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性別 男性

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121.  セクシー地帯
タイトルが良い。何よりもまずはタイトルです。セクシー地帯ですよ。どんな地帯や?どんなセクシーな地帯が待ち構えてるのか?男なら解る筈?解るよね?にじばぶ様!放浪紳士チャーリー様!まるでエロビデオみたいなタイトルだが、内容はフランスのフィルムノワールぽい感じが漂う作りのサスペンスもの!三原葉子のナイスなプロポーション?う~ん?三原葉子も悪くはないし、結構毛だらけ猫灰だらけじゃなかった。そりゃ違う映画だ。おっと失礼!同じ葉子なら司葉子で見たい気がする。これ川島雄三監督がもっと長く生きてたら、川島雄三監督による司葉子か若尾文子で見たい。それにしてもこのタイトルだけで釣られて借りてきた私はまるで餌に引っ掛かり餌食となった魚みたいだなあ?まあ、とにかく内容云々気にせず気軽に楽しく、怪しく、悩ましく、スケベな男達の為にあるような映画かもしれない?ええ?そういう事で宜しいでしょうか? 何だかこの石井輝男監督、ハマりそうだ。
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-19 21:50:31)(笑:1票) (良:1票)
122.  転々 《ネタバレ》 
良いなあ!何が?散歩に付き合うだけで百万円貰えるとか納豆味の靴下とか塩味の靴下とかその他所々で真面目なようでふざけているような何とも不思議な笑いが醸し出す雰囲気が良い。そして、見ていて最近、歩いてないなあ!私のような田舎暮らしの人間にとっては歩くという行為が年々、薄れていく中でこの映画を見ているとたまには車の生活から離れて遠くまで歩きたい。目的地なんて決めずにとことこ散歩してみたい。そう思わせるだけの魅力がこの映画にはある。出演者の顔ぶれに眼を向けると、何とも個性的な面子きりでそれもまたこの映画の魅力かもしれない。面白いことは面白いけど、映画的なスリリングに満ちた面白さではなく、個性的な人物によるそういう面白さであって、ストーリー的な面白さはほとんど無い。後ろ向きに歩くと若返れるという発想、悪くは無いけど、でもそれって、ある程度の年齢を重ねた人間に向けての発想て気がして、若者に向けての未来への励ましとは大きく違って見える。どうせなら若者よ後ろを振り返り、後ろ向きに歩くより前を向いて歩こうという方が私には共感出来る。面白いことは面白い作品だけど、ちょっと吹っ切れない何かが残る。ところで気になって仕方ないことが二つほどあるのだが、まず一つにあの時計屋のご主人、オダギリジョーと三浦友和の二人を追いかけて来る際、きちんと店の鍵をかけてきたのだろうか?次に吉高由里子の変な歌、何て歌ってるのかよく解らなかった。それが気になって仕方ない。最後にもう少しだけ!岸部一徳を街で見かけると本当に良いことあるのかな?あるんだろうなあ!でもって岸部シローだったらロクなことが起きないと感じてしまうのは私だけか?きっと他にもいるはずである。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-22 21:35:09)(笑:2票)
123.  ロッキー・ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
