1. 評決
《ネタバレ》 なんか、思ってたのとずいぶん違うなあ…、というのが鑑賞直後の感想でした。でも、これ、やっぱりいいですね。いつ、この飲んだくれのダメ弁護士がヒトが変わったように活躍しはじめるのだろう、と思って観てましたが、結局、クズのまんま終わるのですね。かなり無茶な手段で、最後の切り札を手に入れますが、そのカードの切り方もまずく、法廷のルール破りをし、あげく大事な証言は証拠不採用。ダメなわけです。最終弁論は、陪審員に向かって行われているのではなく、クズな自分を赤裸々に言いつのってるようにも見えました。クズの純情が、陪審員の心を動かしたかに見える。鳴っている電話を取らずに、もう何もかもめんどくさそうに眼をつむるラストシーンは、見直してみると結構胸にしみます。クズでもいいじゃん。例え、人生1勝10敗でも。のたうち回ってりゃ、いつか勝つ日も来る。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-14 19:05:10)(良:4票) |
2. 海よりもまだ深く
《ネタバレ》 「海よりもまだ深く 空よりもまだ青く」。本作のタイトルのもとはテレサテンの「別れの予感」です。人をそこまでに愛することは不可能なのかもしれないが、みんなそんなふうに愛し合っているのかもしれない。他人のワタシには冷凍ヤケしてんじゃないかと心配しちゃう食材を使ったカレーうどんをおかわりしながら食べる家族は、海よりも深く愛し合っているのではないか。父親がしてくれたように、台風の中公園の遊具にもぐって息子といっしょにおやつを食べるのは空よりも青く愛しているからではないか。淑子はいつかこの世を去り、真悟を通じてかろうじてつながっている良多と響子がよりを戻すことはまずない。真悟もいずれは自分の世界に旅立っていく。そこはかとなく別れの予感が漂う中に、それでもぎこちなく愛し合う家族を描いた良作だと思います。 [DVD(邦画)] 8点(2016-06-05 07:54:11)(良:4票) |
3. 或る夜の出来事
《ネタバレ》 90年前の映画がそのまんま面白いって、人間って本質的な意味では変わらないなんだなあって。昭和9年ころの人たちとも分かり合えるような気がして、そのことが嬉しい気持ちになります。最後の夜に、「ベッドに戻れ」と言いつつも、時間差で「本気なのか?」と聞く一連が好きなんだ。わかるよ、そういう気持ちの流れ。多分、奈良時代の人が見ても、この映画は面白いんだと思いますよ(なんのこっちゃ)。◾️1点減点するまでもないのですが、飛行機乗りウェズリーにもしっかりストーリーに絡んでくれていればと。あの親父さんからイマイチ査定されるエピソードを入れるとか。もしかすると、あのヘリコプターと飛行機が合体した遊園地みたいな乗り物を使って結婚式に登場するようなところが嫌われたのかも、と思っています。 [DVD(字幕)] 9点(2024-06-23 06:42:13)(良:3票) |
4. がんばっていきまっしょい(1998)
《ネタバレ》 リーチェの「オギヨディオラ」を70年代の瀬戸内海にかぶせてきたところで、心を掴まれましたね。水面を滑るボートは美しい。なぜ、ボート?という疑問が全くわかない説得力。本作が源流になり生まれたとも思われる「あれ」や「それ」と、一線を画すのは、「ドベでなければ、いい」という控えめな目標を積み重ねて、決勝進出。最後には、すっかりそれなりのたくましい体つきになったボート部の皆さん。見て良かったです。 [DVD(邦画)] 8点(2010-07-24 09:47:00)(良:3票) |
5. ライフ・イズ・ビューティフル
《ネタバレ》 再見。だから、どうせ「10点」だと思いながら見直してみたのだが、あらためて気づいたことが二つある。その1、ラストを知りつつ見ると、初見時にはダルかった前半のコメディパートがものすごくいい。その2、11点を献上できるなら、本作にこそあげたい。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2014-03-20 22:37:09)(良:3票) |
6. TRICK トリック 劇場版2
《ネタバレ》 矢部刑事との絡みが少なかったのは残念!でも、マトリックスの「よろしく、ね!」を見れたのは、お得でした。メインキャストに片平なぎささんを使ってるところ。確信犯的に「2時間ドラマ仕立て」にしてると思いましたね。スタッフは、レンタル店で「TRICK」ファンが借りることを想定して作ってます。未見の人もちらほらいるようですが、特にまだ上田と山田の関係がこなれていない「TRICK1」はおすすめ。超常現象のナゾが明らかになった後、そこに居場所を求めていた人の救いようのなさ。見て欲しいです。 [DVD(邦画)] 7点(2009-06-13 23:38:03)(良:2票) |
