1. “アイデンティティー”
《ネタバレ》 すいません。かなりネタバレになります。「やられた!騙されました!」レビューでよく見るこの言葉、きっと洋画のミステリーもの好きな人は、あれこれ考えながらこの手の作品を鑑賞されるのでしょう。しかしわたしは、めまぐるしく状況が変わるストーリーについていくのが精一杯で、これからどうなっていくのかと話の流れに身をゆだねることしかできませんでした。鑑賞中は何度も何度も、メモを取りながら、噛み砕きながらみました。(←この時点ですでに負け組) だから、1時間半の作品ですが観終えるまで しょうみ2時間半はかかっていると思います。(テレビから録画したものを見ました) そしてラスト23分前位で、謎の殺人事件の全貌が明かされます。「あの登場人物は、みんなマルコムが生んだ(別の)人格なんだ!」・・・・まぁ、確かに冒頭で「解離性同一障害」とか言ってましたけど、これじゃあまるで鑑賞中の私の努力(?)をあざ笑うかのようなラストじゃないですか!何が「マルコムが生んだ人格なんだ」やねん!! この真実が明らかにされた途端 「もうええわ。はよ、終わって・・・・('A`)」 こんな思いだけが心に残りました。むなしかった。こんな映画に私の人生の中の貴重な時間を2時間半も費やしてしまったことがほんまむなしかった。ええ、盗まれましたよ、私の貴重な2時間半。 [地上波(吹替)] 3点(2007-07-31 03:43:33)(笑:1票) (良:2票) |
2. さよなら子供たち
《ネタバレ》 この作品は、あの大戦のホロコーストに関心があるかどうかで、 見る人それぞれに評価も分かれてくるかと思う。 当時12歳のルイ・マル監督が幼少時代に経験した出来事を描いた自伝的映画。 この作品では主人公が疎開先のカトリックの寄宿学校に向かうところから始まり、学校で知り合った友がナチスに連行される場面までを描いている。 ゲシュタポが摘発に訪れるその瞬間まで、 戦時下でありながらも学園内にはごく普通の日常の生活があった。 平和なはずの学校にまで忍び込んでくるナチス=戦争の恐怖と愚かしさ。 それを極力BGMを用いずに終始淡々と、しかししっかりと、この作品は描いている。 さよならと言い残すこともなく去っていったユダヤ人のボネ。 生徒を保健室のベッドで寝かせ、自分は戸棚に隠れ、 生徒を残して自分はひとり姿を消した男性教師。 「これが戦争さ」と吐き捨てるようにつぶやく用務員の少年。 ユダヤの子を匿い、最終的に命を奪われた神父。 いつだって戦争を起こすのは人間で、またその戦争が 人間を狂わせるのだということを改めて考えさせられる。 そしてあの少年が、静かに連行される場面、 初回も、2度目でも、彼のその後の運命を思うと 見るたびに涙がにじみ出る。 その後のラストのあの場面。 ユダヤの子とともに、逮捕され連行されていく校長先生。 「さよなら ジャン神父さん」 子供たちのその声に、校長として 「さよなら子供たち」と最後の言葉をかける。 連行される者達に、近寄ることも、抱き合うことも許されない。 唯一できることは互いに、別れの言葉を投げかけるのみであった。 同じ人間同士であるはずの彼らを分け隔てた、 捕われる側と傍観する側が対比する場の描写が、あまりにも悲しい。 [地上波(字幕)] 9点(2007-08-11 11:07:08)(良:3票) |
3. 火垂るの墓(1988)
《ネタバレ》 あの映画で描かれているほど、原作者の野坂昭如氏は妹思いで温かいお兄さんではなかったらしいです。本だかテレビだかは忘れましたが何かのメディアで、「妹が死んだときは、正直ホッとした」という野坂氏の言葉を聞きました。今作に限らず、テレビ番組や書物でドイツのホロコーストや沖縄戦、原爆などあの大戦のさまざまな史実に触れた上で感じたことですが、それだけあの戦争は多くの人間を狂わせ、またこの幼い兄弟達も心が押しつぶされていったのだと捉えました。もちろん、妹の死にホッとしたなどという言葉は非情なものではあるけれども、少なくともあの戦争を体験していない世代の人々が彼のこの発言を責めることはできないと思います。客観的に見れば、清太達は遠縁の小母さんのお荷物となり、また清太の下の妹が兄のお荷物となってしまう悲哀。反戦映画というよりは、あの終戦直後の時代を生きる人間の物語だと思いました。節子役の白石綾乃ちゃん(当時5歳)の演技は素晴らしかったです。 [ビデオ(邦画)] 9点(2007-09-22 18:27:50)(良:2票) |
4. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
こういうのは見る人の年代にもよるんでしょうか。90年頃にああいうファッションのお姉さんであふれていたという記憶はあるけれども、当時の日本経済についての知識があまりないので(バブルがはじける直前という程度しか・・・)楽しめなかったです。楽しそうな映画かなーと期待していたけどシナリオもいまひとつ。個人的には微妙でしたね~。あとビンゴでいきなり200万円がもらえちゃう場面だとか、財務省役人の秘書やマスコミのリポーターがみんな揃ってミニスカートというのは少し誇張しすぎるのでは、と思いました。あの夜の六本木(いわゆるギロッポン)の道端でお札をかざしてタクシーを呼び止めるシーン、あんなの実際にあったんですか?すごい時代ですね。あれ見て思わず社会科の教科書に載っていた、「どうだ明るくなったろう」と玄関先で得意気にお札を燃やしていた大正時代の造船成金を思い出しました。 [地上波(邦画)] 4点(2008-01-26 18:41:27)(良:1票) |
