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プロフィール
コメント数 618
性別
自己紹介 【好きな映画】
★ヒューマンドラマ系
★恋愛
★コメディ
★推理・サスペンス・法廷
★アニメ
★その他、心がほっこりする・ワクワクする・揺さぶられるものなら何でも。

【苦手な映画】
×ホラー・スリラー
×暴力系・ヤクザやヤンキー系
×アクション
×アイドルが主演
×ハードボイルド
×見せ場が女優の裸だけの80年代日本映画
×映画の質よりも興行成績だけを意識したハリウッド映画

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1.  30日の不倫 《ネタバレ》 
男と女って、お互いの格を高め合える相手と過ごすことで成長していきますが、この二人は完全に真逆。出会ったことで眠っていたバカの種が芽を出してしまい、人としてのランキングは連日ストップ安状態。この救いようのないバカップルは、会えばセックスアニマルと化し、会えない時は稚拙さ全開の痴話ゲンカ、見ているこちらはポカ~ン・・・という、まさにあのパンダメイクのような失笑映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2020-12-13 13:20:04)
2.  ラストタンゴ・イン・パリ 《ネタバレ》 
観た作品すべてにおいて感動や衝撃を与えてくれたベルトルッチ監督作品ということで期待して鑑賞しましたが・・・この作品は、自分には合わなかったようです。  名前も素性も明かさないというルールも手伝ってか、アバンチュール的な快感から抜け出せない若い女、ヨメが不倫の挙句に謎の自殺で自暴自棄になった中年オヤジ。最初のうちは妙なバランスで成り立っていた関係も、当たり前のように崩れていきます。そうなったら、一瞬で冷めてしまう女に対し、男は未練たらたら・・・というのは、今も昔も変わらないんですねー。 その情けない姿は自分も身に覚えがあるので、見ていて恥ずかしかったです(笑)  確かに、映像や音楽のセンス、女性と男性それぞれの恋愛観の表現等、「シェルタリング・スカイ」「シャンドライの恋」などに通じる点があり、映画的にハイレベルな作品であることは認めるものの、この映画が好きになれない最大の原因は、とにかくこのオッサンの顔も雰囲気も、何もかもが気持ち悪いということ。登場人物のキャラクターが、ではなく、この役者が苦手なのかも・・・残念。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2020-06-02 22:50:15)
3.  暗殺のオペラ 《ネタバレ》 
ファシストに殺された父の真実を探る、という解説のまま、サスペンス的な視点で観ていたために「映像はきれいだけど、話がよくわからずつまらない・・・」で終わってしまいそうでした。ラストシーンを見るまでは・・・。  途中いろいろあって、ラストシーン、駅のホームで帰りの列車を待つものの、まったく来る気配ナシ。線路に降り立ってみると、雑草に埋もれたレール・・・。ここで「政治色の濃いサスペンスを美しい映像で見せる映画」というイメージが一変! 記憶を遡って、これまでのシーンの意味がいろいろと気になり始めました。  父の愛人に会ったアトスが、最初は1時間後の列車で、その後、翌日の朝に帰る予定が、なんだかんだで帰れなくなります。途中、馬小屋に閉じ込められたり、愛人の「あなたはもう発てないの」というセリフなど、この映画において彼が「村から出られない」のは、何らかのメッセージだったのかも・・・。 長い間、列車が走っていない廃線を意味する線路。このシーンを見た瞬間「そもそも彼が訪れたタラという村は、彼が出会った村人たちは、実在するのか?」という疑問まで浮かんできます。 父の友人の3人組と愛人の女性が、現在も30年前も同じ容姿。普通の映画では、過去の回想シーンはメイク等で少しでも若く見せるか、似たような若手俳優をキャスティングするところなのに、あえてそのままというのは、過去と現在が絡み合うブラックファンタジーのような話なのか・・・?  他にも、主人公のアトスが父と同姓同名、しかも生き写しのように顔がそっくりというのも意味がありそうだし、銅像の目がなくなったことも、何らかのメタファーなのでしょうが、う~ん、一度観ただけでは、よくわかりませんでした。でもじっくりと掘り下げていけば、「あっ!そういうことだったのか!」に行き当たりそうなので、もしまた観る機会があれば、違った観点から鑑賞することにします。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-03-14 19:34:29)
