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プロフィール
コメント数 26
性別
ホームページ http://xianyi.at.infoseek.co.jp/
年齢 47歳
自己紹介  2004年6月にこちらに入りました。よろしくお願いします。登録待ちの映画を見ての通りの「赤い流星」です。いやべつに全共闘とかの回し者って訳じゃなくて趣味が、「アカ」「プロパガンダ」「主義者」の汚名を着せられた映画とか小説の名誉回復とかそういうことにあるものですから。顔は「偉大なる首領様」ソックリと言われるんだけどね~。
 点数の付け方の基準を一応書いておきます。基本的に奇数しか使いません。1点:ためにならないことが多すぎる映画・あるいはムチャつまらない映画、3点:ただ僕がつまらなかった映画、5点:普通の映画、7点:ためになる映画、9点:面白かった映画。
 偶数は0点がつまらないで済まされない・監督・スタッフの資質を問うできの映画、10点が世界映画史上30本の指(30本も指なんかないよ?)に入れていいような作品に付けられます。
 基本的にロシヤ映画が好きです。メジャーな映画は基本的にきらい。

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1.  ストライキ
 ポチョムキン以上の緊迫感。ソ連崩壊の今となっては、このような迫力の結晶も「アカ(悪)の華」に成り下がるのはしょうがない。まして2004年プロ野球の時にも思ったけど、ストライキというものが時代錯誤なのもウソとはしないでおこう。まして、21世紀、これだけ流血が問題になっている時勢に、このような「聖戦」イデオロギーに染められたプロパガンダ映画を褒めること自体、アナクロニズムと嘲笑されるのも感受しようじゃないか。  しかしはっきり言って、この当時のロシヤ大衆は食えなかったし、官憲は横暴だった。その怒りが、時代を超えて怨念の如くこちらに、これ以上伝わってくることは、もう二度とない。そして返す返す言うのもなんだが、二度とこういう映画が作られる必要も、(我々先進国国民においては)ない。その必要を封じたのは、只単に今僕らが裕福に暮らしていることだけなのだ。 
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-10-14 14:52:34)
2.  女狙撃兵マリュートカ 《ネタバレ》 
よくまあこれだけ帝国側に温情ある作品を描いて共産党にパージされなかったなあ、と思える作品(とは言え、後々の「君たちのことは忘れない」という作品で監督は完全に失脚したらしい)。自国の成立がいかに栄光の歴史に彩られていようと、どうしても戦争はいやだという立場に立って描かれた作品。ロシヤ革命は、男女の平等を訴えて婦女層の支持を得たが、そのために殺戮がなされることに何の意義があるんだ?という懐疑は、男女問題でズタズタに分裂させられた今の日本に住む僕が見ても、その意義を失うものではない。兵士マリュートカは、女でありながら小隊一の狙撃の名手。その初めて殺し損ねた男をアラル海経由で護送する途中船が転覆してしまい、小島に打ち上げられた2人は束の間の停戦を手にする。そこでこの男の平和を願う心、その知識の広さなどに打ちのめされる。それにもまして、敵であるはずのこの男が誰よりも一人の人間、という風に見えてしまうのだ。この男に初めて恋心を抱くが、敵味方の間柄で叶う筈がない。白軍の捜索隊がやって来て、男がそこに向かって行く所でマリュートカは彼を射殺してしまう。自分のした業の取り返しのつかなさ、そして、労農赤軍への忠誠の空しさをいやというほど余韻に残しながら話は終る。  
9点(2004-07-29 20:31:18)
3.  王様のサンドウィッチ 《ネタバレ》 