「ロッキー・ザ・ファイナル」このタイトルを初めて聞いた時、いや、もっと遡ればこの映画を製作されると聞いた瞬間から私の中ではもういい加減にしてくれよ!前作で終わったんじゃねえのか!と何しろ前作があまりの酷さにかなりショックを受けていた者として、もう二度と観るものか!て思っていた。しかし、この映画の評判の良さに嘘やろ!てぐらいに考えていたものの、公開が近づくに連れ、やはり気になってこれは映画館で見なくてはならない。映画館で観なくては絶対に後悔するという思いが膨れ上がり見てきました。いやあ、これこそ私の好きなあの第1作「ロッキー」なんだと見ていて涙が止まらなかった。ロッキーの愛妻エイドリアンの死、そんなエイドリアンのお墓の前で並んでいるロッキーとエイドリアンの兄、ポーリーの二人の姿にその瞬間からやばい!涙が出そうで必死に泣くのを堪えていた。ロッキーのエイドリアンへの想い、優しさと記念すべき最初の作品で見られた懐かしい映像、風景、ロッキーが飼っていた亀、エイドリアンと心通わせた思い出のペットショップに二人が初めてデートしたスケート場、フィラデルフィア美術館にあの例の肉のサンドバックに同じく生卵の一気のみ、どれもが本当に懐かしくてこのシリーズのファン、特に1作目を愛する者にはたまらない映像がそれだけで涙を誘う。世間からはもう良い歳して今更何をと笑われ、愛する息子からも冷たい眼で見られそれでも夢を捨てずに愛するボクシングの道へとカンバックする主人公の姿にあれだけ父を嫌っていた息子も父親を応援する。倒れても倒れても喰らい付く、ロッキーの姿に涙なくして見れなかった。クライマックスのボクシングシーンで流れるエイドリアンをはじめとする今は亡きトレーナーで育ての親であるミッキーや1作目と2作目で戦った後、親友となり第4作目でロシア人ボクサーに試合で殺されたアポロの姿、とにかくロッキーファンにとって泣かずにはいられない映像、シーン満載で最後の最後に素晴らしい完結作となるものを見させてもらった思いでいっぱいです。最後にもう少しだけ言わせて下さい。「ロッキー」ファンなら、かつて一度でも「ロッキー」を愛したことのあるファンならこれは絶対に映画館で観るべき作品です。ロッキー・バルボア!フォーエバー!
[映画館(字幕)] 10点(2007-04-20 22:27:04)(良:2票)
124.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
映画が始まって直ぐの高速道路でのシーン、1人が車から降りて歌いだすとまた1人、また1人と次から次へと大勢の人達が車から降りて同じ様に歌い、踊り出す。おう!何処かで見た世界、ジャック・ドゥミ監督のロシュフォールの恋人たちを彷彿させるシーンにここで早くも完全に映画の世界に入るとそこから後は良きハリウッド映画やロシュフォールの恋人たちと同じジャック・ドゥミ監督のシェルブールの雨傘を彷彿させる色彩の鮮やかさ、音楽の素晴らしさに見ていてまだまだずっと見ていたい気持ちにさせられました。主人公の二人が街の夜景をバックに踊る丘の上でのシーンに昔のアステアの映画を感じる事が出来て、他にも色んな場面にこの監督の映画に対する愛情、情熱を感じる事も出来る。プールでのシーンの映画ならではの楽しさを感じ、プラネタリウムを見てる二人が舞い上がるシーンの素晴らしさ、どうやって撮影してるんだろう?色んな場面での映画ならではの素晴らしいシーン満載、数多くの映画へのオマージュを捧げるシーンばかりで一度見ただけではまだまだ物足りない。少なくともあと二回は映画館で観たいと思わせる力、魅力がこの映画にはある。私自身、アカデミー賞は全く信用していませんが、今回に限ってはこの映画こそアカデミー賞作品に相応しい。こういう娯楽作品こそアカデミー賞作品賞を獲得するベきだと声に出して言いたい。やたら小難しくて、説教臭かったり、お涙頂戴みたいな作品やミュージカル映画に犯罪を絡める様な作品なんかよりもずっと作品賞に相応しい映画です。ミュージカル映画とはこうあるベきだと思わせるお手本のようなミュージカル映画の大傑作がここに誕生!
