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1.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
リュック・ベッソンということで、なんとなく「見てみるか~」で見始めた。 普通に満足。ハムナプトラみたいな冒険モノを期待したらびっくりするだろうけど、 コミック原作の映画となれば、よくできているのではないかと思う。 ストーリーもテンポよく進むし、先の展開は予想できるのだが、 会話に含まれるウィットと、パリの美しい町並み、やたらと洗練されたパリ人のおかげか 「そう来るか」と、意外と虚をつかれることも。 アデルは美人ではないし、登場人物もアクが強く、はじめは慣れないが 不思議と見慣れてくる様になり、愛着がわく。 というか、個性が強い役ばかりなので「これ誰?」みたいな 私がハリウッド映画でたまに陥る混乱がなかった。 確かにグロテスクな、B級映画で、子供が鑑賞に耐えれる作品ではないが、 ぼんやりと頭を空っぽにして楽しみたい大人の娯楽としては十分。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-03 23:18:44)
2.  エコール 《ネタバレ》 
少女はいつ大人の女性へと「脱皮」するのだろうか? これは、元少女であったはずの私たちにもわからないし、 どの児童心理学者も、おざなりな定義を定めているだけであろう。 高い塀に囲まれた、俗世界とは隔絶された世界。 しかし、これは実は映画の登場人物のみに課せられたものではなく、 誰しもがこの世界にいたことがあるのではないだろうか? 私たちはそれに気づかぬまま、女性になってしまっただけで。 少女時代はとても閉鎖的で、誓約の多い世界である。 (赤頭巾ちゃんを、想像してもらえばわかりやすいだろうか?) (大人の言う)規則を守ること。これが少女たちの身を守る術である。 この規則をもし破ってしまったら・・・ 映画見ればわかる。彼女たちは大きな傷を負い、時には死に至らしめられる。 少女たちは我々が思うほどイノセントではない。強かで、狡賢い。 だからこそ、塀で囲み、大人の援助(劇中ではお金としていた)を 受けなければ、女性へのステップを正しく踏んではいけないのだ。 しかし、少女時代にもタイムリミットが存在する。 いつまでも少女では居させてくれないのだ。身体が。そして心が。 そのとき、彼女たちは外の世界へと羽ばたき出す。 そして「繁殖の時期」を迎えるのだ。 この映画では「脱皮」とは「異性との出会い」としているように思われる。 此れに関する解釈は様々であろうし、どれが正しいのかわからない。 兎に角、我々大人は少女を少女のまま援助しなくてはいけないのは確かである。 映像はとても美しく、近年見た中でも最高の出来であった。 例え、意味が分からないといわれようとも、 この美しい情景は私たちの心を捉えて離さないだろう。
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-03 23:58:52)
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