1. 横道世之介
2度目の鑑賞、まぎれもなくこの作品が好きだと再認識。 とにかく愛おしい祥子と世之介のカップル。祥子が「世之介!」と母親のように呼びつづけるシーンは感動と可笑しさで胸がいっぱいになる。 真っ昼間からやろうとして祥子に説教される世之介も超かわいい! 友達の倉持とのかみ合わない会話(この子もアホっぽくてかわいい)、加藤とのやりとりなど、すべてが愛しい!そう「愛しい」という表現が一番しっくりくる。 [映画館(邦画)] 9点(2013-10-20 22:38:34)(良:2票) |
2. おとなのけんか
《ネタバレ》 純粋に面白かった。 アメリカのコメディって、なんか下品なの多いね。(もちろん良い意味で) 4人のそれぞれのキャラが際立っていて、状況に応じて一方が解り合ったりしていて、もう一度見たくなる。 子供の頃に交通安全の標語とか作って採用されてそうなジョディが序盤から飛ばします。 供述文章を作成する場面、「木の枝で武装」という凄い表現でキャラを全面展開。 空気読まない言動で前半を引っ張っていきます。 それに終始虚無的なヴァルツ大佐が携帯と半笑い態度で火に油をそそぐ。 ケイトは豪華1点主義で大爆発、事なかれ主義のライリーは主旨と全然関係ないハムスターの件で攻撃されます笑 っていうかハムスター捨てんなよ!笑 ちなみにライリーはこの件だけは最後まで譲りません。 [映画館(字幕)] 8点(2012-05-01 22:52:02)(笑:1票) (良:1票) |
3. 未来世紀ブラジル
つまらない。長い。笑えない。最後まで心を掴まれることはなかった。 ストーリーに入りこめないので、終始どうでもいいキャラクター達が勝手にドタバタしてるだけ、という印象。 感情移入しないで見るタイプの映画は90分が限界だな。 未来都市のディテールだけは独特で印象が強い。 登場人物たちの、起こった事態に対するリアクションのありえなさが全く入り込めなかった原因かもしれない。コメディと言われればそれまでですが。 プロットだけを抽出して、少しでも感情移入できるような演出にし、余計なコメディ演出、突飛なセリフを一切省いて、時間を90分くらいに纏めてあのオチなら、結構好きになったかもしれない。全然違う映画か、そりゃ。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2012-04-26 00:49:45)(良:2票) |
4. インターステラー
《ネタバレ》 劇場はノーラン祭り開催中のなか、フルIMAXという最高の環境で再見。 序盤の地上での物語の尺が妙に長く、たっぷり説明に時間をかけるのがノーランらしい。(それでも若干よくわからない点も笑) こういう映画を見ると、科学というものに夢を託して人類を導いていく、というアメリカ人の科学に対する意識は、日本人のそれとは大分違っているなあと時々思う。科学者ってかっこいいよね、という感じも含めて。 宇宙のシーンは凄い。ゼログラビティとはまた違ったリアルっぽくかつ美しい映像。球体のワームホール、光り輝くブラックホールなど、誰も見たことがない映像を表現していて、重力で空間が歪んだ感じとか。世界に入り込んで見ている間、思わず口が開いてしまう。 しかし白眉はなんといってもTARS! 水の惑星でのキュートな動きと大活躍ぶりは、筆舌に尽くしがたい愛らしさを見せてくれる。 あとノーラン映画で好きな部分として、ラストやエピローグのまったりした時間の使い方で、感慨にふける時間をたっぷりくれるところ。ダークナイトライジング、インセプションでもあった壮大なBGMをバックにして「ああ全て終わったな~~長かったけど色々あったな~~」的なシーン。インターステラーでは、帰還して再会して次の旅が始まるという一連のシーン。なんか心にゆとりをくれる感じがして好きなんだよな。 [映画館(字幕)] 8点(2020-09-20 02:17:46)(良:2票) |
5. スリー・ビルボード