[映画館(字幕)] 10点(2017-02-26 22:36:37)(良:2票)
125.  にっぽん泥棒物語 《ネタバレ》 
三國連太郎の演じる主人公は、泥棒上がりの前科者である。その前科者の三國連太郎の泥棒時代のエピソードとそこに関わる人達、また泥棒からは足を洗ってはいるものの、世間の眼はとても冷たい。かつてまだ泥棒時代だったある日、列車の脱線事故を目撃したことで、警察に色々と聞かれたりもする。あること、無いこと色々言われても、家族を思う者として耐える三國連太郎の主人公の姿に心を打たれる。そんな三國連太郎の裁判シーンでの笑えること。伊藤雄之助の警部に対し、嘘の証言を迫られたことを述べるシーン、それを見つめる妻、佐久間良子の表情も切ない。更にこの作品、元泥棒だった三國連太郎演じる主人公が警察の尋問に対して、思い切り笑える皮肉を沢山言うのだが、これがまた物凄く笑える。警察にあなたは泥棒する時は縄は用意しないのですか?という質問に対し、泥棒は縄など用意はしません。何故ならお縄になるなどと、言っては裁判を見に来ている客を爆笑の渦へと巻き込み、このシーンは私も大爆笑してしまった。更に凄いのが警察は嘘を言わせようとしている。嘘は泥棒の始まりではと言うようなことを言う。元泥棒による警察に対する皮肉いっぱいの凄い作品を観た気がする。法廷シーンでの三國連太郎の演技は本当に凄い。やはりこの人、ただ者ではないとこの作品を観て改めて感じた。三國連太郎=すーさんとばかり決め付けてはいけないし、そう思っている方に特にお勧めしたい。これまた間違いなく俳優、三國連太郎の代表作の一つだと言えるでしょう!
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-09-08 21:30:39)(良:2票)
126.  新幹線大爆破(1975) 《ネタバレ》 
如何にも昭和の時代が漂う作りが見ていて懐かしかったりする。例えば高倉健演じる主犯や共犯者が電話でのやりとりをしている場面、赤い電話、今はあまり見かけなくなってしまった赤い公衆電話、時代を感じると言えば何も公衆電話だけではない。出演者の顔ぶれの豪華さなどは正に昭和ならではの物凄いキャストが出ている。東映らしく高倉健の犯人を筆頭に新幹線109号ひかりの運転手の千葉真一、運転司令長の宇津井健にその他にも一度しか出てこない志保美悦子に多岐川裕美に田中邦衛やら、東映らしくワンシーンだけの登場という辺り、田中邦衛の相変わらずと言うよりもこっちのがずっと先だからの北の国からの吾郎さんと同じ口調は既にこの時点で現れている。北海道で田中邦衛を映すのを観るとその後の田中邦衛という人の俳優としての人生を観ているようである意味、面白い。面白いと言えばここまでマヌケでイライラさせられる警察達はいないと思えるぐらいのマヌケぶりも、それ以上にパニック映画本来の持つべき形である。今回で言えば新幹線の乗客以上にパニックに陥っている千葉真一の運転手、一番しっかりしなくてはならない人間がパニックているという面白さ、色んな意味で突っ込み所満載の中、同じ突っ込みでも三人の犯人達の回想シーンや沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんとの回想シーンやラストの空港でのシーンで、拳銃で撃たれる高倉健を映す時に流れてくる音楽、何とかならんのか?折角、パニック映画としてワクワクしているのに、あの音楽は無いぜ!あの下手クソな脱力感を感じさせる音楽のセンスの無さ、なんであんな音楽なんだよ?もうね、あの音楽を流すセンスの無さこそがこの映画の中での減点材料の一番の原因である。それにしても宇津井健の正義感溢れる姿は本物の警察よりも正義を感じさせてかっこ良い。最後にイニシャルKさんが書かれているように沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんの名前、富田靖子を聞いて「さびしんぼう」(橘百合子)の顔が浮かんでしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-24 21:42:58)(良:2票)
