1. みなさん、さようなら(2003)
死と家族と友人。描きたいことはわかるけど、あまりにも主役が血色が良すぎて、声が若々しくてリアリティに欠けるかなあ。それにしてもカナダってまるで社会主義国みたい。病院が国営化ってほんとにそうなのかしら。まるで日本を見ているみたい・・・な気がしてしまった。 [DVD(吹替)] 6点(2008-11-23 19:32:04) |
2. ボーイズ・オン・ザ・サイド
《ネタバレ》 ちょっとお人好しのレズビアン、クレバーだけど秘密がありそうでややひねくれた女。男にほれっぽい女。性格の異なる女三人の間の関係を描いた秀作。男性は出来てくるけどそれはあくまで女性を引き立たせるため。その演出もきちんとしていて良いと思います。 [映画館(吹替)] 7点(2008-11-23 19:27:39) |
3. 美しき諍い女
《ネタバレ》 流れとしては画家とモデルの緊迫したやりとりになるんでしょうけど、とにかく長いので観る方の緊迫感が薄れてしまいます。絵を描いているシーンが延々と続きますし、そのとき紙やキャンバスをこする独特な引っ掻く音がユニークだけどあんまり気持ちは良くないです。また、本格的に絵を描くシーンは手とキャンパスだけなので、吹替(?)なのはみえみえです。リアリティを出すのならミシェル・ピコリさんに絵のお勉強もしてもらわないと。そして最後まで問題の絵は晒されません。実はその絵がこの作品で最も重要になるのですが、それは観客には見せない。そのような作品が実際に出来るわけでもなく晒せないのはそれでいいんですけど、その絵がどのような絵かを役者さんの演技でわかるように演出しないといけないのですが、ちょっとこの演技だけでは不足な気がします。ある緊迫した空気を楽しむには良い作品かもしれませんが、あまりに長すぎるのでだれてしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-23 19:25:41) |
4. パリ、ジュテーム
とにかく数が多すぎます。同じ人が撮っているのならそれもいのでしょうけれど、それぞれ別の人が撮っているものだから、当然のこととしてテイストの違う作品ばかり。展開の予測が出来ないので、観る方としては非常に疲れます。パリのいろんな場所での出来事というのが共通なだけで、ちゃんとオチのある話もあるし、ただ日常を描いているだけのもあるしでまとまりがありません。こういうのは総監督(というのがいるのかしら?)がちゃんとまとまりをつけないと、指揮者のいないオーケストラみたいになってしまっています。かろうじて鮮明に思い出されるのは、「おまつり広場」。刺された黒人男性と黒人看護師の物語。5分あまりの時間できちんとまとまりのある作品に仕上がっていると思います。この監督さん(オリヴァー・シュミッツ)は短編のつくりかたを知っている方だと思います。あとは、ビノッシュやドパルデューやファニー・アルダンが出ていたなあと覚えていますが、ストーリーを明確には記憶してません。あと、それぞれの冒頭がパリの夜で始まる作品が多かったので、作品の弁別もとっても悪かったです。再度見直して一話一話味わってみたい気にはなりますが、トータルとしての評価はどうしても低くならざるを得ませんでした。 [DVD(吹替)] 5点(2008-04-05 18:20:44) |
5. 親密すぎるうちあけ話
大人の恋にからまる心の動きを、会話中心にうまく描いていてさすがフランス映画(ハリウッド作品ではない)ですねってかんじです。音楽がサスペンス的だけど内容はそういうわけでもない。でも、未婚ではない大人の恋は、常にサスペンスの要素がつきまとうという暗示かなあ。ちょっとラストにひとひねりが欲しいところでした。でも、作品の持つ空気は十分楽しめるました。 [DVD(吹替)] 6点(2008-04-05 18:19:09) |
6. 愛されるために、ここにいる
「彼女を見ればわかること」のスペイン版?靴の意味が余りわからないし、全体的に焦点が絞れなかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-05 18:18:14) |
7. ぼくを葬る(おくる)
《ネタバレ》 肺と肝臓に転移した癌患者がこんな穏やかな死を迎えることが出来るわけがないというのが、見終わって最初に感じた現実的な印象です。ただ、そういう非現実性を乗り越えて、死を宣告された人間の心の理不尽な動きや非合理的な行動を描いた作品として考えれば、リアリティのある良作品だと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-11 22:12:01) |
8. 二十四時間の情事