4.  暗殺の森 《ネタバレ》 
原題のIl conformistaとは、「順応者・同調する者」というような意味らしいです。つまりこの映画の主人公も、子供時代の特殊な体験から「自分もみんなと同じでありたい」という心理によって、ファシストとなり、結婚もしますが、決して心から望んだわけではなく、所詮は代償行為。「普通・みんなと同じ」ということと「流される」ことがイコールであると思い込んじゃった人の悲劇です。  行動の動機が「逃れたい」という心理で、思想に裏打ちされたファシストではないため、体制が崩れれば自分の支柱もなくなり、心から魅かれる女性に出会っても最後は見殺し。一度壊れた冷たい心の温度を「青」という色で表現したのかなと思います。その対極として、この映画に登場する「赤」は、殺された女性の顔など、人間らしさの象徴のように感じました。ですが、自分にとっては、むしろ「白」が印象として強く残っています。精神病院の白、森に降り積もった雪の白など、この映画の白は、とても怖かったです。  女性同士のダンスのシーンも、主人公の対極のひとつとして描かれたようにも思えます。女性同士でタンゴ、最初、周りの人たちから好奇の視線を向けられますが、そんなことはお構いなし。そういう態度が人々を惹きつけ、最後は主人公の男性を包み込んでしまいます。タブーを犯した者は異質とする主人公と、自由であることの美しさで人々を魅了する女性二人との違い。これって、ファシスト政権下のイタリアと、自由の象徴・パリを表していたのかも。  自分には、ファシズムや当時のイタリアの時代背景に対する知識がなかったため、理解することはできても実感することはできず、映画として消化し切れない部分も残ってしまい、ベルトルッチ監督の傑作と評されている作品だけに、ちょっと残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-27 20:41:16)
5.  カプチーノはお熱いうちに 《ネタバレ》 
いい映画に出会えて良かった!と心から思える作品でした。 雨の日のバス停でケンカした相手が、実は友人の彼氏で、その後、魅かれ合って結婚・・・という、最初は、ただのベタな恋愛映画かと思って観ていました。その13年後、エレナは、仕事は順調なものの、ダンナとはすっかりマンネリムード。そんな時、乳ガンが発覚・・・。 これまでのラブコメ風のムードから、闘病などシリアスな展開になっていきますが、この映画が素晴らしいのはここから。病気による深刻な部分だけを強調して感動を強要するような安っぽい演出もなく、ダンナのアントニオや2人の子どもたち、母親や叔母、親友であるシルヴィア、ゲイの友達のファビオ、同じ病室のエグレなど、病気を通じて見えてくるまわりの人々の思いやりややさしさが心に沁みてきます。  浮気性で仕事もパッとせず、体型の変化に象徴されるダメ亭主が、妻の病気をきっかけに、彼女が自分にとってどれだけ大事な人であったのかに気付き、病室のベッドでエレナを愛するシーンは、ほんとに切なくて泣けました。そういうシーンのあとに、「実はあの時、起きてたのよ」と女子トークで盛り上がるエレナとエグレにクスッと笑わされ、その数日後、エグレのベッドが淡々と片づけられていく現実。 また、アントニオと結ばれたしあわせいっぱいな海辺のシーンと、終盤に病院へ向かう途中の回想シーンのつながり方の美しさなど、後半の、様々な悲喜のバランスが絶妙です。でもこの美しいシーンで終わるのではなくて、「えっ?このエピソードがラスト!?」という驚き。おかげで、泣きながら笑えて、最後には、なんだかとてもしあわせな気分になれました。そして、あらためて「奥さんを大事にしよう」という気になりました(笑)  エレナがその後、天に召されたのか、回復して元の生活に戻れたのかは描かれていません。この映画において、そんな結末はまったく不要で、素晴らしい家族や友人に囲まれたエレナは、その後の経過がどうなろうが、しあわせな人生であることに違いない、ということですね。  原題の「Allacciate le cinture」は、ベルトを取り付ける、つまり「シートベルトをお締めください」という意味らしいです。「人生の乱気流に遭遇したとき、そばにいてくれる人は誰ですか?」、自分の人生のシートベルト的な役割を果たしてくれる家族や友人がいれば、人生の乱気流も乗り越えられる、そういうメッセージなのだと思います。  ただひとつ、「あしたのパスタはアルデンテ」同様、この邦題、もう少し何とかならなかったのでしょうか?(笑)
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-11-29 09:53:45)