127.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
パピヨンとドガの男と男の友情、生きるために自由を求めて逃げる二人、しかし、何度逃げてもどこへ逃げても必ず邪魔が入る。自由を手に入れることの厳しさ、この世に自由なんて本当に存在するのか?と見ていて思わずにはいられなくなるほどこの映画はとにかく全てが重苦しさで充満している。独房でのパピヨン(スティーブ・マックイーン)がとにかく恐いし、凄い。何が何でもドガ(ダスティン・ホフマン)からの差し入れを貰ったことを話さなかったパピヨンが食事を半分にされようが絶対に口を割らない。友達のためなら、また自由を手に入れるためならどんな辛さも絶えてみせるという男の中の男ぶりに同じ男として私にはとても真似は出来ないものを感じさせる凄さ、見ていてとにかく楽しいとか面白いとかそういう感覚よりも人間ってどこまで我慢出来るものなのか?というものをこの映画を観ると思わずにはいられない。人は目的のためならどんな苦しみだって耐えてみせる。例え食事を与えられなかろうが殺されかけようがそれでも絶対に諦めない。物事、諦めたらそれで終わりであるというものをこの映画は私達に教えてくれている。諦めなければ必ず報われる。若い裸の女性とも出会える。えっ?それは違うって?でもきっとそういう希望みたいなもの、かすかな夢、望みを持って生きていくことがどれだけ素晴らしいことかと思わずにはいられなくなるし、ラスト、海に飛び込んで本当の自由を手に入れてみせたパピヨンの「俺は生きてるぞ!くそったれ!」て台詞を聞きながら見ているドガ、この二人の対照的な二人の演技がもたらす男の人間臭さいっぱいの映画である。
[映画館(字幕)] 8点(2011-04-08 21:38:28)(良:2票)
128.  ベニスに死す 《ネタバレ》 
まず最初に言っておきたいことがある。今までアメリカ映画しか見たことのない人、これからヨーロッパ映画を見ようと思っている方、そういう方にこの映画を一番最初に観る。選ぶのだけは絶対に止めた方が良い。間違いなく退屈だと思うし、二度とヨーロッパ映画なんか見るものかと思うに違いないからである。そんな映画なのに何故7点も付けているの?と思われるだろうけど、映画はただ面白いだけが映画じゃない。この映画は人間とは如何に惨酷な生きものかという問いに応えて見せている。年老いた主人公がイタリアの美しいベニスという場所で出逢った一人の美しい若者、それも同姓に対し惹かれていく。同姓が同姓に対し描くあこがれ、それは人間の本質のようなものであるという監督からの強いメッセージと取れる映画がこの映画ではないかと私は思う。美しいものに対するあこがれというものは人間なら誰しも持っているはずです。あまりにも美しいベニスの街並みと美しい若者、そして、美しい音楽、この映画は何もかも美しい。その美しさが故にけして、自分は美しくとも感じない一人の老人が美しさの中にある惨酷な少年の心というものに心を奪われたまま最後は病気で死んで行く。誰にでもある老いたくない気持ち、人を愛するということと愛されたいと思えば思うほど浮かび上がってくる惨酷さ、この映画は単なる人間の妄想だけでない人間の惨酷な部分を美しくも哀しく描いた作品で、楽しい映画でもないし、笑えるとかスカットする映画でも勿論、ない。しかし、ただ面白いだけが映画ではないということを私に教えてくれているという意味で外せない作品である。何度も繰り返し見て楽しみたい映画でもない。そして、やはりこれから初めてヨーロッパ映画を見ようと思っている方には薦めることは出来ない。色んな国の映画を観て、色んなタイプの映画を体験した上でこの映画を観る方が良いと思うし、そうでないと間違いなく二度とヨーロッパ映画は見るものかとなることでしょう!
