1. オール・ユー・ニード・イズ・キル
「ギタイ」は「もののけ姫」のタタリ神からヒント得たっぽい。原作は日本のライトノベルらしいし…(日本好き?;) [地上波(吹替)] 4点(2016-09-02 23:41:44) |
2. ジャンパー
テレビシリーズまとめたやつかと勘違いして「それならこのハショリ具合も仕方ないか」って思ってたけど違うみたいで…;(続き物でしたか;)脚本雑すぎ…?;人は人との出会いや関係の中で成長していく。その場限りの人間関係しか持てない主人公が未熟なのは逆にリアル。まともに働いた事さえないだろうしな~あくまで「普通の人間」なのは良かったが、その孤独感がもう少し欲しかった。パラディンの暗殺はどう考えても許されない。ジャンプ能力で殺し屋でもやっているならともかく、ケチな泥棒に対し「死」の制裁とは…しかも家族を含む関係者まで殺している。正義きどりな分悪質。明らかに狂信者「カルト教集団」である。「少数の異端を認めない多数派の虐殺行動」VS「少数派のアイデンティティ」の戦い、とみれば深いテーマがあるかもしれない。(パラディンは過激なキリスト教徒とダブるところがある。中世からってのも含みを感じる)個人的には「ジャンプ能力を使ってスリルを求めるうちに、大泥棒になって世界中のあらゆる美術品を盗む怪盗になった(盗んだ後はすぐ返す)その怪盗を追う警部との心理戦、頭脳戦」って設定で観たかったかも(ルパンと銭形警部みたいな。最初の銀行の時にちょっと期待したのよ;) [地上波(吹替)] 4点(2011-03-31 10:44:18) |
3. 第9地区
《ネタバレ》 この作品の続編は必要ないと思う。今、私達が生きている現実こそが続編、と思うから。…でも作っちゃいそうだな~アカデミーノミネートだもんな~この作品はこれで終わって欲しいな~こういう低予算映画は製作側の情熱とフリーダムパワーの相乗効果で良作になるから、予算がついた時は(スポンサーの口だし付き)パワーダウンしがちなんだよな~そうなったら淋しいな~…とは言うものの前半はあまりのグロテスクさと手ぶれ映像で吐き気が…マジやばかったです;(知らなかったから覚悟がなかったし…;)「低予算良作映画=(イコール)手ぶれ効果」なんて図式が出来たら私のような三半規管の弱い人間はどうすればよいのでしょうか!(ちょっと本気で焦ってます;) [DVD(吹替)] 6点(2011-03-08 22:47:09) |
4. ホースメン
「大人はどうして身勝手なの?」失ってからでないと大切なものが分からないからです。 [DVD(字幕)] 5点(2010-09-11 23:08:52) |
5. エスター
《ネタバレ》 甘かった…エスターが母親を一人占めする為、他の子供に危害を加える話かと思ってた。靴の中にガラスの破片いれるとか飲物に洗剤混ぜるとか…なので、いきなりの殺害シーンに度胆を抜かれる。恐怖で子供を支配したり狡猾に動いたり、万力シーンでは背筋が寒くなった。セクシャル要素があるので「性的虐待の過去でもあるの?」書類偽造では「操っている大人でもいるの?」と思ってたらまさかの真実。疑問が氷解。どうりで母親でなく父親の気を惹こうとした訳だ。化粧をおとす場面はグロテスク度200%;ここまでは高評価でしたがラストで急下降;優しい妹に銃を撃たせたり母親が人を殺すのを目撃させるのは駄目だろ。別エンディングの方が納得出来る。「悪は人を殺すが善は殺さない」という芯が通るから。が、敵には死の報復を与えねば気がすまないのが米国流なのか?;(トンキン湾然り…9.11然り…)相手の「死」によって安心を得ようとする。観客にウケるエンディングにするのが今の映画事情なの?映画は芸術ではなく娯楽になったから?別エンディングをDVDに入れるのは制作側の意地?私は現場から消えたエスターが別の孤児院でにっこり笑っているエンディングかと考えてました。すごく後味悪いな~; [DVD(字幕)] 4点(2010-09-09 11:46:24) |
6. パッセンジャーズ
《ネタバレ》 あんまり期待せずに観賞しました。全体的な雰囲気が良くて、かなり上手い脚本ではないでしょうか。画面から感じられる不安や虚無は「事故で自分だけ生き残ってしまった事への罪悪感」からきているのかと思いました。が「後悔」「もう愛する人に会えない悲しみ」「浮遊感」であると分かりました。途中、エリックだけ●なのかと思いました。一人個別だったし、そういう錯覚をもたせる方向はあったと思います。全員とは意外性がありました。この映画は「驚き」というより「いきなり未来を奪い取られた者の悲しみ」を感じるものではないでしょうか。命あるものの死亡率は100%だけど、誰もいつ死ぬか分からない。よくある「後悔しない生き方をしよう」ではなく「いつか死ぬとしても、それが訪れる瞬間まで生きてきた事が素晴らしい。決して無駄なことなどない」と訴えているような気がしました。そういう意味で「優しい視点」の映画であると思います。DVD特典になっていた予告を観たのですが、あれでは「サスペンス陰謀あばき映画」みたいですね~;期待した人はがっかりしたんじゃないでしょうか?まだ「事故により心に傷を負った人達の悲しみ」を扱った映画として宣伝した方が良かったのでは?違和感のある宣伝はしないで欲しいですね~; [DVD(字幕)] 7点(2010-07-28 10:48:20)(良:2票) |