6.  シェルタリング・スカイ 《ネタバレ》 
ツーリストではなく、トラベラーであり続けたキット。ほとんどセリフもなく、字幕もない後半こそがこの映画の見どころだと思います。一組の夫婦に男がもうひとり絡んで、男女関係云々という前半は、本題を表現するための前フリのようなもので、ストーリーがどうの、と論じる類の映画ではありません。  アメリカに帰れば、タクシーの中で大使館員とタナーを待っていれば、普通に生きることさえ難しい状況からは逃れられますが、キットはその選択肢に背を向け、どこかへ去ってしまいます。私たちが「快適」とする白人社会に戻ってしまえば、キットにとってそれは「ふりだしに戻る」ということだったんでしょう。山のような荷物を抱えて移動する「ツーリスト」から、トランクひとつの「トラベラー」となったキットは、物質第一主義の欧米文化に対する皮肉の象徴なのかもしれません。豊かさの象徴である山のような荷物=しかしそれは生きていく上でのお荷物=そんなものを生み出す欧米文化、ということでしょうか?  その欧米文化の副産物が差別社会。 オープニングのモノクロの映像には、発展していくニューヨークの様子が描かれ、快適、快楽、経済的発展、物質的な豊かさをイメージしたシーンが、都会的な雰囲気のジャズとともに流れます。そして、豪華客船から小さなボートで上陸した先では、一転して土着的な民族音楽。オープニングが終わり切らないここまでのシーンだけで、欧米と対極する文化圏が舞台であることが強調されています。たくさんの荷物を、家のない貧しい子供たちに運ばせるアメリカ人は、大きな荷物から帽子を取り出し、カメラで写真を撮り、スピーカーから西洋音楽が流れる酒場で、ドリンクを飲みながら子供たちに靴を磨かせるなど、アメリカの富裕階級とアラブ圏の当時の事情がくっきりと描かれています。 ラストシーン、タクシーから消えたキットは、最初3人で立ち寄った酒場に現れます。店内にはやはり西洋音楽が流れ、新聞売りの子供など、店の様子は変わらない。変わったのはキットの心。その心が「迷ったのかね?」「人には無限の機会がある」ことを、無言のおっさんから感じ取ります。おっさんの声はキットの感情そのもの。映画はそこで終わりますが、キットがその後もトラベラーとして生きていくだろうということは容易に予想できます。 グランドホテルから出てくるタナーが欧米文化の象徴、かつてはその文化の中で生きてきたものの、別の生き方を模索するキット。この二人のコントラストが、差別社会への批判なのだと思います。オープニングとエンディングを見比べると、この映画の意図がよくわかりますね。  後半の砂漠も、俯瞰的に眺めている私たちにとっては「美しい」風景ですが、そこで生きるアラブの人々にとっては日常の当たり前の風景。「ほ~ら、きれいな景色でしょ」と見せるだけでは、まさにただのツーリスト的映画になってしまいますね。静けさ・美しさと同等の激しさ・重苦しさが伝わってくる、それがこの映画の価値だと思いました。  それにしても、男と女の関係をこれほどまでに描き切ることができるベルトルッチ監督の手腕に、ただただ驚くしかありません。「シャンドライの恋」のラストシーンの衝撃も、なるほど、この監督だからこそ作れたんだと、改めて納得です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-09-12 21:37:49)
7.  シャンドライの恋 《ネタバレ》 
アフリカ音楽とクラシック音楽による感情表現、無駄なセリフを徹底的にそぎ落とした脚本とそれを活かす演出や映像センスなど、ストーリーそのものはベタなのに、映画的な面白さがギッシリ詰まっていたおかげで、引き込まれました。特にあのラストは最高でしたね! 虚しく鳴り響く呼び鈴と切ないBGMが素晴らしく合っていて、驚きの声さえ出ないほどでした。 でもベッドの2人を、そのまま映像で見せる必要はなかったような・・・。靴を脱がせたあとは、もっと抽象的な表現の方が良かったような気もします。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-07-04 19:03:13)
8.  宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 《ネタバレ》 