絵はかわいらしいが痛烈な文明批判。この映画と前後したペレストロイカによって旧ソ連は市場経済になるが、この文明批判は資本主義もソ連型社会主義も根は一つ、と言っているだけに、ソ連批判に留まらずその後の西欧化にまで批判が生きたことで、この監督フルジャノフスキーはローカルな監督に終わらなくなった。  一個のサンドウィッチを作るためには膨大な人員が資材獲得の為に動き、それで得られる物は一人の一食にも満たない。それを王様は「ワシのことをワガママだと言ったものはいない ワシは朝食においしいサンドウィッチを食べたいだけなんだ」と言う。確かに王様はサンドウィッチを作るために領土を侵略して来いとか略奪して来いとは一つも言っていない。  「ワシのことを独裁者だというのか?!」というセリフも、自分がたいしたことをしていないと思っていることを示している。そんなことを言いつつも王様はふて腐れて閉じこもって国政をおっぽり出したり、あとでバターが手に入るとそこにいる人皆に勲章をあげるという無茶苦茶ぶり。市場機構は巨大で、ましてその頂点に立つ人がどうしょうもない人だったらどうなってしまうのか?!  なおこの話では資本主義経済の社会分業を分業者を牛や何かに置き換えて漫画化している。この辺資本主義化もペレストロイカの影響なのだろう。 
7点(2004-06-28 10:04:32)
4.  アリの冒険 《ネタバレ》 
まず初めに忠告。毛穴の密集とか、陥没が密集しているものを見ていると気持ち悪くなる人には、このアニメは禁忌です。主人公はアリなんでアリの巣が出てきます(アリ塚型のが)。ですから。  ストーリーは単純で、落ちていった葉っぱに流されたアリが、色々な虫に助けられて自分の巣に帰ってくる話。  映像美が卓越している。色々な虫たちはある者は鳥に食べられ、ある者は助かるという、「自然」という偶然というか不条理、要は誰が生き残るかを虫自身は決めることができないわけだが、アニメの色彩美は、そのような理不尽さを忘れさせてくれる。理不尽な日常を。  日没とともに消えるように終わるエンディングが印象的。 
9点(2004-06-18 23:28:06)
5.  シードロフ・ヴォーヴァに愛を込めて 《ネタバレ》 
甘やかされたヴォーヴァは、多分一人っ子だらけ(多分な)のロシヤの子供の象徴的な存在だったと思いますよ。しかし「軍隊に入ればヴォーヴァでも更生する」っていう落ちはなんだかなあ・・・
6点(2004-06-16 23:08:46)
6.  猛獣狩り 《ネタバレ》 
短編。僕がいい年こいてアニメというものを未だに実写映画よりもいいと思い、おそらく監督自身もそう思っていることを証明できるに違いない一作。話はいたって単純で、少年が銃砲店に入ってそこで見たサバンナの写真の中に入りこんだような気になる、というだけのもの。しかしそこで展開される世界観は半端ではない。少年が写真に目が行くまでには鹿の角とか剥製とか、猟人の残虐な戦利品とか、猟銃とかそういうものが見え、大人の嗜虐的な世界からふっと自然の世界へ目を転じるわけである。そのサバンナの情景が色鮮やかに描かれる。  主人公の空想の世界では、写真の中のライオンは、猟人に撃たれそうになっているところを、主人公が玩具の鉄砲で猟人を撃って助けるのだが、主人公にふっと声がかかる。「閉店です」と。それで現実の世界に戻ると、写真のライオンは全然助かってなんかいないし、あろうことかライオンを殺した男は店長その人だったのだ。  アニメで言いたい事を話中で全部言ってしまったり、解決方法を実行してしまうと、話が持っているエネルギーを消費し尽くすことになる。環境問題とか遊びの猟やめようとか言うことは我々自身が実行しなければならないことだ。この一線を超えると話が説教臭くなる。最近の宮○監督はそれを忘れているのではないか。映画の世界は架空の世界で、アニメにおいてはそれが一層強くなる。そしてこの映画では架空の中にさらに架空の空間を作っている。多分作者は、がさつな大人たちの愚行とかそういうことも言いたいのだろうが、ライオンが助かったことすらこの話では架空になっている。一度猟人に射殺されてしまったライオンは結局色鮮やかな空想の世界から、主人公が店を出た直後にどこかで大人が煙草をポイ捨てするようなこの世へ、もう生き返る事を強制されないのだ。もう一度射殺され直すことを。 