7. JUNO/ジュノ
《ネタバレ》 観賞前はジュノVS世間かと思っていた。里親探しが大変だったり、学校でいびりに合うが負けずに奮闘する話かと。が、良い親友や家族はいるし里親もすぐに見つかる。冷たい世間の表れである放射線科医には、義母がきつい一発をおみまいしてジュノの気持ちを守ってくれる。この映画の言いたいとこはそこじゃないらしい。代わりにじっくり描かれるのは里親との交流。この映画は「その人のありのままの姿を愛する大切さ」を訴えているのだと思う。現実社会は「型」が押し付けられている。「勝ち組になれ」「リッチな生活しなきゃ不幸」「煙草を吸う人はダメ」「太った人は意志が弱い」などなど。固定観念に縛られ、とっても息苦しい。本当に人として大切なところはそこじゃないでしょ。私はヴァネッサに感情移入しました。前の養子縁組で何かあったのか、彼女の態度はとても頑です。マークに大人になれと強要したり「大人にならなきゃ子供がもらえない」と、強迫観念にとらわれているようで苦しそう。でも、そんなマークが好きになって結婚したんじゃないの?マークもヴァネッサは子供が産めなかったとしても受け入れて好きになったのではないの?自分を否定されてマークはすっかり自信を失ってしまったみたい。私はヴァネッサがこれから子供を育てていく中でその気持ちを取り戻すのではないか、と思ってます。「ありのままの姿を愛する」という愛情を最初にくれるのは親(普通は;)。親が子供を愛するのは良い子だからでも優秀だからでも実子だからでもないのです(ジュノの母親が義理っていうのは結構重要かも?)家は自分が自分でいられる場所だから、受け入れてくれる家族がいるから居心地が良い。ジュノが好きなのに違うふりしてた男の子がいたけど、ジュノもそうだった。人の事は分かるけど、自分って分かりにくいものよね~ありのままの自分自身を受け入れるのも大事です(甘やかすのとは違う)私はこの映画は「ありのままの姿を愛し、受け入れる優しい人や社会って良いでしょ?」と語りかけているように感じます(同じ系列でいったら「~ミスサンシャイン」の方が好きかな~;) [DVD(吹替)] 6点(2010-01-28 11:45:07)(良:1票) |
8. レッド・バイオリン
《ネタバレ》 なんの予備知識もなく鑑賞しました。タロット占いで「旅をします」と言われていたので、当初は男の子が世界各国をバイオリンと共に渡り歩き、偉大なバイオリニストになる話なのかなと思いました。が、亡くなってしまうので、そこからバイオリンが時代を渡る話なんだと分かりました。一番せつなかったのは、中国の時代。芸術家にとって芸術そのものが否定されるのは魂が引き裂かれる想いがする事だろう。あのネガネの男の子が成長してオークションに来ていたので、きっとお母さんとの約束を破った事をずっと気に病んでいたのだろう、と感じました。鑑定士がバイオリンを手にした時、もしかして死んでしまうのではと不吉な予感を覚えましたが、はずれてよかった;車が止まってホーっとしました。彼はバイオリン工房にいた弟子の子孫だった、なんてオチがあるかと思いきや、なかったのでちょっと拍子抜け。けれど、彼が娘に電話していたので「もしやこの娘がアンナの生まれ変わり。またはアンナに姉妹がいてその子孫では?」と考えた時、つながったような気がしました。「血の元に還った」として「旅が終わった」のも納得。なので私としてはこの解釈でいきたいと思います(笑)某学者の「世界中のあらゆる場所、あらゆる時代にあらゆる文明が誕生して消えていったが、音楽のない文明は一つもなかった」という言葉が深く噛みしめられる映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-14 16:48:41) |
9. シルク(2007)
