1. シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション
《ネタバレ》 シティーハンター 史上最香のミッション くだらない、でも面白い。 この映画の監督が原作の漫画とアニメを物凄くリスペクトしてるってのは、色々なカットを見ていれば良く分かります。効果音もそうだね。 その上で、フランスでこうした漫画を映像にするのなら、まぁコメディ要素を強くするのも理解できます。 でも、センスがやっぱりフランス風なんだよね。いい意味でも悪い意味でも。 フランス制作って事なので、”もっこり~”(お色気という意味ではないです)なんて場面をもっと強調するんじゃないかと思っていたのだけど、いやはや軽い軽い。下着姿とか、チンチン丸出しなんてのは平気でする国のくせにそういう所に手を出さないのはどうかなぁと思っちゃいました。 この映画自体のシナリオの元ネタは多分、原作の殺人蜂の話だと思うのだけど、それを香水にしたところでシナリオ全体の方向性は悪くないと思いましたが、そもそもの動機付けが弱いと思ってしまったのは、原作を読んでいたせいかなぁ? ガンアクションは正直言うと、真面目にやりすぎです。丁寧にアクションを見せるのは良いのだけど、それが反ってテンポを悪くしてる。多分、もうちょっとカットを上手く割ってあげれば良いのに、それをしないんだよね。こうした演出面で損をしています。ハンマーだって、本物を使う必要性以上に使うための動機付け(設定)はいらないと思うんだけど、態々見せてしまう所がなんとも残念だと感じました。 こういう感じはテレビドラマ版の「エンジェル・ハート」みたいにもっとさらっとやってくれたら、どれだけ楽しかったかと思いますよ。 この映画自体は、吹替えで見ても、フランス語版で見ても楽しいと思います。 残念だったのは、吹き替えに神谷明と伊倉一恵を使ってない事。まぁ神谷さんから裏事情は聞いてるし、カメオで出てるから良しとしましょう。 [DVD(吹替)] 7点(2021-06-16 16:41:12) |
2. サウンド・オブ・ノイズ
面白いね、ヨーロッパの映画でも特にイギリスや北欧のものってどこか雰囲気が暗いんだけど、その暗さの中でしっかりとした何かを持ち出すのが上手いんだよね。この映画もそういう映画の一つで、この映画では音に焦点を当てながら、それを犯罪者とそれを追う警察官という形で見せてる訳だけど、テロというよりはコンゲームを見ている感じになりました。BGMも基本的にパーカッションだけなんだけど、それがこの映画のテーマにもマッチしていて、非常に良かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2014-03-30 04:27:11) |
3. イヴ・サンローラン(2010)
簡単に言ってしまえば、サンローランの生涯をドキュメンタリーにした映画で、基本的にサンローランに詳しい人には全く新味のない映画です。もうちょっと彼の側面を伺わせるような話が出るとか、彼のデザインを鮮やかに見せるなどの工夫があれば面白いと思うのだけど、何か中途半端な感じがしました。昨今のドキュメンタリー映画では最も退屈に感じた映画かもしれないです。 [映画館(字幕)] 5点(2011-11-03 00:13:24) |
4. 100歳の少年と12通の手紙
《ネタバレ》 面白いですね。 フランス映画でも、かなり作りはB級感を漂わせるような作りなんだよね。 法螺話の回想シーンにしても、CGの使い方にしても、それこそ日本のテレビバラエティ番組でやるような荒っぽさがあったり、ベタさ加減もふんだんに盛り込んでいるのだけど、なんでこういう作りになったのかというのを考えた時に、あたしはティム・バートンの映画に観られる様な幻想性の拡大を意識しているようにしか思えませんでした。内容的には違いますが、「ビッグフィッシュ」が良く似ているんだよね。この幻想性の高さが、現実に引き戻された時にその衝撃や感動がダイレクトに伝わってくるのだと思います。1日で10年の人生を過すという発想も同様で、普通であれば、もっと少年の生涯を長く捉えたいと思うところを、僅か12日という短期間を、端的に人の老いて死ぬまでという生き様として表現する事に非常に意味があって、これというのは単に人生訓や死生観を表現しただけでなく、終末看護に対してのテーゼであるとも思います。 