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1.  ヒトラー 最期の12日間 《ネタバレ》 
華飾を剥いだファクトの提示はそれだけで意味をもつ。ヒトラーの狂気や独裁者のもとでの共同幻想を描いたドキュメンタリー映画ではあるのだが、ありがちな過剰な演出を排除しているのが素晴らしい。ドイツでなければ作れない映画だが、懺悔が全面に出ているわけではなく、教訓めいた色彩が強いわけでもない。しかし、強烈なメッセージが内在しているという微妙なバランス。 ヒトラーはもちろん、ゲッベルスやヒムラー、シュペーアなど、これでもかというくらい実物と似た役者を集めたことはもちろん、政治的遺書と個人的遺書の別や、愛人エヴァとの自殺前の結婚、死体が残らないようガソリンで完全に焼き切るように指示した事実、手が不自由であったことや、ヒムラー/ゲーリングの裏切りなど、忠実に史実に基づいていることも評価できる。 ありがちな「ひとつの戦闘にフォーカスした映画」ではなく、第三帝国最終期の独裁者の最期の12日間を丁寧に描いた新しい切り口に感嘆を覚える。ベルリン陥落直前であっても、人間飯を食うし、タバコも吸う。一方、自己を正当化し、部下に責任をなすりつけ、「ナチを支持した国民に同情しないのか」と問われ、「われわれを支持したのが悪い」とコペルニクス的責任転嫁を行う。ドイツの恥部を丁寧に描いた勇気に賛辞を送りたい。できれば、ナチ党の結成やドイツ国内での政治的権力の確保、独ソ不可侵条約やSA粛正など前史を描いた作品も見てみたい。
[DVD(字幕)] 9点(2006-03-04 22:41:03)
2.  新・黄金の七人=7×7 《ネタバレ》 
みなさんご指摘のとおり。「黄金の七人」シリーズではもっとも面白い。昼間のTX系でOAしてそうな、ゆるい雰囲気は一貫してそのままに、ストーリ性と人間描写は一番斬新。ハーフタイムと「延長時間」入れても2時間そこそこのサッカーの試合で、こんなことできるわけないんだけど、そこはご愛嬌。DVDもって何度も見直したい逸品ですね。
9点(2004-03-15 00:08:06)
3.  太陽がいっぱい
ミステリーファンとしては、どうしてもプロットやどんでんがえしなどが興味の対象となってしまうので、細かいところが気になってしまうのだが、本作は映画としてみた場合はとても楽しい。何度も見たくなるほどのものではないけどね。
7点(2003-10-25 21:58:11)
4.  ラストエンペラー
一個の映画作品としてみると、きっと出来はよくないんでしょう。あまりに短絡的で図式にあてはめすぎた演出だから。だけど、モチーフは好きだし、教授の音楽も好き。ずいぶん前に北京の故宮にいったとき、「おお~ラストエンペラーだ」と感慨深かったことを覚えてます。
7点(2003-06-28 02:19:14)
5.  ライフ・イズ・ビューティフル
うーん。ダメでした。全然ダメではないけど、4点または3点ってとこ。ある種の過剰さ(主人公の演出なのか脚本なのか)を感じたからかなあ。
4点(2003-06-04 00:15:56)
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