これは、ラストのセリフを聞くためだけの映画だと考えると、ふざけた邦題やDVDのパッケージのコピー、ワンさんの外見、雑な取り調べなど、B級映画まる出しのようなイメージも、すべて計算された仕掛けに見えてきますね。  もし仮に、諸々のツッコミどころをすべて解消して、あんなチープな世界観ではなく、国家最高機密を扱うようなものすごい環境の中で、取調官も世界レベルのキレ者たち、相手はミステリアスな地球外知的生命体・・・のようなハリウッド映画仕立てだったら・・・ストーリーからラストまですべて予想の範囲内、あのラストの衝撃とは比べものにならない、クソつまらない映画になりそうですね(笑)  わめきちらし、拷問を繰り返す取調官に対し、紳士的なワンさんの態度に、「ほんとに友好が目的だったらどうするんだ!」と、見る側を女性通訳に感情移入させるような流れですが、これがトラップであることはすぐにわかります。そして「ほんとは侵略が目的だったけど、やさしく接してくれたガイアさんだけは何とかしてあげたい」的な展開になるんでしょ?・・・というお約束を、最後のセリフで見事に叩き壊してくれる、その「うわあ!」の瞬間を味わう映画ってことですね。  とはいえ、「傑作!」と評するほどの出来でもなく、まぁあまり深く考えず、円谷プロの「ウルトラQ」を見るくらいの感覚で鑑賞するのがちょうどいいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-20 09:23:11)
9.  そして、デブノーの森へ 《ネタバレ》 
すごくいいですね! テレビの解説には「出会った女の罠にハマって、すべてを失う男の話」のようなことを書いていたし、いきなりきれいな女優さんの裸・・・という流れだったので、安っぽい映画かと思い、まったく期待していませんでしたが・・・ 実は、自殺した親友との友情を描いた骨太のヒューマンドラマでした。  途中、エヴァが主犯でミラが利用された・・・みたいな煙幕が張られるものの、どうみてもエヴァは脇役で、ミラがある目的を持ってダニエルに近づいたとしか思えない展開です。ミラは、ダニエルが、父・ポールの作品を盗作して名声を得たと思って、本の印税を脅し取り、結果的に破滅させるのですが、真実を知ったミラ、ラストシーン、そしてこのタイトルの意味がわかった時は、あまりの哀しさと美しさに声も出ないほどでした。  最初は、「鑑定士と顔のない依頼人」のような話っぽいので、どうしてもミラの正体にピントを合わせて観ちゃいますね。でも真実がわかって、ダニエルの視線でこの映画を見直すと・・・ 女好きのアホなおっさんと思っていたダニエル、実は骨のある、不器用だけど男気にあふれた、いいヤツじゃないですか!(ただ、奥さんはかわいそうでしたが・・・) 最後、すべてを知ったミラが、自殺したダニエルのことを「偉大な作家」と呼び、警察官に見せられた写真を見ながら「ポールは?」と聞かれ、「さあ・・・」と答える時のミラ、そして墓地に舞う原稿・・・最高に美しかったです!  話の根底には、ユダヤ人問題が重深く関わっています。自分にはその辺りの知識がほとんどないので、しっかり調べてもう一度見直せば、さらにこの映画の素晴らしさがわかると思います。何気なく聞き流していたダニエルの父の「火星人のジョーク」も、実は伏線というか、前フリだったんですね。 他にもいろいろとその後の展開を示唆するセリフやシーンがていねいに練り込まれた、良い映画だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-06-07 14:06:48)
10.  ある愛へと続く旅 《ネタバレ》 
戦争絡みで、出生の真実を知らされない子供と母親・・・。「実は・・・」という終盤、その意外な真実に驚かされましたが、よく似た印象の「灼熱の魂」に比べると、ちょっと弱いかなぁという感じでした。また、わかりにくい描写が多くて、いまひとつ感情移入できず、せっかくのいい映画なのに、ちょっともったいないかも・・・。 人類の歴史から、戦争というものが無くなる日は来ないのかもしれませんが、アスカを診た医者のセリフだったか「同じ人間であることが恥ずかしい」ような真似は、許されるものではありませんね・・・。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-05-04 20:30:55)
11.  イル・ポスティーノ 《ネタバレ》 