普遍的な映像美をもった作品です。冒頭の男女が肌を重ねるシーンもきれいですし、上半身の肌の重なり合いだけ(下着が描写されない)なので古くささを感じさせません。背景は50年前の日本なので実際古いのですが、白黒作品であるということと、男女の顔のクローズアップが多いのでこれも時代を感じさせない要因になっています。また、フランス女性は顔の作りが日本人に近いので、岡田英二さんと共演しても大きな違和感はありません。ただ、フランス人女性側のそれまでの人生は描かれていますが、日本人男性側の人生がまったく描かれてないのがちょっと不満です。日仏合作とはいえ、フランス人脚本監督のあくまでフランス映画ですから、大戦でドイツに蹂躙されてそこから解放されて10年ちょっとのフランス人の気持ちになって鑑賞するといいのかもしれませんね。岡田英二さんは行きずりの日本人男性という設定で良かったのかな。ちょっと、モンティ&ジェニファー・ジョーンズの終着駅を思い浮かべてしまいました。8点つけようとしたんですが、ラストがやや唐突な気がしたので一点減点。でも、メディアが変わっても消滅しないで引き継いで欲しい作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-10 09:45:37)(良:1票) |
9. バーバレラ
完璧B級作品なんですけど、マズウマっていうか、結構いけてます。時代が古いのでセットとかはちゃちですけど、ジェーン・フォンダがとっても綺麗ですねえ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-10 09:38:42) |
10. ダニエラという女
ストリーを読んで、シリアスなちょとミステリアスなドラマを想像して鑑賞しました。実際始まりはそうなんですが、途中で中途半端な感じのコメディみたいになります。イタリア歌劇の音楽を使っていて、大げさな台詞の言い回しもあって、出だしの印象とはまったく異なってしまいます。ちょっと前衛がかった舞台劇っぽいような印象です。これならいっそ、ムーラン・ルージュのようにミュージカル仕立てにしてしまった方が良かったかなあと思います。表現したいことはわかるような気もするのですが(純粋な愛・真実の愛?)、その表現方法がどこか間違っているように感じました。モニカ・ベルッチは相変わらずきれいなんですが、マレーナやアレックスの時に比べたらやっぱりちょっと年取ったなあって感じです。肉付きも良くなっているしねえ。ところで英語題名の、HOW MUCH DO YOU LOVE ME? って、最初にフランソワが提示した高額な報酬(1ヶ月15万ユーロ)と、愛情の深さをかけているのかな?だったら、いいタイトルですね。 [映画館(吹替)] 4点(2007-11-23 13:30:40) |
11. ふたりの5つの分かれ路
《ネタバレ》 オゾン監督は、まぼろし、スイミング・プール、8人のおんなたち、と好きだったんですが、これはわたしはダメだったです。メメント、アレックスみたいに時間逆行作品だけど、なんかうまくメッセージが読み取れなかったなあ。これって、多分順方向に時間をつないでも、よくわからない作品ですよねえ。普通に撮ったらつながりが悪いから、いっそメメント式にしちゃえ、みたいな感じさえ受けてしまいました。主演の女優さんは、老け具合(若返り具合)がとっても良かったです。・・・・ここまで書いて、ここのコメント読んでみたら評価結構良いし、なるほどなあと思わせるコメントもあるんですよねえ。まあ、でも、第一印象の評価ということでこのまま投稿させていただきます。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-18 16:35:17) |
12. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
《ネタバレ》 続編・完結物としては結構面白かったです。一作目のドタバタと違って。二人の結婚に向けて一直線みたいな感じで目的指向性は強かったですねえ。それはそれでいいんですが、ヒュー・グラント目当てのわたしとしては、ヒューにいいところがなかったのでちょっと残念でした。 [DVD(吹替)] 7点(2007-03-04 19:06:28) |
13. アザーズ
《ネタバレ》 ホラーはほとんど見ないので、点の付け方に自信がありませんが、それなりに楽しめました。あちらの世界の人が出てきて恐いなあと思ったら、実は自分たちがあちらの世界の人で、あちらの世界の人がこちらの世界の人だったって、こういうモチーフの映画ってあったようななかったような。それにしても、最近ニコール・キッドマンの出演作あれこれ観てるけど、どの作品でもすごい貫禄ある演技を見せてくれますねえ。作品の出来さえ良ければ、いつでもオスカーノミネートみたいな演技してるわ。 [DVD(吹替)] 6点(2007-02-24 21:21:43) |
14. 運命の女(2002)
