1. パリ、恋人たちの2日間
笑えるところはたくさんあったけれど、はじめから最後までテンションが上がりっぱなしで、話にアップダウンがないのはちょっと。少々シニカルにすぎるかな。次回作は、もう少しこなれることを期待したい。 [地上波(字幕)] 6点(2011-02-18 22:18:25) |
2. レッド・サン
三人のスターの見せ場を上手にからめつつ、不自然さを感じさせないストーリーにしたてた脚本が素晴らしい。三人の複雑な利害関係を少しずつ変化させていきながら、ストーリーを盛り上げていく手法は見事としかいいようがない。さらに峰不二子みたいな女と、圧倒的な共通の敵になるコマンチ族をうまく織り込んで、最高のエンディングまで もっていっている。もちろん当の三人も求められた役割を最高のレベルで演じており、この手の映画では必見とでも言えるようなできだ。三船のサムライは超デフォルメのできすぎで日本人にはちょっとむずがゆささえ感じられるし、コマンチやメキシコ人の描き方は例によって偏見もいいところだけれども、古き良き(?)時代のエンターテイメントと割り切れる人には、楽しく見られるだろう。 [地上波(字幕)] 8点(2010-02-28 00:34:51) |
3. ブロークン・フラワーズ
《ネタバレ》 最後までそこそこ楽しくは見られたけれど、やっぱり「えっそれで終わりなの」とは思いました。ビルの役柄も、いかにもという感じで、驚きはないかなぁ。 [地上波(字幕)] 6点(2010-01-17 22:09:23) |
4. クィーン
現実の事件や登場人物を借りつつ、それを見事に物語的構造に落とし込んだ、良質な中篇映画という印象です。ただ、「ここであげて、ここで落として」みたいな構造があまりにストレートなので多少きれいすぎる印象はあります。また女王だけが格好よくて、それ以外はほとんど全て全員引き立て役というのは、ちょっとやりすぎなきらいもありますが、わかりやすく楽しく見られました。 必ずしもイギリス王室を描いたストーリーとしてみなくても、「社会的役割をきちんとまっとうしてきた高齢の女性の、一見厳しく冷たいように見える気高さを、より若い男性が(はじめは対立しつつも)次第に理解し認め、最後には協力者になっていく・・・というストーリーとしてもみることができるのでは? 僕にはそんなふうなお話として、素直に楽しめました。 [地上波(字幕)] 8点(2009-12-17 22:14:51) |
5. アンジェラ(2005)
《ネタバレ》 アンジェラの正体に関する設定が出てくるまでの前半は、ありえない展開に期待が高まった。しかしそこから先は、その設定のファンタジーとリアリティとの折り合いに、思いつきのデタラメな答えで最後まで無理に突っ走った感がいなめない。これまでの「ニキータ」や「レオン」の好きなベッソンファンは見る必要のない失敗作。 [地上波(字幕)] 3点(2008-07-30 02:48:35) |
6. 私家版
よくあるストーリーに飽きた人、フランス映画好きに。予備知識なしで見る事をお奨めしたい。 [地上波(字幕)] 8点(2007-09-02 21:03:42) |
7. コーラス
歌はきれいだけど、ストーリーに説得力があるわけではないですね。ふつうに楽しめるけれどそれだけ。似たようなノリなら断然スクール・オブ・ロックだなぁ。 [DVD(字幕)] 5点(2007-07-14 01:54:26) |
8. ウェルカム!ヘヴン
ビクトリアってアタメの女の子だったんですねぇ。彼女の出演作リストを見ていて知りました。 あんまり歌が上手なんで、本職は歌手なのかって思っちゃったくらい。セクシーな歌とダンスと、天使のときのまじめな妻役とのギャップが楽しいです。そういう意味ではやっぱりすごい女優さんなんだなぁ。 ペネロペの映画は結構見てるんですが、この男前な演技もいいですねぇ。彼女の演技力を再認識しました。 この監督、女性の魅力を引き出すのが本当に上手ですねぇ。ストーリーや演出は確信犯的にB級スタイルでありながら、うまくずらしてくるのがいいなぁ。 ちなみにロラが夫のボクシングをやめさせようとしているのは、単に、それまでの悪行をカバーするに十分な善行を積む前に死んでもらったら困るからだと思いますよ。その善行の一つのポイントが「母親に謝罪すること」って言うのは確かに、お母さんが偉いラテンの国ならではという感じはしますね。ラテンの女性は働き者ですよー。スペインの街をあるいていると、昼間からバルでのんびりだべってるのは男ばっかりですしねぇ。 [地上波(字幕)] 8点(2007-06-15 22:30:02) |
9. 禁じられた遊び(1952)
冒頭から、嘘くさいエキストラの動き、切り替えの激しすぎる雑なカメラなどでとても入り込めませんでした。技術的には、1952年の製作というのが嘘のような古臭い映画に見えてしまいます。ポーレットは確かに、「守ってやりたい」ようなかわいさがありますが、僕にはそれだけに見えてしまいます。ごめんなさい。 [地上波(字幕)] 2点(2007-03-22 13:13:15)(良:1票) |
10. 天使の肌
「いかにもフランス映画」らしい雰囲気のストーリーと映像なのに、テンポの良さが多少ちぐはぐで、面白みを出しています。 [地上波(字幕)] 6点(2007-03-22 13:04:20) |
11. 黒衣の花嫁
ジャンヌ・モローは今ひとつだし、B級くさい感じをクールに決めようというのが狙いすぎな感じです。 [地上波(字幕)] 3点(2007-03-22 12:58:41) |
12. サルサ!
