1. アイス・カチャンは恋の味
少年の初恋ものと聞いてたので、するとアンジェリカ・リーもとうとう母親役をやるようになったのか、と思ってたら、初恋相手の「気の強い少女」であった。ラストの「少女のその後」で、やっと現在に追いついた感じ。『アイ』で初めて観たときだってもう「少女」というより「娘」だったし、あれが十年くらい前の映画。本サイトの情報でいま確認したら1976年の生まれだそうだから、このときは三十代半ばか。いい度胸だ。ま映画としても年齢不明の人ばっかり出てきてて、さして無理でもなかったかもしれない。これ香港コメディから動きのキレを抜いて泥臭さだけを残したような映画で、音楽が鳴りっぱなしなのも苦痛だった。お父さんがバクチやってる小屋とその前に広がる海に、かろうじて東南アジアの匂いを感じた。あとは、不意に生まれた四組のカップルが四辻の四方向から顔を合わせる俯瞰のカットぐらいか。今までに作られてきた「初恋もの」の部品を組み合わせてみたってだけで、自分なりのオリジナルなものを発見しようとしていない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-10-26 10:19:29) |