1. 地獄に堕ちた勇者ども
冗長かつ盛り上がりどころのないシナリオ、無駄に長い突撃隊の宴会、あざといだけの近親相姦。最大の欠点は何と言っても主人公(であろう)マルチンに共感することも出来ず、またこちらを惹きつけるほどの悪魔的魅力さえ欠片もないから。スタブローギンほどの深みもないただのへたれなので、恐らく作品を通して描きたかったであろう「権力に翻弄される人々」が欠けても、あれではろくな人生にはならなかったであろうことが予想される。お粗末な本末転倒。 3点(2004-09-18 00:46:28) |
2. かくも長き不在
ものすごく退屈で、途中で何度も居眠りしてしまいました…。カンヌのグランプリということですが、私には理解できませんでした。修行不足でしょうか…。 2点(2004-06-01 12:29:50) |
3. 魅せられて(1996)
風景は綺麗。リヴ・タイラーも綺麗。でもそれだけ。登場人物は総じて発情中で、画面に出てきてはルーシーをくどき、拒絶され、消えていく。ものすごくふわふわしてます。 3点(2004-05-27 13:25:27) |
4. 太陽がいっぱい
フィリップが胸糞悪い人物として描かれているので、すんなりトムに感情移入できたのが良かったのでしょうか。いつ追い詰められるのかと、どきどきしながら見ることが出来ました。ラストシーンも如才ない彼ならうまく切り抜けられるのではないか、などと思ったりします。ただ、ひとつ疑問なのは、トムはあれだけの偽装工作をこなせるのに、なぜさっさとイタリア国外に出ることを考えなかったのか?フィリップのすべてを奪い取るためにしても、いささかマルシュにこだわりすぎな気が…。一般に現場からはすぐにでも逃げ出したいのが犯罪者の心理だと思うんですが。どんなものでしょう。アラン・ドロンははじめてみましたが、ものすごく端整な顔立ちですね。あとタイトルも秀逸。 8点(2004-04-19 01:15:42) |
5. 薔薇の名前
全体の完成度高し。中世修道院を舞台に、失われたアリストテレスの『詩学』を持ってくるあたり、さすがはエーコですなぁ。あの秘密めいた書庫で一日中本を漁っていたいと思ったのは私だけではないはず。 7点(2004-03-09 22:51:24) |
6. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版
「誰よりも深く潜る」ということをストイックに追求する二人の男の姿をロマンチックにまとめた作品。陸上と海中がそれぞれ「公的なものと私的なもの」、ないしは「人工社会と自然」のメタファーであるとするならば、海中を選んだジャックには共感を覚える。物語の舞台は地中海、あの青空と海を見ると行ってみたくなるなぁ。 8点(2004-03-09 19:22:39) |