[DVD(字幕)] 7点(2008-06-22 20:36:08)(良:2票)
129.  ふたり(1991) 《ネタバレ》 
えっ?何だかえらい点数低くないですか?私はこの映画、かなり好きです。私の住んでる所では僅か二週間ぐらいしか公開しなかったけど映画館で三回見てるぐらい大好きです。大林宣彦監督の新尾道三部作の最初の作品ですけど、後の「あした」も良いけど、この映画の方が私は好きです。「私の中では「さびしんぼう」と同じぐらい大好きです。この映画もいかにも大林宣彦監督らしい演出、温かい眼で見守るそんな内容の良い作品だと思います。雨のシーン、石田ひかり演じる妹と中島朋子演じる姉の美しい姉妹の絆と愛に心打たれます。交通事故によって死んでしまう姉が亡くなる寸前に妹に言った台詞、ふたりの別れのシーン、最初の別れと本当の意味での最後の別れのシーン、鏡に消えて行く姉のシーン、泣けて仕方がないです。そして、私もこの映画の中で使われている「草の想い」という曲大好きです。確かこの映画最初に映画館で観たその日にCD買った記憶があります。中島朋子と大林宣彦監督の2人が歌ってる「草の想い」大好きです。
[映画館(邦画)] 10点(2005-06-09 22:38:36)(良:2票)
130.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922) 《ネタバレ》 
これは恐い。まずは何と言ってもマックス・シュレックというこの俳優が恐い。あの坊主頭にギョロッとした眼にあの長い爪、本当に恐いです。よくこんな俳優、見つけてきたものだと感心させられる。ノストフェラトゥが棺桶の中から出てきて、起き上がって徘徊する場面のあの恐ろしさ、全編モノクロのコントラストを生かした映像美に合わせるように動くノスフェラトゥ、顔付きがとにかく不気味です。そして、この映画、あのセットも凄い。窓と風にそして、立つ波とあらゆるものを駆使し、また、遠近感を利用してノスフェラトゥを巨大な怪物に見せようと、色々工夫されているのが観ていても解る。斜めからの構図、コマ落としなど今みたいにCGなど無いこの八十年以上も遥か昔に考えられる技術というものを全て駆使し、観ている者に恐怖を与えることに成功している。ヒロインの寝ている所を窓に張り付くようにして見ているノスフェラトゥの恐ろしさ、更にノスフェラトゥのシルエットが落ちて、寝ている男の前へと覆い被さっていく時の恐いこと。恐いこと。棺桶から沢山のネズミが出てくる場面も何とも不気味です。映像の美しさ、モノクロならではの、モノクロだからこそ表現出来ることの恐さ、これから映画を撮ろう。ホラー映画を撮ろうと考えている監督さんたちは見習うべきものがこの映画には沢山あるのではないだろうか!
[DVD(字幕)] 8点(2008-04-01 20:22:42)(良:2票)
131.  アイアン・ジャイアント 《ネタバレ》 
「なりたい自分になるんだ」という少年ホーガースの言葉が何とも心に響く。人間、歳と共に子供の頃になりたかった大きな夢というものをどこかに置き去りにしてしまっていて忘れがちであるものであろう。この少年の気持ち、言葉は夢を持つことは素晴らしい。それは年齢なんて関係ないと言っているようである。そんな少年の気持ちを察して「スーパーマン」と叫びながらロケットに向って飛んで行くアイアンの姿が感動的であるし、泣けてくる。変な思想やらテーマなんて要らない。ただただストレートに思い切り伝えたいことを映像で持って見せてくれている。少年と巨大なロボットの交流、何の新鮮味もないけど思い切り泣かせてくれる。テーマがどうとか?そんなものはどうでも良い。子供も大人も誰にでも楽しんで貰いたい。そして、感動して貰いたいという思いが伝わってくる。それがこの映画の素晴らしさだ。
[DVD(字幕)] 9点(2011-12-22 21:27:29)(良:2票)
132.  SOSタイタニック 忘れえぬ夜
