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1.  幸せなひとりぼっち
さぞかし良い点数なんだろうと思いJT NEWSに来たら「この点数?」って、ちょっと不満。 最初は不機嫌なじいさん模様のオン・パレードでイヤな感じ。「でも、そのうち何か展開有るだろう?」と思って見ていると「案の定こういう展開ですか?」という定石のパターンを踏むので普段の自分なら点数悪いんだけどソーニヤの紅一点で超美人の笑顔で映画全体がぱっと好印象に変わってしまった。これはこの映画のずるい所だと思うし判っていても「ウマイ!」ってうなってしまう。 ソーニヤの墓石の前でオーヴェが心情を語るというのも脚本作成の定石パターンで上手い。 過去と現在があちこちで錯綜するが、そこがボクの好きな「黙秘」に似ているのも自分としては好みなので良い点あげたい。 でも「ソーニヤ以外の女性をイマイチなフェースにしてソーニヤの好印象を強調させ映画の印象も上げよう」という監督の意図がもろ見えなので2点減点。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-08-02 02:06:54)(良:1票)
2.  マネーボール 《ネタバレ》 
この映画のキモは最後の場面だ。球界唯一ビル・ジェームスの野球理論を先進的に実践してきたビリー・ビーンはわずかワンシーズンでこの理論の先駆性をレッドソックスに見抜かれた事を知り、もうこの球団はこの理論で球界をリードできないと予見する。なぜなら資金力豊富なレッドソックスが知り実践すれば我も我もと他球団もこの理論を試すに決まっているからだ。そうなった時点でアスレティックスの優位性は無くなる。そういう展開で実は唯一チャンスのあったのはこのワンシーズンだけだかったという事を知ったビリーの絶望が伝わってきた。  彼も実は「この理論は本当に正しいのか?」疑問に思っていたフシがあるように描かれている。「出塁率の高い選手を集めれば試合に勝てる」という足し算がプロ野球に通用するかというのは実際にやってみないと判らない。この映画はドキュメンタリーと言っていいんだが、新たに味付けされた部分がある。戦況が逼迫した時に聞いているラジオを切って再度入れ直すなど同じような経験があるからその心境が良くわかるし、後で首になるスカウトマンが会議中に「うらないクッキー」と言うのもAKB48を連想させられて笑える。  同じスカウトマンの映画としてクリント・イーストウッドの「人生の特等席」というのもあるが、こっちは相反してコンピューター的な計算要素を一切排除した方が勝つという明確な主張があってこっちはこっちで面白い。  h27-12/31.追記・句読点変更) Fuluで字幕版を観ました。例のスカウトマンが「fortune cookie」ってホントに言ってるのかな?と思っていたもん(^^ゞで、(言ってましたよ!)でも、意外な事に字幕版を観て驚いたのは彼らの会話がものすごく平然かつ整然と進められているという事。日本語吹替版ほど会話は攻撃的でも無くものすごく知性を感じさせる様な仕上になっていた。なるほどこれがピットの目指していた味なのかなあ?、って思った次第でした。
[ビデオ(吹替)] 8点(2015-08-04 17:07:07)(良:1票)
3.  黙秘 《ネタバレ》 
今までのスティーブン・キング原作の映画の中でコレがナンバー・ワンだと思っている。「グリーン・マイル」、「ショーシャンク」、「スタンド・バイ・ミー」なんで目じゃ無いね。コレは原作から脚本を書き起こしたトニー・ギルロイの力によるものだ。主演陣も素晴らしい。サンダース軍曹ビック・モローの娘ジェニファー・ジェイソン・リー、「ミザリー」のキャシー・ベイツ、憎まれ役にクリストファー・プラマーと豪華。ミステリー的なストーリー展開なのでストーリーは書かない。後半で子供を思う母の気持ちを熱演するキャシー・ベイツの演技に涙がでてきた。是非とも観て欲しい一作。  2017/1/30追記)原題の「Dolores Claiborne」は、スコアレス・ドロー「scoreless draw」のモジリであるとフト思った。この熟語は「サッカーやホッケーなどの試合で無得点での引き分ける事」を意味するが、コレに「gray」を加え「draw less gray」で「有罪か無罪か微妙でグレー」という意味になりコレは主人公の名前そのものであると感じた。裁判では「疑わしきは被告人の利益」の原則が有り、映画では、観客だけが「ドロレスがグレイである」と教えてくれるが一方「ドロレスが無罪放免」されてしまうという結末にもこの原則にはかなっている。ココが観客の誰もが共感できる所だと思う。尚、この追記で「ネタバレ有り」に変更した。
[DVD(字幕)] 10点(2015-08-09 23:22:47)(良:1票)
4.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
この3部作は「マイケルは心底の悪人なのか?」それとも「心を偽って葛藤しながら悪人を演じているのか?」を観る者に判断させるという映画である。 このシリーズでは多分観る者の半分は彼は心底の悪人であると判断し、残り半分は彼は悪人を演じていると判断するであろう。それほどアル・パチーノの演技にはすごいと思う。 Part2は彼を心底の悪人と思わせる演出だが、Part3は一転して彼は心は善人で悪人を偽って演じているのだという演出である。 今まで単なる間マフィアの映画と思って評価していなかったが、ここに観る者を震撼させるものがあったのかと思った。 Part3は良い映画であるが凄みという点でこっちの方が優れていると思うのでこっちにコメントした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-02-15 01:13:32)(良:1票)

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