《ネタバレ》 ダメ人間が成長する話に弱いことを改めて実感。 ミルドレッドもディクソンも「怒りに囚われた」共感できないどうしようもない人間だが、いくつかの出来事を通して赦しを学んで成長していく、、かもしれない映画。 ディクソンが資料を死守し、レッドが赦しを与え、次第にミルドレッドも変化していく。。自己犠牲と赦し、成長、号泣してしまいました。 どうしようもないディクソンが一番変化するが、要するに子供がそのまま警官の制服を着てただけだったんだろうな。マイノリティがあるがゆえに、誰かに自己肯定してほしかっただけなのかもしれない。 それに引き換え、曲がりなりにも「大人」なってしまっていたミルドレッドは一筋縄ではいかぬ。怒りに囚われているところを、手紙、ディクソンの行動、ジェームズ君とのデート(と決裂)で心理が変化していく過程が大変よい。 最後は、ありゃ殺さねーな。彼らは怒りから少し解放されているように見える。 [映画館(字幕)] 9点(2018-05-20 00:08:42)(良:2票) |
6. 風立ちぬ(2013)
《ネタバレ》 なんだろう、この感動は。 ストーリーも飲み込みづらく、良さをうまく説明できない不思議な映画。 まず絵力がすごい。宮崎駿だからあたりまえかもしれないが、やっぱり凄い。 ディテールの細かさが面白い。最先端技術と牛による輸送とか、計算尺に感じとか。ジェラルミンの素材の話とか、沈頭鋲とか。それらを見てるだけで幸せな気分になる。 純粋な技術への探究がわかりやすい。政治色ぬきにして、ドイツの技術と日本の技術の比較、探究心が共感しやすい。 妄想シーンが気持ちいい。憧れの人物と妄想でふれあい永遠の親友になるとか、最高の草原のなか空をとぶとか、うらやましすぎる。 恋愛エピソードが素晴らしい。ヒロインが綺麗すぎる。完璧な結婚シーン。うらやましすぎる。 主人公のキャラがいい。よく解らない奴で変人だけど、我が道を進むエネルギーというか迷いのなさが宮崎駿らしい。 黒川のキャラがいい。愛想は悪いが良き理解者すぎる。時々髪の毛が浮くのが可笑しい。 映画を好きになったり感動したりするのは、プロットだけではない、多くの要素が絡み合ってがっちり自分にはまったときに感動したり好きになるんだな、と改めて感慨深いものがあった。 [映画館(邦画)] 10点(2014-01-05 18:57:42)(良:2票) |
7. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
予告編の期待値の低さで見に行かないなーと思っていたが、巷での高評価を頼りに見に行った次第です。 結果は、最高に楽しかった!!! 危ない、こんな面白い映画、見逃すところだった!! 最初から最後まで、超ー楽しい~! スターウォーズをリアルタイムで見た人は、こういう感覚だったのかな~と感慨にひたるまでに。 でも、スターウォーズよりも、ずっとこっちのほうが大好き! キャラも全然こっちのほうがいいじゃん! 主役も軽いナンパ男でルークよりも魅力あるし、アライグマとハンソロは五分かな、グルートとチューバッカなら万能で超つよいグルートが上、そしてヨンドゥは比類なき魅力!超つええ~ [映画館(字幕)] 9点(2014-10-16 22:55:57)(良:1票) |
8. ヘレディタリー 継承
《ネタバレ》 はっきりいって、事故のくだり、あれだけでも相当やられる。 長男のあの直後の行動は、リアルすぎるというか、嫌らしすぎるというか、刺さる。今まで30年近く映画を見続けてきた中で、トップクラスにやばいシーン。 かといって、声高にやばかったと(つまり共感してしまったと)言いづらい点も嫌らしい。 あのシーンを撮ってしまったということがまず異常。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-02-04 23:27:36)(良:1票) |
9. おおかみこどもの雨と雪