9点(2004-06-15 00:05:00)
7.  犬が住んでいました 《ネタバレ》 
おそらくロシヤ民話に基づく話。見たら日本のある民話を思い出すでしょう。  雪の日に、犬が恩が忘れられなくて、もう一度狼のいる山に行って、町の祝宴に狼を誘います。そこで狼は飲んだり食べたり。一曲歌おうというのを止める為に犬が彼に酒瓶をくわえさせたり。でも最後には狼は制止を振りきって歌っちゃって、家にいるのがばれちゃうんだよね。それで雪山へ逃げ帰っていく。その時に犬に「お前もまた、遊びに来いよ」と言って、それを老犬が寂しそうに見送る・・・老犬は一度お払い箱になって山へ行ったときに全然獲物が取れずに飢え死にしそうになって、狼は町では警戒されてしまう。だから両者は友達であっても一緒の所に住むことができない・・・そんな寂しさがこの映画の主題ではなかったのでしょうか?  ちなみに場面は前後するが、狼に襲撃された子供が全然怖がっていないで、周りの大人だけが「ギャー」とか騒いでいる姿はにゃさけない。  ちなみに掲載DVDの表紙がこの主人公の犬。 
9点(2004-06-14 09:50:22)
8.  不思議な国のコジャヴィン 《ネタバレ》 
フルジャノフスキーのデビュー作といわれる。官僚機構の風刺であることは言うまでもない。この映画作った時点ですでに危険分子扱いされたんじゃないのかな。ゴルゴみたいな強面のコジャヴィンが指差された方へと1度も変えずどんどん進んでいく。コジャヴィンの頭にはそれしかないから工事中の所でも平気で進むし、山は全部尾根伝い。ドロボーを見つけても通報する気なし。人が折角発掘した恐竜の骨も踏みしだいていく。こういう「誰かがもう描いたんじゃないの?」と思えるネタほど意外に手付かずだったりする。ここの所と、「魔法のグラスハーモニカ」の金権批判、意外に監督の西側への挑戦意欲も感じられる。 
9点(2004-06-13 02:35:15)
9.  魔法のグラスハーモニカ 《ネタバレ》 
この短編ははじめの字幕で「革命以前の金権の暴力に対する批判」となっているが、バレバレの体制批判で、長らくお蔵入りになった。ただ、ソ連の社会主義のみならず西欧社会をも批判した作品であることは想像に難くない。都を支配する資本家が金をばら撒いて都の人をみんな金の亡者にしてしまうのだが、その亡者というのが本当の怪物であり、例えば足が三本になるとか目が三つになったりするわけで、こういうものがサクっと描けるのがアニメの強さだ(参考:資本主義そのものが擬人化された例に、「千と千尋」のカオナシがある)。逮捕された音楽師の衣鉢を継いだ少年の音楽がみんなの心を救う。  ところでこのアニメはセリフがないから、シュニトケの音楽だけがセリフだったのだ。作曲が稚拙だったら全く成功しなかったアニメだ。音楽=少年の心=全セリフ=映画全部。この映画を見てどう思うか、フルジャノフスキー監督は音楽にすべてを賭け、僕はそれで面白いと思った。 
9点(2004-06-13 02:20:28)
10.  お姫様と怪人 《ネタバレ》 
短編。同じ人物を使って可愛い性格・乱暴な性格2通りの性格を演じさせる構図。反転の際映像が巻戻されていくのがいい。音楽も前後編とも同じ旋律を使う。  お姫様はどっちの編でも怪物の穴に落ちてしまうが、どっちにしても食べられない。理由はどっちも王女の性格によるとされるが、僕は違うと思うぞ。はっきりいって「王女だから」食べられなかったんじゃなかったのかなと僕は勘ぐる。  
7点(2004-06-13 01:36:13)
11.  7/6 ソビエトの一番長い日 《ネタバレ》 
