1. グッドナイト・マミー(2014)
《ネタバレ》 芸術映画風の流れが好きじゃない。 母親は本物か。 それだけで1時間持たせたのが退屈でならない。 シックスセンスという映画がなかったらラストの衝撃度はもう少し高かった。 [DVD(字幕)] 5点(2019-09-06 16:40:23) |
2. ピアニスト
変態女の不完全燃焼…そのまんまです。 変態熟女が美少年に誘われて、付き合ってやる代わりに、変態行為をさせろという内容です。でも、何を思ったのか、気が変わって、やっぱりよすと言ったり。 観ているこっちは爆発できないまま終わります。 主役を演じた女優のインタビューがあれば聞いてみたいですね。「私は主人公に共感できます」なんて言ったら、こりゃ、コメディですよ、もう。 でも、不思議なんです。この映画、映像の撮り方が古い日本映画的で、小津のように、とても繊細タッチで観る者を惹きつける何かがあるんです。 「愛・アムール」みたいなジジ・ババが出てくる映画よりは、こっち観たほうがいいと思いますよ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-02-03 05:02:49) |
3. 野ばら
PTAのお母さん方は絶対に文句言わないでしょう、この作品。子供の時、児童会館で無理矢理観させられて、なんだか取っつきにくいオープニングに早く終わらないかなぁなんて思ったりしましたが、どんどん惹き込まれていって、心から少年を心配した記憶があります。 家に衛星放送を入れなければ、この歳になって観ることはなかったでしょう。 現代の価値観では万人に受け入れられることはないでしょうけど、当時感動した私たち大人が、この作品を子供たちに受け継いでいくのは、もはや義務かもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-12 03:46:56) |
4. ブルグ劇場
《ネタバレ》 年代の割によく練られた人物の構成だが、ややこしくて少々疲れる。 一流の舞台俳優を目指す若男のために悪意のない小細工をする美少女。その美少女の嘘にそそのかされて求愛する名声ある年老いた役者。 登場人物全員が無意識に持つ煩悩と闘いながらも、それに妥協していく過程は、現在の価値観にも通用するものであるが、悲壮感を感じる幕で下ろされ、観ている私たちは何を考えればいいのか?と問いたくなってくる。 普遍的なテーマを扱っているが、この21世紀の暗い今の時代には使い古されてしまった題材である。 鑑賞中眠たくて仕方なかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-04 23:38:25) |
5. サラエボの花
《ネタバレ》 ボスニア紛争を知らなければ理解できないのではないかという、観る前から勝手な偏見を持つ人がいるかもしれないが、内容は世界中に通用する母と娘の親子愛、シンプルな話しである。 娘は男にも真っ向から喧嘩を買って出るほどの強気な性格で、母親の仕事ぶりからも二人が共に人生を乗り切ろうとしている姿が重ねて強調されている。 皆と一緒に修学旅行へ行く。父はシャヒード(殉教者)である。この国ではごく普通の人間でありたいと思う娘に母親は娘の出生の秘密を打ち明けることができない。教えたくない母親の気持ち。だが彼女もやはり女であり一人の人間、打ち明けてしまったことで本当に大切なものが何なのか悟る。その告白シーンがハイライトで胸を締め付ける。 全体を通して、娘の修学旅行が娘にとっても母親にとっても人生の岐路になったところに真のドラマを感じた。 娘は一見わがままで身勝手ではあるが、母への愛情を誰よりも必要としており、ラストのバスのシーンで、皆の合唱に合わせて少しづつ口ずさむシーンは、観客の誰もが「頑張って!」と応援したくなると思う。 登場人物全てがこの腐敗した国の現状から抜け出そうと必死に生きている。一見悪そうな大男まで真剣に生きようとしているところに人間の綺麗な部分が見える。 後で知ったが、監督は30代の女性。紛争経験がある。娘は12歳の設定だが、日本人でいえば高校生くらいにも見える。これは戦争というものが老若男女関係なく強く生きなければならないことを訴える姿勢で、とても自然に表現されていると思う。 「戦争待望論」という言葉が日本でも言われているが、戦争を起こした国ほど心から平和を願う人が多いことに皮肉めいたものを感じてしまう。 「あ~、いい映画観たなぁ~」と思える作品。沢山の人に鑑賞してもらいたい気持ちを込めて9点。 しかし、この邦題のセンスのなさ、なんとかなんないのか…(悲) [DVD(吹替)] 9点(2009-02-16 09:00:24)(良:1票) |