《ネタバレ》 あー予想よりもずっと良かった・・ 映像は終始素晴らしく、子供たちの動きをみているだけでも幸せな気分になって見入ってしまう。 自分の場合は雪に感情移入してしまい、コンプレックスを受け入れてもらう、自分のことをわかってもらえる喜びに心を動かされた。 子供をもつ親になってみれば、きっと子育ての苦労とか、10歳の我が子が一人立ちしてしまう寂しさに共感してしまうんだろうな、と思う。 細田作品のなかでは一番わかりやすく一番好きな作品。 [地上波(邦画)] 8点(2014-01-05 18:09:47)(良:1票) |
10. 柳生一族の陰謀
《ネタバレ》 70~80年代の深作監督は、何か後光がさしたような奇跡的な作品を連発してるなあ。 本作は江戸時代という太平の時代の政治抗争を描いた、実録時代劇(?)。 初めて観たとき、『これ仁義なき戦いじゃん』と思ったくらい、仁義なき臭がぷんぷん。 キャストがすごく、萬錦、松方、JACの面々、三船と豪華絢爛で、それだけでも十分にテンションが上がる。 しかし白眉はなんといっても、烏丸少々成田三樹夫! 公家が剣を使うというだけではなく、将軍家剣術指南役の柳生一族である柳生弟をあっさり切り捨てる! この発想はなかった、というか普通思いつかない笑。公家は血やケガレが大嫌いですからね。 白塗りの麿が剣の達人って面白くね?という発想なのか?うん、面白いっす! さらには、おい、このまま最後まで通すのか?とツッコまずにはいられない萬錦但馬の大仰な芝居。 魔界転生の若山但馬も良いが、この萬錦但馬はまさに「なんか良くわかんないけど、とくかくすげー」って感じ。 面白ければ史実は無視でもOK!という心意気が気持ちいいっすね。なるほど、タランティーノはここからも影響うけてるんだ。 [DVD(邦画)] 9点(2012-04-27 01:10:05)(良:1票) |
11. サブウェイ・パニック
《ネタバレ》 ムダなし。ダレなし。緊迫感もあって時間もちょうど良い。 最近のサスペンスやアクションは2転3転して長すぎるが、最初の犯人が捕まって終わりで十分ってことを証明してしまった。(捕まってないけど) 素晴らしすぎる顔オチが待っているのだから、余計な展開は必要なし! [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-01 23:41:01)(良:1票) |
12. The Witch/魔女
《ネタバレ》 今どき「演技」だけでも一見の価値がある映画は珍しい。 主人公の女の子の演技はそれだけ素晴らしい。本当に弱そうな女の子に見えるし、本当に悪魔のような女に見える。 シリーズものにするあたりマネタイズの匂いがプンプンしているが、続編も間違いなく見る(そりゃね。) 韓国映画レベル高くて羨ましいな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-04 01:23:45)(良:1票) |
13. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
《ネタバレ》 綺麗な映像で泣きそうになったのは、この作品以外にはない。 岩井監督が描く子供たちの行動パターンが、いちいち可愛らしくいちいち昔を思い出させる。 物知りでうんちくをたれる奴、普段強いこと言うが本場に弱い奴。 好きな女の子はいるが、いざ告白されるや、一体どうしたらいいかわからない。 男の友情優先みたいな選択とか(ほんとは彼女と行きたいのに)、祐介の行動がいちいち共感できて、終始ニヤけっぱなし!岩井監督って絶対モテなかったんだろうな・・ タイトルにある以上、花火が上がることは誰しも判っていることなんだが、上がったときの感動たるや! タイミングか?それまでの助走がいいのか?取り方がうまいのか?音楽がいいのか? なんかわからんが、感動してしまった。大したドラマがあるわけではないのに!(←これが凄い) 分析するに、子供たちの一員として花火を見たからではないだろうか。 一緒に歩いて、一緒に灯台にのぼり、一緒に花火の見え方について話をし、一緒に花火に驚く。 そうなってくると、俺はなんて叫ぼうかなと想いをめぐらさずにはいられない。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-04-28 17:34:18)(良:1票) |