そして、それは少年ばかりの話ではなくて、それまで悪態ばかりついていた女性が、少年の話し相手として、少年に目的を与えてから、少年の友人となり、教師となり、娘となることで、それまで常に負の感情しか持たなかった人生に明らかにそれとは別の感情を持てるようになるという、互いの心の救済の物語になっているというのがハッキリと表現させているのも凄いね。 それと、なかなか気が付かないかもしれないけど、この映画って、これまで多くの死を目にしてきたであろう、主治医である老医師の苦悩も描かれていたのかな、とあたしは感じました。登場するシーンとその時間は本当に短いのだけど、僅かな表情の変化で表現するのが上手いな、と感じました。こうした丁寧さがあるから、B級感の漂うこの映画が、非常にフランス映画の芸術性という部分に昇華できたのかな、という気もします。 [映画館(吹替)] 8点(2011-04-10 15:39:07) |
5. ツーリスト
なんでアメリカで不評だったかが本当に良く判る映画ですね。 良くもまぁ、こんな脚本で(あ、脚本家も逃げたんだっけ?)ジョニデがオファーを飲んだと思いますよ。 というか、オファーを蹴った役者たちの気持ちが、本当に良く判りますね。 本と演出の出来の悪さを美しいベネツィアの風景と人気の役者でなんとか持たせたという感じしか残っていません。個人的にはティモシー・ダルトンの荒々しい姿が良い感じに歳をとった感じが判った事かな。ジョニデやアンジーの出演よりもそっちに3点。 [映画館(字幕)] 3点(2011-03-07 18:01:20)(良:1票) |
6. プチ・ニコラ
元は国民的人気の絵本なんだとか。見た感じはクレしんとコボちゃんを足して割った感じかなぁ。 子供の日常を面白く捉えていますね。その意味では観ていて非常に楽しくなる映画です。 但し、この映画であたしが一番楽しめたのはオープニング・ムービーなんですよね。飛び出す絵本をテーマにCGで作ってあるのだと思うけど、それが本当に楽しくて、あそこだけいつまでも見ていたい気になりました。 [映画館(吹替)] 6点(2011-03-04 12:31:43) |
7. [リミット]
《ネタバレ》 正直、かなりの低予算ですよね。でもその低予算というのを逆手に取った非常に面白い映画だと思います。ジャンル的にこの映画はサスペンスになると思うのだけど、これって非常にウェットの利いたギャグだよね。マーク・ホワイトの名前が出たときに助かる見込みは殆ど無いとあたしは思っていたのだけど、ラストのオチを見た瞬間、納得できて大笑いしたんだよね。あの名前を聞いたときに、本来であれば気が付くべきなんだよね。でもそこまでに至らないような様々な工夫(まぁ、ツッコミどころも多いのだけど)がされているというのは見事で、エンドロールのあの音楽も正解だと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-26 08:28:04)(良:1票) |
8. ザ・カンニング〔IQ=0〕
頭を空っぽにして観るのがこの映画の正しい観方でしょうね。やってる事が結構馬鹿馬鹿しいのだけど、だからこそ楽しいんでしょうね。 [地上波(字幕)] 6点(2010-11-18 01:21:01) |
9. ユナイテッド93
《ネタバレ》 凄いな、と思う作品。 実際に機内で起きた事が完全に同一ではないかもしれないが、遺族、当時の管制官、軍関係者、ボイスレコーダー、フライトレコーダーの情報を徹底的に調べて作ったのが良く判る。それが事実と違うかもしれないのは承知の上だがその上でもなお、この映画の迫力に圧倒される。 秀逸なのは、前半の機内の緊迫感の無さだ。慌てふためく管制室や国防施設とは裏腹にのんびりと電話をしたり、朝食を摂っている機内の様子のギャップの激しさにあたしは戦慄を覚えた。実際にハイジャックが起きるというのはこういう事なんだろうというのが否応無しに見ている側に示された気がするからだ。 それと、エンドロールを見れば良くわかるhimselfs、herselfsの多さ。自らこの手の映画に出ると言うのは心境的に複雑なものもあった筈だ。映画に出演協力するという事で、記憶を風化させない、あるいは心のけじめを付けたのかもしれない。 