7. クヒオ大佐
《ネタバレ》 第1部は、おまけに付いてきたショートフィルムとして見るべきでは。我々にも、国際的な詐欺に遭った歴史があったんだ、130億ドルカモられたんだと(怒)。で、地味に始まる第2部以降が本作。クヒオ大佐が結婚詐欺師かというと、ただの誇大妄想狂にしか見えない。カレの妄想に振り回されつつも、それでもいいと思える人(松雪泰子)、基地外に解釈を求めてしまう人(満島ひかり)、それぞれにキツいわけです。ツラい話なんだけど、だからこそ、時々クスッとさせられてしまう。第1部のシャレにならなさと比べて…、いや、そんなこというと、弁当屋の女将さんに申し訳ないですけど。 [DVD(邦画)] 7点(2010-09-16 14:56:50)(良:2票) |
8. 日本のいちばん長い日(1967)
《ネタバレ》 登場人物の衣装に浮き出た汗ジミが印象的な映画でしたね、出てくる人が、みんな、必死。ただ、なんていうんでしょうか、一人として感情移入できる登場人物がいませんでしたね。戦争が終わってほっとした軍人、あるいは今後の身の振り方素早く計算した人間だっていたんじゃないですか。そういう人とのコントラストで、反乱軍を描けば、身勝手なヒロイズムで突っ走ったみなさん、という評価だけで終わらなかったンじゃないでしょうか。 [DVD(邦画)] 5点(2010-01-01 23:58:45)(良:2票) |
9. 愛のむきだし
本作については、「満島ひかり」。女優誕生の瞬間を見届けた4時間だったと思う。 [DVD(邦画)] 9点(2011-09-23 14:10:55)(良:2票) |
10. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 再見。めちゃくちゃ面白い。一番好きなシーンは、ベル夫人の潜水のシーン。胸のペンダントに触り出した時には、ああ、またビビり出していると思ったのですが、静かに覚悟を決めていたのですね。かっこいい。胸が熱くなりました。【追記】これで、ギリとはいえ2時間切っているのか、という驚きもあるな。もっと長い映画観たようだ。 [DVD(字幕)] 9点(2022-10-07 18:59:10)(良:2票) |
11. 地獄でなぜ悪い
《ネタバレ》 監督に洗脳されたがごとく、オーバーアクトする若手俳優。青臭い直裁的なメッセージ。良かれ悪しかれ園子温監督の持ち味だったと思います。しかし、本作についてはそのような気配が皆無。薄い物語の上を血しぶきと鉄砲玉が降り注ぐ。おバカ映画を作りたかったのかとも思いましたが、園子温的生真面目さが邪魔してか、ほとんど(いや全く)笑えませんでした。 [DVD(邦画)] 2点(2014-03-30 01:05:04)(良:2票) |
12. ノウイング
《ネタバレ》 おー、ワタシは好き。辛気くさい顔をしたニコラス・ケイジが数字の謎に気づくけど、何も事態回避につながらない潔さがいい。すべて数字のプログラムに沿って世界は動く。「人生の出来事は、すべてあらかじめ決まっている」。ランダム理論の負けだ。それでは、プログラムを作った人たちがいるわけで。そして、あのツルツルした人たちがそれであり、つまり異形の「神」であると、ワタシは解釈しています。すべてが神の思し召しで行われているのならば、息子に未来を託すことができ、最期の時を旧い家族と迎えることができたニコラスケイジにとっては幸せな結末だったのでは、と思っています。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-25 07:05:02)(良:2票) |
13. 前田建設ファンタジー営業部
《ネタバレ》 50代男の気持ちを鷲掴みにするお仕事映画。悪ふざけの対義語が良しふざけなら、これがそれ。社外にノウハウを求めたところは是非が問われるところですが、ワタシはあり。この仕事はここまでやらなきゃって思う。前田建設の建設会社として品質を広報しているんですからね。いろんなところとの関係も含めて。観ている途中で、何度も「あれ。これでも、ホントには作らないんだよな」ってことを思い出して、フッと変な感覚になることしばしば。これはいいですよ。わかってやってますからね。これは「ファンタジー」なんだって。「大丈夫ですよ。そんな酔狂な会社、うち以外ないですから」って言った小木が好き。六角精児、よかった。 [DVD(邦画)] 8点(2020-10-02 07:39:54)(良:2票) |
14. コンテイジョン