「フランス映画」観の変わる、超B級のいかにもなストーリー、うすっぺらい演技、楽しいだけの音楽、そういう映画です。ブエナ・ビスタは渋すぎましたが、かといってこれじゃぁ・・・。 [地上波(字幕)] 3点(2006-11-22 00:17:18) |
13. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
この同じ映画が、編集をしていくことで全然違う話に変わってしまい、しかもそれが素晴らしいというのは何とも驚くべきことです。うさぎ=あひる絵みたいに、全体が変わると部分の意味がすっかり変わってしまう。例えば、アルフレートが トトをローマに送り出し、「ぜったい故郷には戻ってくるな」というセリフ。劇場公開版を見てから、完全版での意味を知らされると騙されたような気持ちになります。それにしても、編集の作業の大切さを思い知らされますね。他の作品も完全版っていろいろ見ましたが、どれも編集後のほうが良かったです。自分の思い入れよりも、他の人に見てもらうことが大切ってことですね。 [地上波(字幕)] 5点(2006-11-21 23:59:11)(良:1票) |
14. リード・マイ・リップス
かなり変な話で想像もつかない展開が楽しめます。監察官のくだりは確かに唐突でよくわかりませんでした。カットしすぎたんじゃないかな。 [地上波(字幕)] 7点(2006-11-21 23:15:37) |
15. ヘヴン
美しい映画、けっこう染みました。キエシロフスキーの脚本だったんですね。なるほどなぁ。今年一番の作品。彼の映画が好きな人にはこれも楽しめると思います。「愛している」というセリフですが、彼女なりの責任の取り方なんじゃないでしょうか。 [地上波(字幕)] 9点(2006-11-21 23:06:24) |
16. みなさん、さようなら(2003)
この映画良かったですよ。こういう映画を「たそがれ」と較べるなんて意味ないし、オスカーにそれほどこだわらなくてもいいんじゃないでしょうか。そんなこと気にせずに見たら絶対面白い映画ですって。 テーマは伊丹の「大病人」などと一緒で、「自分ならこう死にたい」というのが基本線にあります。そういうあまりに人類共通のテーマなだけに、一歩間違うと低俗なお涙頂戴か、説教くさいモラリスト的な内容になるところを、インテリの諧謔的笑いで上手に包み込んでいる。 登場人物はみんな魅力的なんだけど、一番良かったのはやっぱり息子かな。 これも「今までは対立していたが、死に行く父のために、最後の親孝行をする」というそれだけ聞いたらいかにも低俗なお涙頂戴になるところを、<無口で、一般的なモラルを気にしない、過激な行動力のある冷酷非情なビジネスマン>という枠をはめることによって、エスプリあふれる笑いに持っていっているところが見事です。僕は彼を見ていてずっとプーチンを思い出していました。 ふつう、そういうプーチン的キャラを作ると、どこかでその冷たいスマイルの壁を壊し感情をあふれさせることで、そのギャップで物語を見せようという安易な路線に走るものですが、彼は最後の最後までほとんどそのままです。だからこそ、微妙な揺れがふっと走るだけで、すごく印象的になります。 こういう「ずらし方」は、井上陽水なんかと近いものを感じますね。 (点数は、オスカーの逆影響に抗議して+1) [DVD(字幕)] 9点(2005-11-17 09:33:58) |
17. 月曜日に乾杯!
この映画面白いっていう人はこういうところを面白がるんだろうなーということは何となくわかるんだけれど、なんだかわざとらしくて、笑えない。ひたすらだるかった。少なくとも「退屈な日常から脱出するためヴェネチアへ旅する男の話」というような紹介の仕方はまったく間違っている。はじめの10分間が面白くなかった人は、後半やっとヴェネチアに行った後も退屈することは保証する。 [DVD(字幕)] 1点(2005-10-11 00:24:35) |
18. ファストフード・ファストウーマン
数人の主要な登場人物に関するストーリーがばらばらに展開するスタートは少々わかりにくいが、だんだん人間関係がつかめてくると目が離せなくなる。ひとりひとりの抱えるドラマの基調は暗いが、暖かい希望がほの見えていてひきつけられる。確かにラストへの展開は夢物語だが、インパラやシマウマの場違いな画像はメルヘンとしての説得力が感じられた。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-10 22:48:20) |
19. WATARIDORI
独特のジャンルなので、他の映画と比較して良いとかそういうことは言えませんが、鳥と一緒に飛ぶこの浮遊感は、他では宮崎アニメでくらいしか味わえないでしょう。メイキングの映像もとても面白かった。鳥の親になりきるって、そりゃあ並大抵のものじゃないんですねぇ。動物好きの両親をうちによんだとき、夕食の準備の間なごんでもらうのにとても役に立ちました。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-07 22:55:59) |
20. 白と黒の恋人たち
映像は確かにきれいで、途中まではそれなりに話も面白みが感じられたんですが、劇中劇が入るようになって、だんだんわけがわからなくなっていきます。後半は惰性で見てるだけでした。 [DVD(字幕)] 3点(2005-10-07 22:37:16) |