郵便配達人と詩人との心のつながりを描いた、本当にいい映画でした。特に最後の、マリオが島のいろいろな音を集めるシーンからラストまでのつながりが素晴らしく感動しました! マリオが死ぬシーンを、過去のフラッシュバック的に見せる手法が効果的だったと思います。話の中に「共産党員」を強調するセリフが多かったので、何か政治的なことが絡んでくるのかと思ったら、最後、ぬる~い感じになりかけた話を、しっかりと辛口な後味に仕上げてくれました。  ただ、詩的表現とか隠喩(メタファー)が話の中に出てくるわりには、説明的なセリフも多く、ちょっと直接的な印象でした。どうせなら映像表現も、もっと隠喩的にした方が、内容とリンクして面白くなったような気もします。  映画って、観る側の精神的コンディションや知性、人生の経験値等によって、印象も大きく変わってくるということを、この映画で痛感させられました。20年くらい前、ツタヤでこの映画のビデオを借りて、確かに観たはずのに、話の内容も映像の美しさも、まったく記憶になく、自転車で手紙を配達しているシーンくらいしか憶えていませんでした。当然、今回観た時のような感動もなく「なんとなく盛り上がらない・・・」程度の印象でした。過去に「つまらない」と思った映画も、もう一度観ると、新しい発見や感動に出会えるかも。もちろん、その逆もあるでしょうけど・・・。喜怒哀楽や感動の質など、アメリカンな映画スタイルに辟易してきた人には、この映画はオススメです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-05-17 16:18:33)(良:1票)
12.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
ニューシネマパラダイスの監督の作品ということで、心温まるヒューマンドラマだと勝手に思い込んでいたら・・・(笑) でもやっぱりこれは、単純な犯罪映画じゃなくて、ヒューマンドラマだと思います。 絵が全部盗まれたシーンでは、「女に免疫のないオタクなおっちゃんが、若い娘に入れ込むとロクなことにならないよなぁ・・・」程度の感想しかありませんでしたが、でもラストまでのシーンで、印象は変わりました。肖像画の女性しか愛せず、生の女性とは目も合わせられないような男が、クレア(偽)のおかげでようやく、男として最高の悦びを得ることができます。最初は、哀れな様子を見てかわいそうと思いましたが、彼にとっては「The Best Offer」だったのでは? アガサ・クリスティの「地中海殺人事件」で、女優と一晩いい思いをした金持ちがめちゃ高い宝石をプレゼントした後で捨てられ、その男に言ったポワロの「男女の秘めごとに値をつけるのですか?」というセリフが、ふと頭に浮かびました。 盗まれた絵よりも、思い出されるのはクレアと愛し合った瞬間のことばかり。彼にとって失ってショックだったのは、絵ではなくてクレア。そのことに気付いただけでも、この人は幸せなのかも・・・。 草食系とか呼ばれてるアホ男子や、アニメキャラやフィギュアしか愛せないオタク君が、ナマの女を知ってしまったら、このおっちゃんと同じように、コロッと弄ばれてスッテンテンにされるんだろうなぁ・・・。 この映画は、そういう人に向けての警鐘?(笑) それから、「貞節は最も異常な性的倒錯」というフレーズには、激しく同意です♪
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-17 16:11:12)(良:1票)
13.  ニュー・シネマ・パラダイス 《ネタバレ》 
午前十時の映画祭で観ました。初めて観たのはレンタルビデオで、その時も感動しましたが、映画館で観るとやはり感動の質が違いますね! 子供時代の屈託のない笑顔とは対照的に、大人になって社会的に成功したように見えるトトに笑顔はありませんでしたね。それが、ラストのフィルムで子供の頃の思い出、そしてアルフレードと過ごした時間が一気によみがえり、その気持ちが見る側に痛いほど伝わってきて、人目を憚らず涙をボロボロと流してしまいました。ただ「懐かしい」という感情だけでなく、いつからか笑顔がなくなった彼にとってあのフィルムは、子供時代の笑顔の時間を凝縮したタイムカプセルのようなものだったんですね。 こういう映画、面白かったからといって、何度も何度も観ようとは思いません。見飽きてしまって、感動度がだんだん下がっていくのがもったいないので・・・。10年に一度くらい、またあの感動を味わえればと思います。
[映画館(字幕)] 10点(2015-05-11 00:31:58)
14.  天使の分け前 《ネタバレ》 
「天使の分け前」というしゃれた呼び方を、最後にうまく使いましたね。それなりに面白かったものの、でも特に印象深いところもありませんでした。暴力で人の人生を狂わせた・・・とか、立ち直るのかと思ったら結局犯罪か・・・とか、そういう設定は別に気になりませんが、その設定が特に効果的というわけもないし、肝心のウイスキーについても対して掘り下げることもない・・・。ワルが更生・社会批判・痛快犯罪劇など、テーマをどれかに絞り込んで作れば、もう少し伝わるメッセージもあったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-12-28 00:36:06)