倦怠期の夫婦を描きたいならもうちょっと別のスートリーがあるだろうと思います。なんでこのストーリーでエロティックなシーンを盛り込む必要があるのかもわかりません。浮気相手のアパートの変わった内装も特にストーリーには生きてないです。サスペンスとしての驚くような展開や結末があるわけでもありません。会社を解雇した男性とか、奥さんの浮気調査を頼んだ男性とかが、もうちょっと関わってくると面白かったかもしれません。どこかチグハグで、ほとんどおもしろさのない作品でした。 [DVD(吹替)] 4点(2007-02-07 21:53:00) |
15. ザ・インタープリター
《ネタバレ》 ニコール・キッドマンが、彼女に期待されるとおりの良い演技でした。ショーン・ペンのキッドマンとの対比もいいと思います。そして、随所に見られる緊迫感・緊張感がたまらなく良いです。DVDの特典映像で、シドニー・ポラック自身が一人で出来る編集が好きだといっていたけど、バスのシーンなんかほんとに緊迫感を高めるように上手に編集してますね。ただ、国連を舞台にした大がかりなサスペンスの割にはテーマがチグハグ(独裁者と、家族を殺された私怨)なのと、結末が人気取りのためのやらせ暗殺というのもパッとしなかったです。サスペンスの緊迫した雰囲気を2時間強味わうには良い映画でした。 [映画館(吹替)] 6点(2007-02-07 21:48:46) |
16. 白いカラス
この作品には、黒人差別問題、近親相姦・DV等の女性問題、そしてベトナム後遺症と複数のアメリカ社会が抱える負のテーマが含まれています。題名どおり黒人問題がメインテーマなのですが、ニコール・キッドマンの演技があまりにもヘビーなので、逆に女性問題についての表現が物足りなくなる感じをつい受けてしまいます。社会問題を提起している作品ととして鑑賞するのではなく、男女のやや歪んだ関係を通して人間の哀しさを表現した作品して鑑賞すると十分に良い作品だと思います。原作(日本語訳はまだ無いみたいですが)を読んでみたくなるような作品です。 [DVD(吹替)] 8点(2007-01-21 12:12:12) |
17. スイミング・プール
《ネタバレ》 私はこの作品、肯定的に鑑賞しました。どこまでが現実でどこまでが小説の世界か、観る人によって受け取り方が異なるかもしれない曖昧なラストですが、こういう作品が成立する(曖昧さが許容される)のがフランス映画のいいところかなと思います。シャーロット・ランプリングはいつも通り冷たいインテリ風なんだけど、時々すごく可愛い感じのシーンがありました。一人で昼食にでてガツガツ食べて満足げな表情をするシーンや、冷蔵庫のフォワグラやワインを盗み飲みするシーンの表情は面白かったなあ。気むずかしい女から、次第にジュリーとうち解けていく過程の表現は、さすがに長年生き延びてきた女優さんですね。ランプリングの一人芝居みたいな感じでもありました。 [映画館(吹替)] 7点(2007-01-21 12:09:00) |
18. 美しき運命の傷痕
映像はすごくきれいで迫力がありました。反面、ストーリーの流れや人間関係はわかりにくかったです。終了間際にわかるのでいいようなものなのですが、観ている最中は不安で仕方ありませんでした。お母さん役の女優さんは、美しさの中に凄みがあって恐いぐらいの迫力でした。そして最後のシーンはやっぱりドキッですねえ。最後の言葉がお母さんの筆談から出てくるからには、父母の間で作品に描かれている事件以前に何かあったはずなのですが、そこには一切触れられていませんでした。映像と女優さんたちの演技を楽しむには十分に優れた作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-06 22:44:03) |
19. 野性の少年
良きにつけ悪しきにつけ、この種の映画はどうしても奇跡の人と比較してしまいます。あちらは、壮絶な戦いで感動的、本作品はやや平板で記録映画のように進んでいきます。坦々進行するドラマの中にトリュフォーの優しさが込められている。そんな感じを受けました。好印象の作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-22 22:00:15) |
20. 愛の地獄(1994)
《ネタバレ》 ここまで嫉妬の妄想に駆られるとまさに「愛の地獄」だと思います。フランス映画にしては出会いから結婚出産までテンポがいいなあと思ってみてたら、妄想・嫉妬の表現の執拗なこと。これでなにか落ちがあれば(例えば奥さんの仕組んだ罠とか)、サスペンスの良作になるんでしょうけど、結局最後までよくわからないまま終わるという(ベアールは殺されたの、それとも妄想?)、ほんとにフランス映画している作品でした。作品の最後の方は、サイコとコレクター(65)を連想してしまうのですが、それらの名作にはおよんでないですね。 [DVD(吹替)] 6点(2006-12-22 21:58:03) |