1. タイヨウのうた
《ネタバレ》 主人公が最後には死んでしまう、それを承知の上で見ることになるとどうしてもちょっとした演出のあざとさが鼻についてしまうのだが、この映画にそんなところはほとんど感じられず、見た後も実にすがすがしい感動だけが残った。特に最後の「死」の描き方がこういう映画の肝になるところだが、この映画はそこに変な力の入れ方をせず「死に様」より「生き様」を丹念に描こうとしている感じがしてとてもよかった。YUIの演技力云々は語るまでもないだろう。彼女の声と無垢な笑顔を見れば、この映画は彼女なしには考えられないと断言できる。さっそくCDほしくなったのでこの点です。 [映画館(邦画)] 9点(2006-09-06 01:08:24)(良:2票) |
2. 香港国際警察/NEW POLICE STORY
韓国映画が勢いに乗るなか、アジアにおける香港映画の復権を願うようなこの力の入れよう。ジャッキーがハリウッドで得た経験が加味され、近年まれに見る力作が誕生した。年齢を考えれば、昔のようなアクション一辺倒な作り方はさすがに無理があるだろう。今回のシリアス路線はそういう意味でも正解なのでは?作品の出来に関してつっこみどころはあるにしても、そんな些細なことはどうでもよいと思わされるこの圧倒的なパワーのまえにはやはり「ジャッキー最高!」と叫ばずにはいられない。 [DVD(吹替)] 9点(2005-10-04 19:51:24)(良:1票) |
3. 電車男
《ネタバレ》 この映画は、内気な青年が高嶺の花の女性に恋をして、「僕なんか」と何度もあきらめかけながらも、最後には周りの仲間たちの後押しに助けられ勇気を振り絞り、恋を成就させる、そんな物語。そう、あまりにも古典的な純愛映画である。現代を舞台にこんな物語を成立させるには「オタク」を持ってくるしかないのだろうが、この映画を見る限り「電車男」はオタクではない。彼は、単に内気な、でも心の優しいそんな青年だ。だから彼を応援したくなる。だから彼の残していく「小さなプレゼント」の一つ一つがエルメスの心に届いたのだ。全国の「オタク」たち、見習うのはここだ。人を思いやる心だ。「オタクの時代が来た」などと勘違いをしている場合ではない。なんて説教を自分にも言い聞かせて、この点で。 [地上波(邦画)] 8点(2006-09-21 00:46:46)(良:1票) |
4. バトル・ロワイアルⅡ 【鎮魂歌】レクイエム
前作にかなりはまったクチなので、続編が見れただけで結構うれしいって感じなのだが・・・。こんな僕のような人にのみ向けられた感の強い映画だった。BR法、首輪、3日間、三村のおじさん、などなど前作を意識しすぎなとこがこの映画をいびつにしてしまっている。今回に関しては七原、キタノシオリ、リキの3人に視点を絞って見せたほうがいい感じになったように思う。生徒たちは戦争の犠牲者らしく、ほんとばたばた死んじゃっても仕方ないとこだろう。映画のできには不満が残るが、テロと戦争をここまで真正面に描いたことにはやはり敬意を払いたい。役者陣の中ではやっぱり前田愛が良かった。ブレイクを望みつつこの点を。 7点(2004-01-02 17:53:38)(良:1票) |
5. マトリックス
攻殻機動隊、ブレードランナー、カンフー映画などなど監督のお気に入りをこれでもかと押し込んだオタク節全開の映画なのに、エポックメイキングな扱いになってることが不思議でならない。新しいのは映像技術だけなのに・・・。でもこれだけやりたいことをガシッとやられると、また面白いものだから映画って不思議なものだ。ただ、どこをとってもオリジナルに比べて見劣りするところは否めない。(ジャッキーチェンのすごさをこの映画によって再認識した人、多いはず)ただし、ネタもとがどれも偉大な傑作ばかりだからしかたないけど。この映画がもたらした1番の功績はDVDの普及に多大な影響をもたらしたことにある。確かにこの映画、チャプターで好きなシーンだけ見るのが実にありがたいもので、私はNO29「ロビーの大乱射」ばっかり見ている次第。でもストーリーは結構面白いし、なにより仮想現実という設定を持ってきてやりたい放題やっちゃう監督の発想にやられたので、この点を。 8点(2004-02-02 22:18:36)(笑:1票) |
6. パッチギ!
《ネタバレ》 世間が北朝鮮問題でゆれる今、この映画を作った井筒監督はすごい。在日の人たちの思いを真正面から捉え、予想以上に深く考えさせられる映画だった。特に葬式の場で「お前らは何にも知らん」と彼らの思いが語られるシーンは身につまされた。しかし、映画全般はあくまでも痛快な、私的には気持ちのいい「恋愛」映画だった。トレーラーで「日本版ロミオとジュリエット」なんてうたってたけどなるほど納得。でも気持ちのいいラストシーンだったのでなおよかった。ひたすらアツイ映画だけど、素直にこっちも熱くなれたのでこの点で。 [DVD(邦画)] 9点(2006-09-09 10:10:52)(良:1票) |
7. ローマの休日
やっとでたDVD買いました。何度見ても面白いし、感動してしまう。オードリーもいいが、私的にはグレゴリーペックが実にいい。こんな男でありたい、いやなりたいと思わされる男性像を見事に演じきっている。そしてあのラストシーンであるからこそ、この映画が何年たっても色あせない名作であるのだと思う。たくさんの方々の賛辞に共感しつつ、満点を。 10点(2004-01-10 21:40:15)(良:1票) |