ドキュメンタリータッチで描かれているが、ドキュメント映画では無い、かといってエンターテイメントでもないこの映画のもうひとつの良さは若干偏りが見られるものの、かなりハイジャック犯と乗客を公平に描いている事だ。一歩間違えば、ブラックホーク・ダウンの様に恰好の政治宣伝のネタにされかねかねない映画であるが、それを上手く回避するように描かれている。 かといって、全面的にこの映画を推すには少々無理がある。先に書いた若干の偏りの事である。この辺は観客のフラストレーションを解放する為に作られたのかな、と思うシーンが何箇所かあって、その部分がどうしても残念でならない。 様々な憶測が飛び交うユナイテッド航空93便の墜落であるが、現状で知る限りの情報を集めて作られた再現映画として、評価したい。 [映画館(字幕)] 9点(2006-09-16 11:25:50)(良:1票) |
10. 砂漠の戦場 エル・アラメン
いわゆる、”マカカロニ・コンバット”のひとつなんだけど、これは良いですよ。世間的にはボロカスに言われるイタリア軍で唯一ドイツ軍からも絶対的な信頼を受けた”ファゴーレ”空挺団の奮闘が描かれてます。ストーリーもこの手の映画ではかなり秀逸な部類に入るでしょう。なんか物凄くリアルな感じがすると思ったら、兵装は殆どが実物です。カーロ・アルマートやセボメンテの実物を拝めるのは信じられませんでした。イタリア軍がこれだけ格好良く描かれた映画は皆無なので、イタリア軍好きには是非とも見て欲しいですね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-02-14 17:54:02) |
11. ジョニー・イングリッシュ
アトキンソン=ビーンで見てしまうと確かに辛い所がある。でもこれって「ピンクの豹」見てる感覚でいると非常に面白いんじゃないかな。あちらの方がセンス的には上品ではあるけど。でもビーンでは見られなかった理知的なセンスが見えたのは良かったと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2005-07-02 21:30:46) |
12. ピエロの赤い鼻
《ネタバレ》 確かに地味な話ですね。 でも地味な話を時間を忘れて最後まで見てしまう感覚というのが不思議でした。 それだけ出来が良いという事なのでしょう。 銃後の統治下に置かれた国民の物語を描いた映画としては 秀逸な部類に入ると思います。 それと、この映画に関して、色々な見方が出来るのも面白いですね。 捕えられた4人の悲しくもおかしいやりとり、 4人に希望を持たせようとするドイツ兵、 ドイツ親衛隊士官に嫌悪感を抱いているドイツ陸軍指揮官 上官に媚を売る下士官とその姿を見て嫌悪するドイツ兵 信頼関係のしっかり出来ているドイツ兵と鉄道員 過去にはドイツ軍に対する嫌悪感で一杯の映画がたくさんありましたが 嫌悪以外の感情を抱かせるのはあまり見たことがありませんでした。 今という時代がなせる技なのかも知れませんね。 親衛隊士官に毅然として銃を構えるのを拒んだドイツ兵の姿は 滑稽でもあり、悲しくもあり、人間的でした。 映画自身はかなり展開を散らしてはいるけど、 反戦のメッセージをそっと置くように見せるやり方は いかにもフランス映画らしいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2005-04-26 00:31:03)(良:1票) |
13. U-571
やっぱり、「Uボート」見てるから、どうしても奇麗事の多い話に見えて面白みがありませんですね。まぁ迫力という意味では今のハリウッド大作でありがちな、ド派手な演出使ってるから派手ではありますが、潜水艦にあれだけ至近で、あれだけの数の爆雷が爆発してながら、船体が持ち堪えてしまったり、魚雷1本を艦首に受けて、あんな派手な轟沈する駆逐艦見せられると気落ちします。エニグマが連合国に渡った経緯でイギリス軍が激怒するのも頷けます。ああいう所で脚本家の配慮の無さと認識不足がでてしまったかな。あれじゃアメリカ軍の功績大ですものね。まぁ、普通に見れたけど、演出で開いた口が塞がらなくなったのでこの点数です。 4点(2004-09-20 14:17:17) |
