマンじゃなく、彼なりに仕事は選んできた。だからこそ、これから別の人生を歩もうと引退を考えている。そんな感じに人物設定されている。やっぱ、ニコラスさんのキャラじゃ悪人は難しいし。 「弟子」もヒロインも、皆優しさに満ちている雰囲気。対して、ターゲットは一人を除いて悪党ばかり。「誰かにとって」じゃなくって「万人にとって」の悪党。これだけ状況設定しちゃったら、もう「普通の」ヒットマンものじゃなくなっちゃうでしょうね。 私は、これはこれで「あり」だと思いますよ。ニコラスファンなら文句なしだろうし、そうじゃなくても十分に楽しめる娯楽作だと思います。 そして、ラストシーンは作品的にはあぁしか出来なかったのでしょうね。というか予定調和的に。真面目に考えたら、政治家暗殺未遂場面のあの状況で逃げおおせたんだから、何とでも出来るだろうし。その悲しさの表現が、少しばかり力技だったかな? [DVD(字幕)] 7点(2010-03-15 02:45:23)(良:1票) |
9. セルラー・シンドローム
《ネタバレ》 タイの若者はこんな感じなんですかね?なんだかイメージ狂っちゃいます。もっと素朴なイメージなんだけどな。 で、ストーリーの骨組みは決して目新しくはないけど、十分怖く仕上がってます。Jホラーの雰囲気のコピーっぽいけど、かなり頑張ってるなって感じ。 それにしても、やっぱ女性の復讐モノは怖いな。恨まれないようにしなくちゃなぁ… [DVD(字幕)] 6点(2009-09-14 01:08:33) |
10. アルティメット・エージェント(2007)
ん~、微妙!前作「ダブルマックス」より、さらにコテコテ度アップ。これはなかなかついていけない! 何より、主演のペットターイ・ウォンカムラオに馴染めないことには観るのが苦痛かも。ド派手なアクションや爆破シーン、カーアクションは相変わらずスゴイけれど、全編を貫くタイ式ギャグは、軽~く前作を凌駕。笑えないことはないけれど、これでもかの勢いには、思わず御馳走様と言ってしまいそう。エンドロールのところのキレキャラも、前作観てるか、余程のタイ通じゃなきゃ解らないでしょ。 とにかく、徹底的に観客を選ぶ作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2009-04-13 00:08:17) |
11. トム・ヤム・クン!
凄いですね、トニー・ジャー。もう、彼無しには有り得ない作品です。 螺旋階段、4分ワンカット、49人連続関節技などなど、次から次へと展開される超絶シーンには降参するしかありません。 皆さんに厳しく評価されているストーリーも、決して雑なものではなく純粋なものとして受け止めたいところです。 良く考えれば非常に重い物語。でも、好きだな、タイ映画。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-04 19:10:49) |
12. ダブルマックス
いや~、コテコテ!でも、面白い。 タイ映画って絶対観客を選ぶと思いますね。この作品も、ダメな人には絶対ダメ。アクションだけならともかく、笑いが入るとますますエスカレート。もう滅茶苦茶ですからね。タイの人気コメディアン(多分)も何人か出てるみたいで、タイの人が観たらもっとウケルんだろうなぁ~。 まぁ、多分ジャッキー・チェン路線かマイク・マイヤーズ路線を狙ったんじゃないかと思いますけど、そんなの関係なしに楽しいですから。 ちなみに、DVDのジャケットのシーンは全く含まれてないので要注意。(汗) タイ映画好きだから、オマケの8点です。 [DVD(字幕)] 8点(2008-09-14 02:53:21) |
13. ロケットマン!
タイ映画のこのノリは好きなので観ていられましたけど、ダメな人は冒頭10分でリタイアかもしれませんね。アクションだけじゃなくて、コテコテのタイ式ギャグ(?)が炸裂してしまうので、それを受け入れられるか否かが分かれ目。 んでもって、期待の生身アクションはイマイチ。ワイヤー使い過ぎたかな? でも、このコテコテの世界観が何となく好きなのでオマケの6点です。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-14 01:50:57) |
14. リサイクル -死界-
微妙ですね~。とにかく、どこかで観たカットのオンパレード。テーマとアイディアは面白いと思いますよ。でも、良く似た話をどっかで観たか読んだかしたかな?それに、ホラー的表現があまりに平凡、お約束的。それから、CGで描かれた世界はなかなか豪快ですけど、やっぱりどこかで観たような…。 気合と意気込みは感じられるけれど、残念ながらスベッテしまった典型かも。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-31 02:21:17) |
15. BLACK NIGHT ブラック ナイト(2006)
全く怖くない!映像的には妙に古臭い!短編集だから暇つぶしにはなると思ったのに…やっぱり期待を裏切らない(これ以上裏切りようもない)作品集でした。あぁ虚しい… [DVD(字幕)] 3点(2007-12-08 02:17:35) |
16. デッドライン(2004)
「タイ映画最大の火薬使用量」とかいうコピーの割には、迫力はイマイチです。てか、肝心のストーリー展開がかったるい。やたら重々しいBGM(同じフレーズの繰り返しが気になる…)のもとで展開される緊迫のドラマは、内容の割には切迫感が足りず、ややもすると睡魔が…。いろんなところで指摘されてると思いますけど、まんま「インファナルアフェア」なシーンも用意されてたりして。「タイ映画らしさ」を求める向きにはお勧め出来ない1本ですね。 [DVD(字幕)] 4点(2006-08-27 06:15:05) |
17. キラータトゥー
楽しいですね~、タイ映画は楽しい!結構無茶なストーリー展開だし、主演の四人が揃って(現地の)有名コメディアン。でも、メリハリ、テンポがいい!それと、この勧善懲悪ぶりが潔い!予備知識無しで観て欲しい一本ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-22 00:25:28) |
18. シスターズ(2004)
「本当に恐い!」みたいなコピーに惹かれ観てみましたが… ん~、冒頭は実験映像的な構成もあって「なかなかやるなタイ映画!」と思ったものの、物語が進むうちに「はぁ?」って感じになってしまいました。「呪怨」やら「リング」やら、どこかで見た画のオンパレード。「恐い」どころか「笑い」の連続。こりゃ参った! [ビデオ(吹替)] 1点(2005-09-23 07:11:50) |
19. テッセラクト
微妙な作品。高評価したい雰囲気ながら、どこか何かが物足りない。ストーリーの展開にいまひとつ説得力が足りないというか、無理やりの展開というか… エンディングの救いようのなさもイマイチ意外性に欠けるし。雰囲気は悪くないので、ちょっともったいない気がしますね。それから、意味深なタイトルだけど、私は「?」。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-28 00:30:01) |
20. マッハ!!!!!!!!
《ネタバレ》 このアクション!素晴らしいのひとことですね。ストーリーはこれ以上ひねるべきではないでしょう。格闘シーンには若き日のジャッキー・チェンを思い出させられ、街中疾走シーンでは「ヤマカシ」を髣髴させられる。おまけにトゥクトゥク使ってのカーチェイスまであるし、ほんの一瞬お色気シーン(タイ映画でそれってありだっけか?)までありという盛り沢山の大サービス。とにかく痛そうで痛そうで、出演者全員の努力と忍耐に9点献上! 9点(2005-01-10 00:34:12) |