まずは「タイタニック」と聞いて、何を思い浮かべるか?ほとんどの映画ファンは真っ先に監督ジェームズ・キャメロン、主演にレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの二人といった作品を思い浮かべることでしょう!そんな作品の遥か昔に同じタイタニック号沈没の悲劇を描いた作品がこの作品でして、ジェームズ・キャメロンが撮った「タイタニック」の様に安易な恋愛ものを取り入れ、そして、多くの大金と物凄いCGなどこの作品には一切無縁のこれこそ本物のタイタニック号の悲劇を描いてる作品です。確かに映像的には劣るかもしれないし、それはただ単にCGなどによる映像の迫力に劣るというだけであって、作品の持っている力強さと迫り来るメッセージでは明らかにこちらの方が数段、上です。特に凄いのが、この作品はどれもが本物のセットで撮影しているのではというぐらい今みたいに特殊技術なんかなくても一つ一つのシーンが丁寧に撮られているのが観ていて分ります。白黒ならではの白黒だからこそ迫り来る恐ろしさがここまで上手く描かれているし、下手な恋愛ものといった余計なものが無いので好感も持てます。死を目前にして、最後まで最善を尽くそうとする人たちの姿と一人一人が生き抜くためには何をすれば良いのか?といった人と人とが協力することの大切さをドキュメンタリー風に描いていることで、更にこの映画の持っている悲劇というものを一層、浮かびさせる本当に観ていて恐い映画だと思いました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-26 16:50:59)(良:2票)
133.  ひみつの花園 《ネタバレ》 
何よりもお金が好きで好きでたまらない主人公のお金に対する執念は何だかまるで「こち亀」の両さんのようである。お金が好きだからという単純な理由で銀行員となるために面接を受け、その場で試験官に「趣味は何ですか?」と聞かれ「お金を数えることです」というその返答ぶりが凄い。しかも、それで採用されてしまうなんて普通じゃない所が笑える。そんな主人公がその後は銀行員を辞め、大学生になる。その理由も勿論、お金の為。かと思えば大学も中退で次は何とキャバレー勤め。良いよなあ!女の人は時給5000円だっけ?そんな仕事があって、男には無理です。でもって今度はロッククライミングで優勝したり、水泳大会でも優勝したりと賞金稼ぎまくりの何だこの主人公は本当に女版「両津勘吉」だ!それにしてもこの主人公を見ていると人間、諦めなければ何とかなる。そんな励ましみたいなものが作品全体を包み込む感じがして、とにかく前向きに生きよう!て気分にさせられる。色んな意味で滅茶苦茶な作品なのだが、その滅茶苦茶こそがこの映画の一番の魅力だと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2011-10-18 22:23:23)(良:2票)
134.  故郷(1972)
うん!確かに「家族」とよく似ている。しかし、似てるからと言って、この作品を二番煎じだ!新鮮味が無いとは言えないし、むしろ、そういう見方では山田洋次監督の作品を観ること、楽しむことは出来まい。山田洋次監督らしく、落ち着いた感じで日本の風景、日本人の家族というもの、人が生きていく上で大切なもの、働くこと。食べること。この映画から感じるものは人、それぞれだと思うけど、だだ一つだけ言えることは、山田洋次監督の描く人間ドラマの中には日本人ならではの生活感というものが実に味わい深く描かれているという事!笠智衆さんと渥美清さん、そして、倍賞千恵子をはじめとする山田洋次作品の常連さん達が画面の中にいる。それだけで嬉しくなる。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-07 23:19:55)(良:2票)
135.  天井桟敷の人々 《ネタバレ》 
