1. 戦場のメリークリスマス
最初見た時はあまりに難解だったため、頑張ってラストシーンまで見続けたものの、エンディングシーンが終わった瞬間、何も分からず終いで終わったことに閉口してしまった。 それだけだったら坂本龍一の音楽と、ロケの規模ぐらいしか評価出来ず3点だっただろう。 あまりに分からず解説を探して読んだ (本当は原作を読むとより良いのだろうが)。 それから2回目を見た。初回は全く分からなかった状態から数段進み、理解の基盤が出来た気がした。結果、この物語は2組みの人間たちの物語が同時進行する映画なんだ分かった。 今度はより詳しい解説を探して読んだ。それから3回目を見てようやく、理解が曖昧だった箇所にも理由が付けられるようになった。 なぜセリアズ(デビッド・ボウイ)はヨノイ(坂本龍一)にキスをしたのか。 なぜヨノイはセリアズを斬れなかったのか。 なぜ最後にハラ(ビートたけし)はローレンス(トム・コンティ)にクリスマスの祝福をしたのか。 ローレンスはハラに何を与えたのか。 今度は最初とは全く違う意味で、エンディングシーンの後に閉口することになったのでした。 この映画は、後のシーンを見て初めて前のシーンの理屈が分かる構造が何箇所も仕込まれているため、私のように頭の回転に自信がないが絶対教養に憧れてこの映画をご覧になるような方は、最低3回は見ることをおすすめします。 その難解さに-1点ですが、実質私の中では満点級です。(やっぱり10点付けました) [地上波(邦画)] 10点(2014-07-20 00:06:45) |