部類:プロパガンダ映画。ソ連共産党の正当性を人民に再認識させる目的で作られたと思う。 点数の理由:つまらない映画。ああ、時代劇やってんだな~と言うにしては、感情の入れどころがない。ただ事実をドキュメント的に綴っただけのものである。だいたいこんな映画旧ソ連の人だって面白くなかったと思いますよ。点数をあげたのは、音楽が良かったからです。シュニトケが作曲した音楽は、社会主義リアリストの衣を被ったヒューマニスティックなものである。この映画でも、シュニトケ・ファンなら唸るような曲作りをしている。しかもシュニトケの音楽は入手困難だ。この音楽もCDで入手可能になったらランクが3点に下がるかも。  それにしても内容は平凡。一体これは教育の為のフィルムかニュース映画を間違って一般の映画館に出したものだろうと思ってしまう。ただ、ロシヤらしく映像は綺麗だ。  内容を詳解すると、議会が大もめになっている所から始まる。ブレスト条約によるドイツ帝国との和平は、ロシヤにとって屈辱だったからだ。バルト3国やウクライナを失い(これらは劇外でドイツ帝国の崩壊で独立してしまう。その後再びソ連に組み込まれ、ロシヤの属領にされてしまうのだ)、しかもブルジョワ政権との和平である*1。スピリドーノワ女史率いるSR等はこれに反対、議会で多数を得られないと見るや、ドイツ挑発を決意。ドイツ大使を暗殺し、一時的に軍事的に優勢になる所までは成功したが、会議場でSR党員全員が逮捕され、この時点で事件は終わったと見ていい。が、この映画ではご丁寧にもボリシェヴィキ支持各党首演説でクライマックスを迎え、そして軍事的にも反対者を鎮圧させて終わる。  *1レーニンは元々世界革命主義者だが、政権を取るに際し一国革命主義者に鞍替えした振りをした。その際、ボリシェヴィキ党内の世界革命派としてトロツキー一人を孤立させた。なお、トロツキーはレーニン死後、党の人物から抹消されていて、この映画ではあたかもボリシェヴィキには世界革命主義者なんていなかったのように描かれている。 
4点(2004-06-13 01:21:13)
12.  ベルリン陥落 《ネタバレ》 
点数の理由:つまらん映画の部類。深読みしないと全然楽しめないのは映画として問題だが、6点も奮発するのは、2つの理由があるからである。1つはこの映画がなかったらショスタコーヴィチの名曲もなかったこと。しかし、これはCDで音楽だけが出ることが多いから、もうこんな古い音源に頼らなくてもいいとも言える。2つ目が、意外にお目にかかれないヒトラーの「生態」がよく描かれたからである。これは後に描かれた水木しげるの「ヒットラー」に出てくるヒトラー像を思わせる。これほどまで終戦直前のヒトラーの生態に触れた映画は戦後初ではないか。旧ソ連人民の怒りと憎しみを挑発する為に、皮肉なことに正確なヒトラー像を描いてしまい、そしてそれが今度は我々日本人の笑いの種になってしまったのだ。娯楽に乏しい時代の上映だったから、なおのことスターリンはよく見えたはずである。  さて、僕の本題はこの映画の真意だ。日本とユダヤである。ユダヤ人虐殺については何も触れていない。実はこの時期、ロシヤはユダヤ人虐殺計画を発動中だった(*アウシュビッツのロシヤ版)。だからヒトラーは「ユダヤ人の敵」とは書かれていないのだ。そしてもう一つ。この映画がの本当に言いたかったことじゃないかなと思うのが、日本についてのことだ。第1部はソ連の対日参戦についてルーズベルト・チャーチルにその心積もりを言って、これが第1部の締めになるのだが、この映画は「ベルリン陥落」であっても「トキオ陥落」ではない。第2部ではもっぱらベルリンの解放に終始している。しかし、第1部の終わりがこの映画の真意だと考えるなら、「本当は日本を最悪でも2分割に持ちこんで、ベルリンのようにしてやりたかった」というソ連の悪足掻きが見えるようだ。  この映画は過去の遺物だが、プロパガンダは永遠になくならない。例えば今地元で準備中の「愛知万博」の宣伝映画ができたら、こういうのはプロパガンダと言わないのだろうか?プロパガンダは国家がある以上、その必要な時には必要悪として甦るだろう。そのいい見本でもあり悪い見本でもあるのが、北の将軍様の映画だったり、この映画だったりするわけだ・・・ * 最近この「アウシュビッツ計画」を書いた映画「フルスタレッフ、車をまわせ!」という映画が出たそうだ。 
6点(2004-06-13 01:04:12)
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