5. 運命の女(2002)
地上波で放送されているときに途中、ご飯食べながらとか、そのあと歯磨きしたりとか、そういう合間に見るならちょうどいい感じの映画。あのプレゼントはひどいね。 [地上波(邦画)] 5点(2007-09-07 04:29:10)(良:1票) |
6. 高校生心中 純愛
《ネタバレ》 一緒に死のう…二人で固く固く誓った愛。死に向かう二人の心の軌跡を丁寧に描いていたと思う。分かりやすい映画。二人が結ばれるシーンも、真面目な描写だったね、すごく時代を感じる。あの二人が山の奥深くまで向かっていくエンディングなんスけど… その直前の様子の「あそこのカレーが本当に辛かったなぁ」という明るい会話や二人して笑顔なのがまた切ない。決して楽しいことをするために歩いている訳じゃないのにね。二人のこの選択が愚かだとか若さゆえのなんたらだとかそういうふうには思わない。父親を殺した兄のせいで不幸な境遇となってしまった彼を眺めながら、市橋容疑者や秋葉原の通り魔殺人犯の家族のことが脳裏をよぎった。この由夫役の篠田三郎って人がなかなかの美形だね。この二人の俳優についてはほとんど知らないんだけど、関根恵子さんの演技が時に過剰な感じで、「私殺人犯なのよ~!!」と絶叫して彼にすがりつくシーンで、シリアスな場面なのになぜかニヤついてしまって…すみません。頑張ってて熱演なのは分かるんだけど。あと立派な家柄なのにヒロインの父親は本当に品がないなぁ。それとね、この映画さっき8ちゃんねるで見たんだけど地デジの番組説明で「変わらぬ愛を誓いあった高校生がその愛を貫くために雪山で自ら命を絶つ純愛映画」とかご丁寧に書いてあってさ、まあそりゃね、タイトルからして「高校生心中 純愛」なんていう直球ど真ん中なタイトルなので確かに最後は死ぬんだろうけど、なにも雪山でどうたらまで書かなくってもね~(笑) お願いしますよ関西テレビさ~ん。 [地上波(邦画)] 6点(2009-12-13 04:33:31)(笑:1票) |
7. 時をかける少女(2006)
キャラクターには、あまり魅力を感じませんでした。 [地上波(邦画)] 4点(2007-08-04 06:59:16)(良:1票) |
8. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
《ネタバレ》 「ウチら難病なんです、もう余命幾ばくもありません、だからどうせなら海へ行くまでに車の窃盗とか強盗とかいろいろ好き放題バカやってから死んでしまおうと思いまぁ~す☆」というおはなし。これまで犯罪歴がなかったマーティンだが、脳腫瘍でもう余命わずかと告げられた瞬間から何かが彼の中ではじけてしまったのかもしれない。でも彼にはあまり感情移入できなかったし、展開も最後まで二人に都合が良すぎだし、最後に海に辿り付いたマーティンがどうなるかもオチが読めたし。あの浅いような深いような筋書きから、いろいろ感じ取れる人でないとダメだね、この映画。ハイ、私は感じ取れなかった人間です・・・。 [地上波(字幕)] 3点(2008-12-03 05:43:55)(良:1票) |
9. 教祖誕生
《ネタバレ》 最後まで退屈せずに見れた。玉置浩二も出演していたが、最初見たとき誰だかわからなかった。中盤までの、萩原聖人が教祖になる前の初代教祖のあたりは面白かった。表で「教祖さま!」と持ち上げながら ウラでたけしがそのジイさんシバいてるのがおかしい。このじいさんもなんだかスッとぼけた顔してるしw 元チェッカーズの藤井尚之が音楽担当だけあって、音楽はけっこうよかったと思う。 [地上波(邦画)] 6点(2008-02-29 21:55:27)(良:1票) |
10. フットルース
2、3ヶ月前に地上波でやってたのを観ました。近藤真彦が主役の声の吹替えやってました。主人公が「ナウい」ダンスを踊っていたのと、音楽が印象的でした。 [地上波(吹替)] 4点(2007-08-03 08:29:34)(笑:1票) |
11. 青春の蹉跌
この作品は2年前にテレビで観ました。いまや冴えないおっさんと成り下がった、あの「反逆児のカリスマ」ことショーケンが輝いていたとされる時代の主演作。「えんやーとっと、えんやーとっと・・・まつしーまー・・・」というあのショーケンの歌声を聞いた瞬間、不覚にも笑ってしまいました。(斉太郎節というのですね) 鑑賞後に、なぜこんな歌をショーケンに歌わせるのかなぁ~とか、この作品におけるこの歌の意味は?などといった疑問を持たずにはおれなかった青二才です。たぶんアレは、ショーケンの無関心、無気力さみたいなものを表現しているのかと感じたのですが・・・。あとホコ天で「100円でええねん・・・」と見知らぬ人にしがみつく女性にも笑ってしまいましたが。あの人はシンナー中毒だったんですね。繰り返して観るほどの思い入れはこの作品にはありませんが、あの場面だけは機会があればもう一度見てみたいものです。74年には学生運動も下火になっていたそうですが、この時代を知らない私にとっては、あらゆる場面が新鮮に感じられる映画でした。ショーケンよりもむしろ脇役の桃井かおりの演技が光ってみえましたね~。あの独特の台詞回しがたまらんかったとです。いろいろと楽しめた作品でしたけど、あのラストには少しがっかりしました。ラストや「えんやーとっと」はともかく、頑張っていたあのシンナー中毒の女に1点追加して5点献上。 [地上波(邦画)] 5点(2007-08-19 08:14:05)(良:1票) |