14. ジャッカル
ついに見てしまいました。やっぱり「ジャッカルの日」の方が断然面白い。 4点(2003-07-04 22:23:08) |
15. 戦場のピアニスト
ユダヤ人ネタとしては本当は比較してはいけないのだけれど、あたしは「シンドラーのリスト」よりはるかに上をいっているのではないかと思う。ユダヤ人の中の可哀想な面を見せるだけでなく、狡猾な面を見せる事で、戦争の狂気というのを見事に見せつける事に成功したのではないかなぁ。戦争映画好きとしては7.5cm歩兵砲(だと思うが)の射撃のシーンなんかはかなりしっかりと作られているようで感心したのだけど、自動拳銃の音が異様に大きかったりして、これって演出として音を大きくしたのかな、なんて思ってます。あと、これは映画への問題でなくて、邦題の問題なんですけど、ちょっと映画に合っていないような気がします。「戦場の~」という付け方で戦時下のユダヤ人ピアニストの生き様を見せつけようとしてるのだろうけど、実際のピアノを弾く場面はあのドイツ将校の前での1度で肩透かしを喰らったような感じが否めないです。 8点(2003-05-23 18:44:12) |
16. TAXi2
なんか香港映画見ているみたいであたしはそう思っただけで楽しかったですよ。内容はほっときましょう(笑) 6点(2002-07-11 18:24:55) |
17. クリフハンガー
どう見ても山男には見えないスタローン、所詮山が舞台のアクションものになってしまったのは残念です。 6点(2002-05-30 12:34:28) |
18. コレリ大尉のマンドリン
すいません、久々のフォローモード。(笑)ニコラス・ケイジって役者はあたしははまってたと思う。こういう叙情的な映画で始めはいかにも陽気なイタリア人って感じの指揮官が、情にほだされたり、怒りをあらわにしたりと、なかなか良かったと思いますけどね。ペネロペがいかんせんギリシャ系住民って感じでなくてスペイン人って感じが強かったのが気になるけどね。【チューン】さんが国と戦争を侮辱してるようなと言ってるけど確かに侮辱してるね。それが伝わればあの映画は成功だったでしょう。所詮戦争とか国家なんて侮辱されるべきものだから。主題がイタリア兵の虐殺なのか、恋愛を語ったものなのかという点は、実は前者だと思うのだけど、原作にしても似たような叙情的な話なんで、しょうがない部分が多いと思います。【ちっちゃいこ】さんがこんな軍隊がいるかとか、いきなりドイツがイタリア攻撃するのか説得力に欠けるとか言ってるけど、あれ実話でっせ。(笑)無視せんといて下さい。 7点(2002-02-27 12:48:53) |
19. WASABI
みんな酷評だけど、あたしはそれほどでも無かったですよ。ハリウッドのふざけた日本観に比べれば、良かったんじゃないかなぁ。ただ、あの変な色使いやどんなセットにも日本情緒を感じさせる変なモノがあるのは感心しなかった。あの弁護士の事務所は何度見ても変だよ。(笑)個人的に感心したのは、日本ロケについて殆ど日本人スタッフを利用してたことで、ある意味、日本のクリエイターにもいい刺激になったと思う。それを今後に生かして欲しい。それからベッソンのシナリオ自体にかなりアクがあるんだけども、どうもそれを監督が上手く汲み取っていないようにも思える。クラウジックじゃ仕方が無いのかな。全体的に見ると、広末涼子の海外進出のためのプロモーションとしてはいい出来だったと思う。なんやかんや言われてるけど、ヒロスエは演技が上手くなってるし、表情の出し方も良かった。モモ役のあの人が可哀想だったなぁ。あの人のコメディのセンスが非常に良いのがわかるんだけど、この映画ではコメディ・リリーフどころじゃなくなってるんだよ。多分ヨーロッパならあれでOKかもしれないけど、日本だと環境が違うから引くよね。シナリオのプロットはベッソンらしいと言い切ってしまえばそれでおしまいになってしまう。センスは悪くないけど、変な方向に話が吹っ飛ぶあの感覚はちょっとなじみ難いです。 7点(2002-02-25 19:46:08) |
20. ラ・ブーム
ものすごくヨーロッパの香りの強い映画でした。元々若年層向けらしいのだけど、大人が見ても十分に楽しめるね。ソフィーがホント可愛いです。 7点(2002-01-07 18:20:26) |