1. イル・ディーヴォ
《ネタバレ》 スタイリッシュにそして戯画的に描かなければ、直視するのが憚られるくらい醜悪なイタリアの政治そして闇社会の姿が赤裸々に描かれています。 もう、オープニングに流れるCASSIUSの「toop toop」にあわせて映し出される事実の数々から「トホホ・・・」という感じでしたね。 全体的には、コスタ・ガブラスの『Z』を思わせるような腐敗に対する怒りをブラック・コメディの手法で伝える政治ドラマでした。 なお、アンドレオッティ元首相はこの5月6日に亡くなりました。こうして真相は永遠に闇の中に・・・・・ [DVD(字幕)] 8点(2013-05-04 16:42:58) |
2. いのちの戦場 -アルジェリア1959-
《ネタバレ》 ストーリー自体は、戦争の持つ狂気性やその虚しさをさまざまなエピソードから描いているのですが、それよりも一番興味深かったのは、この戦争についてつい最近までフランス政府が認めていなかったという事実ですね。 劇中でも、主人公がフランスに休暇で戻った際に観たニュース映像が、極めて平和的な光景のみを映し出していたりしましたし・・・・。 本当に情報というものの恐ろしさを感じましたね。 [DVD(吹替)] 7点(2009-09-25 12:42:02) |
3. イブラヒムおじさんとコーランの花たち
パリに住むユダヤ人とトルコ系のイスラム教徒との触れ合いという設定は良いと思うのですが、話の焦点がまとまってない印象を受けました。 ただ、音楽の使い方や映像が非常にポップな感じが出ていて、さすがフランスといった感じでしたね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-21 12:02:58) |
4. インドシナ
《ネタバレ》 フランス版大河ドラマという感じですね。フランスの植民地であったベトナムの激動の歴史の始まりを舞台に、母と養女、そしてその両方が愛する事となるフランス人将校の三角関係を軸にしたストーリー展開に見入ってしまいました。養女が刑務所から出てくるシーンはホロリと来ました。 しかしながら、この作品に限らず西洋の映画に出てくる東洋(この作品ではベトナム)の描き方は、上から見下しているのがありありと見えて違和感を感じます(まあ、かつての支配者としてはどうしてもそういう視点になってしまうんですかね。カトリーヌ・ドヌーブがゴム農園の労働者をムチで折檻しているシーンが印象的でした)。 まあ、あまりフランス統治下のベトナムの様子を知る機会はないので、非常に興味深かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-17 23:05:05) |
5. イースト/ウエスト 遥かなる祖国
見ごたえのある作品でした。スターリン時代のソ連の状況を垣間見ることができ、非常に興味深かったです。また、それだけでなく登場人物たちの心の動き・葛藤が上手く描かれていて人間ドラマとしても良くできた作品だと思いました。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-10 14:26:53) |