《ネタバレ》 この作品のストーリーは簡単に言ってしまえば「青い鳥」。秘めた情熱に身を焦がし、求めるものを命がけで求めるが、実は家にあったのです。でもストーリーはさほど重要ではないと思う。行動の理由もいらない(忘れる)あれば下世話になったかもしれない。あの手紙の言葉通り「感じ」ればいい。誰一人として、醜い欲望に生きている人がいないのが、また美しい。「沈黙」が雄弁である、と気づいたのはちょっと大人になってからです。「沈黙の音楽」や「無い香りを聞く(ユリの庭)」これはそんな映画であると思う。いつも夫の帰りを待ち、話さない事に何も言わないエレーヌの気持ちがなかなか分からなかったけど、ラストの手紙で氷解しました。彼女も静かな情熱の炎を燃やしていたのだと。表に出さないからといって、冷静なのでも感情が乏しいのでもない。内に秘めた分だけ激しい時もある。手紙というのがまた良い。文字を書く、という行為はその人の体温を感じさせ、肉筆は間接的に「触れる」事になるから。メールなどの文字って結局「記号」だもんな~;艶がないのです;この映画はとにかく「間接的」に情熱を描いている。原の妻である自分が裏切る訳にはいかないので、日本の少女が別の女性を通じて彼と契りを交わした事やエレーヌの深い愛情もマダムを通して彼は知る。(米国映画あたりなら、命がけで日本にやってきた男と一夜過ごした少女が彼の子供を産む、なんて話になっていたかもしれない;それでは、あの美しさが台無しになる;)日本の役者さん達は皆すごかった。台詞も少ないのに、あの存在感と雰囲気を出せる俳優はそうざらにはいない。映像と音楽の美しさと、内に静かな情熱を燃やす登場人物に酔いしれました。 [DVD(吹替)] 8点(2009-07-31 00:31:06)(良:1票) |
10. 300 <スリーハンドレッド>
《ネタバレ》 原作知らずに鑑賞いたしました。差別感情が滲みでているように感じて非常に不愉快な映画でした。 冒頭から呆気にとられました;使者を殺すところから、この王が独裁的で非常に野蛮だと思います。救いがたいのは、周りの家臣がこの王を崇めているところ。あの戦いにしても、弱点が分かっていながら、放置して何の対策もたてないなんて…無能すぎます; デザインは凝っていたと思うのですが、演出がチープでした。技術に頼っているだけ。ストップモーションの多様などは演出力の無さを際立てせていました。戦士の肉体美は目の保養になるかと思いきや、戦場でさらけだされても…;サッカーの試合中にカッコ良いポーズを意識している選手がいたらイラっとすると思うのですが、同様のイラつきを覚えました。戦場は破壊と殺戮の場所。美化するべきではありません。王妃もひどかった;あそこで殺すのなら、身体要求された時に殺しておけばいいのに…;本当の事を言われて殺すなんておかしい。自分は間違っていないと思うなら「私はやましいこともない」と堂々としていればいいのです。自分にとって邪魔者を殺すのは卑怯です。独裁者の横暴さと幼稚さが如実に感じらます。 この映画が最悪と思うのは、無能で野蛮な独裁者を「正義」として、その犠牲になった戦士を「勇敢」として描いている点です。トップが無能ゆえの悲劇として描いているなら、少しは納得出来たのですが… この映画の良いところを探してみたのですが、私には見つけられませんでした; [DVD(字幕)] 0点(2009-06-07 09:17:13) |
11. アンダーワールド/エボリューション
《ネタバレ》 何の期待もせずに観賞しましたので、この点数です。映像美とアクションに酔いしれる映画なのだ、と割り切きって観ると好印象になると思います。CGなんかも「こんなものだろ」と思って見ると結構頑張っているのではないでしょうか。俳優さんが「ヨーロッパの雰囲気があるな~」と思っていたら、イギリスの俳優さんなんですね。ケイトも前作よりアクション慣れしているようで、動きが良かった。特に「止め」が前作より決まっていた感じがする。監督はMTV畑の人なのですね。どうりで映像は洗練されてて美しい。美術も青白いカラー画像も綺麗だった。ストーリーは今回も前作と同じで「詰め込み過ぎ」の感は否めず…設定はすごくいいのに、活かしきれてないような…視点を絞ったらいいのにな~と思いました。「ウィリアムの復活」か「不死者の父親」のどちらかに焦点を合わせれば良かったのでは?と思いました。設定も俳優も美術もいいのに…非常にもったいない。 近年における「吸血鬼」映画は、ダークな雰囲気とアクションに比重がかけられているので、ストーリー性はあんまり期待しちゃいけないのかもしれません。悲しいですが;敵が吸血鬼かゾンビか、の違いだけで「バイオ~」などとあまり変わらないのでは?「吸血鬼」である意味が薄れてきているように思います。十字架やら太陽の光を浴びると灰になる、という設定も今ではほとんど見られず…味付け程度;昔は「日が沈む」とか「もうすぐ朝」とかストーリーにおいて重要で「吸血鬼」であるという意味があったものですが;何より、日本の数々の「吸血鬼話」と違って「人外」である事の苦悩とかま~ったくナッシング。そう考えると「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」がハリウッドの「吸血鬼」映画において、かなり異色作だったのだな~と実感。もう一度、「吸血鬼」である事の意味を感じられる「吸血鬼話」が見たいな~と思いました。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-20 17:13:45) |