1. リリィ
チェーホフ「かもめ」を原案にしたドラマ、だそう。上を望んだり、一途であったりすることで周囲を傷つけてしまう若者たちと、それぞれ身勝手ながらも彼らを包容できる大人たち、その双方のうつりゆく心理を落ち着いて読み取ることができる。ベテラン俳優たちの安定した存在が大きい(ミシェル・ピコリまで出て昔話してる)。後半は自分の過去をなぞりながら映画を撮る、という女優の役をサニエが演じ、可愛い、というより愛しくもあるリリィ。(サニエ嬢の裸だけが目的で、かつ時間のないおかたは、レンタル料10円分くらい観たら停めて返しましょう。笑)あと、ジャンヌ=マリー役のジュリー・ドバルデューは、恋する表情はこうよ、とでもいうよな繊細で堅実な演技が魅力的(=流石ドパやんのお嬢)。 アジャーニ系でもビノシュ系でもないので目立たないが、フランス映画には脇の一番に必ず出て欲しいタイプ、オススメ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-16 02:21:53) |
2. バイオハザードII アポカリプス
1よりドラマ性が優れていて断然いいのではないでしょうか。あーん、でも目がチカチカ、痛っ! いっちゃんええ席で見たのに、切り替えが速すぎるアクションシーンについていけませんでした・・ゲームされるおかたなら平気なのかな。DVDになったらおばさんはスローの⇒1ボタンで再見したいと思います。ジルが登場したときにはその素敵さにアリスが霞むかも?と思いましたが、鍛えに鍛えたアリスはとにかく強い!カッコいい!おでこの吹き出物も御愛嬌・・寝ずに撮影してたんやろねぇ、お疲れ様です~セリフの間を取るのがうまくなったんじゃないですか?ファンになりそうよ。ミラ・ショボ小ビーチクも一瞬ですが拝見しました。こうやって撮ればいいんです。(ジョリ姐さんじゃえらいことになりますわね) 7点(2004-10-05 00:28:54) |
3. 特別な一日
《ネタバレ》 高揚して涙するのがいいドラマだ、と思ってきた私をボコンと打ちのめしたのが本作、まさに特別な一本 です。 友和&百恵、リズ&バートン、ヤンニ様にはおフェイさんにドヌーヴ・・と公私混同お似合いカップルは世に幾組もありましたが、生活感が出せてイタリア語で、という条件なら彼の御相手は、なぜか妻ではないこのおばさん(すみません)しか考えられませんね。ワイシャツ姿でキッチンに立つ男、所帯やつれしてるのに左横顔がことに美しい女、、ほとんどを団地の2室でかわしあうこの二人の心情表現がこの上なく練れています。室内外の小道具の使い方、音の出し方、窓を映すショット、どれも憎たらしいほど上手いわん。屋上シーンはドラマ部門名シーンBEST10(←今考えました)にぜひ入れましょう、素晴らしい。/満点じゃないのは、愛する「ひまわり」を演じる方が簡単そうに見えたので大嫉妬の減点、まだまだお子さまの私に良きアドバイスをお願いします、そっとお待ちしてます。バルカンとラッタッタァのCMになぜこのごっつい二人がそれぞれ出てるか当時はわからなかった、若い頃なら本作の半分も吸収できなかったと思います。トシとっていいこと、ありました。 9点(2004-07-29 22:42:14)(良:2票) |
4. 死ぬまでにしたい10のこと
《ネタバレ》 激ボロ泣き。。自分で抱える彼女が強いのか、周囲の反応を恐れる彼女が弱いのか。実際こういう状況になればまずできないわ、若いのにえらいなぁ。彼女が取り乱したり、酷い病状に苦しむシーンはあまり出てこない。そんなことわかっているから私たちは見たくないのよ、この辺は女性監督だなぁと、感謝。また「いい人たち」しか出てこないのは、実際この人たちに対して’だけ’こう願っている、という意味なのではないかなあ。私はこういう出し方好きです(イヤな人たちのことはどうでもよくなるわよ、時間がないもの!)。彼女が挙げた10個のうち、「母」「娘」としての望みがささやかで泣ける~。問題は「女」としての望み・・お互いの家庭・身体へのトラブルがない限り、私はこの場合許したいなぁ。彼を好きになれてよかったね。(女性は、母・妻・娘である立場より「女」を優先してしまうイットキがあるのです。ダメ?甘い? でも男性なら・・でしょ!)。それから「妻」としての望みは・・実現してもそうでなくても彼女はいいと思っているんじゃないかなぁ、彼女をとりあえず安心させてくれた玉のれんさんに効果賞あげてほしいです(むぎむぎ♪さんに同感)。喋るレオノール・ワトリング(「トークトゥー~」強烈。お願い、これ以上ゴッツくならないで~)・喋るアマンダ・プラマー(「ガープ~」強烈。この人はゴッツい顔がいい)を見れました。私はウェイトレスさんがフツーすぎて大好き。労働する喜びさえをも教えてくれる涙作。若いママさんはかなり共感できるんじゃないかなぁ。 9点(2004-06-08 16:40:39)(良:2票) |
5. 若草物語(1994)
これ、ねっちりしてますよね~。存在感ありすぎるサランドンがどうも私、苦手なんです。みなさんもおっしゃられているように、見舞うウィノナが死にそうや。しかし、しかし!主役ジョーの現代版キスシーンはやはりウィノナに決めてほしいので私はどっちかと言うとウィノナを支持します、男まさりでないジョーもたまには(って半世紀振りやけど)ええんちゃうかしらん? クレアをもっと思いっきり激痩せさせてくれたらベターだったの ではないかと思う。特にどちらのファンでもないですけどね、私は長女トリニ・アルバラードが好きなんで、、この頃までは(すんましぇん!)実に正統派、ほんとに好感持てます、憧れ~。女系育ちの私は、4姉妹こんな仲ええわけない、っと思いながらいつも泣いてる。またそれ以上に”お金”についてびっくりするほど考えさせられる、なかなかツミな名作です。 7点(2004-05-12 13:10:01) |
6. マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
前半、すごくいい。デートする様やプロポーズは、泣けるほどです。beautiful と言われて、つい横を向く彼女、わかるわ~、モテナイ女に、ついつい観てるこちらが好意的になっちゃうのだよね。しかし後半ですわ、新婦側の一方的なことの運びに、ええっ?それでええんかい新郎側!何かもっと主張すれば? と思わずにいられません。要するに、嫁側の言いなり、尻に敷かれっぱなしになりそうな彼と、いいヒトすぎる御両親に同情するのみに終わりました。もう少し双方歩み寄れなかったの?でしょうかねー。封建的な日本人には不可解ってとこでしょうか? 5点(2004-01-04 22:43:23) |
7. チョコレート(2001)
邦題がいいですよねーー、原題は死刑執行前に出される食事のことらしいのですが、ピンとこないし。 どなたかが指摘されてましたが、最初のセックスシーンは餓えを埋めるため、2度目は愛し合うため、だと見えました。これだけ周囲の障害を除き、前を向こうとしていますが、私には「こりゃあかん、前途多難」に思えてなりません。余韻残す一作です。 6点(2003-09-13 00:30:15) |