15.  続名探偵ホームズ1/ミセス・ハドソン人質事件 《ネタバレ》 
大ヒットした宮崎作品を何度も観ているだけに、それに比べるとこのホームズシリーズは粗さが目立って、じっくり鑑賞したいというほどでもありませんでした。ただ「このシーンはあの映画の原型になったシーンだな」という、資料的な面白さはありましたが・・・。ひとつだけハマったのは、ミセス・ハドソンというキャラクター。こんな素敵な人がいたら、モリアーティでなくても「惚れてまうやろ~っ!」と思ってしまいますね(笑)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-18 15:07:46)
16.  世にも怪奇な物語
三話を、別々のタイミングで見てしまったので、その時の気分で印象はかなり変わりますが、1話目はあまり好みではありませんでした。2話目が一番面白いと思いましたが、でもそれほど好きな話でもありません。3話目は、わけがわからないところも多かったにも関わらず、目が離せませんでした。ポーは好きですが、この映画はそれほどでも・・・って感じです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-08 16:17:42)
17.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 
紛争・戦争の愚かさ・マスコミのバカな使命感・平和より対面を優先する国連の様子などを、変にドラマティックにならず、リアルに描いていました。戦争の悲惨さを強調した内容や涙を誘う的な展開ではないのが逆にこわかったです。ラストの、地雷の上に取り残された男の存在が、関係のない民間人や、意味もわからず武器を持たされて戦っている人の象徴のように思えました。あの人は、紛争を巻き起こした国、そしてマスコミと国連、つまり「現代」という時代に命を奪われる、ということですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-12 08:53:08)
18.  エリックを探して
なんとなく気持ちが入り切らないまま終わってしまいました。いい映画だとは思いますが、紙一重で自分の守備範囲外といった感じです。エリック・カントナのことやサッカーのこと、もう少し知っていれば印象が違ったかもしれません・・・
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-12-09 21:53:55)
19.  愛の神、エロス
ウォン・カーウァイ監督の「若き仕立屋の恋」、これはほんとに素晴らしい作品ですね!これ以上の感動が味わえる恋愛映画、しばらく出会えないんじゃないかと思えるほどの傑作でした。おかげで、あとの2本の印象、自分の中ではちょっと弱くなった感じでした。それにしても、もうちょっとマシな邦題はなかったのでしょうか?タイトルだけ見た時は「きっとB級エロ映画だろう」としか思えませんでした(笑)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-11-23 20:21:42)(良:1票)
20.  あしたのパスタはアルデンテ 《ネタバレ》 
このマヌケな邦題のおかげで観るのをスルーしそうになりました。まるでアイドル主演のB級ラブコメみたいなタイトルですが、実はかなり上質のヒューマン系ドラマです。原題の「Mine Vaganti」とは、機雷とか爆弾とかいう意味らしく、「なるほど、うまいタイトルだ」と思いました。いろいろなサイトで「コメディ映画」と紹介されていますが、ドタバタ劇ではなく「笑いあり涙ありのイタリアホームドラマ」といった印象。アメリカ映画などによくある、過剰なドラマ仕立てや演出とはひと味違うテイストです。正直、途中まではちょっと退屈で、消化不良のようなところもあったものの、後半、主人公トンマーゾの告白からおばあちゃんの死、そしてラストまでの数十分で一気に引き込まれました。ただ、美人のアルバは、登場のインパクトからすると、もっと話の展開の軸になるのかと思っていたら、そうでもなかったところがちょっと不満・・・。音楽はとても良かったです。主題歌である「五万粒の涙」の“♪チンクワンタミーラ~”というフレーズが耳から離れません(笑)。ポップスだけどカンツォーネ風なところがイタリアらしくていいですね。好き嫌いはあるでしょうが、映画そのもののクオリティーはとても高いと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-22 10:43:55)
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