1. 醜聞(1950)
《ネタバレ》 映画監督って、30歳ちょっとぐらいで一流の仕事をしながらその後パッとせずに埋もれてしまう早熟型と、キャリアを積み重ねて完成されていくタイプがあるように思えますが、黒澤さんは後者の方になるんじゃないでしょうか? この段階ではまだまだ・・・。「野良犬」「酔いどれ天使」でようやくA級に達したと判断いたします。 これは豪華キャストの無駄遣いに思えます。桂木洋子に冠を被せるシーンにはしらけてしまいました。黒澤さんを愛する者ですが、それ故に批判した次第です。ご容赦ください。 (時系列で誤りがありました。が、文意をお察しください) [DVD(邦画)] 3点(2006-04-21 20:06:16)(良:2票) |
2. ファニーゲーム
《ネタバレ》 私は映画を理論的に学んだわけでもなく、特別な知識もありませんが、他の方の高評価が信じられません。「リモコンはどこだ?」の後の巻き戻しの時点で作者の意向がようやくわかりました。感想は一言だけです。「ナメてんじゃねえよ!」 [DVD(字幕)] 2点(2006-05-27 13:38:08)(良:1票) |
3. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
《ネタバレ》 16番さんのレビューで、私の言いたいことはほとんど出てしまってました。 DVD(字幕あり)で観られたことは、もう神に感謝です。 邦画嫌いの方でも、是非観て欲しい作品です。 (付記:お藤の粋な江戸弁、やくざ者に一歩も引かない啖呵。味わい深いです。おそらく本物の芸者さんだったのだと思いますが、小唄(端唄かな?)もいいですね。) [DVD(邦画)] 10点(2006-04-21 20:22:13)(良:1票) |
4. ダイナマイトどんどん
《ネタバレ》 なんで投稿数少なく、評価も低いんでしょうか? 男というのはこういう生き物なのだ、と再認識させられたものです。石橋が魔球を投げられると思い込んで指を落としたり、嵐さんがその場でおさまりがつかなくて勝負を受けてしまったり、文太の策略にまんまと乗って田中邦衛が焼酎に走ってしまったり、もうわかってても笑わずにはいられません。まだありますが、きりがありませんので。 そして、沖縄に送られた(こういうことって講和の前には実際あったんですか?)野球用具を持った両方の組が向き合う形になりながら、文太側がきびすを返して同方向に歩き出すラスト。これからグラウンドで勝負! もうたまりません。 私は、少なくとも独立愚連隊シリーズのレベルには達してると思っています。 [映画館(邦画)] 10点(2006-04-30 13:20:01)(良:1票) |
5. アリア(1987)
《ネタバレ》 言い出しっぺですが、こんなに早く登録されるとは思ってなかったです。スタッフ等で情報提供いただいた方にも感謝いたします。 私はこの映画を東京池袋のロサ会館で、15年くらい前に観ました。映画ファンとしては駆け出しの頃、ナイーブな若い頃でした(今は古い映画はかからなくなりました。DVD普及のせいでしょう)。 オムニバスで、複数の監督がオペラのアリアからのインスピレーションで短編を製作したものです。 が、私が語りたいのは、データ配列の順に出てしまってますが、フランク・ロッダムという人が撮った「Lovers」という一編です。 ワーグナー(私はワグネリアンと言われる分類に入るかもしれません)の「トリスタンとイゾルデ」のラスト(イゾルデの愛の死)を使用し、名前不明ですが男とブリジット・フォンダの日本語でいう心中を描いたものです。 死の前にこの二人は愛し合うのですが、この美しさは絶対に文章では表現できません。この時男の方にボカシが入ったのですが、これはいけないと思いました。それまで、表現の自由とボカシは最高裁までいって争われたことを知ってましたが、生まれてはじめてその意味がわかりました。一口に言って「こんな美しい映像に余計なことをするとは何事か!」です。 全部で9編あったはずですが、私はこれに痺れてフラフラしながら出口へ向かい、ブリジット・フォンダという名を、劇場前のプレスでチェック、メモして池袋西口の雑踏のなかに消えました。モツ焼きとホッピーをしたたかにやって、次の日は部屋で死んでました。 今考えると、いつの間にかブリジットは(天下をとりそうになりながら)、B級専門になっちゃいましたが。 高いお金を払ってレンタル落ちのVHSを入手しましたが、リージョン1(私はこのためにDVDリージョンフリープレイヤーを購入しました)でDVDを持ってます。 もしレンタル店のはしっこにでも見つけたら、騙されたと思って観てみてください。 あー、何かいけませんね。主観ばっかり。しかも長過ぎ。しばらくしたら書き直すかも知れません。 拝。 [映画館(字幕)] 10点(2006-04-26 21:36:23)(良:1票) |