《ネタバレ》 力強い映画。とても印象に残っているのは、自ら感染したことが分かるやいなや、すぐさまとるべき職務を行うミアーズ。人体実験の被験者として、全く躊躇がなかったヘクストール。「感染症もの」といえば、ヒステリックなもの、と思ってたところで、この静かで硬派な作品。ラストシーンでは、こう持ってきたか、とため息つかされました。 [DVD(字幕)] 8点(2012-03-04 12:43:16)(良:2票) |
15. 二十日鼠と人間(1992)
《ネタバレ》 レニーは、そうされるだけのことはしたのです。そして、他の誰にやらせることなく、ジョージが幕を引いた。ジョージは、いつかこういう日がくることを予見していたのではないか。月と太陽に照らされたシーンが多かったのが印象的です。 [DVD(吹替)] 7点(2009-12-23 23:16:57)(良:2票) |
16. WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~
《ネタバレ》 「さよなら」のシーンがとてもいい。駅で見送る人たちも、バイクで駆けつける人も。名残惜しい気持ちは山ほどあるのだけれど、言葉は少ない。ワタシ日頃、「じゃ、いずれまた」とか「遊びに来いよ」とか何か付け足して、当てにならない再会の布石を置くようにしてお別れしてしまうのですが。しかし、「さようなら」。とてもすがすがしい日本語だったのですね。 [DVD(邦画)] 8点(2015-02-14 08:35:44)(良:2票) |
17. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 これは文句なしで、面白いですね。満点です。こんなに評判の悪い邦題なら、蛮勇ふるってワタシがつけてやる!ということで、①「2月2日」、②「2月2日からの脱出」、③「フィルは、何でも知っている」、④「ずっといつまでも長い冬」。…ちっとも、ファンタジックコメディみたいじゃないですね。邦題つけるのって、難しいっす! [DVD(字幕)] 10点(2010-12-20 22:06:37)(笑:2票) |
18. バニー・レークは行方不明
《ネタバレ》 これは…。度肝を抜かれました。奇妙な大家さんや園長先生の造形やドールホスピタルのシーンなどから、クラシックなホラーでありそして教科書的な作品なのだなと、したり顔してみていましたが、最後の15分。こんな展開ありましたっけ。クラシックでありながら最新型(オラには)。ひと一人の痕跡をそんなに簡単に消せるものかとか、転居前の住所地に問い合わせれば、バニー不在説はすぐ消えるだろうとか、無理筋もありましたが、それよりラスト展開の衝撃が勝る。使われている音楽も好きでした。 [DVD(字幕)] 9点(2021-06-12 17:08:54)(良:2票) |
19. ルディ/涙のウイニング・ラン
《ネタバレ》 釈然としなかった方のクチです。ノートルダム大学への編入のくだりについて。彼にとって情熱とは、時間をわきまえず入学担当者に会いに行くことであり、家庭教師を得るために女の子に声をかけたり、スタジアムのメンテナンスに精を出すことなのですね。勉強しろよ。フットボールチームに参加してからも、単にがむしゃらに相手めがけて突進を繰り返すだけ。過剰なエネルギーは感じるんだけど、なんか間違った努力をしている。「夢は宝物」って錦の御旗はもうたくさん。いい歳こいて「夢」とか言わんで欲しい。本物はそんなふわふわしたこと言わないで、冷静に日々精進して、合理的な努力をしているだけのはずだ。 [DVD(字幕)] 3点(2013-09-15 23:29:30)(良:2票) |
20. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 脱出したルースターに駆け寄るときの、イーサン・ハント(@ミッション・インポッシブル)走り。カワサキのバイクにノーヘルで乗って、フライトジャケットにジーンズ。トム・クルーズがいつものことをやっているという印象。■マーヴェリックという人間が分からないんだ。優秀な海軍パイロットwith Loveという人格一辺倒のように見える。オッサンががんばる映画は大概良いんだけど、50は過ぎた設定なんだから、50過ぎのなりの、偏屈な哲学とか、屈折した韜晦とか、狸おやじっぷりとかも、にじませて欲しい。何で、そんなに、さわやかなんだ。■「この年齢なのに、この身体能力!」ということではなく、年相応の魅力が欲しいので、教官として赴任すると分かったときには、ヨッシャと思いましたが、結局自分がキャプテンなのね。ふーん。□わかってます。偏屈なのはワタシだってことは。 [映画館(字幕)] 5点(2022-10-09 07:34:33)(良:2票) |