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1.  赤いアモーレ 《ネタバレ》 
カトリックで人口中絶も許されない(今は幾分緩やかになったのかな?)という一面もあるけど、陽気でポジティブで濃厚接触は日常の事という印象の強いイタリア人。 それにしてもティモーテオ、最初からイタリアのことを娼婦と思っただろうし、実際娼婦相手に隙間を埋めてる人なんですけど、このおっさんどうなのよ。 外科医になり才色兼備な奥さんがいて豪邸に住んでるけど、もともとは貧しい家庭に育っていて、「三つ子の魂百までも」といいますか、セレブな生活に馴染めないでいるのかしらね。 とことん堕ちるとこまで堕ちたという感じなんですが、これね奥さんのエルサが偉いっ!!あの状況で浮気してるに違いないとか、自分より好きになったであろう女の影を感じない奥さんがこの世にいるとは思えないのね。不安いっぱいの表情、でも何も言わないの、凄いよこの奥さん。旦那は娘が死にかけてやっとイタリアと決別できたんですね、そして娘の彼氏が上流のおぼっちゃんではないことに安心するんです。こういう話、好きな人はかなり感情移入して観ることになると思います。 私は、今から16年ほど前のペネロペ・クルス、顎とか口元とか現在と随分違うなあと思いながら観てた。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-04-20 16:07:56)
2.  アパートメント(1996)
ずいぶん前にハリウッドリメイク版を観て、オリジナルとそのキャストを知って「観たい!」で、この度やっと観賞しました。 大まかなあらすじは同じだけど見せ方が違うのね、フランス映画はやっぱりこうでなきゃいけない。 男女4人がすれ違ったり絡み合ったり、けれどアリス以外の三人は完全にアリスを語るために存在しているキャラと言ってよく、だから特にマックスは道化そのものという感じ。ここがリメイク版と大きく違う部分かな。 エゴと欲ですね、自己愛と保身もかな。どれもあって当たり前、でもそのバランスが悪いと厄介。リザに電話でカフェでマックスに語るとこなんて甘えとしか思えず、その上リザのあの結末を見ればアリスのしたことは許されないでしょ。結局成就しなかったのも仕方ないことです。私にとってはアリスのような人間は「ナシ」だわね、共感も切なさも感じませんでした。 なんといってもモニカ・ベルッチの美しさに参りました。黄色のニットの色目や風合いと着こなしに注目しました、こういうとこもやっぱりフランス映画のよいところです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-29 18:48:59)(良:1票)
3.  愛の嵐
ずいぶん前から知っていた映画で、批評やあらすじを読むことも多く、そのせいか私にとっては禁断の映画になってました、でもついに観てしまいました。 まず「嵐」ではないですね、残念な邦題です。愛を表現、語っているとも思えませんでした。愛とひとことでいっても色々ありますけどね。 「猫のようなルチア」もうコレしかないです、いつでも逃げられる体制をとりながらこっちをじーっと見てる、お腹がすいてるのに媚びない猫、アレなんですよ。 サディスティックで優位に見せながらどんどん溺れていくのは男で、だんだん冷静になっていくのは女、そんなことも思いました。「僕の天使」なんて言うあたりが子供ぽく、はしゃいでるみたいだ。 今だからそう感じるのかもしれないけど、性描写は衝撃というよりも観てるこっちが色々想像を掻き立てられる、背徳的な気分にさせられ、それがなんかイイ気分なんです。 映画としては、そうですねーカメラワークがあんまり良くないかな、だから淡々というよりダラダラ感になっちゃうような気がします。 なんといってもダーク・ボガードとシャーロット・ランプリングを得たことが大きいと思う。 もうこの二人、存在そのものが淫靡で耽美、ウィーンの街は退廃的、そして密室。体が覚えてしまった刻まれてしまった感覚、生か死かといったら死。エロティシズムだわー観てよかったです。
[DVD(字幕)] 8点(2009-08-15 13:18:14)
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