1. ピアノ・レッスン
ホリー・ハンターが自分のすべてを捧げて演じきった感じがとにかくたまりません。彼女は、この作品以前と、以後で別人です。言葉をしゃべれない演技というのは、役者の力量がはっきりと出てしまうものです。まさに目の演技とも言える鬼気迫るものを感じます。監督の映像センスもすばらしく、特に浜辺で箱から出せないままのピアノを弾くシーンはどうしてこんなに、心が揺れるんだというくらい美しい。ストーリーの下敷き自体は、正直どこかで見たことのあるものですが、ラスト近くの衝撃は、そんなどこか批評家的な見方を吹き飛ばします。10年ほど前に見ましたが、久しぶりにコピーしたテープが出てきて、鑑賞。今見てもまったく色あせることがない。まさに名作です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-10-04 18:05:53) |