14. 悪の教典
《ネタバレ》 このハスミンのキャラ、ある意味ノーカントリーのシガーよりもインパクトの強い殺人者かも。少なくてもこんなタイプは今まで見たことがない。 普通の凶悪殺人者キャラは、殺人モードになったときに狂ったように豹変するか、まったく感情を表に出さないかどちらかだった。 しかしこのハスミンは、いい先生のときとまったく同じテンションで、いい先生のままで生徒を殺しまくる。豹変しないところがすごく面白いしヤバい。 誰かも言ってたけど、瞳孔開きっぱなしの伊藤ちゃんがヤバすぎる。 この人、元々ちょっと怖いよな。何考えてるかわからない怖い目だよな。 この人を殺人者にキャスティングした時点でヤバい映画だなって思う・・・ あと、あの曲怖すぎ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-10-20 23:51:29)(良:1票) |
15. シン・ゴジラ
《ネタバレ》 いったい劇場に何度行ったのか、数えてはいないが過去最高なのは間違いない。 ブルーレイ買って、1週間近く毎日見てしまった。 ゴジラの都市破壊シーンが恐ろしく、自分の町が破壊される恐怖で涙を流してしまう。ヤシオリ作戦で「どうか実行してほしい(死んでくれ)」と矢口が演説、それに応えた隊員たちは、福島原発でぎりぎりで戦った人々と重なり涙がこぼれる。 シンゴジラの後半パートは「実現しなかった理想」と評論されているが(特に宇田丸さんに)、これだけは実現した部分だと思う。 作ってくれて感謝します。 [映画館(邦画)] 10点(2018-05-20 00:42:30)(良:1票) |
16. トイ・ストーリー4
《ネタバレ》 この映画に限らず、見る人の「映画」に何を求めるかによって、映画の評価って全く変わってくるものなんでしょうね。 映画では夢に浸りたい為わざわざ辛い現実などを見たくない人、映画に現実を投影させて自分に置き換えて見たい人。後者の自分は現実と何かしらつながりがある作品で感動する。 本作は過去のトイ・ストーリーブランドに違わず、しっかり感情移入できるテーマを盛り込んで作品に仕上げるさすがピクサー、という感じ。3でキレイに終わった話を今更続けるのは相当ハードルが高かったはずだが、そこはさすがです。 常にアンディや持ち主の子供達に飽きられ、捨てられてしまうかもしれない宿命を背負ったトイたち、その自分の居場所問題を再度問いかけてきたテーマ。1から一貫しているテーマかな。 居場所というのは年代やその時々によって変化し、周りにいる仲間も移り変わっていく、そんな普遍的なテーマが心に響いた。 某CG版ドラえ**などではできない、(必ず訪れる)別れを描きその後の成長を期待させる良い終わり方だと関心しました。 ただ一点、どうしても気になる点が。 トイが一線を超えて人間に干渉するシーンがあり、具体的には声を出して問題を解決すること(バズとカーナビの件)、物理的にブレーキとアクセルを操作してしまうこと、これはトイ・ストーリーとしては反則な気がする。伝えたいことがあるときに直接話しかけて解決するのはダメでしょう。今までもっと上手にやってたのに、一線を超えてしまったのよ。これはイカンです。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-13 01:51:32)(良:1票) |
17. 東京ゴッドファーザーズ
とても面白いし楽しい幸せな映画。 奇跡の積み重ねでもまったく嫌味じゃない、不思議な魅力がある。 きっとクリスマスから年末にかけての時期って、なんか人も街も浮き足だったような、ちょっと不思議な非日常感があるからなんだろうな・・そこに雪なんか降ったらもう。 アメリカ人にとっての「素晴らしき哉、人生!」のような、定番になることを期待しつつ、毎年クリスマスから年末に見ることにします。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-05 17:38:26)(良:1票) |