この映画が何故名作と言われているのか解る。映画への愛に満ち溢れている。映画を撮るんだ。映画を製作するんだという情熱、思いが伝わってくる。この映画は当時、フランスはドイツの占領下にあった。暗く沈みがちなフランス人の為にフランスの監督が同じフランス人を映画という武器を持って喜ばせたい。楽しんでもらいたいという願いで撮られている。自由への叫び、それはパントマイムという形でしか表現出来ない時のバティストと素顔でのバティストとの両面を描きながら本当の自由とは何か?愛とは何か?というものを見せてくれている。芸人であるが故に、それもパントマイム芸人であるが故に声には出せない苦しみ、一方でパントマイム芸人ではない時に見せる姿が本当の意味でのバティストであるように人は自分の気持ちというものは心の中にいつまでも隠しておくことなどは出来ない。全てを騙して生きることの辛さ、それはバティストだけではなく、お互い愛しながらも一緒にはなれなかったバティストとガランス、ガランス同様、バティストの事を心から愛していたナタリーの苦しみ、別の男と結婚し、男の子が生まれ、その子供にバティストと名付けた事がナタリーの気持ちをよく表しているし、最後に群集の中に消えて行く(去っていく)ガランスの名を呼び続けるバティストの心の叫び、色んな意味でこの映画は男と女の本心、それを全て隠さずに描ききっている作品として素晴らしい人間ドラマである。午前十時の映画祭で観るまでずっと観ないでいた作品である。大きなスクリーンで観て来て良かった。あれだけのスケール感、よく占領下に置かれている厳しい立場であるにも関わらずこれだけのものを撮ったと感心させられた。この映画がフランス人に与えた勇気、希望は我々日本人には想像つかないぐらい計り知れないであろう。
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-10 21:57:17)(良:2票)
136.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
この作品が好きな知り合いが見ろ!見てくださいてあまりにもしつこいから仕方なく見てやることにした。日本で1番客の入った映画らしいけど大ヒット=傑作とはならないというのが私の評価であり、おそらく世間的にもそこまで評価はされてないはずです。テレビアニメの 1話から感じていた様に心情を全て台詞で説明、語る。それも馬鹿みたいに大声で説明するのが嫌い。小学生でも解る様に作られた(鬼滅信者)による大ヒットである事が間違いない訳で、そんな信者達が凄いと言うのを聞いて、普段あまり映画、アニメを見ない大人までもが釣られて見に行った結果の1位である訳で、本当に良い映画、アニメを沢山見てる人からしたら、これが1番ヒットした作品?てなる筈です。作画凄い?だから?バトルが凄い?だから何?て言いたい。そんな映画、他にも沢山あります。この映画で1番嫌いなのは、とにかくうるさい。戦ってる時ですら叫んだり、喚いたりと、うるさくて嫌になる。少しは黙ってろ!いつから日本男子はこんなお喋りになったんだ?近くにいたら口に何か入れて黙らせてやりたいぐらいとにかくうるさい。面白いつまらない以前に大嫌い。こんな説明的で誰でも解るレベルの作品が日本一のアニメ映画だなんて、海外の人には思われたくない。映画としても、全く面白くもないし、とにかく鬼滅信者て奴が私は大嫌いだ。何から何まで全てが嫌いと言う意味で0点以外付けたくないので、誰が何と言おうと0点です。
[インターネット(邦画)] 0点(2024-01-18 21:11:30)(笑:1票) (良:1票)
137.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 
駄目だ。この監督と脚本家 シン・ゴジラと一緒で無駄に長い説明、ウルトラマンがどうだのこうだのと解説なんか要らないからさっさと怪獣と戦わせろよ!相変わらずエヴァぽい雰囲気に何故、そこまでしてエヴァぽさをエヴァ以外の作品にまで持ち込む? そんなにエヴァがやりたきゃ信者達だけ集めてそういう人の前だけでやってくれ! ウルトラマンてあるのにバルタン星人が出てこない時点で全く楽しめない上にウルトラマン自体が全然カッコ良くもないし、俳優の演技も駄目。長澤まさみのプロモーションビデオか?てぐらい長澤まさみが浮いてるし、目立ちすぎ。 まさか巨大化するとは思わなかったよ。 何から何まで駄目。 この監督、脚本家、シン・ゴジラがヒットしたから今度はウルトラマンかぐらいしか考えてないだろ? 初代ウルトラマンを一度も見たことない人やエヴァンゲリオン信者、庵野秀明信者にとっては良い作品かもしれないけど、そうでない人、エヴァンゲリオンに特に思入れもない私にとっては苦痛でしかない。駄作 シン・ゴジラ同様、大嫌いです。よって0点
[インターネット(邦画)] 0点(2024-02-09 22:30:34)(笑:1票) (良:1票)
138.  シラノ・ド・ベルジュラック(1990) 《ネタバレ》 
凄いぞ!かっこ良いぞ!ジェラール・ドパルデュー!このシラノのかっこ良さ、それは見た目じゃない。人間は見た目なんかよりも中身が肝心だとばかり言わんかのような凄みのある名演技にひたすら圧倒させられる。自分が見た目は醜くて女性にも優しくされたことなど一度もなかったというこの主人公、そんな男が愛する美しき女性に対する愛情表現の方法に手紙を用いる。しかも自分が愛している女性に対して同じく愛していながらも上手く態度で表せない別の男、しかもそいつは自分とは全く違うタイプの完全な二枚目である。そんな男の手助けの為に手紙を書いたり、男の後ろで見えないようにと愛の言葉を言おうとしたり、なんて奴なんだ。まるで寅さんみたいじゃないか!自分も同じく惚れているのにそれなのにこの男の姿は寅さんのように本当にどこまでもかっこ良い。手紙の秘密に関しても黙っていたなんて普通の男では出来まい。姿形なんかよりももっと人間には大切なものというものがある。そういう人間愛の素晴らしさを見事に描いた映画として忘れらない映画になりそうです。それにしてもフランス映画、フランス人の愛情表現の凄さというものはどの国の人種よりも上手い。そして、どこまでも優しい。この映画は映画に対しても勿論、良いもの撮るんだ。良いものを見せるんだという気持ちと人間に対して優しい気持ちが伝わってくる。改めてフランス映画の凄さと底力を見せ付けられた気がしてならない。
[DVD(字幕)] 9点(2012-09-15 11:07:49)(良:2票)
139.  ライムライト 《ネタバレ》 
チャップリンにとってのカルヴェロはチャップリンそのもの、彼自身であってけして誰の者でもなく、そこに描かれている世界は正しくチャップリンの世界であり、この映画の中でチャップリンが残したものは永遠に残るでしょう!とにかくチャップリンにとってこの映画が本当の意味での最後のチャップリン映画であって、その後の「ニューヨークの王様」や「伯爵夫人」はチャップリンにとっては自分を追放したアメリカに対する怒りで作っただけの映画であり本来のチャップリンの持っている優しさが感じられない別の物と思う。そんなチャップリンとバスター・キートンの夢の競演など見所いっぱいのこの映画、とにかくチャップリン映画としては最後の名作だと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2005-06-12 10:31:11)(良:2票)
140.  ジュリア 《ネタバレ》 
よくある女同士の友情もの、お涙頂戴的な感じとは全く違う雰囲気を感じさせる。そこがまずは良い。強引な泣かせモードに持っていこうというような狙いがないのに泣ける。ジュリアのまさかという暗殺、殺されたジュリアとその娘のリリーのことを真剣に考えて行動するヘルマン(ジェーン・フォンダ)の美しい涙、列車に乗り込む場面とその後のスリリングな展開、ジュリアとの回想シーンの挿入も自然的な流れで違和感がなく、観ていて女同士の友情って男同士の友情とは何か違うけど、それも良いなあと思わせてくれる映画である。冒頭とラストが同じボートの上での場面、ここでの美しい夕焼けの空の色が忘れられないほどに心に焼き付いて離れません。ところでこの映画、山田洋次監督は絶対に好きなはずです。ジュリアの娘の名前、リリー、山田洋次ファン、いや、もっと限定的に言えば寅さんファンにとってはリリーて名前を聞くだけでつい、反応してしまいます。女同士の友情にナチスドイツ軍の影、スパイものとしての面白さも見せてくれる映画として秀作の名に相応しい映画だと思いました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-13 21:51:31)(良:2票)

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